&font(#6495ED){登録日}:2014/01/07(火) 20:11:30 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 11 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- *概要 聲の形とは、[[週刊少年マガジン]]2013年36・37合併号から2014年51号まで連載された漫画である。 聴覚障害、いじめ、障害者差別等の題材を中心に扱っている。 作者は大今良時で、マガジンの新人漫画賞受賞作品を連載作として改変したもの。 舞台は岐阜県大垣市で、風景の描写や地理関係などは現実のものをモデルに描いている。 題材・シナリオ共にマガジン屈指の問題作で障害関係の出来事をを差し引いてもいじめのエグくて醜い描写が強く描かれており、かなりいじめ等について考えさせられる。 この漫画を読んで心が傷つく人も多いだろう。 話題になった映画にせよ、原作にせよ、終盤で鬱展開を一気に覆すあらすじとなっている。 煽り文や予告では淡い青春ストーリーと言う印象を受けやすいが、実際には最序盤と中盤の展開がかなりキツいので注意。 タイトルは読切2つと連載版、映画版、いずれも『聲の形』で副題等はないが、登場人物やシナリオの一部など詳細部分が少々異なっている。 連載版は読み切りで語られた物語を6話掛けて掲載し(5話は読切では語られなかった中学生の話をやっている)「更にそれ以降の話」を中心に描かれている。 単行本は全7巻で、累計200万部突破。この他、海外9ヶ国で翻訳されて発行されている。 作者は最初から全7巻か多くても10巻の予定で全体の話の構成を決めてから連載しており、 担当曰く引き伸ばしとかはできないので早々諦めるしかなかったとのこと。 各巻の終わりも話の切れ目になる場所か、新展開の序章が来るようになっている。 1巻 小学生編から再会の日まで 2巻 結弦との和解まで 3巻 かつてのクラスメート達との再会 4巻 遊園地、島田との再会 5巻 映画制作開始、元担任との再会 6巻 大事件、将也視点の喪失 7巻 波乱を乗り越えた後の出来事 ただ、作者本人によると各話の構成は状況に応じて予定を変更した部分があるらしく、伏線っぽく描かれながら話数の都合で端折られ放置された要素も幾つかあった。 この他、将也と硝子の物語を語る上で必要のない部分はかなり端折っており、島田との和解など意図的に未消化で終わらせている描写も多い。 もっとも全員が皆誰とも和解してハッピーエンドになるのは御都合主義が過ぎると言う捉え方も出来るので、ここら辺はバランスを取った形になる。 打ち切りエンド或いは編集部の無理な引き伸ばしに見える人もいるではあろうが、原作者サイドとしては打ち切りもなく無理な引き伸ばしもせず終わった形になるようだ。 マガジンでかなり優遇されており、増ページや表紙を飾った回数が多い。 ・連載までの経緯 元々は2008年に「マガジンSPECIAL」にて作者の入選作として掲載される予定だったが、 「聴覚障害者に対するいじめ」、という非常に重く扱いの難しい題材から掲載は見送られてしまった。 その後、編集部が全日本ろうあ連盟や弁護士等の各方面と協議を重ねた末に、 「別冊少年マガジン」2011年2月号に読み切りとして掲載され、3年ぶりに日の目を見ることになる。 掲載後、[[進撃の巨人]]らの人気作を押しのけてアンケート1位を取るなどの読者からの反響の大きさから、 「週刊少年マガジン」2013年12号にリメイク版読み切りが掲載され、そしてついに同年36・37合併号より連載となった。 ちなみにリメイク版の掲載号のマガジンはその号のみ通常より6万部伸びるという事態が発生した。 内容が内容だけに単行本も最初は少なめに発行されたが、予想より売れ行きが良くて品切れになったため増刷された。 最終回の扉絵では誰もが予想しなかったアニメ化しかも映画が発表。 約1年半の時を経て、エグい内容も重い展開も概ね原作に忠実な作品として完成した。 さすがに単行本7巻分を129分で全て描くことは出来ないため、止むを得ず改変された部分はあるものの、なるべく原作にあった要素を盛り込むよう配慮がなされている。 *登場人物 ○[[石田将也>石田将也(聲の形)]](いしだ しょうや) CV:[[入野自由]] 本作の主人公。小学校時代は硝子をいじめていたが、高校生になってからは逆に、硝子に対して過去の贖罪を行うべく東奔西走している。 詳しくは個別記事参照。 ○[[西宮硝子>西宮硝子(聲の形)]](にしみや しょうこ) CV:[[早見沙織]] 本作のもう一人の主人公。聴覚に障害を持つ少女で、小学生の時将也の通う小学校に転校し、紆余曲折あって再度転校。将也とはその5年後再会する。 詳しくは個別記事参照。 ○永束友宏(ながつか ともひろ) CV:[[小野賢章]] 高校3年時の将也のクラスメイト。モコモコ頭と小柄で小太りが特徴の少年。 素直になれず見栄を張ろうとするところがあり、そのせいで交友関係も狭い。 一方で仲の良い相手に対してはノリが良く、友達想いで情に厚く、更には家庭的な面もあるなど、素顔からは人の良さが伺える。 昼休みに生徒に自転車を盗まれそうになったところを将也に助けられ、 盗まれた将也の自転車を見つけたことが切欠で友達になり以降は彼の良き理解者となって行動を共にするようになる。 将也に対していつの間にかビッグフレンドを名乗るなど、やたら距離感が近い(軽くウザい)が、 重い雰囲気になりやすい今作の中では数少ないムードメーカーと言える存在。 アルバイト中の植野に惚れるもある誤解の一件で幻滅して以来彼女を苦手としている。嫉妬深い一面もあり、将也が真柴とつるむと不機嫌になる。 将也にくっついて何度も硝子とは顔を合わせており、将也と仲の良いところも見せているが、硝子と直接絡むことは少ない。 将也や佐原のように手話が出来ない上、硝子も手話の出来る相手を中心に意思疎通を図ろうとする関係から、若干置いていかれている。 ただ、常に他の人間が硝子に状況を説明出来るためか、彼は硝子を障害者として意識せずに普通の女の子として接している部分がある。 そのノリは硝子の耳が聞こえないことを忘れているのかと思うほど。 日頃どこまで意思疎通が出来ているのかは不明なものの、彼に対する硝子の反応を見る限り信用されてはいるようである。 意識不明が続く将也のお見舞いにきて硝子と病院で鉢合わせした際には、 自分の言ったことを口調まで含めて一字一句違わず文字にして筆談すると言う丁寧な対応を見せた。 硝子の立場からすると、過去の確執のない唯一の純粋な関係であるとも言える。 ○[[西宮結絃>西宮結絃(聲の形)]](にしみや ゆづる) CV:[[悠木碧]] 硝子の妹。ゆじゅう。ボーイッシュな女の子で硝子サイドの視点となる準主人公。 詳しくは個別記事参照。 ○佐原みよこ(さはら みよこ) CV:[[石川由依]] 将也の小学校時代のクラスメイト。しゃはらしゃん。長身でそばかすが特徴。 手話ができるため硝子のフォローをしようとするが、周囲から「偽善者」「ポイント稼ぎ」などと罵られ、 自身も次第に新たないじめの標的にされるのを恐れて卒業式まで不登校になってしまう。 友達想いで心優しく、打たれ弱い性格の人物。 高校生編で将也は同級生の川井等の情報を得て硝子のために再会の行動を起こし、無事に硝子との再会を果たし、再び交流を持つようになった。 自らの贖罪を目的として硝子に近づいた将也とは対照的に、こちらは比較的普通に友達として接しているところがある。 外出着はパンツルックだが、夏場の部屋着はショートパンツやタンクトップなど露出度が高い。 身長が高いため後輩の注目の的で、後輩達の言葉をキッカケにヒールを履くようになった。 植野と同じ服飾系の高校に通っており、一緒に下校するなど小学生時代とは違って和解している。 友人を自己啓発のための道具として捉えてる面があり、「怖い人」を克服する自分や「弱い人」を救済する自分などの目的が動機となっている。 そうなるキッカケは自己承認のきっかけが後輩達の言葉であった事が伺える。 「高めろ、自分を、変り続けろ」結局一番大事なのは自分である。 ○植野直花(うえの なおか) CV:[[金子有希]] 将也の小学生時代のクラスメイトで、一緒に硝子をいじめていた女子。 ガサツな性格で、トイレから出るときに手を拭かない、部屋で下着姿になって寝るなど全体的に行儀は良くない。 %%ちなみに登場人物の中でも胸はあまり大きくない。%% 小学生時代から元々口も悪かったようだが、高校生編では激昂すると口調が完全にヤンキー口調になる。 高校時代に将也と再会を果たし、その際に将也のことが好きだったと言うことが判明したが、 小学生時代とは変わって硝子を気遣うようになった将也とは反りが合わなかった。 小学生時代は将也が一番仲の良かった女子でもあり、遊園地では硝子を案じる将也に苛立ちヒステリックを起こしたこともある。 それでも未だ彼を気にかけ、再会後は積極的に距離を縮めようとしている。 アルバイトでは猫カフェの店員として働いており、このときは眼鏡をかけている。 また、猫カフェのチラシ配りでは猫耳を付けていたこともある。かわいい。 硝子が犬キャラであるのに対しこちらは猫キャラである。 再会時に硝子の補聴器を奪っていじめようとしたり、将也と硝子の仲を知って蔑むように泣き笑ったり、現在でもかなりたちの悪い言動が目だつ。 しかし補聴器を奪ったり蔑むような態度は好きだった将也が硝子と親密になったことに対する悔しさ悲しさから来るものであり、 小学生時代と変わらない性悪に見えつつその内心は複雑なところがある。 また、人と分かり合うためには綺麗事で済まさず、例え相手が不快になることでも思ったことは全てお互い正直に話し、 相手の考えをしっかりと理解すべきだと考えているところがあり、そのやり方で佐原とは和解を遂げた。 観覧車では硝子にも同じやり方を試み、差別的思考を含めた自分の思うこと全てを容赦無く述べ、 それに対して硝子がどう思っているのかを聞くことで和解したいと考えていたが、 硝子は「ごめんなさい」や「私は自分が嫌いです」としか返さず、自分の考えを曖昧にし続けたため、苛立ちを覚えて硝子にビンタを食らわせた。 その後硝子から思いを綴った手紙を受け取り、取り敢えずトラブルは収まった描写がある。 将也を孤独にした一件を悔いており、硝子に償うべく行動する彼と同じく将也の為に動いている。 現在は全体的に善行も悪行もかなり目立ち、場を引っ掻き回したかと思えばその後は自らの行動を省みて嘆くような場面が多い。 彼女の巻き起こすトラブルは常に物語を大きく動かす起点になっており、作劇面ではトリックスター的な立ち回りの存在となっている。 ○川井みき(かわい みき) CV:[[潘めぐみ]] 将也の小学生時代のクラスメイトの女子。メガネをかけた優等生風の少女で植野と仲が良い。 硝子が転校してくる事を将也達に最初に伝えたのは彼女。 高校時代では真柴に好意を寄せており、髪型を変えて眼鏡をコンタクトに変えてアプローチしている。 48話の本人主観で来歴を捉えた場合、優等生になるべく必死の努力をし、模範的な行動は何かを考えて行動してきたことが伺える。 しかしその一方でウザいくらいに自分大好き人間で、他人の気持ちや自分の間違いを理解できないと言う、凄まじいほどの性格的欠点がある。 模範的といえる行動もそれなりに多いが、それが周囲にどのような印象や影響を与えるかを考えることが出来ない。 小学校時代はたまに悪口をいうこともあったが基本的に硝子へのいじめに対して見て見ぬふりをし、 酷いときだけ「やりすぎ」などと発言するなど、殆どの場面で安全圏に身を置いていた。 その後いじめが問題になり、将也が糾弾されると自分は悪くないとガチ泣き。更に将也が島田達にいじめられるようになると「因果応報」と貶していた。 自分自身のこと以外は物事を全て理屈で捉え、人の心情と言うものを殆ど捉え切れていない。 将也とは中学・高校でも同じ学校に進学し、クラスメイトとなっていたが、互いに干渉は避けていた。 将也には佐原の件で親切と認識を改められたが植野とは違い、硝子をいじめたことは完全に将也が悪い、自分は「少しだけ」悪かったと考えている。 自分は直接いじめてないから悪くない、ちょっとは優しくしたから悪くない、 将也はいじめの主犯格だったから悪い、でも手話とかで頑張ったからその分だけ許してあげるべき。そう言う考え方。 将也が過去を流布してないか尋ねたときは一方的に説教し、クラスメイトの前でいじめの件を暴露した。 しかし、結局は自分も硝子をいじめた事実を植野と将也、佐原の口論によって真柴に知られることとなった。 自らの行動を棚上げする言動が非常に多いが、責任転嫁が目的ではなく、直接手を出していない自分は何も悪くない、 時々は気を遣ってみせたから自分は悪くないなどと言う発想によるもの。 将也が入院した際にはその傾向が顕著になり、クラス1人30羽の鶴を折って千羽鶴を作ろうと言い出してクラスメートから陰でウザがられていた。 (実際に折る立場になればすぐ分かることだが、折り鶴30羽はかなり時間の掛かる煩わしい作業であり、根気が求められる) それどころか将也が転落事故を起こした引き金になっているのではないかという、あらぬ疑いすら掛けられる始末である。 %%まあ立場が悪くなるや否や都合良く人の黒歴史を暴露する女なんて信用されないよね。%% 映画作り再開を持ちかけた硝子に対してはいきなりビンタをして「今はそれどころじゃないでしょ」と言って将也の心配を最優先にすべきと主張し、 硝子が自殺するまで思いつめたことについては同情する様子も見せたが、 将也や硝子を心配していると言うよりも「心配してお見舞いすること」や「同情すること」が人としてあるべき振る舞い、 或いは模範的な行動であると思ってやっており、自然な気持ちではなく道徳心から同情している。 硝子が映画作りの再開を提案した理由については一切を問わず、その行為を頭ごなしに否定していた。 その癖、真柴が映画作り再開に賛同した途端にこの女も映画作りに賛同している。 ○真柴智(ましば さとし) CV:[[豊永利行]] 高校時代のクラスメート。何故か永束には少々態度が手厳しく、また川井に好意を寄せられているが無視している。 それどころか川井の身勝手さもしっかりと理解している。 「眉毛が少し変わっているから」という下らない理由でいじめられた過去のトラウマから、いじめっ子に対して異常な敵対心を持っている。 それ故かクラスメートにランドセルを押し付ける小学生らを見て押し付けられたランドセルを投げ捨てて「自分で持て」と凄んだり、 将也の元担任の竹内のゲス発言を聞いていきなり飲み物をぶっかけたりと弱い者苛めをする相手には容赦が無く、またそのやり方も些か手荒い。 一方で男子高校生らしい悪ノリがその場の雰囲気を明るくすることもある。 (映画撮影のために)目出し帽を試着する硝子を見て将也が思わず笑ったとき、硝子は珍しくむっとした顔を見せたが、 そのとき真柴は一緒に目出し帽を被ってみせ、場を上手に収めた。 基本的にノリが良く、永束のようなウザさもなく、人に気を遣える良い奴なのだが、 薄ら笑いのような表情が多い上に、過去のトラウマなどが絡むと何をするかが読めず、どこか怖いという印象を与える。 将也に近付いたのは、 「過去自分がバカッター騒動で相当変わっている(ように見える)人間を間近で見て、自分が左程変わっていないと実感したい」 という歪んだ感性を孕んだ動機があったが、将也や硝子の在り様を間近で見るうち、その考え方も改めるようになっていった。 硝子が映画の再開を提案したときには筆談ノートのやり取りから彼女の心情を理解して再開へ賛同し、飲み物をぶっ掛けた竹内への謝罪と小学校ロケの再交渉を硝子と共に行った。 ○[[西宮八重子>西宮母(聲の形)]] CV:[[平松晶子]] 硝子と結絃の母親。父のいない西宮家で実母と二人の娘の家族をまとめている。 詳しくは個別記事参照。 ○石田美也子 CV:[[ゆきのさつき]] 将也の母親。夫とは別れたらしく、1人で床屋を営んでいる。 将也に対しては硝子いじめの件を嘆きながらもきちんと叱らず理由も聞かない等教育面で過度に放任主義的な所が見られるが、 愛情や親としての責任感は持ち合わせており小学校編では硝子の補聴器代が問題になると即座に170万円を弁償した。 長女が男を取っ替え引っ替え連れて来ることも気にせず、結弦や永束と言った息子の友人が家に上がって一家の食事に混ざっても普通に受け入れており、恐ろしいほど寛容すぎる。 余程のことがない限り子供達を好き放題に行動させるが、それでも家庭内は至って平和。 高校編では将也が5年前の補聴器の件でケジメを付けたことを喜んだが、 部屋の様子から自殺しようとしていた事に気付いて支払われた170万円を燃やすと脅して自殺を止めようとした。 既に自殺をやめた将也も心から謝罪した為に安心したが、その際に手元が狂って170万円は全て燃やしてしまった。 西宮母との関係は最初非常に険悪だったが、将也の快気祝いの際に意気投合。お互い母子家庭の母親と言う立場もあったため、通じ合うものは多かったようだ。 ○島田一旗 将也の小学生時代の友人。 当初は将也と仲が良く一緒に遊んでいたが、将也の幼稚さに呆れ徐々に距離をとり始める。 将也の硝子いじめが問題視されてからは将也に成り代わっていじめグループのリーダーとなり、将也に排他的かつ暴力的ないじめを行うようになる。 後に将也と同じ中学校に進学した時は暴力行為などは辞めたものの終始将也に対して辛辣な態度を取り、 将也が小学校にて硝子に行っていたいじめの件を周囲に暴露して孤立させるというより陰湿な行為を働いた。 高校編で一度将也と再会するが口は利かず、将也がただ傷ついただけに終わった。 植野が将也との関係を修復しようとするお節介を煩わしく思っている描写がある。 その一方で、将也が川に転落した際には将也の救出を広瀬と共に行ない、 映画製作では植野に頼まれて音楽選びと言う形で密かに協力を行うなど、単純な悪役ポジションには収まらない行動も見られる。 特に音楽選びに関しては植野の狙いを理解しつつわざわざ協力を行っている。 ○広瀬啓祐 将也の小学校時代の友人。 やや太り気味の少年。島田とよくつるんでおり、島田の腰巾着のようなところがある。 ○竹内 将也たちが小学生の時に担任を務めた男性教師。 学校では授業中の硝子のサポートをクラスメートに完全な丸投げ。 硝子をサポートした児童を褒めることはあってもその児童への直接の支援はなし。 硝子に対する一連のいじめが発覚すると将也に対し高圧的な態度を取り、 その責任全てを将也一人に押し付けて事態の収拾を図る。 将也がいじめを受け始めてそのことを訴えた際には「硝子をいじめていたお前に糾弾する権利があるのか」と言って取りあわず、 卒業するまでクラスの将也へのいじめを黙認した。 高校編では映画ロケ地としての使用許可を求めるべく学校を訪問した際に再会する。 その際に硝子と家族については「障害を理由に何があっても許されると考えている一家」とわざわざ話題に持ち出して非難しており、教師側の立場から彼女らがどう見えていたかを漏らした。 …ここまでの説明では人によってはいじめを黙認するような無能クズ教師に見えるかもしれない。 だが、将也が硝子をからかっているのを見かけたら職員室にて1対1で注意をし、 硝子のためにクラスみんなで手話の勉強をしようと提案する喜多先生に対して「自分がやるより先に生徒に覚えさせようとするなんて恥ずかしいと思いませんか?」と諌めたりするなど、教師として規範的な対応をしている。 また、高校編では硝子と将也が手話で会話している様子を見て、その手話の内容を理解していた。 硝子に連れ添う将也の更生した姿を見て「ほら、やっぱり立派になったじゃないか」と声をかけていたり、意味深な描写が見受けられる。 前者については、裏設定((公式ファンブックの解説))では、「硝子の為ではなく自分のレベルを高めるため」と解説されていたため 「結局微塵も反省していない」という反感を抱く読者も居る。 ただし、これは裏を返せば、「教師として手話が出来なかったことは問題である、と認識して自ら改めた」ということでもあり、過去の経験から彼なりに汲み取ったものもあることが窺える。 ○西宮いと(硝子と結絃の祖母) 聴覚障害を持って生まれた孫の存在を受け入れ、父親のいない一家を支えてきた優しい婆ちゃん。 西宮姉妹の母親の実母にあたる。 素直になれない娘とそれに振り回される孫達のことを暖かく見守り、老人クラブを休んででも手話サークルに通うなど、 硝子を含めた一家を祖母と言う立場で支えてきた。 西宮姉妹の母親は余裕がなく独善的な態度を取るため、この婆ちゃんの優しさがうまい具合にバランスを取っている。 八重子と硝子・結絃姉妹の溝を埋めるべく双方に気を遣っていたのだが、間に存在し続けることで溝を埋める機会が出来なかったのは皮肉な話である。 ある日突然亡くなってしまうが、分かりにくい思いやりを見せる娘と、 思いやりに気付かず好き勝手に行動する孫(と言うか結絃)の親子仲を案じ、死期を悟った頃に結絃へ手紙を書き遺していた。 母親と娘たちが溝を埋めたのは、この人の死がひとつのきっかけになっている。 ○硝子と結絃の父 長女が聴覚に障害を抱えていると知るや否や妻と離婚した。 硝子が生まれながら聴覚に障害を持った原因はコイツの感染症(風疹だと思われる)が一因で、妻に出産時のリスクを予め伝えていなかった。 しかし自分の責任を棚上げし、予防接種などを行なわず胎児の病気への対策を怠った妻に一切の責任を押し付けた。 コイツの両親も積極的にこの男の肩を持ち、障害児を激しく嫌悪。 障害を抱えて国などから補助を受けて生きる子供は要らないと言う態度を取った。 ちなみにこの男が離婚を叩き付けたとき硝子は3歳で、結絃は離婚の前後に妊娠が判明している。 障害児を産んだ妻を毛嫌いしていたため、次女の顔は見たことがないと思われる。 障害者の立場からすれば二度と出て来て欲しくない[[吐き気を催す邪悪]]な連中だが、作品のテーマに大きく関わる人物である。 しかし硝子の立場からすればこんな男でも自分の父親であり、幼少期しか一緒に暮らせなかったことには複雑な思いがある。 *余談 主要な女子の中で一番胸が大きいのは硝子。次いで佐原、その次が植野や川井。殆ど胸がないのが結絃。 私服や部屋着などの特徴も細やかに描かれており、外出時の服装と部屋での格好を比べてみるとなんとなく性格や好みの一面が読み取れることもある。 ・硝子…部屋着は季節問わず長ズボンがメイン、私服はフェミニン系が多め、スカートを好む ・結絃…一貫してジャージとハーフパンツのボーイッシュ ・佐原…夏場の部屋着はタンクトップやショートパンツ、私服はロングパンツ系 ・植野…夏場は部屋で下着、外出着は近場でも遠出でもショートパンツを好むが、近場の外出ではラフな格好が多い ・川井…部屋着は不明、外出着は季節問わずミニスカを好む、暑い日には日傘 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,10) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - コミックスって遅れ発売になる地域もあるから、20日頃にコメントアウトのネタバレ解禁すれば良いかな?もっと遅くした方が良いのか? -- 名無しさん (2014-10-18 09:58:01) - 純粋な悪役の役回りになる人物ってかなり少ないな。硝子の父すら硝子視点では悪役と言えないし。 -- 名無しさん (2014-10-23 02:03:48) - 絶対ドラマになってひどいことになると思ってた。アニメか・・・小学生編で初見さんに将也フルボッコにされるな -- 名無しさん (2014-11-18 15:30:12) - アニメ化とか、某マガジンアニメみたいにならないといいが・・・ -- 名無しさん (2014-11-18 16:35:59) - 「この漫画がすごい!!」オトコ編1位か。 -- イキーダ (2014-12-14 21:44:30) - この漫画に出てくる連中も酷い奴多いけど、今やってる同誌の不和(カルマ)はこいつらを越える屑。…ジャンルもほぼ同じだけにいじめ漫画の連中って反省しない奴(親も含めて)多い…。個人的にはフィクションでもこういう奴らは許せない。最近のマガジンはいじめがテーマになること多いな…。 -- 名無しさん (2015-06-10 18:07:29) - 結局、タイトルはどういう意味だったんだろ。伝えたい気持ち(声)はキチンと形にしろってことか?それとも想い(声)を表現するのは色々な形(手話だったり手芸だったり)があるってこと? -- 名無しさん (2015-07-14 18:57:56) - アニメ化?黒歴史になってくれるとマジありがたいわ -- 名無しさん (2015-08-23 17:47:49) - アニメは京アニで劇場版なのか -- 名無しさん (2015-10-12 22:28:36) - 席予約しようとした際には、ほぼ満席だった為、時間をずらして、朝一で観ることになったけど、観れて良かった。 -- 名無しさん (2016-09-17 23:45:44) - ↑×4「聲」の音読みは「ショウ」主人公2人の名前にかけてるんだよ -- 名無しさん (2016-09-18 08:53:07) - 母宮と植野のバトルシーンあるか楽しみ -- 名無しさん (2016-09-18 09:03:54) - 漫画で読んだとき真柴と竹内のサイコパス感が個人的に一番ヤバかったな -- 名無しさん (2016-09-18 10:17:41) - コミック売ってしまったのを後悔している。展開がわかってても泣けたのは声優さんの演技なのか。読んだのが2年前だから真柴とか川井のキャラがホンワカしている。 -- 名無しさん (2016-09-20 00:38:40) #comment #areaedit(end) }