飛翔鮫

「飛翔鮫」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
飛翔鮫」を以下のとおり復元します。
&font(#6495ED){登録日}:2009/05/29(金) 13:32:22
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 10 分で読めます

----
&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
----


#center(){&sizex(6){戦乱は末期をむかえ、}}


#center(){&sizex(6){我が軍の基地はほとんど敵に占領されてしまった。}}


#center(){&sizex(6){そこで我々は起死回生を託し、}}


#center(){&sizex(6){ついに彼に任務を依頼した……}}


#center(){&sizex(6){人は彼を―――“&color(red){飛翔鮫}”と呼ぶ!!}}



#center(){&blankimg(flyer0177a-400x564.jpg,width=400,height=564)} 
#center(){1987 TAITO CORP./TOAPLAN}


1987年にタイトーが販売した縦画面縦スクロールシューティングゲーム
製作は[[東亜プラン]]
海外版のタイトルは「FLYING SHARK」及び「SKY SHARK」
キャッチコピーは「&bold(){&color(red){&sizex(5){熱いハートでたちむかえ}}}」

&blankimg(hish0008.png,width=240,height=320)&blankimg(56917537_org.v1490083434.jpg,width=240,height=320)


フライングタイガーシリーズの二作目であり、
前身は「タイガーヘリ」、続編に「[[究極タイガー]]」「[[鮫!鮫!鮫!]]」がある

全5面構成のループゲーム
2周目以降は1面がカットされ、4面構成となる
周回を重ねると敵弾速度、敵機耐久力などが上昇していくため難易度が上がる



&bold(){&color(purple){&sizex(6){○操作とゲーム説明}}}


8方向レバーで複葉機の自機「フライングシャーク」の操作
ボタン1でショットを放ち、ボタン2で爆弾(ボム)を投下する

ショットは後述のアイテム取得によって強化が可能
ボムは残弾制で、炸裂までタイムラグがあるが、広範囲への弾消し効果と高い攻撃力を持つ


途中に出現する飛行編隊を全機撃墜すると、以下の効果がある

&bold(){&color(green){&sizex(5){・赤編隊}}}
全機破壊すると「S」マークが出現し、取ると自機のショットがパワーアップする
最大で6段階で、強化するごとに同時発射弾数が増え攻撃が広範囲に及ぶようになる

&bold(){&color(green){&sizex(5){・黄色編隊}}}
全機破壊すると1000点得点ボーナス

&bold(){&color(green){&sizex(5){・灰色編隊}}}
3周目までに2回だけ出現する特殊編隊で、出現箇所は赤/黄編隊の出現するポイントからランダムで代替として出る
全機破壊すると「1UP」アイテムが出現し、取ると残機が増える


また、特定の地上物(敵含む)を破壊すると「&bold(){&color(red){&sizex(5){B}}}」マークが出現することがあり、取るとボムの補充が出来る

各ステージクリアー後、ランディングモーションとともに所持ボムが得点に換算される 

ボム1発あたり3000点の得点となり、次のステージに向けてテイクオフする際に新たに3発支給し直される



&bold(){&color(purple){&sizex(6){○ステージ説明}}}


&bold(){&color(blue){&sizex(5){・1面}}}

#image(hish0010.png)

河川に沿って河口の村落を行く
木々が生い茂り、村落は武装要塞化している
画面の左右外側から戦車が登場し、上方から戦闘機が飛来する
鮫シリーズの特徴でもある「左右下部外側からの戦車」が早くも登場する面

#image(hish0011.png)

ボスは3way弾を放つ戦車
破壊が遅れると左右から出てくる戦車の対応に間に合わなくなり、弾が避けづらくなる 


&bold(){&color(blue){&sizex(5){・2面}}}

#image(hish0012.png)

輸送船の停泊している浜辺を越え、海を渡る
東亜プラン名物の水上戦車が登場する面
中型戦艦、後方からの中型機、大型機と戦艦のコンビネーションなどが見られる

海を越えた先は岩盤トーチカが並ぶ砂漠で、戦車隊を抜けると早くもボスが現れる
ボス後も岩盤トーチカと戦車隊、中型機が待ち受ける

#image(hish0013.png)

ボスは他方向way弾を放つ戦車2台
破壊が遅れると2台目が登場してしまい、弾を避けづらくなる
2台目の方が耐久力が高い


&bold(){&color(blue){&sizex(5){・3面}}}

#image(hish0014.png)

砂漠と河口の入り混じった地帯を進む
戦闘機、戦車、中型機が攻撃をしかけてくる
先は海上で、水上戦車と大砲台を搭載した大型戦艦、そして中型機の3種類が同時に攻めてくる

海上を抜けるとボス戦艦が停泊する軍港基地の上を行く
ボス戦艦は一度飛び越した後に画面下から戻ってくる
戦艦からの攻撃と戦闘機の攻撃、そして軍港基地で待ち受ける戦車の攻撃が強力

#image(hish0015.png)

ボスは2画面分ほどの大きさを持つ戦艦
耐久力のある大砲台を多数備え、最終弱点であるエンジン部分からも弾を放つ


&bold(){&color(blue){&sizex(5){・4面}}}

#image(hish0017.png)

工場地帯が舞台
序盤の工蔽を抜けると軍用レールの敷かれた工場が出現し、非常に早くボスが登場する 

別の工場のレールに攻撃してこない貨物列車が出現し、破壊するとボムが出る
戦闘機と中型機の攻撃がかなり強力になっており、画面外から戦車も出現する
工場地帯を抜けると小さめの森林要塞が待ち構えており、大砲台と戦闘機、戦車隊の三種による集中砲火が脅威

#image(hish0016.png)

ボスは連弾を放つレール戦車2台
2台目が出現するのはかなり経ってからだが、耐久力が高く戦闘機も同時に出現するため、強力
連弾はリロード中でないとほぼ抜けられないため、回避でスペースを大きく取ってしまいやすい


&bold(){&color(blue){&sizex(5){・5面}}}

#image(hish0018.png)

最終面で、まず突撃飛行機と戦車隊が待つ森林があり、抜けた先は工場
ここには4面と同じ貨物列車とレールがあり、敵の攻撃を回避できればボム補充が可能 

工場を抜けると隣接する軍港基地があり、大砲台を搭載した大型戦艦2隻と戦闘機が苛烈な攻撃を仕掛けてくる
軍港基地の先は海上で、大型機に水上戦車と戦闘機が加わるかたちで列挙して攻撃を仕掛けてくる
海上を抜けると岩盤トーチカが乱立する砂漠に出る
2面とは比較にならない量の戦車隊による強力な砲火が待ち構えており、飛来する戦闘機も強力
砂漠を越えた先は再び海上で、突撃戦闘機とともに3面ボスと同型の戦艦が後方から現れ、攻撃してくる
度重なる攻撃を抜けた先にボスの超大型飛行機が現れ、強力な攻撃を仕掛けてくる
超大型機を破壊して抜けた先には浜辺と森林、そして滑走路が待っているが、
たった一機の自機によって軍の大半をやられた残存兵が最後の一撃を加えようと、戦車隊と戦闘機で大挙し、物量戦をもって苛烈な攻撃をしかけてくる

#image(hish0020.png)

ボスは4発エンジンの超大型飛行機
5wayと同時に自機狙いの単発弾を翼から発射してくる
破壊が遅れると突撃戦闘機が登場してしまい、苦戦を強いられる



&bold(){&color(purple){&sizex(6){○本作についての解説}}}


タイガーヘリ、スラップファイトに続く東亜プランのシューティングゲーム3作目
タイガーヘリから射程距離のリーチを廃し、ボンバーをさらに強力にするというかたちでゲーム性の大幅な向上を図った

シューティングゲーム初期の作品ながら高水準なゲームバランスを誇り、
難易度が最大まで上昇した18周目までを視野に入れても「詰む」場所が一切存在せず、 
自機の強さと敵の強さのバランスが取れているため、火力や耐久力のインフレがない

本作は敵弾の速度が非常に速いことでも有名であり、周回を重ねるとその速度がさらに速くなる
「画面の左右からのいきなりの戦車」という特徴とともに続編の鮫!鮫!鮫!にもその要素が存分に盛り込まれている

また、本作の自機のショットはいわゆるワイドショットの先駆けであり、扇状に広範囲を攻撃できるショットの始祖である
これは次作の究極タイガーを経てさらに大きく強化されることとなり、「縦スクロールシューティングにワイドショット」という図式を作り上げた

いわゆる「鈍足自機/速弾回避」系のオーソドックスなシューティングに仕上がっているが、テクニカルな面は少ない

敵の出現パターンを覚えて叩くことと、左右への切り返し避けタイミングを覚えること、 
堅い敵の配置や、ボムが必要な場面などを学ぶことで無理なく安定して進むことが出来る

パターンから外れてしまった場合のアドリブもある程度可能で、慣れ次第で復帰率もかなり高まる

よって本作の難易度は比較的やさしめで、シューティングの得意な人なら、少しやり込むくらいで1周できる作品である

現在でも基板の残存数は多く、本作の稼動ロケーションは比較的多く見かけることができる
良好なゲームバランスと相まって人気は高く、初期東亜を代表する名作として評価が高い 



&bold(){&color(pink){&sizex(6){○コラム}}}


東亜プラン作品にお馴染みの中型飛行機や大型飛行機は本作が初出
この頃から「尾部から胴体にかけては当たり判定がない」という、以降の東亜作品に共通する特徴が作られている
なお、この要素は本作と次作の鮫!鮫!鮫!の自機にも同様であり、当たり判定は主翼にしか存在しない
ちなみに5面ボスの超大型飛行機も、尾部から胴体にかけて当たり判定がなく、判定は主翼部のみである
これらの要素を知っておくと攻略に大きく役立ち、特に3~5面にかけて中型機/大型機の出現場面でのパターン組みが楽になる
東亜プランはこれらの要素を意図的に組み込んでおり、フライングタイガーシリーズを離れた東亜プランの作品でも、
飛行機を模したようなT字型をした敵機の尾部は、当たり判定が存在しないことが多い 


系列的前作の[[スラップファイト]]より「弾封じ」を継承した
これによりボスを除いた地上敵の全ては、一定範囲内に接近する、若しくは重なることで弾を撃たせないことが可能
スラップファイトとは違う点として、本作では周回を重ねて難易度が上昇しても弾封じが不可能になることはなく、
弾封じの可能範囲が狭まるだけである(しっかり重ならないと至近距離でも撃たれるくらいに狭まる)

東亜プラン初のFM音源採用基板で、BGMは上村達也氏と弓削雅稔氏が担当している
“東亜節”として形容されるほど特徴的で、オクターヴのように弾むベースラインと印象的なメロディラインを味わいとし、
ステージの情景にマッチした数々の楽曲の評価は極めて高い

「縦スクロールシューティングゲームにおける画面の左右スクロール」を、
前身の企業であるクラックス時代の作品「ジャイロダイン」より継承し、東亜プラン初の左右スクロール作品となった
画面内に表示される部分はおおむね3/4程度で、左右移動によってスクロールする
敵機の出現パターンが練られているため、これによって敵を画面外に消し、弾を撃たせないなどといった戦略が生まれた
この攻略性の発生から、後発の多数の縦スクロールシューティングが同システムを搭載している

雑魚戦闘機を破壊する際、ショットが当たった距離で破壊のエフェクトが変わる
間近でショットが当たるとその場で爆発するが、遠距離でショットが当たると墜落するように破壊される
ちなみに墜落破壊の時の戦闘機には、墜落地点で攻撃判定が発生し(自機はミスにならない)、
戦車などの地上物の上にに落ちると破壊効果がある

3面ボスの戦艦の弱点部分は、折り返して下部から戦艦が接近してくる際に初めて耐久力をもった判定が出現する
そのため、最初に出現した際は撃ち込み判定があるだけの無敵状態であり、これを利用して撃ち込み点稼ぎが可能

4面と5面にいる、破壊するとボムを落とす貨物列車は、普通にプレイすると2台同時に破壊しがちだが、
1台だけを破壊してからボムを取得し、その後に2台目を破壊するともう1つボムが出現する
これは「画面内にアイテムは1つしか存在できない」というプログラムが組まれているためである

ショットを5段階まで強化し、「S」マークが画面上を漂っている場面で赤編隊を出現させ、
それから「S」マークを取得を取得すると編隊の色が赤黄混じった変な色になる

4面の中型機(前方から来るもの、後方から来るもの全て)は出現に若干のばらつきがあり、
たくさん出現するときもあれば少ししか出現しないこともある
また、出現位置は決まってはいるが、右/真ん中/左とズレることがある

残機表示は10機までで、それ以降は内部カウントされる
本作はコンティニュープレイも可能で、ゲームオーバーになるとネームエントリーの後、コンティニュー画面となる
交代制だが2人プレイも可能

ステージ構成は全て南国テイストで、BGMもそれに合わせられている
これは社員旅行で東南アジアへ行った影響である

本作は爆発的ヒットにこそならなかったものの、その取っ付きの良さと親切なゲーム設計によって、長らく様々なロケーションで愛された
次作の究極タイガーに勝るとも劣らない人気があったのだが、移植作はX68000と海外ファミコンにしか為されなかった
X68000はその頃名を馳せていたSHARPの高性能名機PCなのだが、当時のPCの平均的価格の高さ(30万~)とマニアックさにより、
移植作のプレイ手段として購入するにはあまりに敷居が高すぎた
しかしながらX68000版は移植の出来が非常に悪く、自機の横方向への移動速度がアーケードの2倍以上近くのスピードとなっていたり、
ショットがチープになった上にパワーアップが簡素化され、敵出現パターンの改悪などがあり、
X68000の性能なら完璧にこなせるはずのアニメーションすらもが大幅削減されている
唯一評価が高かったのはアレンジされたBGMのみで、移植作としては失敗に終わってしまった
なお、移植を行った企業はKANEKO(カネコ)であり、あまりに本作の移植が酷いとの反響を受けたため、
次作の究極タイガーの移植は業務用クロスハッチ画面や起動画面までも取り入れたかなり忠実なものとなっており、
その評価は極めて高く、汚名返上することができた



&bold(){&color(brown){&sizex(6){○リメイク}}}


海外の有志による個人製作フリーソフトで「Friking Shark」というタイトルの3Dリメイク版が存在する
原作と比較した相違点は

・敵機出現パターンはかなり原作に近いが、3D化に際して解像度が大幅に引き上げられているのとアスペクト比の異なる都合、
また背景やオブジェクト等のスクロールをより自然に行うため等の要因によって、画面に現れる敵機の順序が僅かに異なる部分がある
・自機の移動速度は原作よりも速い。ショットの速度がやや遅く、高速な連射は行えないようになっている
・ボムの発動が早め
・4面と5面の貨物車両からのボム2個取得ができない。ボムを回収してからもう1両破壊しても2個目はなく、そのまま残骸が残るだけである
・サウンドとBGMが新規に作成されている

原作よりも難易度は低く、若干の粗はあるが全体的によく作り込まれており、「飛翔鮫がリアルな3D化したら…」という案をかなり再現できている。



&bold(){&color(blue){&sizex(6){○スコアについて}}}


周回を続け、ほぼ最高難易度となる18週前後で1,000万点に到達できる。必要なプレイ時間は4時間ほど。
さらにプレイを続ければ、ロケーションにもよるが3,000万点まではゲームセンターの営業的にも狙える得点である。

カウンターストップは1億点(999,999,990)であり、当時のプレイヤーによる交代プレイでその存在が確認されている




追記・修正は1000万点を出してからお願いします。 

#include(テンプレ2)
#right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600)
}
#include(テンプレ3)

#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- 大好きなゲームでした……  -- 名無しさん  (2016-05-18 06:15:31)
#comment
#areaedit(end)
}

復元してよろしいですか?