テレビマガジン カラースペシャル
(ウルトラシリーズ)

テレビマガジン カラースペシャルシリーズ

テレビマガジン カラースペシャルシリーズで発売されたもののうち、ウルトラシリーズ関連について取り上げる。


概要

ウルトラシリーズ関連は、長年、小学館主体の展開が続いており、掲載権を獲得していた『ウルトラマン80』でも、講談社からの児童向け絵本およびムック本は発売されなかったが*1、派生アニメの『ウルトラマンキッズ』を経て、帯番組の『ウルトラ怪獣大百科』の放送が開始された1988年以降、テレマガでの本格掲載に合わせて、カラースペシャルシリーズでも実写のウルトラシリーズ関連の展開を開始することになる。
意外にも、初のタイトルは『帰ってきたウルトラマン ひみつ大百科』であり、なんと同作は放送終了から15年以上を経過しながら、3冊もの単独タイトルが発売された。
その後、しばらくは旧作関連の展開をメインにしながら、日米合作アニメ『ウルトラマンUSA』や、日豪合作の実写作品『ウルトラマンG』の単独タイトルも発売されるようになる。
こうした理由から、全体的な発売点数は比較的少ない15冊*2だが、独自の構成で楽しませてくれるタイトルが多いシリーズとなっている。

発売タイトル一覧

※29巻『ウルトラマンキッズ キッズのなかま大集合!』および、85巻『ウルトラマンUSA 全ひみつ図鑑』はアニメ作品のため、本項では紹介しないものとする。
No. タイトル 種別 発売年月 備考
46 帰ってきたウルトラマン ひみつ大百科 単独 1988/2 初のウルトラ関連タイトルは意外にも帰りマン
53 ウルトラマン 全怪獣百科 単独 1988/5
58 ウルトラセブン 宇宙人大図鑑 単独 1988/6 タイトルは「宇宙人」ながら、もちろん怪獣も紹介
63 帰ってきたウルトラマン 怪獣・宇宙人 大決戦ファイル 単独 1988/8
68 ウルトラ戦士 決戦大画報 混載 1988/9 歴代ウルトラヒーローを初めて取り上げた1冊
71 ウルトラマンタロウ 怪獣大じてん 単独 1988/10
80 ウルトラ怪獣 ひみつ50 混載 1989/2
92 ウルトラ7大戦士 全戦力・能力図鑑 混載 1989/9
​​​​​​​97 ウルトラ怪獣 ナンバーワン大図鑑 混載 1989/12
99 巨大ヒーロー大図鑑 他作品混載 1990/1 唯一の他シリーズとの混載タイトル。
ウルトラ関連は初代マン~レオ、80を紹介
105 ウルトラマンタロウ 決戦大百科 単独 1990/5
107 帰ってきたウルトラマン 必殺わざ図鑑 単独 1990/5 過去の作品ながら、ウルトラ最多の3冊も単独タイトルが出た異例中の異例
111 全ウルトラ戦士大図鑑 混載 1990/8 グレート登場を記念して、アニメ作品も含めた全戦士を紹介
114 ウルトラマンG 全戦力図鑑 単独 1990/10 主にゴーデス編をメインに紹介
118 ウルトラ怪獣 かいぼう大図鑑 混載 1990/12 最後の混載タイトル
119 ウルトラマンG ひみつ百科 単独 1991/2 こちらは7話以降も含め、全怪獣を紹介

各巻の概要

すべて発売順に記載。

単独タイトル

  • 帰ってきたウルトラマン ひみつ大百科
1988年2月発売で、同年4月発売の5月号から、テレマガ本誌において、80以前のウルトラシリーズの掲載権が本格化するのに先駆けての発売であった。
それ以前にも、旧アニメ版『ウルトラマンキッズ』について取り上げたものが発売されたが、実写の本流ウルトラシリーズでは、意外にも、本書が初のタイトルとなった。
なお、発売時期の関係から、本シリーズでは一貫して、主役ヒーローの呼称は現在の『ウルトラマンジャック』ではなく『新ウルトラマン(新マン)』である。
  • ウルトラマン 全怪獣百科
本格掲載権を獲得した直後の88年5月に、改めて発売された初代マンの単独タイトルで、タイトル通りに怪獣・宇宙人がすべて取り上げられている。
初代マンとセブンは当時の雑誌掲載権を講談社が獲得していたこともあり、特写スチールも多数掲載されている。
なお、タイトルロゴの「ウルトラマン」の部分は、本編準拠ではなく、帰りマンのロゴと同一のものを使用している*3
意外にも、本シリーズにおいて、初代マン単独は本書のみである。
  • ウルトラセブン 全宇宙人図鑑
初代マン編に続けて、こちらも人気のセブン編が発売された。
タイトルは「全宇宙人」だが、もちろん、各怪獣もしっかり紹介されている。
こちらもセブン単独としては本シリーズ唯一である。
  • 帰ってきたウルトラマン 怪獣・宇宙人 大決戦ファイル
初代マン&セブンの好評を受け、すでに単独タイトルが発売済みの帰りマンも、早くも怪獣&宇宙人の紹介をメインにした2冊目が発売された。
  • ウルトラマンタロウ オール怪獣大じてん
エースは人気の関係から単独タイトルが発売されず、児童人気の強いタロウが過去3作に続けてラインナップ入りした。
こちらもタイトル通り、本編登場の怪獣・宇宙人をすべて取り上げている。
  • ウルトラマンタロウ 決戦大百科
1989年は混載タイトルのみの発売であったが、90年には再び単独タイトルの展開がほぼ同時期に2冊発売されており、そのうちの1冊となる本書はタロウの決戦を取り上げたものである。
  • 帰ってきたウルトラマン 必殺わざ図鑑
タイトル通りに帰りマンの必殺技を取り上げたもの。
すでに放送から20年近い歳月が経過していたが、根強い人気の高さから、なんと3冊もの単独タイトルが発売された唯一の例である。
エースとレオに加え、本放送時に掲載権を有していた80も、人気の関係から、単独タイトルは発売されなかった。
  • ウルトラマンG 全戦力図鑑
ビデオリリースに合わせて、最新作となるグレートも、しっかりラインナップ入りを果たしている。
序盤のグレートの戦力、怪獣はもちろん、この手のムックにおいては軽視されがちな防衛チームであるUMAのメンバーおよびメカも、計4P扱いながらも紹介されている。
紹介されているのはゴーデス編のみだが、シラリーやコダラーについても「これから登場するじゃあく大怪獣」扱いで紹介されている。
なお、UMAメンバー紹介のうち、女性隊員の1人であるジーン・エコー隊員のスチールは、単独スチールはすべて髪をアップにして、ボーイッシュな雰囲気のある撮影会時のものが使われており、髪を下ろしているスチールはヘルメット着用時のもの*4のみである。
一方、もう一人の女性隊員であるキム・シャオミン隊員については、赤い戦闘スーツ以外にも、白シャツスタイルで笑顔を浮かべ、いかにもヒロインらしい表情のソロスチールが使われている*5
  • ウルトラマンG ひみつ百科
こちらは後半のバラエティ編も含めて、グレート全般のひみつ情報を掲載したもの。
本シリーズにおいて、本書が最後のウルトラ関連タイトルとなり、シリーズそのものの休止より1年早く展開を終了している。
前書ではUMA関連の記述は4Pであったが、本書では2Pのみの掲載であり、主人公のジャック(グレート)以外の人物スチールは集合スチール*6のみで紹介されている。

混載タイトル

  • ウルトラ戦士 決戦大画報
初の混載タイトルにして、初代マン~レオと80までの7大ヒーローの活躍を中心に構成したもの。
サブヒーローについても扱われており、ジョーニアスも実写着ぐるみのスチールで「ウルトラマンJ」表記として掲載されている。
  • ウルトラ怪獣 ひみつ50
初代マン~80までの実写テレビシリーズ7作品の歴代怪獣をまとめて、その代表的な50の秘密要素を取り上げた1冊。
  • ウルトラ7大戦士 全戦力・能力図鑑
初代マン~80までの7大ヒーローの戦力・能力を研究したもので、巻末には変身前のヒーローたちに関する秘密記事も掲載されている。
  • ウルトラ怪獣 ナンバーワン大図鑑
各部門ごとに、歴代怪獣のナンバーワンについて取り上げた1冊。
  • 全ウルトラ戦士大図鑑
グレート登場を記念して、歴代ウルトラヒーローを総括した1冊。
実写作品で登場した面々はもちろん、エレク、ロト、アミア含めたアニメ作品(ザ★&USA)の面々に加え、なんとノアの神(初代マン)、セブン上司、光の巨人(80)も含め、グレートまでの総勢24人におよぶウルトラヒーローが掲載されている。
グレート関連は序盤の怪獣のスチールも掲載*7されているが、ゴーデス(第1形態)はNG版のものを使用している。
  • ウルトラ怪獣 かいぼう大図鑑
初代マン~グレートまでの実写8作品に登場した怪獣・宇宙人を図解したものだが、事実上、本書が本シリーズにおける最後のウルトラ混載タイトルとなった。
最終更新:2025年09月27日 16:18

*1 前番組となるアニメ『ザ★ウルトラマン』でも同様。

*2 他作品との混載および、アニメ関係の2冊は除外する。

*3 当時、「ウルトラマン」のロゴは、本編準拠のものはあまり見られず、バンダイの玩具類をはじめ、エースと同一のものが使われる場合が多かったが、帰りマンのロゴを使用した媒体もいくつか見られた。

*4 飛行メカ、ハマーのコクピット内において、5話で男性隊員の1人、チャールズ・モルガン隊員と同乗しているスチールが掲載。同スチールとは表情違いのものが、後年、ネコ・パブリッシングから発売された『エンターテインメントアーカイブ ウルトラマンG ウルトラマンパワード』に、小さめながらも掲載されている。

*5 解説文でも、ジーン・キム両隊員が女性隊員であることについては触れられていないが、スチールセレクト的にも、キムが紅一点であるかのような構図となっている。

*6 専用自動車マシンのサルトプス3号に全員で集まりながら、談笑しているスチール。講談社刊行物では超百科シリーズなどでも使用されることが多い。

*7 マジャバ、UF-0、シラリー、コダラーも「これから登場する怪獣」扱いで紹介されている。