【初出】
X巻
人間好きとして有名な“徒”。その理由は、人間の創り出す芸術に惚れ込んだためであった。若き日は愛用の大金槌型
宝具『
キングブリトン』で
フレイムヘイズや同胞と戦っていたが、芸術の素晴らしさを知ってからは、芸術を極めようと古今東西の世界を渡り歩いて様々な惨禍と成果を得てきた。そのためか彼の淡い乳白色の炎は、「大理石の様」とも喩えられていた。
人間と共に作り上げた物の中には宝具も含まれており、顕現に人間の“
存在の力”が必要な“徒”の立場を取り払うための自縛の水盤型宝具『
カイナ』を始め、
シャナ達が住んでいた『
天道宮』や[
仮装舞踏会]の本拠地である『
星黎殿』など、様々な優れた宝具を人間と一緒に作り上げた。
昔は[仮装舞踏会]と協力関係にあったが、
とある変人の絡んだ騒ぎを契機に袂を分かち、『
天道宮』への隠居の道を選んだ。
『
大戦』の際には亡き友人
ドナートからリャナンシーへの言伝を頼む代わりに、マティルダとヴィルヘルミナを『天道宮』で
ブロッケン要塞まで運んでやった。
そこで
『小夜啼鳥』の少女がその言伝に反応を示したことから、カヴィダが『
小夜啼鳥』を予期せぬ行為へ誘う要因になるとして『天道宮』に侵入してきた[
とむらいの鐘]最高幹部、『
九垓天秤』の一角である隠密頭
チェルノボーグによって殺害された。
その際、一応の抵抗はするものの、彼自身、元々戦いが得意ではなく、人間好きの性格から[とむらいの鐘]の企みに反発を感じており、『炎髪灼眼の討ち手』や『
万条の仕手』に手を貸すにあたって、既に覚悟は決めていたようであった。カヴィダ曰く「生きるのを終わりにしていい頃合」。
また『
壮挙』自体が“
棺の織手”
アシズが自分一人のためにやっていることを見抜いていた。
なおマティルダたちが『
天道宮』を借り受けにいった際、ガヴィダは『
天道宮』と『
星黎殿』を迂闊に近づけてはいけないという忠告とその理由を話した。それを聞いたヴィルヘルミナは数百年後、『
星黎殿』に拉致された
シャナを奪還する為に、海中に没していた『天道宮』を浮上させて『星黎殿』内部と繋がる通路が修復する距離まで『星黎殿』に接近させ、修復した通路から
カムシンと『
輝爍の撒き手』
レベッカと共に『
星黎殿』へと侵入した。
【由来・元ネタ推察】
名前の元ネタはケルト神話の鍛冶の神 ゴヴニュ(Goibniu)の呼び名の一つであるガヴィダ(Gavida)と思われる。
「髄」は物事のもっとも優れた中心、要点(神髄)、「楼閣」は重層的な建造物、いわゆる「たかどの」を表す。
真名全体で「重層建築における匠の技」という意味だと思われる。『
星黎殿』や『天道宮』など、多くの大規模な宝具を作り出し、また『
カイナ』の上で幾年も人間と語らい、柱一本の配置にもこだわるという、彼の芸術への入れ込みようなどの本質を表した真名である。
最終更新:2025年02月15日 06:36