LOGAN/ローガン(映画)

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#center(){&font(30px,b){少女と共に刻んだ、最後の爪痕。}}




*概要
『LOGAN/ローガン』とは、17年に公開されたアメリカ映画。
[[MARVEL]]社のアメコミ映画シリーズ『[[X-MEN>X-MEN(映画)]]』のシリーズ第10作目であり、『ウルヴァリン』シリーズの第三作にして完結編である。
監督は前作『[[SAMURAI>ウルヴァリン:SAMURAI(映画)]]』に引き続きジェームズ・マンゴールド。


これまでの映画[[『X-MEN』シリーズ>X-MEN・ユニバース(映画)]]とは作風が一変しており、表向きは現実世界と大差ない平和な世界ながらもミュータントがほとんど死に絶え、
年老いたウルヴァリンとプロフェッサーXが一人の少女と共に辛く苦しい旅に出る非常にハードな作風が特徴。
金属の爪を用いるウルヴァリンの戦い方も、これまでの作品にはないバイオレンス、グロ描写のオンパレードとなっており、レイティングもR15+指定。
ただし、同じR15+指定の『[[デッドプール>デッドプール(映画)]]』のような爽快感ある戦闘シーンは皆無で、非常に痛々しく目を背けてしまうほどの暴力描写である。
年代設定としては『[[フューチャー&パスト>X-MEN:フューチャー&パスト(映画)]]』で描かれた改変後の未来の5年後の2029年だが、あまりに悲惨な未来であるため「可能性の一つ」とする声もある。(監督やジャックマン、ファンらの間でも解釈は別れているらしい)

原作は『オールドマン・ローガン』。クリント・イーストウッド出演作品のような西部劇をモチーフにしており、また古典的名作『シェーン』も作中で重要な役割を果たしている。

そして何より、今作をもってヒュー・ジャックマンとパトリック・スチュワートはそれぞれウルヴァリンとプロフェッサーX役を引退することを宣言し、
今作は二人の「最期」の物語を描いている。
15年以上続いたシリーズを、二人がいかにして結末を迎えたのか、是非ともその目に焼き付けてほしい。






*ストーリー
2029年、世界は一見平和だった。ただ一つ、“人類の突然変異種”ミュータントが、数年前から姿を消していったことを除いて…。
その、窒息しそうになる緩やかな地獄で、ウルヴァリンことローガンは、年老いてまともに生活も出来なくなったプロフェッサーXことチャールズ・エグゼビアとメキシコの廃墟で隠れて暮らしていた。
「老い」という現実により二人の能力は衰え、ローガンは治癒力が追い付かなくなり、チャールズはテレパスを暴走させて周囲の人間の命も奪いかねない。
二人の希望は、いずれ大金を稼いで船を買うことだけだった。

そんな中、ローガンは運転手の仕事として、「悪い男たちに狙われている。大金を払うから指定の逃亡先まで逃がしてほしい」という看護師とその娘の依頼を受ける。
最初は嫌だったローガンも、その二人のただならぬ事情と、チャールズの謎の後押しから渋々引き受けるが、依頼主の看護師は殺され、彼女の連れていた娘だけが残された。
勝手についてきたその少女、ローラを鬱陶しく思うローガンだが、チャールズはその少女こそがミュータントの希望だと力説。
やがて、ローラの命を狙って、ある企業の特殊部隊が彼らの隠れ家を襲う。するとローラは、手の甲から爪をを生やして兵士たちを次々と殺戮。
そう、ローラはウルヴァリンの遺伝子を人工授精させられた人造ミュータントだったのだ。
やむなくチャールズ、ローラを連れて逃亡の旅に出ることになったローガンだが、敵の追手は日に日に強くなるばかりで、次第に彼らは追い詰められていく。
希望を信じてやまないチャールズ、感情を知らない人間兵器ローラと、疲れ果て感情を殺していたローガン。
果たして、彼らがたどり着いた場所で見たものは?




*登場人物

・[[ウルヴァリン/ローガン/ジェームズ・ハウレット>ウルヴァリン(X-MEN)]]
演:ヒュー・ジャックマン
100年以上生きている狼男兵士。
数年前から起きている「異変」によって不死身の身体をもたらしていた「&bold(){ヒーリングファクター}」が追い付かなくなり、体も衰え、今や老人同然の肉体となっている。
瞬間的に往年を思わせる立ち回りを見せることもあるが、足を引き摺るようにして歩き、鈍器を片手に襲い掛かるチンピラ数人にすら手間取る始末。
視力も低下し眼鏡を着用するようになっている。
今作は武器である「&bold(){超硬金属アダマンチウムの爪}」も衰えを見せており、膿が絶えないばかりか、自ら引っ張り出さないと容易に出て来ない時すらある。
前作までで抑えられていた流血、切断描写が増え、より生々しい戦い方を披露。決死の様相を呈している。

チャールズを人里から隔離して世話をしながら、ウェーイ系セレブを中心としたリムジン運転手をしながら生計を立て、ゆくゆくは船を買ってチャールズやキャリバンと大海原の上で過ごすことを目標としていた。
それは世間から離れて隠遁するためではなく最期の時を迎える為のものであり、その死を夢見るような生活に対して当人も葛藤を抱いていた。

しかし、ローラとの出会いで望まぬ「人助け」をすることになり、チャールズに言われるがまま彼女の面倒を見ながら当てのない逃避行の旅に出る。
当初はコミックに登場するミュータントの楽園「エデン」を目指すことを一笑し、早く役目を終えたいとローラにも冷たく当たっていたが、
状況の悪化とローラへのただならぬ縁により、最後まで付き合うこととなる。

上記の異変の原因もローガンは思い当たっているが、それも改善し得るものではなく。希望のない生活に疲れ果てた彼は、最後に残ったアダマンチウムの銃弾で自殺することを望んでいたが…。

 
 
・[[プロフェッサーX/チャールズ・エグゼビア]]
演:パトリック・スチュワート
かつてミュータントと人間の共存を訴え続けていた天才教授。
しかし、最早衰えた彼にはかつての威厳は消え失せた。
近年は「&bold(){最強のテレパス}」能力を暴走させる発作が多発し、そのために自身が経営していた「恵まれし子らの学園」にてミュータント6人(おそらくX-MENのメンバー)を殺してしまう。
それを抑えるために鎮静効果があるらしき錠剤を飲まされているが、その副作用によって、痴呆症のように情緒不安定となってろくに移動することも出来ず、周囲に当たり散らしている老人と化していた。
そのため、ローガン、キャリバンと共にメキシコの古タンクの中で隔離され生活していた。

だが、ローラとテレパスを通じて存在を感知し、彼女をミュータントの希望とみなしてローガンに歩み寄らせ、彼女の逃亡を手伝うよう仕向ける。
ローラと実際に邂逅してからは、幾分か以前の穏やかさと落ち着きを取り戻し、感情の乏しいローラに映画鑑賞による教育を施したりもした。
苛立ち気味なローガンと打って変わり気楽に三人の旅を楽しむが、やはり発作で周囲に被害を与え罪悪感を抱くことは変わらず。
楽しむ姿勢も、自分と違ってまだ余生が長いローガンには、少しでも楽しい余生を送って欲しいと言う願い故にそれを実践していることもあり、
その先に「希望」を抱き続けていた。
…そして、希望を抱き続けたミュータントの長は、あまりに無残な最期を迎える。


・X-23/ローラ
演:ダフネ・キーン
ローガンが連れて行くこととなった依頼主の少女。
その正体はローガンの遺伝子の人工授精によって生まれた人造ミュータントであり、ローガン同様「&bold(){ヒーリングファクター}」と、「&bold(){アダマンチウムの骨格}」(と、おそらく爪の素となるであろう「&bold(){ボーンクロー}」)を持っている。ローガンと違い、骨格への処置は全身ではなく爪にのみ。
ちなみに、手の甲から生える爪は二本。もう一本はつま先から生えるが、これは男女の染色体の差によるもの。

トランシジェン社の生物兵器として育てられたため外の世界や他人との交流、感情の出し方を知らず、当初は猛獣のごとく敵や一般人に対しても暴れ回り、ローガンでさえ手を焼かせていた。
ローガンとの旅を経るにつれて、彼と喧嘩したり面倒を見られたりして、次第に人間らしさを得て、逆に弱ったローガンを引っ張っていくようになる。
彼女が行先に告げていたノースダコスタの「エデン」はコミック『X-MEN』(実話を基にしたフィクションという設定)に登場した場所でしかないのだが、被験者の子供たちにとっては唯一の希望だった。


・キャリバン
演:スティーブン・マーチャンド
チャールズの世話をしている色白のミュータント。
「&bold(){ミュータントの位置を探知する}」能力を持ち、過去には[[ミュータントの情報屋>X-MEN:アポカリプス(映画)]]、さらにはミュータント狩りに協力していた。
日光に弱く、長時間日に晒されると火傷で死亡してしまうため、常に肌を隠して外出する。
日に日に弱るチャールズや荒んでいくローガンを気にかけていたが、ローラの一件でピアースに捕まってしまい、彼らに協力するよう脅される。


・ドナルド・ピアース
演:ボイド・ホルブルック
トランシジェン社の生物兵器の管理を務める特殊部隊の隊長。
脱走した子供の「兵器」を捕らえるため、執拗に追い続ける冷酷非情な兵士。
子供たちをあくまで「兵器」とみなし、無論人間扱いをせずローラたちから憎まれていた。
機械の義手を駆使した戦闘力で、ミュータントに引けを取らない腕前を持つ。


・ザンダー・ライス博士
演:リチャード・E・グラント
トラシジェン社の研究者。
伝子改良トウモロコシを利用して当人曰く「ミュータントの制御」を行おうとしたが、意図せずとも結果としてミュータントを根絶へと導いた。
その後、"制御された"ミュータントを兵器として利用するために、自らが人造ミュータントの子供達を生み出し、その子らを改造した。
当人としては、一応ミュータントを生物として認めて礼節を持って接しもするが、反面、人造ミュータントのことを"道具"と称しており、その秘めた狂気を覗かせる。
完全な生物兵器を造ることに執心する狂気に取り憑かれており、最終的には自我を失くした完全な兵器、X-24の製造に成功する。


・X-24
演:ヒュー・ジャックマン
ライス博士が造り出した究極のミュータント兵器にして、ウルヴァリンのクローン。
その視覚は機械的にモニタリングもされており、「恐怖心」を自我から消して殺意と戦闘欲しか持っていない完全な生物兵器。
子供達には後天的に凶暴性や残虐性を持たせようとして失敗した経験から、設計段階でそれらを受け付けたが、その結果ライス博士でさえ扱いかねる殺戮機械と化している。
その姿は、まるでかつてさ迷い歩いていた頃のローガンそのものだ。
ただしクローンであるためか「ヒーリングファクター」の力は全盛期のウルヴァリンに劣るようであり、大きすぎるダメージの回復にはトランシジェン社謹製の、再生力を強める薬の投与が必要。
ウルヴァリン同士の壮絶な斬り合いは悲壮であり圧巻である。


・ガブリエラ
演:エリザベス・ロドリゲス
ローラを連れて逃げ出した看護師。
トランシジェン社で働いていたが、彼女達女性看護師は兵器として産まれたX-23達に対して愛情を持って接しており、世間の子供並に扱いたい彼女達と、研究者達の間では、教育方針における対立があった。
子供たちへのあまりの非情な扱いに憤り、彼らを逃がして逃亡の旅に出る。
しかしピアースらに追われ、かつてのX-MENであるローガンに運転の依頼をするが、その直後にピアースに見つかり拷問の上殺されてしまう。
 
 
・ウィル・マンソン
演:エリク・ラ・サル
・キャスリン・マンソン
演:エリス・ニール
・ネイト・マンソン
演:クインシー・フォース
ローガンたちが旅の道中で馬の脱走騒動を手伝った農家の一家。
チャールズ、ローガン、ローラの三人を家族と思って気に入り自宅へ招待し、親しくなる。
遺伝子組み換えトウモロコシとコーンシロップ製造工場の影響でよく水を止められ、生産も追い付かず生活難に苦しんでいる。
息子のネイトは進学も志していたが、それを諦めざるを得ない状況の様子。
貧しくも平凡で、幸せな一家であったが、奇しくもローガンたちを泊めたことで追ってきたピアース、X-24らによって無残な結末を迎える。
そして、かつて笑いあったローガンにも、その憎悪は向かれていった…。


 
 
・リクター
逃亡したミュータントの子供たちのリーダー格の少年。
全員を安全な地へと逃がすことに責任感を抱いている。「&bold(){テレキネシス}」の能力者。
 
 
 
 
 



  
 
*余談
 
・作中何度も語られる「ウエストチェスター」は「恵まれし子らの学園」の所在地。チャールズが学園で引き起こした大殺戮により、彼はミュータントの権威から一転、政府から「大量破壊兵器」とみなされることとなる。

・ガブリエラとローラが泊まったモーテルの名前は一作目の舞台「自由の女神」。

・作中のローガンやチャールズの衰えは、上記の遺伝子改良トウモロコシの影響である可能性がファンの間で語られているが、劇中での真偽は不明である。

・本作において、コミックのX-MENが存在し、「事実を元にしてはいる空想の産物」として扱っている。これを、従来の作品の世界線とは異なることを示唆する描写と解釈するファンも居る

・作中、「フューチャー&パスト」による改変前の物語であるはずの「1」や「SAMURAI」の要素が見受けられる。改変後の世界でも似たような事件が起こったとする解釈や、今作の流れは改変前の世界でも起こりえたとする解釈など、意見の分かれるところである。







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- 今までのウルヴィーを知ってるだけに終盤まで本当に辛かった…最後に救われたんだろうか…  -- 名無しさん  (2017-06-17 21:16:36)
- 救われていた事を願うしかない  -- 名無しさん  (2017-06-17 21:59:53)
- 救えた人がいたからまだよかったんじゃないかな、これからどうなるかとかは分からないけど  -- 名無しさん  (2017-06-17 22:16:11)
- 今回御大はでなかったね。でれる雰囲気じゃなかったからかな  -- 名無しさん  (2017-06-17 22:53:30)
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