相対性理論(物理)

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&font(#6495ED){登録日}:2011/03/27(日) 00:21:00 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 相対性理論とは、アルバート・アインシュタインが創始した理論である。 おそらく、誰もが一度は聞いたことがあるであろう。 [[量子力学>量子論]]と並ぶ&font(#ff0000){[[物理>物理学]]の二大革命}と言われており、現代科学の基礎、とくに、[[宇宙]]や[[タイムトラベル]]を語る際には欠かせない。 *概要 相対性理論は大きく分けて &bold(){・特殊相対性理論} &bold(){・一般相対性理論} この2つが存在するが、ここでは一般的に知られる「特殊相対性理論」を中心に解説していく。 相対性理論をひとことで乱暴にまとめてしまうなら「時間と空間は条件次第で歪むことを証明する理論」である。 *特殊相対性理論 特殊と銘打っているのでこちらの方が難しそうにも見えるが、言っていること自体は単純。 特殊相対性理論をざっくり言うと、以下の通りになる。 &font(23,b){1.「どのような速さで動いても、自然法則は同じように働く」} &font(23,b){(特殊相対性原理)}((木に火をつけたら燃えるし手に持ったものを落とせば同じように下に落ちる。そうした自然法則は、たとえ動いていようが止まっていようが同じように起こる、ということ。)) と、 &font(23,b){2.&color(red){「光の速さはいつだって同じである!違うかもしれないという疑問は全力を挙げて見逃すんだ!!」}} &font(23,b){(光速度不変の原理)} ……1番目はともかく、2番目は一見無茶苦茶なことを言っているようだが、 本当にこういう理論なのであるし、実際アインシュタインがこんな感じのことを言ったおかげで物理学は大きく進歩したのである。 その昔。かの有名なニュートンが生きていた、17世紀ごろの話。 ニュートンと言えば「リンゴが木から落ちるのをきっかけに万有引力を発見した」として有名な学者だが、 彼はこの他に&font(#00f,b){「力をかけるとモノが動くのはなぜかというと、力には『かけたモノの速さを変化させる』という効果があるからだ」}という理論。 そして、&color(#00f,b){「速さとは、同じ時間に二つの物体が動く距離の差である」}という理論を考え出している。((厳密にいえば、2番目の法則に最初に気づいたのはガリレオ。)) っていうか、ニュートンが科学界に残した功績としては、リンゴよりもむしろこっちのがメインだったりする。 詳細は[[ニュートン力学]]を参照。 想像してみてほしい。 この画面の前のあなたは走る電車に乗っている。窓の外には延々と田んぼや住宅地が広がっていて、その乗客はあなたを含めて10人もいない。 電車にシートベルトはないから、たとえ電車が走っている最中でも、あなたは自由に車内を歩き回ることができる。 そのときあなたは、 &bold(){同じ電車に乗っている乗客が時速100kmものスピードで移動しているようには見えないのではないだろうか?}((在来線のスピードは時速90~100kmほど。)) &bold(){窓の外の風景を見て、家や山が動いているように感じたことはないだろうか?} ニュートンが考えた「速さとは同じ時間に二つの物体が動く距離の差である」とは、つまりこういうこと。 &color(red){あなたが時速100kmの電車に乗っているのなら、車内の乗客やつり革、同じ方向に時速100kmで進む隣の電車は&bold(){あなたから見て}止まっているが、&br()&bold(){地面から動かない踏切や建物から見ると}乗客もつり革も、そしてあなた自身も時速100kmで動いている。} 大きさや重さ、長さ、速さなどなど、&bold(){何かを計測するときには「他のなにかと比べる」ことが必要不可欠}であり、 そして&bold(){「なにと比べているか」によってその大きさや重さ、長さ、速さは変化する}ということになる。 厳密に言うならば、「観測する人によって、ものごとの長さ、大きさ、重さ、速さは変化する」という。 こうした性質のことを一般に「相対性」と呼ぶ。 アインシュタイン御大の言うところでは、&font(#0f0,b){「可愛い女の子と一時間一緒にいると、一分しか経っていないように思える。&br()熱いストーブの上に一分座らせられたら、どんな一時間よりも長いはず。それが相対性というものだ。」}とのこと。 ……が、この定理「相対性」はガリレオの相対性原理の時点でも混乱を呼んでいたが、 それを前提としたローレンツ変換から発展させたニュートンの理論においても混乱を呼ぶことになる。 当時研究されていたテーマの中のひとつに「光の速さ」((実は光にも速さの概念がある。ぱっと見瞬間移動しているように見えるものの、それはあまりにスピードが速すぎて目でとらえられないだけである。たとえば、地球から見える太陽の姿は現在の8分前の姿だったりする))があったのだが、 ある科学者が&font(#00f,b){「光の速さはいつでもどこでも秒速30万km」であると発見した}のである。 #region(ただし……) ただし、「速度が不変ということはないのではないか?速すぎるせいで『絶対にそうだ』とは言い切れないのだが…」の様な計測結果が環境・計測方法によっては出ていたり、そもそも光速がどうして絶対に一定であるのかという原理が未だに不明であり、&bold(){『光速が本当に不変であるという証拠はまだ見つかっていない』}ので注意。 ついでに言えば、光が秒速30万kmで進むのは真空中に限った話。大気中などでは多少変化もする。 それでも馬鹿みたいに速いけど。 アニヲタ的な話をするなら、超光速の「タキオン」という粒子の造語も既に昔から作られており、SFにおいてはタイムワープの理由付けの一つになっている。((相対性理論で示されているのは「加速して光より速い速度になることはありえない」であって、「生まれた瞬間から光よりも早い物質」の存在は否定されていない。)) #endregion 一見すると相対性にとって何の問題もないように見えるかもしれないが、これは非常にまずい事態だった。 先ほどの相対性の定理を用いるならば、速さは&bold(){観測者の立場によって変わるはず}である。 走行する電車に乗っているAさんから見れば車内の電車の車体はその場に静止している……つまり時速0kmである。 その一方、線路沿いの道に立っている人Bさんから見れば、電車の車体はもちろん時速100kmとなる。 このように、Aさんから見ると電車は時速0km、Bさんから見ると電車は時速100km……となるのが正しいはずなのだ。 だがしかし。 実験を行ったその研究者……マクスウェルによると、計測器を動かしていようが止めていようが、光の速さは変化しなかった。 走る電車の時は速度が変わったのに、光で同じことをやるとAさんから見てもBさんから見ても光の飛ぶ速さが時速10億8000万km(=秒速30万km)だったというのだ。((ちなみに、Aさんを光の速度に合わせて飛ばして、なんて御大層なことはできなかったので、光の進行方向と同じ向きに計測器を動かして計ったという。それでも、光にちゃんとした「速さ」があったのなら、計測器に出る数値は「秒速30万km-計測器を動かす速さ」となるはずだったのである。)) #region(先ほどの電車の例であらわした補足) 単純計算する。 時速100kmの電車と同じ方向に移動している時速10億8000万km(=秒速30万km)の光線があって、Aさん、Bさんそれぞれがその光を見ている。 止まっているBさんから見て10億8000万kmだったなら、動いているAさんからなら、10億8000万km-100km=10億7999万900kmになるはず。 だが動いているAさんが実際に計測してみると、やっぱり時速10億8000万km(=秒速30万km)だった、というわけである。 #endregion つまりどういうことなの? #center(){&font(#f00,b){光が進む本当の速さが時速何kmなのか、わからなくなってしまったのだ。}} で、当時の学者が困りはてていたところに現れたのが、冒頭で紹介したアインシュタインだった。 &font(15,#0f0,b){「光がいつでもどこでも秒速30万kmだというなら、もう光の本当の速さを測ろうとするのは諦めようじゃないか。&br()その代わり、光の速さを基準にしてそれ以外のモノの速さを測ればいい。そうだろ?」} かくして、アインシュタインが仮定したこのルールは&bold(){「特殊相対性理論」}として世に広まったのである。 余談だが、光量子仮説などとこの特殊相対性理論により、18~19世紀に宇宙に満ちている光の媒質や空間と仮定されたエーテル関連の概念や理論は廃れていった。 (光を定義しようと四苦八苦した結果、解釈の仕方などの幅があるため、多くの理論が廃れたというだけであってエーテルが全否定されたわけではない。一応。) さて、&font(#00f,b){「光を基準にすべてのものの速さ・長さを計る」}と言ったからには、 光の速さは&font(#f00,b){「だいたい同じ」}ではなく、&font(#f00,b){「いつでもどこでも完全に同じ」}でなくてはならない。 定規の目盛りが定規ごとにバラバラだったり、ストップウォッチの秒刻みの間隔が全世界共通でなかったとしたら、それはもはや計測道具としては使えないからだ。 で、かんじんの光の速さはというと、基本的にはいつでもどこでもほぼ同じだが、時と場合によって微妙に異なることが研究で明らかになっていた。 この問題をアインシュタインはこう解決した。 &font(15,#0f0,b){「だったら、光の速さを測ってる時計がおかしいんじゃねーか?」} &font(15,#0f0,b){「もっと言うなら、時間の流れの速さとか空間の広さとか、それ自体がそもそも変化するものなんじゃねーの?」} 「光の速さは本当に一定か?」 そんな疑問はナンセンス。なぜなら、考えないから。 「光の速さはいつでもどこでも完全に同じ」、そういうことにしておくのだから。 &font(18){&bold(){定規の1めもりは本当に1ミリか。そういう疑問を抱いても棚上げする}}というわけである。 この様に特殊相対性理論とは、&font(18,b){「光の速さが一定であることを証明する理論」ではなく((ここを勘違いすると一生理解できないので注意。追記者が受けた大学の講義では、「『光の速度が一定なのはなぜか』なんて相対性理論の中のどこにも書かれていませんから!」と何度も念を押された))、&br()「『光の速さは一定である』という前提のもとに、(当時にとっての)従来の物理法則を疑ってみる理論」}なのである。((そして、速度の足し算は単なる足し算ではなくもう少し複雑な式になることがわかった。ただし足される両者の速さが光に比べて十分遅い場合は単なる足し算に近似できる。)) *一般相対性理論 続いて一般相対性理論。 名前的にはこっちのが先のように見えるが、最初に考え出されたのは先述の特殊相対性理論のほうで、こちらは特殊相対性理論の補助というか、おまけみたいな存在。 一般相対性理論の大まかな内容はというと、 &font(23,b){(1.「誰に対しても、自然法則は同じように働く」} &font(23,b){(一般相対性原理)} &font(23,b){(2.「加速の力と重力は等しい」} &font(23,b){(等価原理)} の2つ。 1.は、&color(blue){ものを燃やしたり落としたり、あるいは化学反応を起こしたりなどの自然法則は、どこの誰がいかなる状況で発生させたとしても同じ結果をもたらす}、というもの。 一見、特殊相対性原理と似たり寄ったりな内容だが、 特殊相対性原理が「&bold(){どんな速さで動いていても}同じ自然法則がもたらす結果は変わらない」のに対し、 一般相対性原理は「&bold(){どれだけ異なる環境で実行しても}同じ自然法則がもたらす結果は変わらない」。 それで?と言いたくなるような内容だが、 ようするにこの定理が言いたいのは「時間や空間がいくら歪んでも1+1=2なのは変わらないよ!安心してね!」ということ。 まあ確かに、化学物質の組成とか元素表とかが作り直しとかなったら大変だしね。 2.は、電車や上昇中のエレベーターで感じるような「G」(慣性重力)と重力を等価値のものとして計算しようという理論。 慣性(エレベーターが下がる時にフワッとするアレ)と通常の重力、等価値というと難しそうに聞こえるが、「両方ともグッと引っ張られる力ならごちゃまぜにしていいんじゃね?」というアイデアから生まれたもの。 まあぶっちゃけて言えば、計算をラクにするために編み出された理論である。 なお、後にちゃんと計算が行われ、距離と速さが同じなら重力も慣性力も同じ強さになることが証明されている。 *で、実際にはどんなことが起こるの? 記事の冒頭にもある通り、相対性理論を適用することで、時間・空間のゆがみを観測できるようになる。 たとえば、光の速度を測ったとしよう。一回目は秒速30万km、二回目は秒速30万と1kmだった。 相対性理論の基本は「光の速さはいかなる場合でも変わらない」という考え方だから、二回の速さは同じだったと仮定する。すると、&bold(){「一回目と二回目の間に時間の流れる速さが変わったのではないか?」}と逆算することができるのだ。 ・時間の進みが遅くなる ずばり言ってしまえば、結論は次の2つ。 「重力が強い場所では時間の進みが遅くなる」 「素早く動くと時間の進みが遅くなる」 時間の進む速さは、上記の条件に沿って変動することが明らかになった。 無論そうでない条件下では時間の流れ方は変わらない。つまり時間の流れにはズレが生じうるのだ。 この時間のズレを利用すれば、未来へのタイムトラベルが可能であるという。 スカイツリーのような高い場所に行く(=重力の小さい場所にいる)とか、 飛行機に乗る(=素早く動く)とか、そういうことをするだけで、ごくごく微弱ながらタイムトラベルが可能となるのである。 この時間差現象のことを「ウラシマ効果」と呼ぶ。浦島太郎が竜宮城で数日過ごして帰ってみたら、地上では数十年経っていたのと同じように。 なお、ものすんごい重力を持つブラックホールの内部では理論上&bold(){時間が止まっている}とされる。 ・質量が増える いわゆる &font(#ff0000){E=mc^2} がコレ。 こいつは「エネルギー(J)=質量(g)×光速の2乗(ms^-1)」であることを示す関係式。 物体が速く動くためにはエネルギーが必要=速く動こうとすればするほどエネルギーは増えていく。 そんでこの式に当てはめて考えると、速く動けば動くほど物体の質量(≒重さ)は大きくなるのだ。 たとえば、1gの物体が光速の90%で動くと質量は約2.3kgになる。 そして、速度が上がれば上がるほど、スピードの増加効率は悪くなり、反対に質量の増え具合は大きくなっていく。 このため、ジェットエンジンであれ筋肉であれ何であれ、出力を上げて加速すれば光の速度=秒速30万kmに限りなく近づくことはできるが、「秒速30万kに到達する」ことは不可能とされる。もちろん光速を突破するなんてのも無理。 どれだけ速度を上げても、29万9999.9999999……kmにしかならないのだ。 また、この理論の応用として、物体それ自体をまるごとエネルギーに変える研究も進むこととなった。 //原子、電子といったミクロの世界の話になってくるが、物質を構成する原子自体を崩壊させるのである。 日本国民なら誰もが知っている&font(#ff0000){原子爆弾}も、この研究を基礎として生まれたものである。((従来の火薬によるタイプの爆弾は、化学反応の際に発生するエネルギーを爆風にする構造。なので、原爆とは根本的に仕組みが異なる。)) ちなみに、1gの物体を完全にエネルギーに変換すると&bold(){90兆ジュール}となる。 広島の原子爆弾で発生したエネルギーが63兆ジュールだから、その凄まじさが伺えるというものである。 ・長さが変化する 先ほどから何度も言ってきた、「相対性」、覚えているだろうか。 測る際に基準にするモノが変化した場合、測る対象となるモノもまた変化する。 たとえば、定規でモノの長さを測ったとしよう。 その定規を引き延ばしたり縮めたりすれば、測ったものの長さもまた伸び縮みするのだ。 実際に変化しているように見えなくても、変化したことになっている、というのが適切か。 先述の通り、相対性理論では光を基準としている。 だから、動くスピードが速くなるごとに、物体の見え方も伸び縮みしてくるのである。 *余談 -一般相対性理論を理解しているのは1920年代には3人しかいないと言われていた。提唱者のアインシュタイン、(質量がないので古典物理では重力の影響を受けないはずの)光が重力で曲がることを観測したエディントン、そして三人目はエディントンも知らなかった。 --一般相対性理論を何か異常な理論のように扱う風説に対する「いや、普通に理解できるし」というエディントンのジョークである。念のため。 追記・修正はアインシュタインの後継者にお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,7) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 私は時間の進みと質量が増えることはなんとなく分かっていた しかし長さが縮むというのは考えられなかった アインシュタイン博士は本当に天才だったのだな -- 名無しさん (2014-03-22 15:24:58) - アインシュタインが後悔したのは大統領に原子爆弾の開発を勧める手紙書いたことじゃなかったっけ -- 名無しさん (2015-04-16 23:10:59) - あまりにも日常の常識とかけ離れた現象が説明されるため、「相対性理論は間違っている」と主張する本が、「相ま」というジャンルとして認知されるほど出回ることとなる。 -- 名無しさん (2015-08-07 07:51:17) - ウルトラマンメビウスでこの理論が出てきたのには驚いた -- 名無しさん (2015-09-01 21:44:14) - 数式で書いてくれないとわからない… -- 名無しさん (2016-01-20 00:16:43) - わかりやすい -- 名無しさん (2017-12-08 11:29:16) - 光速度不変という前提を置けば全て当然ではあるんだけど、本当に光速度不変を観測の問題に帰せず前提の原理として理論体系を作ってしまったアインシュタインは本当に化け物 -- 名無しさん (2017-12-08 11:33:50) - アインシュタインが、この理論を公開せず、自分の頭だけに秘めていれば、人類は核による自滅におびえずにいられたのだろうか……。それとも、別の殺りく兵器を作ってしまってただろうか……? -- 名無しさん (2017-12-08 13:55:00) - 一番最初に理論を唱えたのがアインシュタインだったってだけ。アインシュタインが秘匿してもいつか別の誰かが唱えてたろうよ。 -- 名無しさん (2017-12-08 14:11:16) - ↑↑ アインシュタインは別に無から相対性理論を考えたのではなく、今までの観測結果や仮設を統合して、自分の発想を加えてまとめ上げたってだけだからね -- 名無しさん (2017-12-08 14:30:35) - ↑1,2 ということは、どっちにしろ、人類はもう詰んでたってことか……(嘆 -- 名無しさん (2017-12-08 14:44:31) - ↑ 逆に言えば、世の中なるようにしかならないんだから悲観せずに生きようって話だ -- 名無しさん (2017-12-08 21:25:41) - ちなみに最初に日本に紹介された時には名前で色っぽい話かと思った人が多かったとか(男女の心中を江戸時代には「相対死」と言った&「性」は言わずもがな) -- 名無しさん (2017-12-08 22:37:34) - ↑×7 特殊相対性理論はアインシュタインが考えなくても数年以内に他の学者が発表できたって言われてるし「光速度不変を観測の問題に帰せず前提の原理として理論体系を作ってしまった」はノーベル賞を貰ったとはいえ別にそこまですごいことではない。本当にすごいのは一般相対性理論のほう -- 名無しさん (2017-12-08 22:58:58) - E=mc^2をもっとも美しい数式という派閥がある理由もわかる -- 名無しさん (2018-05-02 08:16:27) - 大学の一般教養で習うまで俺も勘違いしてたんだけど、これは光速度不変の原理を証明する理論「じゃない」んだよね。そこを勘違いするとどんな解説書読んでも理解できないことになる。 -- 名無しさん (2018-05-02 13:37:52) - よく分からないんだけど「観測者次第で速さや長さが変わっちゃうなら、絶対に視点が変わらない光さんに基準になってもらおうぜ!」って理屈でいいの?(文系並感) -- 名無しさん (2018-05-06 04:28:51) - 「特殊相対性理論は一般ほど難しいことを言ってない」という前提でごちうさにも出てきたな -- 名無しさん (2018-05-06 05:24:36) - 特殊相対性理論は概ね内容は高校生レベルと言われる。一般相対性理論は理解できているかわからんから説明には躊躇する。書籍とかでわかっているつもりにはなってはいるけれど…… -- 名無しさん (2018-05-06 06:10:35) - ↑3少しだけ違うんじゃないかな。光さんに基準になってもらうは合っている。でも光速度不変はあくまでも原理なので証明出来ず、視点が変わらないことが『絶対』である保証はない。更に光速に関して全ての環境や影響を考慮出来ているのかも証明できない(物理現象を全て観測出来ていることなど証明できない)。ただ、明確な反論材料(証拠)も大勢の人が模索しているけど得られていないし得られたところでその検証も困難なので現状否定もされていない。これらは相対性理論に限った話ではないけど。 -- 名無しさん (2018-05-25 22:44:42) - えられる答えが一緒なら、簡単な理論が優先されるだろうしね。コペンハーゲン解釈とかもその類と以前習ったことがある。 -- 名無しさん (2018-05-25 22:48:30) - ↑×7 E=mc^2を世界一美しい式って考える人たちがいるけど、そういう人は学者のなかでは無知な人って扱いになる。e^(iπ)+1=0の美しさと比べたE=mc^2は塵芥みたいなものだし -- 名無しさん (2018-05-25 23:17:49) - 数式に美しいも何もないと思います…(文系) -- 名無しさん (2018-08-12 06:06:34) - 光の速さはいつでもどこでも秒速30万kmという法則を発見した、というよりは光の速さも測り方によって変わるよねって事を確かめようとしたら全然差が出なくてやべーぞって感じだよね -- 名無しさん (2019-01-02 11:58:53) - コレ見つけて定義したのが100年前ってのが凄すぎる。 -- 名無しさん (2019-02-21 13:23:33) - かの交流大好きな、ライオン男と喧嘩するほど仲がいいイケメンは、これに反対してたんだよね。 -- 名無しさん (2019-02-21 13:49:36) - どなたか等価原理と特殊相対性原理、一般相対性原理の解説おねがいします -- 名無しさん (2019-03-06 09:34:27) - 一般人がほんのりとは知っているが他人に説明出来る程知らない言葉の筆頭みたいな奴だよな -- 名無しさん (2019-04-07 10:59:37) - (物理)を見て「ん?」ってなって、ああそりゃ物理か……ってなった。頭がネットミームに毒されてる。 -- 名無しさん (2019-04-07 11:02:32) - 今回のブラックホールの件で、一般相対性理論が正しいという証拠がまた増えた、とかも言われているね -- 名無しさん (2019-04-13 19:38:37) - ↑2 頭がミームに毒されていると言えば、日本に紹介された当初はエロい意味の言葉と勘違いされたらしい。「相対(あいたい、昔は男と女でナニかする意味でも使われていたらしい)」+「性」だから。頭に「特殊」と付いた日にはもうw -- 名無しさん (2019-07-11 11:22:58) - 相対性理論はまあ当然難しいお話だからな。。。 -- 名無しさん (2019-07-11 14:04:44) - 光の速度が変わることで発生している現象としては光の屈折とかがあるしね -- 名無しさん (2020-05-10 18:44:56) - 突然のオレンジさんでワラタw -- 名無しさん (2020-05-10 18:57:32) - ↑×2面倒だから毎回言わず省略されるけど不変なのは真空中の光の速度であって物質中では普通に変わる -- 名無しさん (2020-05-22 14:57:30) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2011/03/27(日) 00:21:00 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 相対性理論とは、アルバート・アインシュタインが創始した理論である。 おそらく、誰もが一度は聞いたことがあるであろう。 [[量子力学>量子論]]と並ぶ&font(#ff0000){[[物理>物理学]]の二大革命}と言われており、現代科学の基礎、とくに、[[宇宙]]や[[タイムトラベル]]を語る際には欠かせない。 *概要 相対性理論は大きく分けて &bold(){・特殊相対性理論} &bold(){・一般相対性理論} この2つが存在するが、ここでは一般的に知られる「特殊相対性理論」を中心に解説していく。 相対性理論をひとことで乱暴にまとめてしまうなら「時間と空間は条件次第で歪むことを証明する理論」である。 *特殊相対性理論 特殊と銘打っているのでこちらの方が難しそうにも見えるが、言っていること自体は単純。 特殊相対性理論をざっくり言うと、以下の通りになる。 &font(23,b){1.「どのような速さで動いても、自然法則は同じように働く」} &font(23,b){(特殊相対性原理)}((木に火をつけたら燃えるし手に持ったものを落とせば同じように下に落ちる。そうした自然法則は、たとえ動いていようが止まっていようが同じように起こる、ということ。)) と、 &font(23,b){2.&color(red){「光の速さはいつだって同じである!違うかもしれないという疑問は全力を挙げて見逃すんだ!!」}} &font(23,b){(光速度不変の原理)} ……1番目はともかく、2番目は一見無茶苦茶なことを言っているようだが、 本当にこういう理論なのであるし、実際アインシュタインがこんな感じのことを言ったおかげで物理学は大きく進歩したのである。 その昔。かの有名なニュートンが生きていた、17世紀ごろの話。 ニュートンと言えば「リンゴが木から落ちるのをきっかけに万有引力を発見した」として有名な学者だが、 彼はこの他に&font(#00f,b){「力をかけるとモノが動くのはなぜかというと、力には『かけたモノの速さを変化させる』という効果があるからだ」}という理論。 そして、&color(#00f,b){「速さとは、同じ時間に二つの物体が動く距離の差である」}という理論を考え出している。((厳密にいえば、2番目の法則に最初に気づいたのはガリレオ。)) っていうか、ニュートンが科学界に残した功績としては、リンゴよりもむしろこっちのがメインだったりする。 詳細は[[ニュートン力学]]を参照。 想像してみてほしい。 この画面の前のあなたは走る電車に乗っている。窓の外には延々と田んぼや住宅地が広がっていて、その乗客はあなたを含めて10人もいない。 電車にシートベルトはないから、たとえ電車が走っている最中でも、あなたは自由に車内を歩き回ることができる。 そのときあなたは、 &bold(){同じ電車に乗っている乗客が時速100kmものスピードで移動しているようには見えないのではないだろうか?}((在来線のスピードは時速90~100kmほど。)) &bold(){窓の外の風景を見て、家や山が動いているように感じたことはないだろうか?} ニュートンが考えた「速さとは同じ時間に二つの物体が動く距離の差である」とは、つまりこういうこと。 &color(red){あなたが時速100kmの電車に乗っているのなら、車内の乗客やつり革、同じ方向に時速100kmで進む隣の電車は&bold(){あなたから見て}止まっているが、&br()&bold(){地面から動かない踏切や建物から見ると}乗客もつり革も、そしてあなた自身も時速100kmで動いている。} 大きさや重さ、長さ、速さなどなど、&bold(){何かを計測するときには「他のなにかと比べる」ことが必要不可欠}であり、 そして&bold(){「なにと比べているか」によってその大きさや重さ、長さ、速さは変化する}ということになる。 厳密に言うならば、「観測する人によって、ものごとの長さ、大きさ、重さ、速さは変化する」という。 こうした性質のことを一般に「相対性」と呼ぶ。 アインシュタイン御大の言うところでは、&font(#0f0,b){「可愛い女の子と一時間一緒にいると、一分しか経っていないように思える。&br()熱いストーブの上に一分座らせられたら、どんな一時間よりも長いはず。それが相対性というものだ。」}とのこと。 ……が、この定理「相対性」はガリレオの相対性原理の時点でも混乱を呼んでいたが、 それを前提としたローレンツ変換から発展させたニュートンの理論においても混乱を呼ぶことになる。 当時研究されていたテーマの中のひとつに「光の速さ」((実は光にも速さの概念がある。ぱっと見瞬間移動しているように見えるものの、それはあまりにスピードが速すぎて目でとらえられないだけである。たとえば、地球から見える太陽の姿は現在の8分前の姿だったりする))があったのだが、 ある科学者が&font(#00f,b){「光の速さはいつでもどこでも秒速30万km」であると発見した}のである。 #region(ただし……) ただし、「速度が不変ということはないのではないか?速すぎるせいで『絶対にそうだ』とは言い切れないのだが…」の様な計測結果が環境・計測方法によっては出ていたり、そもそも光速がどうして絶対に一定であるのかという原理が未だに不明であり、&bold(){『光速が本当に不変であるという証拠はまだ見つかっていない』}ので注意。 ついでに言えば、光が秒速30万kmで進むのは真空中に限った話。大気中などでは多少変化もする。 それでも馬鹿みたいに速いけど。 アニヲタ的な話をするなら、光速を超えるスピードで運動する仮説上の粒子「タキオン」も既に昔から考案されており、SFにおいてはタイムワープの理由付けの一つになっている。((相対性理論で示されているのは「加速して光より速い速度になることはありえない」であって、「生まれた瞬間から光よりも早い物質」の存在は否定されていない。)) #endregion 一見すると相対性にとって何の問題もないように見えるかもしれないが、これは非常にまずい事態だった。 先ほどの相対性の定理を用いるならば、速さは&bold(){観測者の立場によって変わるはず}である。 走行する電車に乗っているAさんから見れば車内の電車の車体はその場に静止している……つまり時速0kmである。 その一方、線路沿いの道に立っている人Bさんから見れば、電車の車体はもちろん時速100kmとなる。 このように、Aさんから見ると電車は時速0km、Bさんから見ると電車は時速100km……となるのが正しいはずなのだ。 だがしかし。 実験を行ったその研究者……マクスウェルによると、計測器を動かしていようが止めていようが、光の速さは変化しなかった。 走る電車の時は速度が変わったのに、光で同じことをやるとAさんから見てもBさんから見ても光の飛ぶ速さが時速10億8000万km(=秒速30万km)だったというのだ。((ちなみに、Aさんを光の速度に合わせて飛ばして、なんて御大層なことはできなかったので、光の進行方向と同じ向きに計測器を動かして計ったという。それでも、光にちゃんとした「速さ」があったのなら、計測器に出る数値は「秒速30万km-計測器を動かす速さ」となるはずだったのである。)) #region(先ほどの電車の例であらわした補足) 単純計算する。 時速100kmの電車と同じ方向に移動している時速10億8000万km(=秒速30万km)の光線があって、Aさん、Bさんそれぞれがその光を見ている。 止まっているBさんから見て10億8000万kmだったなら、動いているAさんからなら、10億8000万km-100km=10億7999万900kmになるはず。 だが動いているAさんが実際に計測してみると、やっぱり時速10億8000万km(=秒速30万km)だった、というわけである。 #endregion つまりどういうことなの? #center(){&font(#f00,b){光が進む本当の速さが時速何kmなのか、わからなくなってしまったのだ。}} で、当時の学者が困りはてていたところに現れたのが、冒頭で紹介したアインシュタインだった。 &font(15,#0f0,b){「光がいつでもどこでも秒速30万kmだというなら、もう光の本当の速さを測ろうとするのは諦めようじゃないか。&br()その代わり、光の速さを基準にしてそれ以外のモノの速さを測ればいい。そうだろ?」} かくして、アインシュタインが仮定したこのルールは&bold(){「特殊相対性理論」}として世に広まったのである。 余談だが、光量子仮説などとこの特殊相対性理論により、18~19世紀に宇宙に満ちている光の媒質や空間と仮定されたエーテル関連の概念や理論は廃れていった。 (光を定義しようと四苦八苦した結果、解釈の仕方などの幅があるため、多くの理論が廃れたというだけであってエーテルが全否定されたわけではない。一応。) さて、&font(#00f,b){「光を基準にすべてのものの速さ・長さを計る」}と言ったからには、 光の速さは&font(#f00,b){「だいたい同じ」}ではなく、&font(#f00,b){「いつでもどこでも完全に同じ」}でなくてはならない。 定規の目盛りが定規ごとにバラバラだったり、ストップウォッチの秒刻みの間隔が全世界共通でなかったとしたら、それはもはや計測道具としては使えないからだ。 で、かんじんの光の速さはというと、基本的にはいつでもどこでもほぼ同じだが、時と場合によって微妙に異なることが研究で明らかになっていた。 この問題をアインシュタインはこう解決した。 &font(15,#0f0,b){「だったら、光の速さを測ってる時計がおかしいんじゃねーか?」} &font(15,#0f0,b){「もっと言うなら、時間の流れの速さとか空間の広さとか、それ自体がそもそも変化するものなんじゃねーの?」} 「光の速さは本当に一定か?」 そんな疑問はナンセンス。なぜなら、考えないから。 「光の速さはいつでもどこでも完全に同じ」、そういうことにしておくのだから。 &font(18){&bold(){定規の1めもりは本当に1ミリか。そういう疑問を抱いても棚上げする}}というわけである。 この様に特殊相対性理論とは、&font(18,b){「光の速さが一定であることを証明する理論」ではなく((ここを勘違いすると一生理解できないので注意。追記者が受けた大学の講義では、「『光の速度が一定なのはなぜか』なんて相対性理論の中のどこにも書かれていませんから!」と何度も念を押された))、&br()「『光の速さは一定である』という前提のもとに、(当時にとっての)従来の物理法則を疑ってみる理論」}なのである。((そして、速度の足し算は単なる足し算ではなくもう少し複雑な式になることがわかった。ただし足される両者の速さが光に比べて十分遅い場合は単なる足し算に近似できる。)) *一般相対性理論 続いて一般相対性理論。 名前的にはこっちのが先のように見えるが、最初に考え出されたのは先述の特殊相対性理論のほうで、こちらは特殊相対性理論の補助というか、おまけみたいな存在。 一般相対性理論の大まかな内容はというと、 &font(23,b){(1.「誰に対しても、自然法則は同じように働く」} &font(23,b){(一般相対性原理)} &font(23,b){(2.「加速の力と重力は等しい」} &font(23,b){(等価原理)} の2つ。 1.は、&color(blue){ものを燃やしたり落としたり、あるいは化学反応を起こしたりなどの自然法則は、どこの誰がいかなる状況で発生させたとしても同じ結果をもたらす}、というもの。 一見、特殊相対性原理と似たり寄ったりな内容だが、 特殊相対性原理が「&bold(){どんな速さで動いていても}同じ自然法則がもたらす結果は変わらない」のに対し、 一般相対性原理は「&bold(){どれだけ異なる環境で実行しても}同じ自然法則がもたらす結果は変わらない」。 それで?と言いたくなるような内容だが、 ようするにこの定理が言いたいのは「時間や空間がいくら歪んでも1+1=2なのは変わらないよ!安心してね!」ということ。 まあ確かに、化学物質の組成とか元素表とかが作り直しとかなったら大変だしね。 2.は、電車や上昇中のエレベーターで感じるような「G」(慣性重力)と重力を等価値のものとして計算しようという理論。 慣性(エレベーターが下がる時にフワッとするアレ)と通常の重力、等価値というと難しそうに聞こえるが、「両方ともグッと引っ張られる力ならごちゃまぜにしていいんじゃね?」というアイデアから生まれたもの。 まあぶっちゃけて言えば、計算をラクにするために編み出された理論である。 なお、後にちゃんと計算が行われ、距離と速さが同じなら重力も慣性力も同じ強さになることが証明されている。 *で、実際にはどんなことが起こるの? 記事の冒頭にもある通り、相対性理論を適用することで、時間・空間のゆがみを観測できるようになる。 たとえば、光の速度を測ったとしよう。一回目は秒速30万km、二回目は秒速30万と1kmだった。 相対性理論の基本は「光の速さはいかなる場合でも変わらない」という考え方だから、二回の速さは同じだったと仮定する。すると、&bold(){「一回目と二回目の間に時間の流れる速さが変わったのではないか?」}と逆算することができるのだ。 ・時間の進みが遅くなる ずばり言ってしまえば、結論は次の2つ。 「重力が強い場所では時間の進みが遅くなる」 「素早く動くと時間の進みが遅くなる」 時間の進む速さは、上記の条件に沿って変動することが明らかになった。 無論そうでない条件下では時間の流れ方は変わらない。つまり時間の流れにはズレが生じうるのだ。 この時間のズレを利用すれば、未来へのタイムトラベルが可能であるという。 スカイツリーのような高い場所に行く(=重力の小さい場所にいる)とか、 飛行機に乗る(=素早く動く)とか、そういうことをするだけで、ごくごく微弱ながらタイムトラベルが可能となるのである。 この時間差現象のことを「ウラシマ効果」と呼ぶ。浦島太郎が竜宮城で数日過ごして帰ってみたら、地上では数十年経っていたのと同じように。 なお、ものすんごい重力を持つブラックホールの内部では理論上&bold(){時間が止まっている}とされる。 ・質量が増える いわゆる &font(#ff0000){E=mc^2} がコレ。 こいつは「エネルギー(J)=質量(g)×光速の2乗(ms^-1)」であることを示す関係式。 物体が速く動くためにはエネルギーが必要=速く動こうとすればするほどエネルギーは増えていく。 そんでこの式に当てはめて考えると、速く動けば動くほど物体の質量(≒重さ)は大きくなるのだ。 たとえば、1gの物体が光速の90%で動くと質量は約2.3kgになる。 そして、速度が上がれば上がるほど、スピードの増加効率は悪くなり、反対に質量の増え具合は大きくなっていく。 このため、ジェットエンジンであれ筋肉であれ何であれ、出力を上げて加速すれば光の速度=秒速30万kmに限りなく近づくことはできるが、「秒速30万kに到達する」ことは不可能とされる。もちろん光速を突破するなんてのも無理。 どれだけ速度を上げても、29万9999.9999999……kmにしかならないのだ。 また、この理論の応用として、物体それ自体をまるごとエネルギーに変える研究も進むこととなった。 //原子、電子といったミクロの世界の話になってくるが、物質を構成する原子自体を崩壊させるのである。 日本国民なら誰もが知っている&font(#ff0000){原子爆弾}も、この研究を基礎として生まれたものである。((従来の火薬によるタイプの爆弾は、化学反応の際に発生するエネルギーを爆風にする構造。なので、原爆とは根本的に仕組みが異なる。)) ちなみに、1gの物体を完全にエネルギーに変換すると&bold(){90兆ジュール}となる。 広島の原子爆弾で発生したエネルギーが63兆ジュールだから、その凄まじさが伺えるというものである。 ・長さが変化する 先ほどから何度も言ってきた、「相対性」、覚えているだろうか。 測る際に基準にするモノが変化した場合、測る対象となるモノもまた変化する。 たとえば、定規でモノの長さを測ったとしよう。 その定規を引き延ばしたり縮めたりすれば、測ったものの長さもまた伸び縮みするのだ。 実際に変化しているように見えなくても、変化したことになっている、というのが適切か。 先述の通り、相対性理論では光を基準としている。 だから、動くスピードが速くなるごとに、物体の見え方も伸び縮みしてくるのである。 *余談 -一般相対性理論を理解しているのは1920年代には3人しかいないと言われていた。提唱者のアインシュタイン、(質量がないので古典物理では重力の影響を受けないはずの)光が重力で曲がることを観測したエディントン、そして三人目はエディントンも知らなかった。 --一般相対性理論を何か異常な理論のように扱う風説に対する「いや、普通に理解できるし」というエディントンのジョークである。念のため。 追記・修正はアインシュタインの後継者にお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,7) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 私は時間の進みと質量が増えることはなんとなく分かっていた しかし長さが縮むというのは考えられなかった アインシュタイン博士は本当に天才だったのだな -- 名無しさん (2014-03-22 15:24:58) - アインシュタインが後悔したのは大統領に原子爆弾の開発を勧める手紙書いたことじゃなかったっけ -- 名無しさん (2015-04-16 23:10:59) - あまりにも日常の常識とかけ離れた現象が説明されるため、「相対性理論は間違っている」と主張する本が、「相ま」というジャンルとして認知されるほど出回ることとなる。 -- 名無しさん (2015-08-07 07:51:17) - ウルトラマンメビウスでこの理論が出てきたのには驚いた -- 名無しさん (2015-09-01 21:44:14) - 数式で書いてくれないとわからない… -- 名無しさん (2016-01-20 00:16:43) - わかりやすい -- 名無しさん (2017-12-08 11:29:16) - 光速度不変という前提を置けば全て当然ではあるんだけど、本当に光速度不変を観測の問題に帰せず前提の原理として理論体系を作ってしまったアインシュタインは本当に化け物 -- 名無しさん (2017-12-08 11:33:50) - アインシュタインが、この理論を公開せず、自分の頭だけに秘めていれば、人類は核による自滅におびえずにいられたのだろうか……。それとも、別の殺りく兵器を作ってしまってただろうか……? -- 名無しさん (2017-12-08 13:55:00) - 一番最初に理論を唱えたのがアインシュタインだったってだけ。アインシュタインが秘匿してもいつか別の誰かが唱えてたろうよ。 -- 名無しさん (2017-12-08 14:11:16) - ↑↑ アインシュタインは別に無から相対性理論を考えたのではなく、今までの観測結果や仮設を統合して、自分の発想を加えてまとめ上げたってだけだからね -- 名無しさん (2017-12-08 14:30:35) - ↑1,2 ということは、どっちにしろ、人類はもう詰んでたってことか……(嘆 -- 名無しさん (2017-12-08 14:44:31) - ↑ 逆に言えば、世の中なるようにしかならないんだから悲観せずに生きようって話だ -- 名無しさん (2017-12-08 21:25:41) - ちなみに最初に日本に紹介された時には名前で色っぽい話かと思った人が多かったとか(男女の心中を江戸時代には「相対死」と言った&「性」は言わずもがな) -- 名無しさん (2017-12-08 22:37:34) - ↑×7 特殊相対性理論はアインシュタインが考えなくても数年以内に他の学者が発表できたって言われてるし「光速度不変を観測の問題に帰せず前提の原理として理論体系を作ってしまった」はノーベル賞を貰ったとはいえ別にそこまですごいことではない。本当にすごいのは一般相対性理論のほう -- 名無しさん (2017-12-08 22:58:58) - E=mc^2をもっとも美しい数式という派閥がある理由もわかる -- 名無しさん (2018-05-02 08:16:27) - 大学の一般教養で習うまで俺も勘違いしてたんだけど、これは光速度不変の原理を証明する理論「じゃない」んだよね。そこを勘違いするとどんな解説書読んでも理解できないことになる。 -- 名無しさん (2018-05-02 13:37:52) - よく分からないんだけど「観測者次第で速さや長さが変わっちゃうなら、絶対に視点が変わらない光さんに基準になってもらおうぜ!」って理屈でいいの?(文系並感) -- 名無しさん (2018-05-06 04:28:51) - 「特殊相対性理論は一般ほど難しいことを言ってない」という前提でごちうさにも出てきたな -- 名無しさん (2018-05-06 05:24:36) - 特殊相対性理論は概ね内容は高校生レベルと言われる。一般相対性理論は理解できているかわからんから説明には躊躇する。書籍とかでわかっているつもりにはなってはいるけれど…… -- 名無しさん (2018-05-06 06:10:35) - ↑3少しだけ違うんじゃないかな。光さんに基準になってもらうは合っている。でも光速度不変はあくまでも原理なので証明出来ず、視点が変わらないことが『絶対』である保証はない。更に光速に関して全ての環境や影響を考慮出来ているのかも証明できない(物理現象を全て観測出来ていることなど証明できない)。ただ、明確な反論材料(証拠)も大勢の人が模索しているけど得られていないし得られたところでその検証も困難なので現状否定もされていない。これらは相対性理論に限った話ではないけど。 -- 名無しさん (2018-05-25 22:44:42) - えられる答えが一緒なら、簡単な理論が優先されるだろうしね。コペンハーゲン解釈とかもその類と以前習ったことがある。 -- 名無しさん (2018-05-25 22:48:30) - ↑×7 E=mc^2を世界一美しい式って考える人たちがいるけど、そういう人は学者のなかでは無知な人って扱いになる。e^(iπ)+1=0の美しさと比べたE=mc^2は塵芥みたいなものだし -- 名無しさん (2018-05-25 23:17:49) - 数式に美しいも何もないと思います…(文系) -- 名無しさん (2018-08-12 06:06:34) - 光の速さはいつでもどこでも秒速30万kmという法則を発見した、というよりは光の速さも測り方によって変わるよねって事を確かめようとしたら全然差が出なくてやべーぞって感じだよね -- 名無しさん (2019-01-02 11:58:53) - コレ見つけて定義したのが100年前ってのが凄すぎる。 -- 名無しさん (2019-02-21 13:23:33) - かの交流大好きな、ライオン男と喧嘩するほど仲がいいイケメンは、これに反対してたんだよね。 -- 名無しさん (2019-02-21 13:49:36) - どなたか等価原理と特殊相対性原理、一般相対性原理の解説おねがいします -- 名無しさん (2019-03-06 09:34:27) - 一般人がほんのりとは知っているが他人に説明出来る程知らない言葉の筆頭みたいな奴だよな -- 名無しさん (2019-04-07 10:59:37) - (物理)を見て「ん?」ってなって、ああそりゃ物理か……ってなった。頭がネットミームに毒されてる。 -- 名無しさん (2019-04-07 11:02:32) - 今回のブラックホールの件で、一般相対性理論が正しいという証拠がまた増えた、とかも言われているね -- 名無しさん (2019-04-13 19:38:37) - ↑2 頭がミームに毒されていると言えば、日本に紹介された当初はエロい意味の言葉と勘違いされたらしい。「相対(あいたい、昔は男と女でナニかする意味でも使われていたらしい)」+「性」だから。頭に「特殊」と付いた日にはもうw -- 名無しさん (2019-07-11 11:22:58) - 相対性理論はまあ当然難しいお話だからな。。。 -- 名無しさん (2019-07-11 14:04:44) - 光の速度が変わることで発生している現象としては光の屈折とかがあるしね -- 名無しさん (2020-05-10 18:44:56) - 突然のオレンジさんでワラタw -- 名無しさん (2020-05-10 18:57:32) - ↑×2面倒だから毎回言わず省略されるけど不変なのは真空中の光の速度であって物質中では普通に変わる -- 名無しさん (2020-05-22 14:57:30) #comment #areaedit(end) }

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