SCP-233-JP-EX

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&font(#6495ED){登録日}:2018/01/12(土) 20:11:04 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 ? 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&bold(){死はあくまで死だ。そこに何の異常もありはしない。}} SCP-233-JP-EXは、シェアード・ワールド[[SCP Foundation]]に登場する[[オブジェクト>オブジェクト(SCP Foundation)]](SCiP)である。 [[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(SCP Foundation)]]はEuclidを経てExplaind。 項目名は「死亡済み人物」。 **概要 まずコイツの特別収容プロトコルだが、内容は以下。 >SCP-233-JP-EXの調査は終了しました。 EX認定されているのだからもう調査は行われない、これは至極当たり前のことである。 では、このオブジェクトはどのようなものだったのか? 端的に言えば、コイツは「&bold(){殉職したとある財団職員を中心に発生した情報災害}」である。つまり現象系オブジェクトということになる。 この職員、仮にA博士とするが、A博士と接触した経験のある人物に発生する。このオブジェクトの影響を受けた人物は、&bold(){2017年までに全員が死亡している。} 死因や死亡状況はさまざまだが、そのいずれにも、一貫して異常な部分は存在せず、見つかっておらず、また共通項もない。 このため、各死亡事例だけではオブジェクトとの関わりを見出すことは不可能であり、財団はA博士との関連を元に統計を取ることでその異常性をあぶりだしている。 収容経緯だが、まずとあるサイトに勤務していたA博士が死亡した。 その後、財団経理課の職員は、A博士の殉職見舞金の振込先について人事部に問い合わせた。実はこの時、このサイトはあるオブジェクトの収容違反が発生しており、再収容のためにゴタついていたのである。 なのでその時、経理課に振込先がわかる人物がおらず、連絡を受けた人事部職員のジョン・スミスはデータベースを調べ、財団とは無関係であるA博士の家族のことを回答した。 その後、スミスは自分の友人であり、A博士の同僚だった職員に対して「A博士を知ってるか?」とメールを送った。 &bold(){しかし、A博士の同期の職員および同僚だった職員は、大半がメール送信の3日前に死亡していた。}この事実は事案発生の9日後に公開された。 それから数か月後、スミスはデータベースの情報をもとに、A博士の自宅を訪れ博士について尋ねることにした。 &bold(){しかし、博士の家族はスミスが訪問する数か月前に交通事故で全員亡くなっていた。}この事故に異常性は発見されていない。 それなら、ということでA博士の隣の家を訪ねたが、返事はなかった。 &bold(){後日、隣家の住人は心不全により、数日前から家の中で死亡していたと判明した。} その一か月後、スミスはA博士の出身大学に問い合わせた。 大学には博士の個人情報は残っていたものの、在籍当時の本人を覚えている人はいなかった。そこで、経歴を偽ってA博士の在籍していたゼミの情報を入手したスミスは、ゼミに問い合わせた。 &bold(){しかし、ゼミの教授と学生は全員がすでに死亡していた。} ことここに至り、これはさすがにおかしい、何か異常な現象が起きている、と勘付いたスミスは財団に通報。 A博士の関係者が接触を試みる端から死亡が発覚する、この連鎖死亡事象にSCP-233-JPのナンバーを振り当て、調査を開始した。 **調査結果 財団エージェントが大がかりな調査に乗り出した結果、&bold(){A博士の関係者はその70%が非異常性の原因により既に死亡していることが判明した。} しかもそのいずれも、相互の関連性は一切なかった。このままでは誰が何人死ぬかわからない、ということでO5から命令が下り、一刻も早くこのオブジェクトを収容せよ、と通達された。 そして、調査結果はこのようになった。 ・博士の一親等の親族:死亡率100% ・博士の二親等の親族:死亡率90% ・博士の直属の上司:死亡率100% ・博士の同僚:死亡率70% ・博士の友人:死亡率76% ・博士のゼミの同期生:死亡率100% ・博士の高校時代の同級生:死亡率17% ・博士の中学時代の同級生:死亡率16% ・博士の小学校時代の同級生:死亡率11% ・博士の[データ削除済]:[データ削除済] ・博士の[データ削除済]:[データ削除済] ……相当である。少なくとも、博士が大学以降にかかわった人間はほぼ全て死んでいるのだ。 しかも、そのいずれも異常性のない、互いにかかわりもない原因で、である。 ここまで来ると、もはや異常性がないこと自体が異常に思えてくる。 さらにここで、財団内でも事案が発生した。 ある時、とあるサイトの実験シェルターから、リチャード・ロイ博士により「あるオブジェクトとシャンク/アナスタサコス恒常時間溝の実験中に、予期せぬ因果流反転が起き、ジェーン・ドゥ助手が消えた」と通報があった。 &bold(){だが、リチャード・ロウ博士とジェーン・ドゥ助手は通報以前の2014年に死亡していた。} 機動部隊が実験シェルターに急行したが、内部は無人であり、時間溝は起動していなかった。 これ以降、ロウ博士からの連絡はない。 後から照合した結果、ロウ博士とドゥ助手はA博士と数日間だけ共に勤務したことがあり、通報があったのとちょうど同じ時刻に SCP-233-JPの調査対象として挙げられていたことが判明。 この件の調査を担当したアラン博士は二人の死因を調べたが、やはり異常性は見つからなかった。 そこで、アラン博士はこのような提言を行った。 ・SCP-233-JPにかかわると見られる全ての死亡事例には、一切の異常性がない ・それらの事例は調査開始以前のものであり、拡散の恐れはない ・これらの理由から、SCP-233-JPが死亡事例の原因だという根拠もまた否定される この結果、異常性を報告したスミスは人事職権濫用により&bold(){記憶処理を受けた。} また、このオブジェクトの報告書内においては、機密保持のため全ての個人名を偽名に置換した。 さらにアラン博士の提言により、A博士に関するあらゆる個人情報はデータベースから削除された。 その上で、A博士は異常性とは関係ない「死亡済み人物」として扱われることになった。 **つまり? 最後まで読んでくださった諸兄は薄々お気づきだろうが、このオブジェクト、実は無力化されていない。 SCP-233-JPのナンバーが与えられたこの現象の正体は、「&bold(){A博士について調査を行うと、対象となった人物に対して『実はそいつは既に死んでいたんだよ!』と改変する過去改変現象}」である……とみられる。 つまりコイツに対しては、収容のため調査を行う、そのこと自体が死亡事例を次々に作り出すトリガーとなる。 オブジェクトである以上報告書は書かねばならないが、そこに馬鹿正直に個人名を記したらそこからまた思い出されてしまい、過去改変が連発する。 そこで、報告書内の全ての人物を偽名で記し、起点となるA博士の個人情報を財団から消し去った。 最後に、このオブジェクト自体をEX認定することで「もう解明しました。だから調査はしません」と決定し、異常性の励起を封じ込める。 こいつの対処法は「EX認定して調査を行わないこと」。だから、 >SCP-233-JP-EXの調査は終了しました。 特別収容プロトコルはこれだけでいいのだ。 まだ正確なところは把握できていません。追記・修正をお願いします。 ---- #right(){CC BY-SA 3.0に基づく表示 SCP-233-JP-EX - 死亡済み人物 by dr_toraya http://ja.scp-wiki.net/scp-233-jp-ex この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。 } #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,1) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 悪意あるプリンターといいこれといい、「異常物品ではなかった・異常が解明された物品ではないEXクラス」もちょくちょく出て来たな -- 名無しさん (2019-01-12 21:37:30) - 報告書の書き方ガイドもEX詐欺っすね -- 名無しさん (2019-01-12 22:55:32) - 「ただ登場人物が死んだだけでは『死』をテーマにしたわけではない」ってコンテストで「関わった人物がほぼ全員死んだことになります」って報告書を持ち込むセンスはなかなかすごいと思ってた -- 名無しさん (2019-01-13 00:51:52) - ↑関わった人皆死ぬってそれ只の「死ぬ」じゃすまないよな・・・ -- 名無しさん (2019-01-13 09:28:25) - 登場人物の名前にこだわりを感じる -- 名無しさん (2019-01-13 19:05:48) - お前はもう死んでいた -- 名無しさん (2019-01-14 12:23:36) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2018/01/12(土) 20:11:04 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 ? 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&bold(){死はあくまで死だ。そこに何の異常もありはしない。}} SCP-233-JP-EXは、シェアード・ワールド[[SCP Foundation]]に登場する[[オブジェクト>オブジェクト(SCP Foundation)]](SCiP)である。 [[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(SCP Foundation)]]はEuclidを経てExplaind。 項目名は「死亡済み人物」。 **概要 まずコイツの特別収容プロトコルだが、内容は以下。 >SCP-233-JP-EXの調査は終了しました。 EX認定されているのだからもう調査は行われない、これは至極当たり前のことである。 では、このオブジェクトはどのようなものだったのか? 端的に言えば、コイツは「&bold(){殉職したとある財団職員を中心に発生した情報災害}」である。つまり現象系オブジェクトということになる。 この職員、仮にA博士とするが、A博士と接触した経験のある人物に発生する。このオブジェクトの影響を受けた人物は、&bold(){2017年までに全員が死亡している。} 死因や死亡状況はさまざまだが、そのいずれにも、一貫して異常な部分は存在せず、見つかっておらず、また共通項もない。 このため、各死亡事例だけではオブジェクトとの関わりを見出すことは不可能であり、財団はA博士との関連を元に統計を取ることでその異常性をあぶりだしている。 収容経緯だが、まずとあるサイトに勤務していたA博士が死亡した。 その後、財団経理課の職員は、A博士の殉職見舞金の振込先について人事部に問い合わせた。実はこの時、このサイトはあるオブジェクトの収容違反が発生しており、再収容のためにゴタついていたのである。 なのでその時、経理課に振込先がわかる人物がおらず、連絡を受けた人事部職員のジョン・スミスはデータベースを調べ、財団とは無関係であるA博士の家族のことを回答した。 その後、スミスは自分の友人であり、A博士の同僚だった職員に対して「A博士を知ってるか?」とメールを送った。 &bold(){しかし、A博士の同期の職員および同僚だった職員は、大半がメール送信の3日前に死亡していた。}この事実は事案発生の9日後に公開された。 それから数か月後、スミスはデータベースの情報をもとに、A博士の自宅を訪れ博士について尋ねることにした。 &bold(){しかし、博士の家族はスミスが訪問する数か月前に交通事故で全員亡くなっていた。}この事故に異常性は発見されていない。 それなら、ということでA博士の隣の家を訪ねたが、返事はなかった。 &bold(){後日、隣家の住人は心不全により、数日前から家の中で死亡していたと判明した。} その一か月後、スミスはA博士の出身大学に問い合わせた。 大学には博士の個人情報は残っていたものの、在籍当時の本人を覚えている人はいなかった。そこで、経歴を偽ってA博士の在籍していたゼミの情報を入手したスミスは、ゼミに問い合わせた。 &bold(){しかし、ゼミの教授と学生は全員がすでに死亡していた。} ことここに至り、これはさすがにおかしい、何か異常な現象が起きている、と勘付いたスミスは財団に通報。 A博士の関係者が接触を試みる端から死亡が発覚する、この連鎖死亡事象にSCP-233-JPのナンバーを振り当て、調査を開始した。 **調査結果 財団エージェントが大がかりな調査に乗り出した結果、&bold(){A博士の関係者はその70%が非異常性の原因により既に死亡していることが判明した。} しかもそのいずれも、相互の関連性は一切なかった。このままでは誰が何人死ぬかわからない、ということでO5から命令が下り、一刻も早くこのオブジェクトを収容せよ、と通達された。 そして、調査結果はこのようになった。 ・博士の一親等の親族:死亡率100% ・博士の二親等の親族:死亡率90% ・博士の直属の上司:死亡率100% ・博士の同僚:死亡率70% ・博士の友人:死亡率76% ・博士のゼミの同期生:死亡率100% ・博士の高校時代の同級生:死亡率17% ・博士の中学時代の同級生:死亡率16% ・博士の小学校時代の同級生:死亡率11% ・博士の[データ削除済]:[データ削除済] ・博士の[データ削除済]:[データ削除済] ……相当である。少なくとも、博士が大学以降にかかわった人間はほぼ全て死んでいるのだ。 しかも、そのいずれも異常性のない、互いにかかわりもない原因で、である。 ここまで来ると、もはや異常性がないこと自体が異常に思えてくる。 さらにここで、財団内でも事案が発生した。 ある時、とあるサイトの実験シェルターから、リチャード・ロイ博士により「あるオブジェクトとシャンク/アナスタサコス恒常時間溝の実験中に、予期せぬ因果流反転が起き、ジェーン・ドゥ助手が消えた」と通報があった。 &bold(){だが、リチャード・ロウ博士とジェーン・ドゥ助手は通報以前の2014年に死亡していた。} 機動部隊が実験シェルターに急行したが、内部は無人であり、時間溝は起動していなかった。 これ以降、ロウ博士からの連絡はない。 後から照合した結果、ロウ博士とドゥ助手はA博士と数日間だけ共に勤務したことがあり、通報があったのとちょうど同じ時刻に SCP-233-JPの調査対象として挙げられていたことが判明。 この件の調査を担当したアラン博士は二人の死因を調べたが、やはり異常性は見つからなかった。 そこで、アラン博士はこのような提言を行った。 ・SCP-233-JPにかかわると見られる全ての死亡事例には、一切の異常性がない ・それらの事例は調査開始以前のものであり、拡散の恐れはない ・これらの理由から、SCP-233-JPが死亡事例の原因だという根拠もまた否定される この結果、異常性を報告したスミスは人事職権濫用により&bold(){記憶処理を受けた。} また、このオブジェクトの報告書内においては、機密保持のため全ての個人名を偽名に置換した。 さらにアラン博士の提言により、A博士に関するあらゆる個人情報はデータベースから削除された。 その上で、A博士は異常性とは関係ない「死亡済み人物」として扱われることになった。 **つまり? 最後まで読んでくださった諸兄は薄々お気づきだろうが、このオブジェクト、実は無力化されていない。 SCP-233-JPのナンバーが与えられたこの現象の正体は、「&bold(){A博士について調査を行うと、対象となった人物に対して『実はそいつは既に死んでいたんだよ!』と改変する過去改変現象}」である……とみられる。 つまりコイツに対しては、収容のため調査を行う、そのこと自体が死亡事例を次々に作り出すトリガーとなる。 オブジェクトである以上報告書は書かねばならないが、そこに馬鹿正直に個人名を記したらそこからまた思い出されてしまい、過去改変が連発する。 そこで、報告書内の全ての人物を偽名で記し、起点となるA博士の個人情報を財団から消し去った。 最後に、このオブジェクト自体をEX認定することで「もう解明しました。だから調査はしません」と決定し、異常性の励起を封じ込める。 こいつの対処法は「EX認定して調査を行わないこと」。だから、 >SCP-233-JP-EXの調査は終了しました。 特別収容プロトコルはこれだけでいいのだ。 まだ正確なところは把握できていません。追記・修正をお願いします。 ---- #right(){CC BY-SA 3.0に基づく表示 SCP-233-JP-EX - 死亡済み人物 by dr_toraya http://ja.scp-wiki.net/scp-233-jp-ex この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。 } #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,1) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 悪意あるプリンターといいこれといい、「異常物品ではなかった・異常が解明された物品ではないEXクラス」もちょくちょく出て来たな -- 名無しさん (2019-01-12 21:37:30) - 報告書の書き方ガイドもEX詐欺っすね -- 名無しさん (2019-01-12 22:55:32) - 「ただ登場人物が死んだだけでは『死』をテーマにしたわけではない」ってコンテストで「関わった人物がほぼ全員死んだことになります」って報告書を持ち込むセンスはなかなかすごいと思ってた -- 名無しさん (2019-01-13 00:51:52) - ↑関わった人皆死ぬってそれ只の「死ぬ」じゃすまないよな・・・ -- 名無しさん (2019-01-13 09:28:25) - 登場人物の名前にこだわりを感じる -- 名無しさん (2019-01-13 19:05:48) - お前はもう死んでいた -- 名無しさん (2019-01-14 12:23:36) - 完全に忘れ去られる事こそ本当の死。これに関わった人間全員が名前を消され、思い出すことも許されなくなって完全に死んだのだ……って話じゃないのかこれ -- 名無しさん (2019-01-15 09:33:54) #comment #areaedit(end) }

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