ウシ(マリオカート)

登録日:2025/06/14 Sat 22:19:48
更新日:2025/06/28 Sat 11:28:59
所要時間:約 6 分で読めるモー





現実世界の牛についてはこちら→


ウシとは、任天堂ゲーム『マリオカート』シリーズに登場するウシである。



概要

見た目は白と黒のまんま現実世界のホルスタイン種のような姿。*1
シリーズ通して背景やコースの障害物として登場している。

登場作品

マリオカート64

シリーズ初登場。キノコカップ第2コース「モ~モ~ファーム」にいる。
当時はただのコースの背景でグラフィックも2Dだったほか、現在と比較してやや丸っこいデザイン。

マリオカートDS

こうらカップ第2コースとして再収録された「モーモーファーム*2」で再登場。
おおむねオリジナルと同じだがデザインが現在のものとなった。

マリオカートWii

モーモーファームと同じく牧場コースのキノコカップ第2コース「モーモーカントリー」で登場。
このコースでのウシは、1周目はコース脇にいるが2周目以降はコースを横断し始める。
ウシに当たるとマシンがひっくり返るので地味に厄介な存在。

マリオカート8/マリオカート8デラックス

こうらカップ第1コースとして「モーモーカントリー」がリメイクされたので引き続きウシも登場。
おおむねWii版と同じだがウシの体色が模様違いのほかジャージー種のような茶色の個体や黒毛和種のような黒毛の個体も登場するなどバリエーションが豊かになった。
無印8では同コースのスタッフゴーストへの勝利報酬として手に入るハンコの絵柄にもなっている。何気に2D公式アートワークを初めて獲得した作品だったりする。

マリオカート ツアー

未登場。
なおこのウシがモチーフと思われるMiiスーツとして『モーモーMiiスーツ』、サバイバルバギーの色違い『モーモーサバイバル』が登場。
モーモーMiiスーツは『8デラックス』でもコース追加パス第6弾で登場。

バッジとれ~るセンター

バッジの1つとしてベビィマリオたちと一緒に登場。

ヨッシークラフトワールド

このウシは登場しないもののとあるコースに「Moo Moo Meadows MILK」の文字とともにこのウシが描かれた牛乳パックがある。




追記・修正は風呂上がりにモーモーカントリー直送の牛乳を飲みながらお願いします。




























2025年6月5日にNintendo Switch 2のローンチタイトルとして発売された『マリオカート ワールド』。

マリオルイージピーチ姫クッパなどいつものメンツとともに新たに参戦を果たしたのが……




こ の ウ シ だ っ た 。






衝撃のプレイアブル化

2025年4月2日に放送された「Nintendo Direct: Nintendo Switch 2」の映像公開までは上の内容程度の活躍(?)しかなかったので、当然特にこの項目も立つはずがなかった。
だが、上記映像内の『マリオカート ワールド』のパート内に、電線の上を(ラジカセを象った)バイク*3で駆け抜けるウシという衝撃的なシーンが登場。

過去最多の24人プレイ対応の本作にはパックンフラワークリボーガボンなど多くの新規ドライバーたちが参戦しているのだが、「ウシだけデカデカと映っている」「馴染みがあるものの参戦は予想できない」「(マリオの世界観に合わせてデフォルメされてるとはいえ)そのまんまの牛」「乳首が丸見え」といった理由で瞬く間にネットの話題をかっさらっていくこととなった。
???「牛かよ!!」

その後、体験会やNintendo Directを通じ、正式名称がそのまんま「ウシ」であることが判明した。そこは「モーモー」って名付けるんじゃないのかよ

そのインパクトは強烈で、オンライン対戦の際に「ウシしかいない」という光景が繰り広げられることもあるほど。誰が呼んだか「マリオCOWトワールド」
本作でも「モーモーカントリー」がリメイクされたのでお邪魔キャラとしてのウシも登場しているほか、「モーモーカントリー」にはバイクに乗ったウシの像まである。またカメックの魔法で大量出現することもある。

性能

今作のドライバーの重量は8段階に分けられ、ウシは上から2番目にあたる。ワリオ・ワルイージ・ドンキーコング等と同格。
加えて今作では多数のドライバーに「得意な路面」の概念が存在しており、ウシの場合はダート路面、つまり未舗装の土などの上を走る際に最高速度がわずかに上昇するようになっている。

今作で最も重量が重く最高速が高いドライバーはクッパの単独トップであるが、クッパには得意な路面が存在しない。
ダート路面を走る時に限れば、ウシはクッパと同等の最高速と、クッパよりわずかに良い加速性能とを両立できるのだ。
(なお、ウシと全く同じ性能のドライバーは他にドンキーコングとブルが居る)

そのため発売直後の時点のタイムアタック環境では、コースのほとんどが牧場の土を走れる関係で、ウシ自身のホームグラウンドたるモーモーカントリーでのトップランカーが軒並みウシを使う事態になっている。
そのほかだとディノディノジャングル等にも適性がある模様。*4

元々上級者の間では「重量級は強い」という風潮はあった*5が、ウシも絵面のインパクトとそれなりに良い性能が見事噛み合い、カジュアルプレイでもかなり人気。

一方VSレースでは立て直しの早さに直結する加速性能が重視されるため、高レート帯では軽量級環境となっており重量級のウシはあまり目立たない。

余談

参戦のきっかけ

「開発者に訊きました:マリオカート ワールド」によればウシ参戦のきっかけは、本作のプロデューサーが描いた「軽トラを運転するウシのスケッチ*6がきっかけである。
そこからウシの参戦が決まり、更に「障害物キャラクターをレーサーにもする事で、世界の地続き感を更に持たせられる」という構想が生まれた事で様々な意外過ぎるドライバー(後述)の参戦やアイテムとしてのカメックの登場にもつながった。
ウシがいなければ後述のキャラたちの参戦はなかったのかもしれない…。

予言?

実はウシがレーサーになるという発想自体は『ワールド』発表から遡ること28年前、1997年に出版された今は亡きケイブンシャ刊『最新版 全スーパーマリオ大百科』に収録されている山田みどりの漫画で見られる。
内容はウシがピーチ姫に自身もカートレースに参加したいと頼み込み、悩んだピーチ姫がウシを自分の姿に変装させてレースの出場を発案、ピウシ姫ウシがさまざまなハプニングを乗り越えて優勝を目指していく、というもの。

ミルク販売事情

「モーモーカントリー」以外にも『8/8デラックス』では様々なコースにウシの看板が設置されていたり、ウシが描かれたトラックがキノピオハイウェイなどを走っているほかリンリンメトロの自販機でもウシのイラスト付き牛乳が販売されているのでモーモーカントリー産ミルクはマリオワールドでも人気なようだ。


ダッシュフード

同様に『ワールド』のモーモーカントリーにはダッシュフードとして牛乳やアイスが設置されているので、この種のウシから採れた牛乳を使用していると考えられる。
フードによっては入手することで一部キャラクターのコスチュームが解禁されるがウシのコスチュームは残念ながらない。

ダッシュフード自体はキャラクターに関わらず食べることができる。
その中にハンバーガーやBBQ、カレーライスもあるが、これらは牛肉や豚肉を使う料理なので…*7

その他『ワールド』で初参加のドライバーたち(一部)

カニ

こちらもそのまんまのカニ。むかしは英語版と同じく「サイドステッパー(Sidestepper)」と呼ばれることもあったが、本作日本語版では何の捻りも無く「カニ」名義。
ハサミがあるのに、ハンドルを掴んでいない。
マリオカートシリーズにはGBA「ヘイホービーチ」や8DX「ヨッシーアイランド」などで障害物として参戦していた。今作でもピーチビーチやノコノコビーチ周辺で障害物として登場する。

実は1983年発売『マリオブラザーズ』で敵としてデビューしているマリオシリーズ最古参のキャラでもある。
余談だが、『スーパーマリオくん』のマリオカート64編ではお邪魔キャラとしてのカニたちの長「カニ王」とマリオが(勿論二人ともマシンに乗って)レース勝負する回があったりする。やはり度々未来予知することに定評のある沢田先生

ペンギン

さむいさむいマウンテンザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーなどでおなじみのペンギン。
マリオカートシリーズにはN64「シャーベットランド」などで登場。今作でもロゼッタてんもんだい~アイスビルディング間などで見かける。

ちなみに『ワールド』のトレイラーで2回も崖から落ちていた。崖から落ちるペンギンに妙な既視感を覚えた人も多いとか多くないとか

コイツも実は知る人ぞ知る旧エニックス刊『スーパーマリオ4コママンガ劇場』の藤凪カオル氏の作品でルイージのカートを奪う形でレーサーとして参戦しており、卓越したドライビングテクでペンギンたちを交わしながら氷上を走行していた。
ついでに同氏の作品には家庭・多数の親戚持ちのペンギンやキノピオのカート代わりとなったペンギン、スコア稼ぎにマリオたちにぶつかってくるペンギン…と、やたらペンギンが多い。

パタテンテン

スーパーマリオ3Dランドで初登場のテントウムシのような敵。
ドライバーとしての「パタテンテン」が新規参戦したほか、『8DX』と同じくマシンとしての「パタテンテン」も続投しているのでパタテンテンにパタテンテンを乗せるということもできる。

ハッチン

パタテンテンと同じく3Dランド初登場のハチのような敵。
原作では空中を飛んで追いかけてくるくらいで、マリオカートシリーズでも『7』のバトル用コース「ハニービーハウス」でしか登場していなかったあまり目立たない存在だったが、本作ではカートにぽてっと乗った姿が非常に可愛らしく、Xを中心に話題になっている。
なお上位でゴールした際は完全にマシンから離れたまま飛んで並走している
今回はコース上ではどんぐりツリーハウスで見かける他、ダッシュフードのパンケーキに飾られていることも。
その他『7』のマシン「マッハクイーン」が再登場したり、ワリオのコスチュームでハチモチーフのものが登場したりとハチ仲間が豊富である。
そういや過去にもう1人ハチの女王キャラが参戦していたような…

ポイハナ

スーパーマリオサンシャインマリオカート ダブルダッシュ!!「ピーチビーチ」で登場したカートを放り投げてくるアイツ。
最後に登場したのが『マリオカートWii』でリメイクされたピーチビーチだったので本作が17年ぶりの新作への登場となる。
ちなみにピーチビーチも『ワールド』で魔改造されてリメイクされている。

リフトン

スーパーマリオワールドで初登場のイルカ。
マシン「ドルフィンキック」に乗っている姿が…。*8
今作ではワリオシップ周辺で見かける。

サンボ

クリボーやポイハナ達と違い手も足もないのにどうやって操縦するのかといいたいところだが体を曲げて器用に運転をしている。
サンサンさばくやヘイホーカーニバルの周辺で見かける他DKスノーマウンテンなどにもスノーサンボがいる。
コイツもペンギンと同じく『スーパーマリオ4コママンガ劇場』の栗本和博氏の作品でレーサーとして参戦しており(この時はサボテンを手足のように連結して人型を成していた)、スタート直後いきなり土管に激突してクラッシュして四散、後続車を次々と巻き込んでクラッシュさせるという出オチを見せていた。

プクプク・フィッシュボーン

魚なのにカートを運転できている。窒息しないの?
後者に至っては骨化しているのでこちらの意味でも衝撃的。今までにカロンやほねクッパがドライバーとして登場しているけど…。
前者はプクプクフォールズをはじめとした至る所にいるが後者はワリオシップが水上コースになった影響やリフトンに追い出されたのかキノピオファクトリー北の温泉地帯やクッパキャッスル城壁北の溶岩地帯で泳いでいる。

ゆきだるま

マリオカートシリーズにはDS「DKスノーマウンテン」などで登場。手がないのでスローマンとは別種と思われる。こちらも『ワールド』でリメイク。

もはや生物ですらない。

解禁方法

一部キャラクターは隠しキャラとなっており、解禁にはアイテムのカメックの効果を受けて該当のキャラに変身する必要がある。
カメックの効果は使用者よりも上の順位のドライバーに対して魔法をかけて一定時間変身させ、さらに変身後のキャラにちなんだギミックをコース上に追加するというもの。
例えばペンギンならペンギンの群れがコース上に出現し、ガボンであれば大量の鉄球がコース上に転がる、といった具合。

受動的な効果とはいえカメックは中位帯で出やすいアイテムとなっており、グランプリで上位を独走していればある程度は受けやすいのだが、
問題は変身対象がランダムかつコースによって対象が変化すること
さらにトッテンなどの初期解放キャラも抽選対象となっているため、狙って解禁を目指すのは困難である。


対策としてはジョイコンを二つ持ち出してVSレース、CPUなしの設定で行ういわゆる「カメックガチャ」が最適。
片方をアイテムボックス手前、もう片方をある程度手前に配置しカメックが出て、隠しキャラを引き当てるまで繰り返すというもの。
ただしアイテムボックスは連続取得で出現テーブルが弱くなるため、崖から落ちるか逆走してジュゲムに釣り上げてリセットする必要がある。

……なおこの解禁方法は前述の通りポイハナたち11キャラのもので、肝心の項目キャラであるウシや同じくいかにもイロモノなゆきだるまは初期キャラである。




追記・修正はウシを使ってヨッシーズのハンバーガーを食べてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\モーッと/

最終更新:2025年06月28日 11:28

*1 なお実際のホルスタインは安全に配慮して除角されるが、こちらは角が残っている。

*2 マリオカート64から微妙に改題されている。

*3 「レディオライド」と呼ばれる加速特化マシン

*4 ワリオスタジアム等も未舗装路が主体だが、レールアクションが多く最高速度のまま走れる場所が少ないため、そう言ったコースでは加速性能が高い軽量級キャラの方が人気。

*5 直近の作品だとWiiのファンキーコング、7でのメタルマリオ、8でのモートン、8DXでのワルイージが有名

*6 しかも一見するとトラックの荷台に乗せられているように見えるというシュールなイラスト

*7 但し同じ牛でも「乳牛」と「肉牛」は食品に使う用途が全く違う種類なので留意。

*8 厳密にはイルカは腹同士を合わせて行うが