&font(#6495ED){登録日}:2010/10/03(日) 14:38:51 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 7 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){ 脳天直撃 セガサターン} 1994年11月22日にセガから発売されたゲーム機。略称はSS、サターン。 セガが発売した中では、互換機等を含めて6代目のゲーム機であり、「サターン」という名前は、太陽系6番目の惑星である土星になぞらえて命名された。 発売前のCMでは頭の尖った土星人が出荷、地球人に化けて売りに来るまでが描かれていた。&font(l){最初期のマスコットなのか……?} 互換機を除外すれば4代目であり、ディスク媒体のゲーム機としては2代目。 発売当時は[[NINTENDO64]]や[[プレイステーション>PlayStation]]と販売競争していた時期で、 この時代から一気にゲームの形態が変わったこともあってか、いわゆる「次世代ゲーム機戦争」と呼ばれるようになった。 セガ信者の中ではコントローラが操作性が良い事から評価が高く、後にPCに接続出来るUSBタイプも販売された。 コントローラーに対し、容量が少ない本体補助の為のバックアップ用のカートリッジ式のパワーメモリーがとにかく消えやすかったことでも有名。 ライバルのPSのメモリーカードがデータが消えるという悲劇を殆ど解消させたのとは対称的で、この辺の仕様の考え方が如何にも昔からの老舗メーカーという感じがしないでもない。 ゲームジャンルは前機であるメガドライブと同じく硬派なアクションゲームが多い。 共に高いシェアを誇っていたPSとのマルチ作品もあったが、 現在のPS3やXB360のように同時発売のゲームは少なく、発売日が少しずれていた作品が多かった。 過去のノウハウから2D表示に長けていた為に、2Dが苦手なPSよりも高いレベルの移植が実現できた。 後には移植格ゲーは拡張RAM付きで発売されるようになり、2D格闘の二大ブランドであるCAPCOM、SNK系のゲームはほぼアーケードのままのレベルで遊ぶことが出来た。 前述のコントローラーの形状から、とにかく格ゲーに適したハードでもあった。 一時はというか、スタート時は当時のゲームセンターで大きな話題となり、新たなゲームの在り方の扉を開いた、自社の『バーチャファイター』の移植といった注目作があったことから、最初は特に注目作の無かったプレイステーションと競り合っており、寧ろ優勢であったと言われる。 少し高かったが、最初に100万台を達成したのもサターンである。 業界の盟主であった任天堂が次世代ゲーム機戦争に大きく出遅れ、後に発表されたNINTENDO64の発売も遅れていたこともあってか、次世代ゲーム機戦争はこの2機種の一騎打ちとなった。 セガ・マークIIIは[[ファミコン>ファミリーコンピュータ]]に遅れをとり、[[メガドライブ]]は[[スーパーファミコン]]に及ばず、[[ゲームギア]]は[[ゲームボーイ]]に敗れ…と、つねに任天堂の後塵を拝してきたセガが、ついに業界首位の座をつかみ取るかと、ファンは固唾を飲んで見守っていたが、『[[FINAL FANTASY Ⅶ]]』がプレイステーションで発売されるとわかるや否や、趨勢は一気にPSに傾き、哀れセガはまたしても二番手に甘んじることになる。 ……まあ、実際には『鉄拳』や『バイオハザード』の様に、それ以前からPSで大きな話題に挙がるようになったゲームは登場していたために、最終的なトドメを刺される形になったというのが正しいのかもしれない。 サターンは移植に強かったが、それを喜ぶのはゲーマーのみであり、PSはポリゴンで3D視点を利用した新しいゲームが多く、普段はゲームをやらなかった層にまで、ちょこちょことヒットに繋げたのがユーザー層の拡大の差に繋がったのかもしれない。 &font(l){CMのセンスは流石のSONYという感じで、PSの場合はクソゲーも面白そうに見えたとの意見も。……せがた三四郎の登場はまだまだ先である。} 最終的にセガサターンそのものの総合的な売り上げは悪くなかったのだが、 末期に染み付いた「負け組」というイメージが、[[ドリームキャスト]]の販売戦略にも影を落としてしまうこととなる。 国内売上は最終的に500万台を余裕で越えており、セガで一番売れたゲーム機だった。 ……しかし、日本市場では大健闘したが、海外市場では自社製品であるメガドライブと競合する形になってしまい、世界的に見ればセガの歴代ハードで最も失敗した商品となってしまった。 PS、NINTENDO64と比較すると、国内売上では辛うじて2位となったが、世界的には上記のように北米市場で失敗したのが響き、北米市場で伸びたNINTENDO64にも敗れてしまうことになった。 メガドラ時代を牽引し、北米市場では一時期にはマリオをも脅かす程だったソニックの新作が何故か出なかったことも痛かったとも。 ■性能 セガサターンは32bitCPU2機による並列処理をメインに、都合7つものチップを組み合わせて高度な情報処理を実現している。 このため、某ジャガーの如く最初期のCMでは“64bit級”を謳っていたが、後には使われなくなった。 2Dの表示機能に関しては当時のハードの中でも群を抜いており、 アーケードゲームからの移植の再現度がNEOGEOに並んで評価が高く、 前述の様に後年に出たものは拡張RAMによりロードのストレスがほとんど感じる事無くプレイ出来る作品が多い。 中でもサターンの象徴となった、自社の「バーチャファイター」の移植は世間を驚かせ、家庭用ゲームに「ポリゴン」を一般化させるという功績を果たした。 だが「バーチャファイター」は終わりの始まりでもあった。 3D表現で話題を呼んだ同作だったが、実はサターンは元々2Dのみしか想定していなかったこともあって本来3Dは不得手であり、専用チップも積まずにソフト任せという仕様だった。 逆に最初期デモの時点で3Dへの強さをアピールするほど3D表現が得意なPSなどと比較すると大きく劣っていた。 &font(l){その割にセガ自身が出したゲームは3Dばっかりだったのが何とも。グラフィックはともかく名作も多かったのが無念。} バーチャファイター3を移植しようとした当時は拡張RAMを使ってもセガサターンでは移植が難しく、 後の[[ドリームキャスト]]を開発するきっかけになった。 バーチャファイター移植で3Dの可能性を切り開いてしまったばっかりに、 最終的には自滅する羽目になった悲劇のハード、それがセガサターンである。 ……ついでに言うと、この時期のSONYは3D表現の面白さをゲーム業界に伝えるのに苦闘していたのだがバーチャファイター移植によって前述の通り、可能性が開かれた事。 セガのライバルであったナムコが危機感を抱いてSONYに接近したという点でも、まさに敵に塩を送るというかなり悲惨な結果になっている。 この、対立路線の結果、namcoの『鉄拳』シリーズが『バーチャファイター』の対抗馬と見なされることとなり、互いに『2』に移るころにはゲーセンでもシェア争いをするまでになったとのこと。 これが無ければ『鉄拳』は初期の色物的なゲームのままで終わっていたかもしれない。 また、上述の複雑な構造は、セガ内製ばかりでなく他社の部品にも頼っていたためにコストダウンに向いておらず、 試供品として購入・分解したSONYの技術者は内部構造を見た瞬間「勝った」と確信したという話も伝わっている。 その複雑な構造からサードパーティーに敬遠され、ポリゴンが苦手であったことから上記の様にFFも来なかった。 &font(l){元々ドラクエ7の方はサターンで出すことを検討していたが、スクウェアがエニックスに大容量でRPGに適しているとしてPSを薦めたために二大タイトルは揃ってPSに……。そのドラクエがPSソフトで最高売上となっているのが何というか。} 後に、PSは当初から見込んでいた本体の低価格化を実行していくことになるが、サターンもこれに対抗するために不可能な値下げに応じた結果、売れば売るほど赤字が出るというジレンマにも陥ることになった。 値下げ戦法はNINTENDO64も可能だったために、ここでもサターンは一人だけ割を食ってしまったのである。 最終的には皆で値下げしたので、二台、ないしは三台とも所有する家も結構出る中で、格ゲー専用機として割り切られたとかなんとか。 しきし、硬派なゲーマーを自認する人間はみんなサターンが好きだったのである。 ■CM マスコットキャラは黒時代はチンパンジーのセガール&アンソニー、白時代は[[せがた三四郎]]([[藤岡弘、]])を起用。 特にせがた三四郎はゲーム化もされたり、「セガサターン、シロ!」という名台詞等インパクトの高いCMを毎回視聴者に提供した。 ■年齢規制による表現 日本のコンシューマゲーム機としては珍しく残酷シーンやHなシーンなどの表現が、 年齢制限はあったもののPSやN64と比べるとあまり厳しくなかった。 例を上げると、『[[天地を喰らうII 赤壁の戦い>天地を喰らうⅡ赤壁の戦い]]』はアーケード版と同じく、首や胴体が真っ二つになるなどの残酷な描写が再現されていたり、 『ときめき麻雀パラダイス』ではヒロインの裸体描写があった。 そのためエロゲや脱衣麻雀などのゲームも多かったが、エロゲーマーの間ではSSのエロゲは完全移植ではないので評価は低い。 中にはおしゃぶり音声が収録されていたり、AV女優をCVに起用した作品まである。 しかし発売から二年後そのような表現等が厳しくなり、 さらに[[ポケモンショック]]が追い討ちを掛けゲームやアニメの表現が一度見直さるようになり、 年齢制限のあるゲームでもそのような描写がかなり自粛されるようになった。 このような描写を目当てでSSを買っていた当時のユーザーはとても残念な思いをしたと言う。 ■主な作品 ・ソニックジャム ・ソニックR ・[[ナイツ>NiGHTS]] ・ガーディアンヒーローズ ・天地を喰らうII 赤壁の戦い ・バーチャファイター(2は100万本売上)シリーズ ・ファイティングバイパーズ ・ファイターズメガミックス ・[[街>街(サウンドノベル)]] ・[[電脳戦機バーチャロン>電脳戦機バーチャロンシリーズ]] ・天外魔境 第四の黙示録 ・[[ロックマン8 メタルヒーローズ]]、[[X3>ロックマンX3]]~[[X4>ロックマンX4]] ・ストリートファイターZEROシリーズ ・X-MEN、マーヴルVSシリーズ ・[[KOF>KOFシリーズ]]95~97 ・[[サクラ大戦]]、同2 ・[[スーパーロボット大戦F&完結編>スーパーロボット大戦F完結編]] ・パンツァードラグーン、ツヴァイ、AZEL ・[[せがた三四郎]] ・[[デスクリムゾン]] ・サターンボンバーマン ・グランディア ・Dの食卓 ・エネミー・ゼロ ・スレイヤーズろいやるシリーズ ・DBZ 偉大なるDB伝説、超武闘伝 ・真・女神転生 デビルサマナーシリーズ ・伝説のオウガバトル ・わくわく7 ・[[クロス探偵物語]] ・ダイナマイト刑事 ・魔導物語 ・セガラリーチャンピオンシップ ・バーチャコップシリーズ ・ファイルファイトリベンジ ・シルエットミラージュ ・[[レイディアントシルバーガン]] ・[[サンダーフォースV>サンダーフォースⅤ]] ・[[ダライアス外伝]] ・セガサターンで発見_[[たまごっち]] (ゲームをやらず、同梱されているメモリーバックアップの為に買う人が多い) ■主な作品(美少女ゲーム系) ・アイドル雀士スーチーパイシリーズ ・スーパーリアル麻雀シリーズ ・麻雀学園祭 ・[[この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO]] ・放課後恋愛クラブ ・慟哭そして…… ・[[下級生]] ・お嬢様を狙え!! ・卒業シリーズ ・野々村病院の人々 ・[[悠久幻想曲]]シリーズ ・お嬢様特急(エクスプレス) ・[[センチメンタルグラフティ]] ・[[Piaキャロットへようこそ!!]] ・EVEシリーズ ■本体の種類 セガから販売していた白と黒のSS以外にも他社からもSSが出されていたりする。 他社から販売されたものは今で見たら魅力的かもしれないが、当時の人にとっては誰特な機能を積んだ物が多い。 この事から「セガは未来に生きていた」と言っている人もいる。 ・初期型 ・中期型 ・後期型(白) ・スケルトン ・Vサターン ビクターから販売された。 色や起動音が違うだけで他は変わらないらしい。 ・Hiサターン 日立から販売された。 ビデオCDやフォトCDが再生可能。 ・ゲーム&カーナビハイサターン 上記のHiサターンにカーナビ機能を搭載したSS。誰が使うんだ。 2009年頃にヤフオクで¥149,001で落札された事で話題を呼んだが、コレの新品は¥150,000だった。 ・サムスンサターン HiサターンやVサターンの部品が使われている。 不具合が多い。 ・セガサターン アドレスチェッカー 開発者用のSS。 一般販売はされていない。 ・ST-V 業務用のSS。 ■メモリーバックアップ セガサターンは本体のバックアップ以外に外付けのバックアップROMでセーブが出来る。 しかし本体の仕様上メモリーの端子の接触が悪くデータが消える事故が多発しやすかったので、涙を飲んだユーザーも多かった。 その為カセットフーフーをやってはいけない周辺機器とも言われており、出来るだけ抜き差ししない方が良い。 また拡張RAMが必要なゲームをする時にメモリーバックアップと取り替える事があり、それで消えるパターンも多い。 ■セガサターンモデム サターンに電話回線を繋ぎ、&b(){インターネット}通信を行うことができる拡張機能。 ISDN時代にはあまりにも早すぎた機能であり使いこなせたソフトは殆ど無く、ネット通信機能の発展はドリームキャストの時代を待つこととなる。 ある意味、未来に生きていたセガサターンの象徴とも言えるかもしれない。 ツイキシューセイ、シロ! #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,6) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - ややっこしいハード構成になっているため、エミュレータが作りにくいらしい。 -- 名無しさん (2014-06-09 00:42:39) - ハード構成が複雑で部品点数が多く、値下げ競争に耐えられなかったって聞くな。 -- 名無しさん (2014-06-09 00:44:30) - エースコンバット3のラスボスはサイモンにするべきだ -- 名無しさん (2014-09-07 10:26:25) - 周辺機器にフロッピーディスクドライブもあった。ROM以上の容量のデータを保存できる。 -- 名無しさん (2014-12-11 19:31:27) - 最後のエロゲーはホーンテッドカジノだっけな。 -- 名無しさん (2014-12-11 19:44:57) - それでもサターンが好きだよ。 -- 名無しさん (2015-01-31 16:16:41) - 新事実 セガサターンモデムを繋ぐとセガサターンでTheWorldが動く -- 名無しさん (2015-11-26 00:19:39) - せがたさんに今更宣伝されても、今では遊ぶのが困難…。 -- 名無しさん (2015-11-26 12:09:06) - 正直いまだにセガサターンをたまに起動させて遊ぶことがある悠久幻想曲とか -- 名無しさん (2015-11-26 13:21:37) - これがネット環境に対応したのが、ぷるるんこと「セガプルート」かな? -- 名無しさん (2015-11-30 23:32:51) - 就職して、はじめて買った次世代ゲーム機がセガサターンだったw -- 名無しさん (2015-12-01 11:17:00) - パワーメモリーはセーブしたら壊れることがあるくらい脆い -- 名無しさん (2016-04-14 12:00:46) - メモリにセーブする→壊れる→仕方ないね・・・って思う→なぜか次に起動したときにセーブが復活してるなんてことがあったw -- 名無しさん (2016-04-14 12:24:03) - スーパー32X・・・ -- 名無しさん (2016-08-14 14:49:42) - コントローラーが最高(主に格ゲー)変換器でps4使えないかな -- 名無しさん (2017-04-07 19:53:17) #comment #areaedit(end) }