登録日：2012/04/07(土) 00:48:31
更新日：2021/06/05 Sat 12:13:32
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「僕の血を吸わないで」とは電撃文庫の
ライトノベルで、第四回電撃ゲーム小説大賞銀賞作品である。
著 阿智太郎
絵 宮須弥
バカ高校生花丸森写歩朗と
吸血鬼ジルを中心とした、全五巻＋ザ・コミック（一巻漫画版）のラブコメ作品。また、コミックアンソロジーも存在する。
カメになったり、ブラを盗んだり、夜の校舎でサブマシンガンを使って窓を壊して回ったりしつつ、吸血鬼殲滅を目指すWHOの一部門ブラックウイナーの刺客などと珍妙（ただし五巻は真面目？）な戦いを繰り広げる。
古典的なボケや珍妙な展開などで有名な阿智太郎の作品なのでおバカ小説とか言われるが、見ようによっては種族を超えた恋愛とか強大な敵に挑む勇気など少年漫画的要素も……ないこともない。
が、それよりも主人公の残念な頭のせいでほとんど進まない恋愛模様と、何となく懐かしくも独特なボケを楽しむ作品。
作者が演劇部に所属していた経験から、主人公が演劇部であり作中で劇中劇やら芝居やらをやる場面が何度か存在する。
なお、登場人物の内数名、またはその身内が別作品である「住めば都のコスモス荘」「僕にお月さまを見せないで」に登場している。
登場人物
主人公。延びた髪を後ろで束ねたたれ目の少年。トーマス、トナというあだ名を持つ。
飯波高校三年生で演劇部副部長（部員は三名）。父子家庭で、結構壮絶な人生を送っている。
頭脳・肉体共に残念性能だが、優しさと場を和ませる能力は凄い。重要場面では意外な程根性を見せる。エロ耐性は一切なく、すぐに鼻血が噴出。
赤ん坊背負って登校したり、ランボー装備で電車乗るキャラは恐らく空前絶後。
「僕の血を、吸わないで」
「だって痛そうだし」
「僕の血を……………吸わないで」
ある晩花丸家に窓から飛び込んできた、約170才（肉体年齢は17才）)の吸血鬼の少女。外見的には銀髪ロング、やや童顔で貧乳。
寂しがり屋なためか恋愛には積極的。「愛の終わりは味噌煮込み」等の恋愛ドラマを好んで見ている。
味見できないのにかなり料理上手。弱点はピーマン。
近所のおばさん連中からは悪徳不動産の社長を刺し殺し逃亡したイギリス皇室の親戚のブラジル育ちのフランス人で最近妊娠したおかまさんと思われている。
飯波高校三年で、演劇部部長。家は大金持ちで、ファンクラブ持ちな程の美貌を持つタカビー系お嬢様。
（本人は否定するが）明らかに森写歩朗にほれている。驚異の戦闘力（主に握力）を持つ。僕月では母校の美術教師。
演劇部員。作中で肥溜めに手乗り文鳥と表現されたコケティッシュな少女。夢見がちかつオカルト好きで、その方面には見境がない。
髪型は黒のショート。僕月に妹が出ており、父は地元紙編集長と判明した。
「私も狼男の恋人が欲しいなぁ…」
卒業後は劇団関係者。
森写歩朗の友人。合唱部。黒ぶち眼鏡から来る人当たりの良さは半端じゃない。次作のコスモス荘で同名の教師がおり、特徴などから同一人物とも思える。
「金をもらったからには全力を尽くす」
「土下座しろ」
倉地ファンクラブ会長にして森写歩朗の宿敵（？）。老け顔だが同学年。合唱部。
親父と歩けば「ご兄弟ですか」と言われ、妹と歩けば「親子ですか」と言われる。俺は若いんだ～♪
「暗殺部隊を組織しろ！」
森写歩朗の父。
高校を中退し渡米してストリートファイターしていたツアコン。家に干し首や違法な武器庫がある原因。身体能力は高い。思い込みとプロ意識から、客の案内のために内戦を終わらせる猛者。良くも悪くも状況を混沌とさせる男。
「何てこった、あそこ内戦やってたのか！巻き込まれなくて良かったな」
- クラレンス・レンバチューノ・サカッチナイト・カイタンホース・コピマイチラククルス・アゲンスト
金髪シスター。布教に来たり、森写歩朗の相談に乗ったりする。
その正体はブラックウイナーの刺客にして数百年生きた吸血鬼。ボンテージ姿で鍵爪を振るって戦う。修道衣は趣味です。
ブラックウイナー所長のじじい。髪型は生え際が後退したベジータ。常に血圧高め。餃子定食が嫌いらしい。
ブラックウイナー所員。珍しくまともな人で、今の職をやめたいらしい。元医者。
金髪碧眼のイケメン。武器から衝撃波を放てる一族で、父は夜中の吸血鬼に鞭一本で勝つ化け物。戦闘時は着ぐるみを身に纏い、何故か強くなる。武器は日本刀・麺棒・包丁。時代劇ヲタで中村主水を先祖だと騙されている。
「男ト女ノ間ニハ深クテ暗イ耳ノ穴！」
ブラックウイナーのハンター。完璧主義者で、徳用二点セットと鋼の肉体が武器。
「コインランドリーはどこだ？」
ジルの（義）姉で500才の吸血鬼。サフィーちゃんは永遠に七歳でしゅ。実父は無名画家。弱点は松茸。
ジル・サファイアの父（血を吸った吸血鬼）。玉ねぎ怖い。モンドー父に敗北し、縛られて燃やされてダイナマイトと添い寝で数十年埋葬された。
「現代の親子関係は死んだ！」
誘拐事件の捜査をしていた刑事。妙にこだわるタイプで、拾い食いと盗聴だけは許さないが他はわりとスルー。冬でも蚊を見つけて撃ち殺すトリガーハッピー。
「警察はダメだ」「手柄が独り占め出来なくなる」
〇この作品の吸血鬼について
伝説上の弱点は日光以外ほぼ無効（教会で十字架見ながら祈ることも可能）。ただし変身能力はなく鏡にも映る。ただし、再生を妨げる薬品「聖水」が存在。感覚や身体能力は人間を遥かに超え、飛行能力と衝撃波、念力を持つ。そのため、吸血鬼同士の戦いはドラゴンボールのそれに似ている（byジル）
再生能力も持ち、銃弾などの異物を自動的に体内から除去する。
15分以上牙を食い込ませると相手が吸血鬼化するため、鉄のストローなどを用いている。
欠点としては前述の感覚強化のため、人間時に嫌いだった食べ物は徹底的に苦手になる。食べた人間には近づこうともせず、実物に頭から突っ込んで気絶する者もいた。
そのため、吸血鬼戦では野菜が武器になる。
〇各巻の概要
窓から飛び込んできたジルを偶然救った森写歩朗。演劇部の脚本や配役に悩みつつ、ブラックウイナーの刺客にライフルで立ち向かう。
スンチカラマリ島に旅だった父により、恩人モンドーさんが家に滞在。合宿の料理当番やらデートの果てに、カメとウサギとピーマンの着ぐるみが町を駆け抜ける！
今度は窓からサフィーが襲来。しかもハンターとして。浮気を疑われつつもジルを倉地に預け、宮下の協力でサフィーに挑む
スッグルナックの新しい職場クオース製薬研究所。所長ダビンチルドが産み出した「ニンゲンニナール」と資産家令嬢誘拐事件と花丸家が絡み、夜の校舎に銃弾が飛び交う
全キャラ登場の最終巻。アホな理由で蔓延した吸血鬼(もどき)ウイルス災害から生き残るための戦いが始まる。
「大西洋って広いんだな」
一巻漫画版、カラー４コマ、短編収録
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