SCP-1000-JP

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SCP-1000-JP」を以下のとおり復元します。
&font(#6495ED){登録日}:2016/11/14(月) 01:10:12
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 10 分で読めます

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&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
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#center(){&bold(){対話は続けられる。-とあるO5}}
#openclose(show=詳細){
復号に必要なF5表象反応が検出されませんでした。
&font(#ffffff){それでも帰るというの?}
}


SCP-1000-JPとは、シェアード・ワールドの一つである怪異創作コミュニティサイト「[[SCP Foundation]]」に登場するオブジェクト。JPのコードが示す通り日本支部で投稿された[[オブジェクト>オブジェクト(SCP Foundation)]]であり、SCP-1000-JPコンテストで見事優勝を勝ち取った作品である。
コードは「特別回収任務」。[[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(SCP Foundation)]]は消去されている。

このSCP、背景設定がかなり壮大な秀作なのだが、そこに思い当たらないと何度読み返しても&bold(){何のことだ!? [[まるで意味がわからんぞ!]]}となる。

ちなみにこの記事に登場する「表象」については、おおざっぱに「人間の精神をデータ化してコピー・保存したもの」と考えればよい。さらに「表象領域」とは「電子空間に再現された現実性の空間」と捉えればわかりやすいだろう。

#contents()

*概要
まず、SCP-1000-JPとは、小惑星(2001-AL120、以後小惑星)の試料採集を目的に製造された、深宇宙探査機(標識番号2003-062-A、以後探査機)の付属物である。
これ自体は元々普通の探査機だったのだが、小惑星に到着してから異変が起きた。
送信される信号を受信するごとに、小惑星の軌道に影響を及ぼす異変が起きるようになったのだ。

この小惑星、かなりデカい。その軌道に異変が生じることは、最悪の場合天体衝突による世界終焉シナリオに繋がる可能性がある。
探査機そのものは2003年5月に打ち上げられたもので、財団も費用や資材を提供した。
首尾よく調査が終わればそれっきりのはずだったのだが、そうは問屋がおろさなかった。

太陽フレアに接触した探査機は通信途絶に陥り、以後機体は喪失したものとして計画は中断された。
が、おおよそ2年後に探査機からの信号が回復。それはよかったのだが、上記した小惑星の軌道変化が観測され、財団預かりの案件となった。

ちなみに調査任務自体は、別のカバーストーリーが実行されてこちらは成功している。


*回収任務
が、ここで問題が発生した。探査機が送信してきた小惑星の着地地点の画像は、なんと日本に酷似していたのである。
軌道変化が起きたのはこの画像の受信後、撮影続行の信号を送信した直後である。

日本支部はこれを危険視、探査機を回収すべく「ノストロモ計画」を発動。
これはぶっちゃけると、使い捨ての職員を接続船「ナーシサス」に乗せて小惑星へ送り込み、探査機を持って帰らせたあと終了させる=抹殺するという任務である。

詳細は省くが、割り当てられたのはSCP-109-JP-Aに変質してしまったエージェント・ジョーンズ、[[SCP-515-JP]]による遺伝子汚染を受けたエージェント・アッシュ、そして日本支部のミシマ博士の三名だった。彼ら三名にはこれまでの貢献により、F4層までの表彰領域が特別に与えられた。これについては後述。
二人のエージェントは遺書というべき書簡を残し、最後に財団に貢献できることを感謝していたが、ミシマ博士だけはただ一言、

>&bold(){君たちを許さない。}

と書き残したのみだった。

ともあれ計画は発動され、探査機を回収すべく三人のエージェントは宇宙へ飛び立った。




……が、その後彼らと財団を待っていたのは予想だにしない現実であった。



#center(){&bold(){ノストロモ計画の凍結が決定されました。探査機062-Aの収容は無期限に延期されます。}}
#center(){&bold(){&font(#ffffff){通達: オルメイヤー計画は継続されます。投入表象は増員予定です。}}}


*調査結果
小惑星に到着した彼らは、まず報告を行った。

内容はこうである。
>まず、私たちも混乱しており、正しい現状を把握できていない可能性があります。
>探査機062-Aの周囲一帯(B310)には、天候が存在します。小型無人機の観測では、Dfb気候((亜寒帯湿潤気候。日本では北海道の一部や、軽井沢などの一部の高原が該当する))およびET気候((寒帯ツンドラ気候。日本では富士山などの高山の山頂付近が該当する))に属していると見られます。より広範にはCfa気候((温帯多雨高温気候。日本の大部分が該当する))が再現されています。気候の見られる地域には、コケ類やシダ植物が生育しており、少数ながら種子植物も存在しています。昆虫や魚を含め、動物は一切生息していません。AL120表層全域に呼吸可能な大気(湿潤空気)が存在しており、気密服を着用せずに船外活動が可能です。
>気候と植生から、B310地点付近は日本列島中央付近の環境が再現されていると考えられます。実在の場所と大きく異なるのは、現実強度の数値です。
>B310地点における、AL120の現実性濃度は550Hm/cm3を示しており、他2箇所(B331,A197)でも同様の数値が計測されました。AL120表層の現実性は過飽和状態にあると見られ、あらゆる異常現象の介在を許容しません。
>AL120の環境は、異常性を帯びた生物や物品には恩恵と言えます。現実性濃度が平衡状態へと移行する作用により、AL120の現実性が異常存在へ流入します。現在のAL120の環境は、限りなく正常に近い現実性を示しており、全ての異常存在は次第に希釈されると考えられます。

#center(){&font(#ffffff){&bold(){一番目は映像記憶。}}}

さて、この報告の意味するところがお分かりだろうか?
Hm値とはヒューム値、つまりは「現実性」である。現実としてどれくらい強いかの強度である。ヒューム値は高い方が低い方へ不可逆的に影響する。
そして、我々の住む現実のヒューム値は1である。小惑星AL120のヒューム値は550である。
参考までに、財団の把握する[[現実改変>現実改変(SCP Foundation)]]型[[SCiP>オブジェクト(SCP Foundation)]]のヒューム値は3。[[SCP-343]]「神」は86である。

つまりどういうことか?
仮に小惑星AL120が我々の地球へ接触すれば、そこにある「現実」が我々の現実を塗りつぶしてしまうのだ。
さらに高すぎる現実性は、異常の塊であるSCiPを希釈してしまう。それは、財団の理念に反することなのだ。

……それだけならここまで大騒ぎはしない。問題はここからである。

#center(){&font(#ffffff){&bold(){二番目は感覚記憶。}}}

ミシマ博士は二人のエージェントと共に回収任務を続行した。
だがその中で、ジョーンズとアッシュは小惑星の持つ現実性に希釈され、外見以外の異常性を喪失した。
そんな状況だが、何とか3人は探査機を確保。分解してナーシサスへ持ち帰ろうとした。
が、探査機の中からミシマ博士は一つの記憶装置を発見した。

剣の形をしたそれの内部の記憶領域には膨大な情報体が存在し、多数の知性反応が確認された。その表象領域(表象=ざっくり言うとイメージ。まあ、精神のコピーみたいなものと思っていただきたい)には参照不可の領域が存在することから、F5までの階層を保存しているものと見られた。
要するに、財団でいう高レベルクリアランス職員を内包した、中枢領域の予備サーバーらしい物体だったのだ。

さらにこの剣は、気候と植物の存在する地域の中心にあった。つまり、小惑星の持つ莫大なヒューム値の根源はこれであり、内部に内包された職員のイメージが作り上げていたのだ。

#center(){&font(#ffffff){&bold(){三番目は実感。}}}

だが、ミシマ博士はここで不可解なコメントを残している。

>AL120表層上の過剰な正常性が、表象の総意なのだとしたら、やはり財団は、異常性を帯びた職員を排除したかったということでしょうか。24年前、私を排除したように。



#center(){&bold(){もうやめようよ}}

#center(){&font(#ffffff){&bold(){四番目は自発意志。}}}

最後に、博士からの最後のメッセージを引用する。


>アッシュとジョーンズは、すでに正常な世界になってしまいました。いずれ私もこの領域に希釈されると思われます。私はいったいどうやってここに来たのか、もはや思い出すことはできません。
>この星にも太陽が昇ってくることを発見しました。もう帰ることのできない向こう側にも。
>わかってる。ここは私の生まれた星なのだから。


#center(){&bold(){ここはこんなにもすばらしい。}}

#center(){&font(#ffffff){&bold(){五番目は魂。}}}



#center(){&bold(){どこにいるの?}}



#center(){[遷移軌道を計算]…}
#center(){…}
#center(){…}
#center(){[中断]}
#center(){…}





*解説
さて、これでは何がなんだかよくわからない諸君も多いことだろう。
まず、わかる部分から拾っていく。

コンテストのテーマは「日本」である。そして、このSCP自体の元ネタは、本Wikiにも記事が存在するあの探査機。
両さんをも感涙させたあの[[「はやぶさ」>探査機「はやぶさ」]]である。
が、SCP-1000-JPは世界を驚愕と感動に導いたあのド根性探査機と違い、脅威を運んできている。

そして、このSCPにはネタバレというべきTaleが存在する。
タイトルは「&bold(){オルメイヤー計画の記憶}」。これはSCP-1000-JPの記事とは矛盾する部分があるが、これは元の記事が「&bold(){F5の表象領域を持たない職員が閲覧可能な情報}」であるため=カバーストーリーの一種であるのが理由。

この計画についての報告書は記憶サーバー「十束(トツカ)」の表象領域内に暗号化されて保存され、複合にはF5層の表象が必要(本記事冒頭の折り畳み部分はそのセキュリティ)。

ちなみに、元のSCPと作者が同じでも、Taleはあくまで二次創作である。しかしこのSCPについては、これを読まないとそれこそ[[まるで意味が分からん>まるで意味がわからんぞ!]]のでここで挙げる。


・&bold(){オルメイヤー計画とは何ぞや?}
前述のとおり、日本支部には中央記憶サーバー「十束(トツカ)」が存在する。
コイツの表象領域に記録されているオルメイヤー計画とは、F5層を含む表象領域の予備サーバー設置に関する計画である。
この層分けはF1からF5に分けられるが、これはクリアランスではなく、F1から順に映像記憶・感覚記憶・実感・自発意志・魂の5つに分けられた人間の精神そのものである。つまりF5層には、選ばれた人間の魂のコピーが保存されているわけである。
ノストロモ計画に参加した三人は、魂を除く4つのバックアップが取られた、という話だ。

が、この予備サーバーのF5層は内包した人数=魂の数に比例し、サーバーのヒューム値を上昇させる問題があった。
それを鑑みたRAISAの決定により、表象領域はSRA遮断フィルムによって被覆され、通常の現実強度を保たれることになった。
さらに報告された問題点から、予備サーバーは惑星の重力圏外に設置することが決定された。
これについては日本天体開発公社(YEGA)の協力を得ることになり、カササギ計画内で建造された探査機062-Aによって、予備サーバー"草薙"が小惑星AL120へ運搬されることになったのだ。


お分かりだろうか?
つまり、探査機による小惑星調査の計画自体がフェイクであり、真の目的はメインサーバー「十束」の予備機となる剣型の記憶サーバー「草薙」を、地球外の小惑星へ設置することにあったのだ。
「草薙」は内包されている表象の人数に応じてヒューム値を高め、それに従い周囲の現実を改変する。つまり、コレ自体が現実改変型のSCPオブジェクトなのである。
このまま「草薙」を放置していると、周囲のSCiPを希釈してしまう。SCP財団の理念は発見・回収・保護。希釈されてしまっては元も子もない。

というわけで、「草薙」を小惑星へ運ぶべく探査機が打ち上げられた。これがオルメイヤー計画である。
だが、太陽フレアに接触してしまった探査機は通信途絶。これに伴い内部に接続されていた「草薙」自体も行方不明となり、オルメイヤー計画は中断を余儀なくされた。

状況が変わったのはそれからおおよそ2年後のことだった。
探査機は無事目的の小惑星に到着していた。それはよかったのだが、なぜか小惑星の環境は日本列島のそれに変化していた。
これを見た財団職員と支部職員はこう思ったのだ。


「『草薙』の被覆が破れて現実改変が起きてるんじゃないの?」


てなわけでこの現実改変はSCP-1000-JPとして登録。物理的に探査機ごと回収するべくノストロモ計画が発動された。
で、実際に小惑星に人員を派遣したところ、案の定「草薙」の表象漏洩が発生していた。ナーシサスに搭載されていたもう一つの予備サーバー「八尺瓊」と「草薙」の接続自体は成功したものの、スタッフ3人は全員希釈され消失。

その後、復旧作業が開始された。


・&bold(){復旧作業の結果どうなったの?}
まず1回目。
「八尺瓊」に内包されていた表象を、F4層から3名分「草薙」に投入したが、10分持たず知性反応が消滅。さらに投入時、小惑星の軌道が変化した。
なお、小惑星表面の現実化領域(以後、領域)では時間が捻じ曲がり、我々の10分はそこでは2日であった。

2回目。
人員を厳選し、F4層までの表象を5名分「草薙」に投入した。今度は35分、領域時間7日で知性反応が消滅した。
また、やはり軌道変化が起きた。
投入された表象の証言から、「草薙」に内包された表象たちは地球への帰還を目指していることが判明。どうも、財団側からの通信時に地球の位置を逆探知で把握、それを手掛かりに現実改変して軌道を修正しているらしい。

証言は以下。

>AL120表層上と同様に、表象領域内にも日本列島中央部が再現されており、表象群も仮想的に再現されています。B310地点の山頂とB331地点に表象群の反応が見られます。B310地点の表象群への接近は時間を要します。

>B331地点の表象群は、自然環境の再現を行っている財団職員の表象と判明しました。軌道の変化を行っている表象の由来は不明です。

>1人多い。


ここで一つ確認。小惑星表面のヒューム値は550だが、星に干渉できるF5層の人数は549人。そして、人間のヒューム値は1である。
そう、3人目の表象が言った通り、ヒューム値が一人分多いのである。

「草薙」内部の表象領域にも、小惑星表面と同じ日本列島の中央部が再現され、さらに「小惑星に再現された『日本列島中央部』にある『草薙』」に相当する表象群が、「草薙」と同じポイントにあった。これが環境の再現を行っている職員たちの表象である。ただ、軌道の変化を行っている表象についてはわかっていない。


3回目。
もう一回F4層までの表象を、今度は3名分投入。このうち一人はノストロモ計画の作業員と同じ人物である。
そして30日後、領域内時間で24年が過ぎたのちも、一人分の知性反応が残っていた。
#openclose(show=その一人が送ってきたメッセージがこれである。){
ようやく見つけました。山頂の表象群へ辿り着きました。

[画像の取得に失敗]

表象群は探査機062-Aの形態をとっており、内部の表象サーバーは剣の形状に偽装されていました。偽装された表象サーバー内部に表象は存在しておらず、B310側の表象群との接触は未だに成功していません。
調査のため、表象サーバーを探査機062-Aから引き抜いたところ、内部の記憶領域には膨大な情報体が存在し、多数の知性反応が確認されました。&bold(){最初の接続では確かに表象は存在しませんでした。}
参照不可の領域が存在することから、F5までの階層を保存しているものと見られ、高レベルクリアランス職員を内包した中枢領域の予備サーバーと思われます。&bold(){名称を思い出すことはできません。}

小型無人機の観測により、表象サーバーは再現された表象領域内の、中心に位置していることが判明しました。

内部に保存された職員の表象が、AL120表層の現実性に干渉し、現在のAL120の環境を生成しているとすれば、表象の遮断は生存可能領域の消失を意味します。当該物品をSRAパネルで &bold(){SRAパネル?} 収容することは危険を伴うため、現在は電源を確保した上で、接続船に収容している状態にあります。

AL120表層上の過剰な正常性が、表象の総意なのだとしたら、やはり財団は、異常性を帯びた職員を排除したかったということでしょうか。24年前、私を排除したように。

[画像が破損しています]

[画像が取得できません]

アッシュとジョーンズは、すでに正常な世界になってしまいました。いずれ私もこの領域に希釈されると思われます。私はいったいどうやってここに来たのか、もはや思い出すことはできません。&bold(){アッシュとジョーンズとは一体誰のことなのでしょうか。}

この星にも太陽が昇ってくることを発見しました。もう帰ることのできない向こう側にも。


[送信IDの取得に失敗]
わかってる。ここは私の生まれた星なのだから。



お分かりだろうが、投入された表象3人のうちの一人、知性反応を維持していたのは、ミシマ博士である。
}



・&bold(){ミシマ博士は結局どうなったん? 一人多かった表象って誰の? そもそも何がどういうわけ?}

簡潔に言うと、まずミシマ博士の表象が最後に送ってきたメッセージは、「草薙」内部の状況である(つまり、「草薙」内部の表象には「探査機が着陸し、表象の漏えいによって再現された日本の一部」が存在しており、それが外界に本当に表れている)。
だが、ノストロモ計画で小惑星にやってきた「現実の」ミシマ博士も存在する。

3回目の接続で「草薙」に投入されたミシマ博士の表象は、そもそも打ち上げ以前のコピーであるため、その時の記憶を保持していない。にも拘らず、「24年前に私を排除した」と述べていることから、「現実のミシマ博士」と「八尺瓊内部の表象のミシマ博士」の意識が混在していることがわかる。

ややこしいが、起きたことを並べると、


+「草薙」に「十束」から表象をコピー
+そしたら「草薙」がため込んだ表象で現実改変開始
+こりゃいかんということで探査にかこつけて小惑星に移動
+移動させたら内包していた表象=記憶を含む人格コピーが漏れて流れ出し、そこで現実改変して日本が出来てるではないか! おかげで情報を取り込んだ小惑星自体が現実改変型SCiPになっちまってるよ! おまけに地球に向かっているだと!?
+サーバーを回収せなあかん、ということでミシマ博士とアッシュとジョーンズを派遣(ノストロモ計画)
+が、小惑星のヒューム値が高すぎて三人とも希釈され消えてしまった
+「草薙」の復旧のため、「八尺瓊」から表象を3回送り込む。この時調査にあたった表象たちはF5層の人数を把握していたが、なぜか一人多くなっていた
+3回目の接続で「八尺瓊」に保存されていたミシマ博士の表象が投入される。
+最後のメッセージは「草薙」の中からミシマ博士の表象が送って来たものだが、増えた方の表象と対話しているためそっちの返答が混ざりこんでいる。


ということになる。
元記事のミシマ博士のメッセージは改変されたものであり、原文は「記憶」に掲載された方である。



このミシマ博士の報告の結果、「草薙」の表象は太陽フレアの影響か、F4層まで何らかの汚染を受けていることが判明。コイツ自体がSCP-1000-JPとして登録された。
現在小惑星は地球に向かって移動しているが、ミシマ博士の表象は希釈も汚染もされず存在している。
彼によって小惑星の異変が収まる可能性があり、だからこそオルメイヤー計画は続行が検討されているのである。
ゆえにこそ、




#center(){&bold(){対話は続けられる。-とあるO5}}









**忙しい人のためのSCP-1000-JP(ここまで全部と同じくらいの文量あるけど)
#region(長いので格納)
((参考:nicovideo.jp/watch/sm36706624))
財団日本支部にはK-クラスシナリオ発生による滅亡に備え、人間の精神をバックアップする「十束」という記憶サーバーがある。
この精神のバックアップは「表象」と呼ばれ、F1からF5層に分けられ、層が下がるほど人数が少ない。

で、復元用のバックアップである「十束」だが、地球上ではどこであろうが消滅のリスクがある。さらにこのサーバー、内包するF5層の表象の人数に合わせてヒューム値が跳ね上がってしまう。
なので、日本支部はオルメイヤー計画を発動。これ自体を内包するバックアップごとコピーした簡易サーバー「草薙」を用意し、小惑星探査計画「カササギ計画」に資金を与えた代わりに相乗り、探査衛星に「草薙」を乗っけて目的の小惑星まで運ぶことにした。
SRA被覆により、現実改変を抑えるという処置も取った。

ところが道中で探査機が太陽フレアを浴びてシグナルロスト。目的の小惑星にはたどり着いたが、SRA被覆が破損したらしく現実改変を起こし、小惑星表面に日本を再現してしまった。おまけにそれが地球に向かってきている。
このままではどでかい岩の塊が地球に衝突し、下手すると地球壊滅、そうでなくても現実改変に呑まれてしまう。

というわけで日本支部はノストロモ計画を発動。アッシュ、ジョーンズ、ミシマ博士という、異常性に暴露した三人の職員を決死隊として送り込み、SRAパネルによるシェルターで現地収容させることにした。これまでの貢献に対し、F4層までの表象領域を割り当てられた。
が、ミシマ博士はオルメイヤー計画の続行を意図して無理矢理指名されたらしく、恨み言を遺書に残して行った。

かくして三人組は小惑星にたどり着いたのだが、再現された「日本」のヒューム値は550。それに足りない存在は「日本」に希釈されて消えてしまう。
このため、彼ら自身も持ち込んだ資材も徐々に希釈されて行き、さらに完遂後の自殺用であった「リンゴ」と呼ばれるアイテムも1つに。別の自殺手段を探すハメになった三人は、SRAパネルを自分たちを守るシェルターにする必要にも迫られた。
そして、存在自体が異常となっていた二人のエージェントは「日本」に押し潰される形で消滅。

残されたミシマ博士は、オルメイヤー計画の復旧、あるいはノストロモ計画の遂行と言う自身の任務を放棄、探査機を分解調査。すると、その中枢と思しき剣型のオブジェクトを発見した。
博士は「草薙」に保存された表象領域に自身の意識を接続したが、そこに広がっていたのは博士自身がいるのと同じ「日本」だった。
現実改変が本当に起きていたのは「草薙」の内部であり、SRA被覆が破れたことでそれが流出していたのである。((元記事にある「改変された小惑星AL120の表面」を見てみよう。「着陸予定地点」、つまり撮影時点ではまだ着陸していない。「草薙」内部の光景を撮影したものが送られたのである。))

さて、博士は「草薙」内部にてアッシュとジョーンズの表象に出会ったが、その二人はノストロモ計画の中で培った信頼を保っていた。外で希釈された後、「草薙」に取り込まれたと思われる。
ここで二人からもたらされた情報は以下。
+現実改変を行っているのはF5層にいる元財団職員。
+彼らは異常を頑なに拒み、ゆえに「草薙」の現実改変を利用して「正常な世界」を作ろうとしている。
+だが、小惑星の軌道を変えているのは彼らではなく、別の「純粋で強固な意志」を持つ「三人も良く知っている、彼らが生み出したもの」である。
+よって、小惑星の軌道遷移を変えるにはその意志との対話が必要。

2人の励ましを受けた博士は、その「純粋で強固な意志」と対面。
「&bold(){もういい。もう持って帰らなくていいんだ}」と語りかけるが、「&bold(){わかってる。ここは私の生まれた星なのだから}」と噛み合わない返答を返される。
そうこうしている内に博士の現実の体も希釈され消滅、ノストロモ計画は失敗した。
この「純粋で強固な意思」はこの小惑星で生まれ、かつ「持って帰る」必要があり、そのために小惑星を地球へと落としていたことがわかる。しかもその意志は、どうやらもともと人類側が彼に課した使命だったようにも読める。

この後、財団は収容を諦め、オルメイヤー計画を継続することを決定。
「草薙」の無力化、あわよくば正常稼働に持ち込むことを狙った。これは、博士が最後に行った「草薙」と、三人が乗ってきた探査船「ナーシサス」の接続がまだ生きていたためである。
ナーシサスを通じて、もう一つあった予備サーバー「八尺瓊」を介して表象を送り込み、内部の表象と対話して説得することを狙った。
まずF4層までの表象を送り込んだが、10分で全員希釈。
二度目の接続では人員をえりすぐりF4までの表象5名を送り込んだが35分で希釈。
この二度目の探査では、山頂と別の地点にそれぞれ表象の反応があり、別の地点の方は現実改変を行っている元財団職員と判明。
ミシマ博士がジョーンズの表象から聞いた情報の裏付けとなる結果が出た。

ところが、「草薙」のF5層の席は549であるにもかかわらず、ヒューム値は550。何らかのタイミングで、軌道遷移を行っている「純粋で強固な意志」が入り込んでいた。
そしてここまでの結果から、軌道遷移は地球からの接続による位置の逆算が原因であること、「草薙」内部でも希釈が発生することがわかった。

こうなりゃ三度目の正直だ、と日本支部はさらに選りすぐった3人の表象を投入。このうち一つは「八尺瓊」にバックアップされていたミシマ博士のものである。
2人は希釈されたが、ミシマ博士は希釈されず、「草薙」内部で行動していた。
そして博士の表象は、内部時間で実に24年をかけて山頂にたどり着いたが、そこにあった表象は何と探査機の形をしていた。
つまり、探査機の表象が「草薙」内部にあったのである。


ところで、SCP-1000-JPコンテストは「日本」を題材にしたものである。
「日本」で「小惑星」で「持って帰る使命」。コンテスト当時に物心ついていた人はピンとくるのではないだろうか。

そう、このSCPの元ネタは「はやぶさ」である。
探査機「はやぶさ」は小惑星イトカワの試料を持ち帰るために地球から送り出され、2010年、その「おつかい」を見事に成し遂げた。
そのドラマ性や輝かしい実験成果から、当時は社会現象レベルのブームとなり、「はやぶさ」自体を擬人化するようなミームも多く発生した。

つまり、小惑星の軌道遷移を行っているのは、&bold(){「草薙」を搭載して送り出された探査機062-Aの表象}。
探査機062-Aにインプットされていた、「小惑星まで『草薙』を運び、終わったら地球に戻って来る」というプログラム、それこそが「純粋で強固な意志」の正体だったのだ。
そんなバカな、と思う前に思い出してもらいたい。「草薙」はヒューム値が高すぎて周囲の現実を改変してしまうがために、小惑星に設置されたことを。ならば、運んでいる探査機にもその影響が及んだと考えるのはたやすい。

そして何より、このSCiPの報告書の登場人物の中で、地球に帰還する動機を持った人物は表象群を含め一人も存在しない。それを持っているのは、「小惑星探査のために送り出された」探査機062-Aだけである((ここで「『草薙』を小惑星まで運べればいいんだから、探査機062-Aは戻ってくる必要ないじゃん」と思った忘れっぽい読者のために補足しておく。元々、この計画は日本の会社が始めた「小惑星探査」=「小惑星の土とかを採掘して持って帰って来る任務」に財団が助力しつつ便乗したものなので、探査機062-Aには地球に帰還するプログラムが仕込まれていないとおかしいのである。実際、オルメイヤー計画の書類には、しっかり探査機が帰還するところまで書かれている。))。

「草薙」内部の現実改変は日本を再現することに向かっていたが、日本古来の文化の一つとして「擬人化」がある。
何も現代の萌え化ではない、それこそ昔から、日本人は器物や単なる現象にまで人格を見出し、時に神として奉って来た。
それが、「日本を再現する」という現実改変に含まれる形で探査機に影響したとすれば?

探査機であるがゆえに、目的を果たしたあとは帰る必要がある。
ただのプログラムであるがために「純粋で強固」。その目的は現実改変による擬人化で映像記憶を得、感覚記憶を得、実感を伴い、自発意志となり、人格となり、そしてそれは魂となり、「草薙」内部に表象として写し取られた。

財団がオルメイヤー計画のために相乗りした計画の名は「カササギ」。朝鮮半島から日本に移住した鳥の名。
その名を持つだろう探査機にとって、「日本」は「行く先」。だからこそ、博士に対して「私の生まれた星」と言ったのだ。


財団はミシマ博士と探査機の対話によって、あわよくば事態を鎮静化することを期待し、オルメイヤー計画を継続している。
だからこそ、&bold(){対話は続けられる。}


……ただ、「草薙」内部の表象はあくまで&bold(){コピー。}
ということはそのコピー元、&bold(){現実の探査機自体も同様の意志を持っていることになる}わけで……。((現実改変自体は「草薙」の力を借りて起こしているので、表象の方しかできないと思われるが。))
#endregion


**死ぬほど忙しい人のためのSCP-1000-JP
#region(雑なので格納)
財団「Kクラス対策として&bold(){正常な人間のバックアップ}が取りたい…せや!人間をデータ化したろ、コンピュータなら分散バックアップも楽やし」

財団「財団職員549人分をコピーした&ruby(十束){サーバ}とその&ruby(草薙){予備}作ったった!でも &ruby(草薙){予備}の方は549人分のヒューム値で現実改変してくる欠陥品や…」

財団「一応&ruby(SRA){スクラントン現実錨}のフィルムで包んだけど危ないし、どっか宇宙に打ち上げとこ… あ、そこの小惑星探査機、ちょっと相乗りさせて」

はやぶさ「おk」

(2年後)

フィルム「&bold(){案の定壊れました}」

草薙「よーし小惑星を&bold(){“正常な”日本に現実改変しちゃうぞー}」

はやぶさ「よーし&bold(){日本に行くぞー}」

財団「なんか小惑星が現実改変されてる上にまるごと日本めがけて降ってきた… あんなん着弾したら大惨事やんけ…
しゃーない、&ruby(アッシュ、ジョーンズ、ミシマ博士){そこの3人}、お前らあの&ruby(草薙){現実改変サーバ}なんとかしてこい。&ruby(八尺瓊){似たようなサーバ}とその中のデータ人間を使っていいから」

草薙「なんか3人くらい&ruby(SCP暴露済みの){異常な}人間が来たけど“正常に”現実改変して消しちゃうぞー」

アッシュ・ジョーンズ「消えた」

ミシマ博士「物理じゃ歯が立たんわ… 電脳化してデータ世界を探ってみよ
&ruby(八尺瓊){持ってきたサーバ}は繋いだからあとの調査制御は財団本部でやってね、じゃあの」

データ化アッシュ・ジョーンズ「博士おひさ。なんか消えた後にデータ化して延命できたわ
どうも現実改変はデータ化財団職員が“正常にしたい”せいだけど、
軌道遷移はまた別の意思のせいらしいっすよ。あっちの山頂にいる…&small(){あっもうデータですら消されそう}」チーン

財団「なんか内情割れてきたしうまくすれば制御できるのでは…?
&ruby(八尺瓊){持っていかせたサーバ}に搭載してた&ruby(博士のバックアップ){データ化ミシマ博士}を送り込んだろ。その山頂とやらに行ってみ?」

データ化ミシマ博士「山登ったらなんか&bold(){探査機おるやん}。 お前が小惑星を日本に落としてるのか?」

擬人化はやぶさ「&bold(){おっすオラはやぶさ。日本に行くのがオラの&ruby(プログラム){使命}だ}」

データ化ミシマ博士「いや確かに往復探査機だったけど… もう帰ってこなくていいよ君(来たらKクラス待ったなしだし)」

擬人化はやぶさ「帰る…? &ruby(はやぶさの人格){オラ}は&bold(){この小惑星で生まれたんだが??}」

財団「落ちてきたらヤバいからなんとかそいつ説得してね!&bold(){対話は続けられる!}以上!」


&font(l){…うーんこの無責任。}
#endregion


**特別収容プロトコル
そういうわけで、現在ではAL-120への信号送信は特例を除き禁止。
常時三カ所以上の観測所によって動向を監視し、軌道遷移が行われた場合トリノスケールを測定、L7に達した場合オルメイヤー計画は破棄され、即時無力化リストに記載されることになる。

元記事ではオブジェクト自体への詳述は伏せられ、専用クリアランス情報という体で用意されたTaleが「オルメイヤー計画の記憶」となっている。


・&bold(){このSCPのテーマは?}
コンテストの内容通り「日本」。ただし、神話などではなく、日本の奇跡というべき「はやぶさ」をベースに、「多数意見への同調圧力」「回りくどい説明とあいまいにぼかされる結論」「擬人化によるモノや現象への人格の付与」「神話のモチーフ」「ギャルゲー要素を思わせる付属Tale」「トップの不始末とその処理に追われる現場」などなど、良くも悪くも日本らしい風習や習慣を盛り込んだSCPである。加えてミシマ博士の遺言「許さない」はSCP-1000の、滅亡へのバックアップだが不具合が発生している、というオブジェクトそのものはSCP-2000のオマージュとなっている念の入れようである。

・&bold(){つうか記憶サーバーってそもそも何のためにあるの?}
一番の前提が意図的に省かれているが、これは後述の「ノストロモ計画の最後」で明かされている。
そこからするに、記憶サーバー「十束」と予備サーバー「草薙」は、万が一XK-クラス:世界終焉シナリオが発生しかつ阻止しえなかった場合、世界を上書きするために用意された「平和な日本の記憶の保存庫」であろうと考えられる。が、「草薙」の方は上述したとおり内部の5層に分かれた記憶層の人数が増えるにしたがって自身のヒューム値を上昇させ、勝手に現実改変を始めた……というのが計画実行までの流れである。

・&bold(){草薙のスペックって?}
全長65cm、重量5kgの小さな長方形の箱型記憶サーバー。本体のヒューム値は2。
表象領域は5層に分かれており、収容可能人数はF1:6089籍、F2:5800籍、F3:2200籍、F4:671籍、F5:549籍である。
このうちF5層の人数が増えるにしたがって「草薙」自体のヒューム値も増えていたが、F5層の人数は549籍であり、ノストロモ計画でミシマ博士が確認した時は1増えて550だった。

・&bold(){ミシマ博士は何て言ってんの?}
要約すると、「小惑星の上に再現された、何の異常もない平和な日本が表象群=そのオリジナルである職員の総意によって作られたのならば、財団は我々のような異常性に暴露した職員を排除したかったんじゃないのか?」と言っている。

・&bold(){アッシュとジョーンズが曝露したオブジェクトって?}
ジョーンズについては恐らくSCP-515-JP「軍用犬の駒」だろうと思われるが、アッシュについては該当するSCP-109-JPのナンバーを振られているのが、宿主を変質させる寄生生物「底なし村でワルツを」であり、ここには「SCP-109-JP-A」が出てこない。
しかし「底なし村でワルツを」が投稿されたのは、SCP-1000-JPが投稿される2年ほど前である。
普通ならば記事内に他のオブジェクトを出す場合、既に存在しているナンバーを使うならそのオブジェクトを、そうでないならナンバーを伏せるのだが、ここではそうはなっていない。
なので「SCP-109-JP-A」は「SCP-109-JP-2F群」の誤植と考えられる。


*もうひとつの1000-JP『ノストロモ計画の最後』
ZeroWinchester氏はその後テキストアドベンチャー形式の『ノストロモ計画の最後』を公開。
こちらではノストロモ計画をミシマ博士視点で描いており、アッシュやジョーンズがどういう末路を辿るのかもわかる。




*余談
実はノストロモ計画の立案時、作業用の人型車両の投入が検討されていた。当初は自立機動に必要な制御ソフトが作れずお蔵入りになっていたが、エージェント・カナヘビが乗り込むことで解決された。
ちなみに当時研究員だったミシマ博士曰く「まともじゃない」。当たり前だ。


さらに元記事には「不明なエラー」が3回、「不正なエラー」が1回、「もうやめようよ」が1回、それぞれ画像つきで出て来るが、実はこの画像ファイルに執筆者がつけた名前は、Unicodeの文字番号である。
復号すると画像タイトルは上から順に、
+一番目は映像記憶
+二番目は感覚記憶
+三番目は実感
+四番目は自発意志
+五番目は魂
となっている。

添付されている画像は下に行くにつれて鮮明になっており、「どこにいるの?」では流れゆく星がはっきりと映し出されている。
メッセージの送信ID番号は0000、RAISAに送信された認証コードは「RBP-&bold(){F5}.0000:0000:0000」。
探査機に魂が生まれ、表象としてF5層に写し取られる様子が、一連の記事の中ではっきりと描かれているのである。

さらに最後のメッセージ、「わかってる」の直前には送信IDの取得が失敗しているが、それも当然。
探査機にはRAISAの識別IDなんぞ、あるわけがないのだ。


*元ネタ?
実はこの記事、ストーリーラインの元ネタと思しき作品がある。
「ノストロモ」「オルメイヤー」など本記事で用いられる用語は、アルゼンチンの小説家ジョゼフ・コンラッドの作品タイトルから引っ張られている(「ノストローモ」「オルメイヤーの阿房宮」)。
彼の代表作には「闇の奥」という作品があり、本記事のストーリーはこれをなぞっている。「地獄の黙示録」「アド・アストラ」というタイトルで映画化されているので、そちらを見た人ならピンとくるかもしれない。

いずれも軸としては「先に向かった者が暴走して支配者となり、対応のため後を追う者が先に向かった者の奥にある闇を見る」というものだが、これは「先に向かった者」を「草薙」と内部の表象(探査機含む)、「後を追う者」がミシマ博士たちと後から来た表象たち、という形であてはめられる。
「闇の奥」およびそのリメイクでは、結局「闇」については明かされないまま終わっているが、本記事においてそれに当てはまるのは「十束」/「草薙(剣)」「八尺瓊(勾玉)」と来て、出て来ていない三種の神器の最後の一つ「八咫鏡」である。

神話におけるあの鏡は、天岩戸に閉じこもった天照大神を外に出す=太陽を登らせるために彼女を映すべく使われた。
であれば、「日本」をテーマとしたこの記事において「八咫鏡」=闇に光をあてるための手段は「対話」であろう。

探査機は健在である。
ミシマ博士は無事である。
接続は開かれている。

闇の奥に光が当てられる時は来るのだろうか?




追記・修正は任務を完了してからお願いします。
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SCP-1000-JP - 特別回収任務
by ZeroWinchester
http://ja.scp-wiki.net/scp-1000-jp

オルメイヤー計画の記憶
by ZeroWinchester
http://ja.scp-wiki.net/o5-a1-f1-ome001

ノストロモ計画の最後
by ZeroWinchester
http://ja.scp-wiki.net/nostromo-last-game

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