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調和と繁栄の罠 - (2024/12/01 (日) 07:49:28) の1つ前との変更点
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&font(#6495ED){登録日}:2016/03/15 Tue 18:55:09
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 7 分で読めます
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&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
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#center(){&sizex(6){&bold(){&color(gold){その罠は、あらゆる外敵を}&color(green){遮断し一切の干渉を許さない。}}}}
《&bold(){調和と繁栄の罠}》とは、[[TCG>トレーディングカードゲーム(TCG)]]「[[デュエル・マスターズ>デュエル・マスターズ(TCG)]]」の呪文である。
登場はDM-11「聖拳編 第2弾 無限軍団の飛翔」。同弾における高レアリティ多色呪文サイクル、いわゆる「エターナル呪文」の一つで、読み方は「エターナル・トラップ」。
#openclose(show=●目次){
#contents()
}
*解説
----
|&bold(){&color(gold){&ruby(エターナル){調和と繁}}&color(green){&ruby(・トラップ){栄の罠}}} VR 光/自然文明 (5)|
|呪文|
|&ruby(シールド){S}・トリガー|
|マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。|
|文明をひとつ選ぶ。次の自分のターンのはじめまで、その文明のクリーチャーは自分を攻撃することができない。(この呪文を唱えた後にバトルゾーンに出たクリーチャーも含まれる)|
文明を一つ指定し、その文明の相手クリーチャーのプレイヤー及びシールドへの攻撃を禁止するという効果を持つ。
[[S・トリガー>S・トリガー(デュエル・マスターズ)]]によって相手ターン中に出れば、それ以降の追撃を抑えることが出来るし、前もって唱えておいても効果がある。
しかし、このカードは「[[カスレア>カスレア(デュエル・マスターズ)]]」という評価を下されていた。というのもいくつかの原因がある。
**汎用性がない
ロックできる文明が一つだけ、クリーチャーへのアタックは止められない、
このカード自体が多色といった部分で《&font(#ffdc00){ホーリー・スパーク}》《&font(#ffdc00){スローリー・チェーン}》といった呪文に比べて汎用性がなく、わざわざこのカードを使う理由が薄いというのがもっぱらの評判であった。
**多色デッキへの影響が薄い
聖拳編は多色全盛期時代。
【[[速攻>速攻(デュエル・マスターズ)]]】デッキ以外ではほとんどのデッキが2、3色の構成であり、一つの文明しか縛れないこの呪文ではそこまでの抑制にはならなかった。
さらにその後単色推しと銘打たれた[[転生編>転生編(デュエル・マスターズ)]]及び[[不死鳥編>不死鳥編(デュエル・マスターズ)]]のカードが全体的に低スペックだったこともあり、単色デッキの居場所は速攻以外になかったため余計このカードを使う理由がなかった。
**他の《エターナル》呪文が軒並み派手
・クリーチャー2体とマナ2つを一度に除去できるアドバンテージの塊《&ruby(エターナル・ソード){&color(blue){英知と追撃}&color(purple){の宝剣}}》
・たった3マナでサルベージしにくい除去を放つ《&ruby(エターナル・ガード){&color(blue){魂と記憶}&color(gold){の盾}}》
・相手のシールドを自分と同じになるまで減らせ、様々な1ショットキルに利用される《&ruby(エターナル・ゲート){&color(red){憎悪と怒り}&color(purple){の獄門}}》
・クリーチャー破壊と山札からのコスト踏み倒しを行える《&ruby(エターナル・サンクチュアリ){&color(red){破壊と誕生}&color(green){の神殿}}》
同じく「エターナル呪文」と呼ばれるこれらは派手さと強さを両立したヒロイックなカード群であり、特に前者2つは[[殿堂入り>殿堂入り(デュエル・マスターズ)]]も経験したほどのカードパワーである。
そんな中で効果範囲の狭いロックしかできないこの呪文が地味とみなされるのは仕方のないことだろう。
とはいえ、「自分のターンの始めまで」という効果範囲のおかげもあって当時は悪名高き《[[無双竜機ボルバルザーク]]》対策としてかろうじて使われることはあった。
しかしそれがプレミアム殿堂となってからはこのカードを使う意味は無くなってしまい、結果コレクションにしまわれる運命をたどることになってしまったのである…。
#center(){&sizex(6){&bold(){[[&color(red){「ひっくり返したれやぁぁぁ!!」}>「ひっくり返したれやぁぁぁ!!」]]}}}
*まさかの再評価
----
しかし、それから長い時間が経った頃、環境の変化とあるカードの登場により、このカードの価値はひっくり返されることとなる。
**公式による単色推し
「[[ドラゴン・サーガ>ドラゴン・サーガ(デュエル・マスターズ)]]」「[[革命編>革命編(デュエル・マスターズ)]]」と、再び単色推しが進められてきたのである。
それも、転生編や不死鳥編のようなチャチなものではない。
特定文明のマナが一定枚数ある時に発動する「マナ武装」や、特定文明のクリーチャーの攻撃をトリガーとする「侵略」、
そして何よりも多色カードに追いつき追い越せと言わんばかりの単色カードのスペックのインフレ…それらによってこれまででは考えられないほど単色デッキが強化された。
**注釈文の存在
この呪文の効果にはこのような注釈文がついている。
>(この呪文を唱えた後にバトルゾーンに出たクリーチャーも含まれる)
デュエル・マスターズにおいては、「呪文の能力がカードに影響を及ぼす効果を生み出すとき、それはその呪文を唱えた時点で影響を及ぼす範囲にあるカードにのみ影響する」というルールがある。
つまり、普通は呪文を唱えた後に出たクリーチャーに対してはその呪文の効果は適用されないのである。
しかしこのカードはこの注釈がついているため、唱えた後に出たクリーチャーにも効果が及ぶ。
これが強く影響するのは[[ドラグハート・クリーチャー>ドラグハート]]である。
例えばこのカードと良く比較されるカードとして、以下のカードが挙げられる。
|&bold(){&color(gold){スローリー・チェーン}} R 光文明 (4)|
|呪文|
|S・トリガー|
|このターン、クリーチャーは攻撃することができない。|
|この呪文を裏向きにし、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに加える。その後、自分のシールドをひとつ墓地に置く。|
S・トリガーで相手ターン中に出てくると相手クリーチャーはそれ以上のアタックが出来なくなる。
調和と繁栄の罠と違ってクリーチャーへの攻撃も制限でき、すべてのクリーチャーを対象にとれることから防御手段としてはこちらのほうが優秀だと言われていた。
しかし、ドラグハート・ウェポンを装備したクリーチャーがシールドをブレイクし、その攻撃によってドラグハート・ウェポンがクリーチャーに龍解したとき、このカードがトリガーしてもそのクリーチャーの攻撃は止められない。
この呪文が唱えられたときまだそのクリーチャーはクリーチャーとして場に存在していなかったため、呪文の効果の影響を受けないのである。(S・トリガーは他の効果と同時に発動した時一番先に処理する)
しかし、調和と繁栄の罠は上記の注釈文があるが故にこの状況下でもドラグハート・クリーチャーの攻撃を制限できる。
さらに、スローリー・チェーンやスパーク系呪文と違って、自分のターンに唱えても相手ターン中の攻撃を制限できるため、スピードアタッカー持ちや進化クリーチャーにも有効である。
もうわかったであろう。現在、このカードは当時のカスレア扱いが嘘のように評価され、使用されている。
特に《&color(blue){龍素記号Sr スペルサイクリカ}》と組み合わせて使うことで複数ターンに渡って単色デッキの動きを大きく制限することが出来るため、トップメタである《&color(red){龍覇 グレンモルト}》《&color(red){超戦龍覇 モルト NEXT}》《&color(red){轟く侵略 レッドゾーン}》などに対してのメタカードとして機能している。
そのため再録が希望されているが、2016年3月時点このカードはまだ一度も再録されていない。そのため非常に値段が高騰しているようである。当時を知る人はまさかこのカードがここまで高額になるとは思わなかったのではないだろうか…
**その後
しかしその後(2016年10月頃)、龍解は「バトルゾーンに出た」扱いにならないため止められないと裁定変更されてしまっている。
さらにどうあがいても止められない[[無色>ゼロ文明]]のカードが登場。かつてほどの有用性は失われてしまった。
その後、2019年6月になりついに再録。
テキストの変更によって龍解を止められるようになっており、穴こそあるものの改めて一定の地位を築いている。
*[[デュエル・マスターズ プレイス]]
----
DMPP-05 第5弾「永遠の戦渦 -VORTEX OVERLOAD-」に収録。能力もレアリティも変更点はないが、現在の裁定に合わせたテキストになっている。
プレイスで本家から能力が変わったが、結局追加ターンで暴れる《[[無双竜機ボルバルザーク]]》に対してS・トリガーで発動出来れば、ボルバルザークを起点にしたフィニッシュに対する抑止力になれる。
「10ターン目以降にボルバル出しとけば勝負を決められるでしょ」なんて考えているであろう相手に対して少し痛い思いをさせてやろう。
*メディアミックスでの活躍
----
アニメ『[[デュエル・マスターズ WIN]]』にて、[[ゴッド・オブ・アビス>ゴッド・オブ・アビス(デュエル・マスターズ)]]シリーズの区切りに当たる[[斬札ウィン]]VSカイザ戦(二戦目)での最終局面でまさかの登場。
ウィンの最後のシールドが割られた際にS・トリガーとして発動され、[[アビスロイヤル>アビスロイヤル(デュエル・マスターズ)]]主体と思われていたウィンのデッキから光・自然文明の呪文が登場した事は対戦していたカイザのみならず視聴者も驚かせた。
効果で火文明を指定する事により、[[SA>スピードアタッカー(デュエル・マスターズ)]]化していた《[[轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー]]》・《[[ボルシャック・ドラゴン]]》×2・《[[ボルシャック・NEX>NEX(デュエル・マスターズ)]]》・《ボルシャック・フォース・ドラゴン》×2・《[[ボルシャック・栄光・ルピア>コッコ・ルピア]]》・《アニー・ルピア》というカイザの絶望的な布陣を足止めし、逆転の突破口を作り上げた。
ウィンはそのタイミングまで手札に《調和と繁栄の罠》が来てもマナゾーンに置く事もせずにそのまま温存し続けるプレイングによって、&bold(){あたかも自分のデッキが闇文明単色であるかのように見せかけていた}のだ。
「&bold(){闇に飲まれないどころか逆に支配してのける}」ウィンのメンタルを象徴する1枚として、古参のカードながら見事な活躍を見せてくれた。
追記と修正の罠を発動。編集者はこの記事を改善しなければならない。
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#areaedit()
- 遂に立ったか。部屋漁ったら新品同様のが一枚あってビックリした -- 名無しさん (2016-03-15 20:26:28)
- 昔は100円どころか50円ぐらいで売ってあるのがザラだったのに今や4桁以上が普通……環境の変化って怖いなぁ -- 名無しさん (2016-03-15 20:29:25)
- こういう弱いという烙印を押されていたカードが環境の遷移に伴い大出生を遂げるのが、TCGの醍醐味だよな(ストレージに眠っていたエタトラ4枚をオークションに出品しながら) -- 名無しさん (2016-03-16 00:28:21)
- 他だとデビルドレーン、マーシャルクイーンなんかもそれだったな -- 名無しさん (2016-03-16 00:45:54)
- あと、環境の高速化や過剰なビートスペックのクリーチャーが増えるに従って、「スパーク系呪文で動きを止めて次のターンに殲滅する」っていう従来のコントロールデッキの動きができなくなったってのもデカイよな。 -- 名無しさん (2016-03-16 09:09:52)
- 他にもモルトNEXTみたいなスパーク系呪文が効かないクリーチャーが出てきたのも追い風だな -- 名無しさん (2016-03-16 12:16:00)
- 何処にも売ってない(´;ω;`) -- 名無しさん (2016-03-16 20:20:35)
- まさしく調和(単色)と繁栄(公式プッシュ)の罠だったわけか -- 名無しさん (2016-05-12 23:29:42)
- 革命ファイナルの多色推しで弱体化すると思いきやまだまだ使われてるというね -- 名無しさん (2016-06-30 08:21:36)
- 3000円近い値段で買い取れると聞いて偶然持ってたのを売りに行ったら、傷が酷くてたったの20円にされた。コレが後世見直されると信じて大事に保管してたプレイヤーなんて居るわけないだろJK… -- 名無しさん (2016-06-30 17:47:50)
- オクに出せば千円位にはなったろうに -- 名無しさん (2016-06-30 18:44:37)
- こいつが再録されない一番の理由は「後から出したクリーチャーも(プレイヤーを)アタック出来ない」って点だろうな。子供とかだと他の攻撃抑止系の呪文(スローリー・チェーン等)も同じように解釈されそうだからな。 -- 名無しさん (2016-06-30 20:27:09)
- トラップカテゴリ化するなら流石に再録して欲しい -- 名無しさん (2018-10-09 06:51:51)
- 次の拡張パックでウルトラゴールデン仕様で再録か…あまりシングル価格下がらなそう -- 名無しさん (2019-06-21 12:35:32)
- 無色には全く効果がないものの、再録時にエラッタのおかげで禁断クリーチャーも阻止可能になりました -- 名無しさん (2020-01-05 22:59:03)
#comment
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《&bold(){調和と繁栄の罠}》とは、[[TCG>トレーディングカードゲーム(TCG)]]「[[デュエル・マスターズ>デュエル・マスターズ(TCG)]]」の呪文である。
登場はDM-11「聖拳編 第2弾 無限軍団の飛翔」。同弾における高レアリティ多色呪文サイクル、いわゆる「エターナル呪文」の一つで、読み方は「エターナル・トラップ」。
#openclose(show=●目次){
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*解説
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|&bold(){&color(gold){&ruby(エターナル){調和と繁}}&color(green){&ruby(・トラップ){栄の罠}}} VR 光/自然文明 (5)|
|呪文|
|&ruby(シールド){S}・トリガー|
|マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。|
|文明をひとつ選ぶ。次の自分のターンのはじめまで、その文明のクリーチャーは自分を攻撃することができない。(この呪文を唱えた後にバトルゾーンに出たクリーチャーも含まれる)|
文明を一つ指定し、その文明の相手クリーチャーのプレイヤー及びシールドへの攻撃を禁止するという効果を持つ。
[[S・トリガー>S・トリガー(デュエル・マスターズ)]]によって相手ターン中に出れば、それ以降の追撃を抑えることが出来るし、前もって唱えておいても効果がある。
しかし、このカードは「[[カスレア>カスレア(デュエル・マスターズ)]]」という評価を下されていた。というのもいくつかの原因がある。
**汎用性がない
ロックできる文明が一つだけ、クリーチャーへのアタックは止められない、
このカード自体が多色といった部分で《&font(#ffdc00){ホーリー・スパーク}》《&font(#ffdc00){スローリー・チェーン}》といった呪文に比べて汎用性がなく、わざわざこのカードを使う理由が薄いというのがもっぱらの評判であった。
**多色デッキへの影響が薄い
聖拳編は多色全盛期時代。
【[[速攻>速攻(デュエル・マスターズ)]]】デッキ以外ではほとんどのデッキが2、3色の構成であり、一つの文明しか縛れないこの呪文ではそこまでの抑制にはならなかった。
さらにその後単色推しと銘打たれた[[転生編>転生編(デュエル・マスターズ)]]及び[[不死鳥編>不死鳥編(デュエル・マスターズ)]]のカードが全体的に低スペックだったこともあり、単色デッキの居場所は速攻以外になかったため余計このカードを使う理由がなかった。
**他の《エターナル》呪文が軒並み派手
・クリーチャー2体とマナ2つを一度に除去できるアドバンテージの塊《&ruby(エターナル・ソード){&color(blue){英知と追撃}&color(purple){の宝剣}}》
・たった3マナでサルベージしにくい除去を放つ《&ruby(エターナル・ガード){&color(blue){魂と記憶}&color(gold){の盾}}》
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同じく「エターナル呪文」と呼ばれるこれらは派手さと強さを両立したヒロイックなカード群であり、特に前者2つは[[殿堂入り>殿堂入り(デュエル・マスターズ)]]も経験したほどのカードパワーである。
そんな中で効果範囲の狭いロックしかできないこの呪文が地味とみなされるのは仕方のないことだろう。
とはいえ、「自分のターンの始めまで」という効果範囲のおかげもあって当時は悪名高き《[[無双竜機ボルバルザーク]]》対策としてかろうじて使われることはあった。
しかしそれがプレミアム殿堂となってからはこのカードを使う意味は無くなってしまい、結果コレクションにしまわれる運命をたどることになってしまったのである…。
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*まさかの再評価
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しかし、それから長い時間が経った頃、環境の変化とあるカードの登場により、このカードの価値はひっくり返されることとなる。
**公式による単色推し
「[[ドラゴン・サーガ>ドラゴン・サーガ(デュエル・マスターズ)]]」「[[革命編>革命編(デュエル・マスターズ)]]」と、再び単色推しが進められてきたのである。
それも、転生編や不死鳥編のようなチャチなものではない。
特定文明のマナが一定枚数ある時に発動する「マナ武装」や、特定文明のクリーチャーの攻撃をトリガーとする「侵略」、
そして何よりも多色カードに追いつき追い越せと言わんばかりの単色カードのスペックのインフレ…それらによってこれまででは考えられないほど単色デッキが強化された。
**注釈文の存在
この呪文の効果にはこのような注釈文がついている。
>(この呪文を唱えた後にバトルゾーンに出たクリーチャーも含まれる)
デュエル・マスターズにおいては、「呪文の能力がカードに影響を及ぼす効果を生み出すとき、それはその呪文を唱えた時点で影響を及ぼす範囲にあるカードにのみ影響する」というルールがある。
つまり、普通は呪文を唱えた後に出たクリーチャーに対してはその呪文の効果は適用されないのである。
しかしこのカードはこの注釈がついているため、唱えた後に出たクリーチャーにも効果が及ぶ。
これが強く影響するのは[[ドラグハート・クリーチャー>ドラグハート]]である。
例えばこのカードと良く比較されるカードとして、以下のカードが挙げられる。
|&bold(){&color(gold){スローリー・チェーン}} R 光文明 (4)|
|呪文|
|S・トリガー|
|このターン、クリーチャーは攻撃することができない。|
|この呪文を裏向きにし、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに加える。その後、自分のシールドをひとつ墓地に置く。|
S・トリガーで相手ターン中に出てくると相手クリーチャーはそれ以上のアタックが出来なくなる。
調和と繁栄の罠と違ってクリーチャーへの攻撃も制限でき、すべてのクリーチャーを対象にとれることから防御手段としてはこちらのほうが優秀だと言われていた。
しかし、ドラグハート・ウェポンを装備したクリーチャーがシールドをブレイクし、その攻撃によってドラグハート・ウェポンがクリーチャーに龍解したとき、このカードがトリガーしてもそのクリーチャーの攻撃は止められない。
この呪文が唱えられたときまだそのクリーチャーはクリーチャーとして場に存在していなかったため、呪文の効果の影響を受けないのである。(S・トリガーは他の効果と同時に発動した時一番先に処理する)
しかし、調和と繁栄の罠は上記の注釈文があるが故にこの状況下でもドラグハート・クリーチャーの攻撃を制限できる。
さらに、スローリー・チェーンやスパーク系呪文と違って、自分のターンに唱えても相手ターン中の攻撃を制限できるため、スピードアタッカー持ちや進化クリーチャーにも有効である。
もうわかったであろう。現在、このカードは当時のカスレア扱いが嘘のように評価され、使用されている。
特に《&color(blue){龍素記号Sr スペルサイクリカ}》と組み合わせて使うことで複数ターンに渡って単色デッキの動きを大きく制限することが出来るため、トップメタである《&color(red){龍覇 グレンモルト}》《&color(red){超戦龍覇 モルト NEXT}》《&color(red){轟く侵略 レッドゾーン}》などに対してのメタカードとして機能している。
そのため再録が希望されているが、2016年3月時点このカードはまだ一度も再録されていない。そのため非常に値段が高騰しているようである。当時を知る人はまさかこのカードがここまで高額になるとは思わなかったのではないだろうか…
**その後
しかしその後(2016年10月頃)、龍解は「バトルゾーンに出た」扱いにならないため止められないと裁定変更されてしまっている。
さらにどうあがいても止められない[[無色>ゼロ文明]]のカードが登場。かつてほどの有用性は失われてしまった。
その後、2019年6月になりついに再録。
テキストの変更によって龍解を止められるようになっており、穴こそあるものの改めて一定の地位を築いている。
*[[デュエル・マスターズ プレイス]]
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DMPP-05 第5弾「永遠の戦渦 -VORTEX OVERLOAD-」に収録。能力もレアリティも変更点はないが、現在の裁定に合わせたテキストになっている。
プレイスで本家から能力が変わったが、結局追加ターンで暴れる《[[無双竜機ボルバルザーク]]》に対してS・トリガーで発動出来れば、ボルバルザークを起点にしたフィニッシュに対する抑止力になれる。
「10ターン目以降にボルバル出しとけば勝負を決められるでしょ」なんて考えているであろう相手に対して少し痛い思いをさせてやろう。
*メディアミックスでの活躍
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アニメ『[[デュエル・マスターズ WIN]]』にて、[[ゴッド・オブ・アビス>ゴッド・オブ・アビス(デュエル・マスターズ)]]シリーズの区切りに当たる[[斬札ウィン]]VSカイザ戦(二戦目)での最終局面でまさかの登場。
ウィンの最後のシールドが割られた際にS・トリガーとして発動され、[[アビスロイヤル>アビスロイヤル(デュエル・マスターズ)]]主体と思われていたウィンのデッキから光・自然文明の呪文が登場した事は対戦していたカイザのみならず視聴者も驚かせた。
効果で火文明を指定する事により、[[SA>スピードアタッカー(デュエル・マスターズ)]]化していた《[[轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー]]》・《[[ボルシャック・ドラゴン]]》×2・《[[ボルシャック・NEX>NEX(デュエル・マスターズ)]]》・《ボルシャック・フォース・ドラゴン》×2・《[[ボルシャック・栄光・ルピア>コッコ・ルピア]]》・《アニー・ルピア》というカイザの絶望的な布陣を足止めし、逆転の突破口を作り上げた。
ウィンはそのタイミングまで手札に《調和と繁栄の罠》が来てもマナゾーンに置く事もせずにそのまま温存し続けるプレイングによって、&bold(){あたかも自分のデッキが闇文明単色であるかのように見せかけていた}のだ。
「&bold(){闇に飲まれないどころか逆に支配してのける}」ウィンのメンタルを象徴する1枚として、古参のカードながら見事な活躍を見せてくれた。
追記と修正の罠を発動。編集者はこの記事を改善しなければならない。
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- 遂に立ったか。部屋漁ったら新品同様のが一枚あってビックリした -- 名無しさん (2016-03-15 20:26:28)
- 昔は100円どころか50円ぐらいで売ってあるのがザラだったのに今や4桁以上が普通……環境の変化って怖いなぁ -- 名無しさん (2016-03-15 20:29:25)
- こういう弱いという烙印を押されていたカードが環境の遷移に伴い大出生を遂げるのが、TCGの醍醐味だよな(ストレージに眠っていたエタトラ4枚をオークションに出品しながら) -- 名無しさん (2016-03-16 00:28:21)
- 他だとデビルドレーン、マーシャルクイーンなんかもそれだったな -- 名無しさん (2016-03-16 00:45:54)
- あと、環境の高速化や過剰なビートスペックのクリーチャーが増えるに従って、「スパーク系呪文で動きを止めて次のターンに殲滅する」っていう従来のコントロールデッキの動きができなくなったってのもデカイよな。 -- 名無しさん (2016-03-16 09:09:52)
- 他にもモルトNEXTみたいなスパーク系呪文が効かないクリーチャーが出てきたのも追い風だな -- 名無しさん (2016-03-16 12:16:00)
- 何処にも売ってない(´;ω;`) -- 名無しさん (2016-03-16 20:20:35)
- まさしく調和(単色)と繁栄(公式プッシュ)の罠だったわけか -- 名無しさん (2016-05-12 23:29:42)
- 革命ファイナルの多色推しで弱体化すると思いきやまだまだ使われてるというね -- 名無しさん (2016-06-30 08:21:36)
- 3000円近い値段で買い取れると聞いて偶然持ってたのを売りに行ったら、傷が酷くてたったの20円にされた。コレが後世見直されると信じて大事に保管してたプレイヤーなんて居るわけないだろJK… -- 名無しさん (2016-06-30 17:47:50)
- オクに出せば千円位にはなったろうに -- 名無しさん (2016-06-30 18:44:37)
- こいつが再録されない一番の理由は「後から出したクリーチャーも(プレイヤーを)アタック出来ない」って点だろうな。子供とかだと他の攻撃抑止系の呪文(スローリー・チェーン等)も同じように解釈されそうだからな。 -- 名無しさん (2016-06-30 20:27:09)
- トラップカテゴリ化するなら流石に再録して欲しい -- 名無しさん (2018-10-09 06:51:51)
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