5000系8次車導入('09年度)



解説

 2009年度は5000系8次車として、5000系が10両新造された。
 これまで、5000系シリーズは投入する路線ごとに形式を分け、田園都市線向けは5000系、東横線向けは5050系、目黒線向けは5080系としていたが、東急電鉄の資金難の影響で、田園都市線向けとして製造された5000系の一部を東横線へ配置することになった。
 2009年度では、田園都市線の混雑緩和のため6扉車を編成中に3両組み込むことになったが、6扉車の新造費用や、付随車全てが6扉車になることで余剰となる4扉車の組み込み先が無くなるなどの問題から、特に混雑する列車に限って6扉車を3両組み込むことになり、編成組換を実施した。この時に、8次車として10両一括で新造された5122Fの6扉車、7次車として新造されたが運用入りが見送られていた5118F・5119Fの6扉車、編成組換前に計画変更があった5101Fに組み込まれるはずだった6扉車を5105F~5110F・5117F・5120Fに組み込むことになった。5102F~5104Fはオール4扉車化してこの3編成に組み込まれていた6扉車を5111F~5116Fに組み込み、5102Fには5105Fと5106Fの、5103Fには5111Fと5112Fの、5104Fには5113Fと5114Fの余剰4扉車を組み込んだが、5107F~5110F、5115F~5117F、5120Fから抜き取られた8両の余剰付随車と、7両だけ残った5118F、5119F、8両だけ残った5122Fは東横線へ配置されることになった(5118F・5119F・5122Fは未入籍)。
 5118F、5119F、5122Fは全て1M車を外してから、5122Fには5117Fの、5118Fには5107F・5108Fの、5119Fには5109F・5110Fの余剰4扉車をそれぞれ組み込み、5122Fは2009年4月20日から、5118Fは2009年5月21日から、5119Fは2009年6月17日から、東横線の運用に投入された。
 田園都市線向けとして新造された5000系が東横線配置に計画変更となったのは、2012年度に予定されていた東横線と東京メトロ副都心線の相互直通運転開始が近づき、副都心線乗り入れに対応できない9000系を直通開始までに置き換えなければならなかったという事情があり、2009年度は9000系の9002Fと9009Fが東横線の運用から撤退し、大井町線へ転属した。これにより、大井町線所属の8090系から引退車両が発生することになった。

8091Fが引退

 大井町線に東横線から9000系が転入したことに伴い、8090系の8091Fが引退した。8090系は余剰車の廃車が行われたことはあったが、編成単位で置き換えられるのは初めてとなった。
編成 ←大井町 溝の口→
1号車 2号車 3号車 4号車 5号車
Tc2 M M2 M1 Tc1
8091F 8091 8491 8292 8192 8092

まとめ

  • 登場した5000系:5118F・5119F・5122F(東横)
  • 引退した8000系:8091F(大井町)


除籍された車両の車歴

形式 車号 竣工日 除籍日 除籍後の処遇
組込先編成(括弧内は所属路線。貸出等は含めない)
クハ8090形 8091 1980.12.27 2010.01.20 秩父鉄道へ譲渡(デハ7501)
8091F(東横→大井町)
8092 1980.12.27 2010.01.20 秩父鉄道へ譲渡(クハ7701)
8091F(東横→大井町)
デハ8190形 8192 1980.12.27 2010.01.20 秩父鉄道へ譲渡(デハ7601)
8091F(東横→大井町)
デハ8290形 8292 1980.12.27 2009.07.06 解体
8091F(東横→大井町)
デハ8490形 8491 1983.10.20 2009.10.05 解体
8091F(東横→大井町)

最終更新:2019年02月28日 21:44