ライトノベル

登録日:2009/05/26(火) 18:41:19
更新日:2022/07/28 Thu 17:24:41
所要時間:約 10 分で読めます





ライトノベルは、表紙や挿絵にアニメ調のイラストがあり、ジャンル不問で若年層向けとされる以外の定義が曖昧な小説。


ベテラン作家の赤川次郎がコバルト文庫・集英社オレンジ文庫で『吸血鬼はお年ごろ』シリーズを30年以上継続している一方で、近年では桜庭一樹や有川浩のようにラノベ作家から一般文芸作家に転向して成功を収める者も多い。

別名はビジュアルノベル
ちなみに和製英語で綴りはLight Novel

【概要】

読者に一定の予備知識や読解力を要求する難しい語彙も少ないのでサクサク読めるのが特徴。幅広いジャンルを取り揃えているが、ライトというだけあってページ数は控えめ。例外多数
鬼門はミステリやSF・時代ものだが、一般のそれにもひけをとらないものもある。

しかし、主要人物に美少女が登場するものが多いので「何を読んでいるの?」と聞かれると、対処に困るのも事実である。
そういう時は魅力を軽く語ってこちらに引き込むのが一番手っ取り早い。ドン引きされても泣かない。

人気のある作品は幅広くメディア展開され、ドラマCD、アニメ、漫画、ゲーム、果ては一般書として再版(『塩の街』等)されて映画や実写ドラマ化、逆に人気のアニメやゲームをノベライズする事も多々。
そのせいか定義が非常に曖昧で人によって「どこまでライトノベルに含めるか」はバラバラ。

というのも、ネット小説の書籍化(『ソードアートオンライン』『魔法科高校の劣等生』『ニンジャスレイヤー』など)にはじまって、イラストがなく作風も一般書っぽいライトノベル(『ミミズクと夜の王』など)、さらにはイラストがあり作風もライトノベルっぽい一般書の中間(『戯言シリーズ』『{ビブリア古書堂の事件手帖』『珈琲店タレーランの事件簿』)、果てはある種のエロ小説*1に至るまで全部ライトノベル。


「あなたがそうだと思うものがライトノベルです」


【ライト文芸】

上述のライトノベルと一般書の中間に位置する作品群。
ライトノベルから一般文芸へ「越境」した作品群が源流で、「妖怪・神様」「グルメ」「日常の謎」「恋愛」「特殊設定ミステリ」「中華ファンタジー」などと親和性が高い一般文芸作家も参加する。

主流ジャンルは専門レーベルが多く、メディアワークス文庫をはじめとするライト文芸で活躍する作家や、ジャンル自体が衰退しつつある少女小説の後継とした客層を構成している。




【ラノベあるある】

  • 主人公とヒロインの最初の出会いが最悪(着替え中、入浴中にバッタリなど)
  • 明らかに超常現象なラッキースケベ多発
  • 主に剣や魔法、ドラゴンなどを操る
  • 初登場時は高飛車、もしくはプライドが高く主人公を見下すor敵視するヒロインが、攻略されるとちょろインに
  • 同じく主人公を蛇蝎のごとく嫌うモブ達が、主人公が何らかの形でちょっと成果をあげるや否や、掌を返すかのように馴れ馴れしく接してくる
  • ヒロインたちが現実なら到底認定されないイミフな部活に入っており、主人公は無茶苦茶な理由で入部させられるorもしくは作る。
  • ヒロインが主人公にゲームを突き付け「明日までに○○まで進めなさいよ!…そうじゃないと、アンタとの話題モニョモニョ…」
  • 主人公の能力が露骨なチートで平凡ぶりながら大暴れor最初のうちは周りと比べると貧弱だが、冒険や戦いを重ね徐々に開花させていく
  • 物語の舞台は異世界(剣と魔法と勇者や魔王とかが織り成すファンタジー)または平行世界*2
  • 主人公はヒロインからの好意に非常に鈍感
  • やれやれ系主人公、計算の過程をぼかす感嘆詞「まあ」の多用。
  • メインヒロインが次々現れるヒロインに埋もれていき、空気化→モブはおろか、存在価値皆無にまで落ちぶれる
  • コミカライズは徐々に原作のペースに追い付けなくなり、切りのいいところで打ち切り
  • アニメは深夜に放送される
  • アニメの話数は最大1クール(12話)
  • アニメの尺の都合でそのヒロインにとって重要なストーリー、展開はごっそりカット&改変
  • 円盤(DVDとか)&原作が売れなければ2期は制作されない
  • 各ラノベ作品の同人誌のレパートリーは壊滅的と言っていいほど少ない*3
  • 男性向け小説の表紙は少なくとも2巻以降男が映らなくなる。
  • 挿絵やコミカライズ等メディアミックスありきで作られている。
  • 章の頭で「Side○○」のようにして視点の切り替えを表示することがある。
  • 三点リーダや傍点の多用。分かりやすさ重視の記号の使い方。印象重視の台詞。(ex.「KIAAAAH──ッ!」(怪物の鳴き声)、「……ッ!」「────ッ!」(驚いた人の声)、「うわーどうしよう近い近い近い近い近いやば」(動揺した人の心の声)、「ごォォうァああああああああああああああああああああああああッ‼︎」(我を忘れた人の声))
  • 擬音語/擬声語/擬態語の多用。(ex.「ドッパァァァン、と。突然の衝撃に太郎は振り返る。熱風で太郎を薙ぎ払わんとしてくるのは、太郎の背後で起こっていた爆発だった。)
  • 体言止めや倒置法, 漢語や古風な表現の多用*4。(ex.「漆黒の煙を穿つは紅蓮の閃光。そこに慈悲はなく。むしろ嘲笑うかのようでもあり。振り返った太郎はしかし懸命にそこに仲間の姿を見つけようとし──ッ!?」)
  • あまり物語の本筋とは関係のない世界観や科学知識について説明することで読者の好奇心等を掻き立ててくる。(ex.「爆発音がした。太郎は振り返った。大気中に燃えやすいものが充満していると粉塵爆発と呼ばれる現象が起こる。この事実は異世界ではよく知られたものであり、例えばこの国の戦士は粉塵爆発を含むあらゆる爆発音を幼い頃から徹底的に教え込まれるものだった。だが地球出身の太郎は目の前で一体何が起こっているのか気づかない。」)
  • 視点が漫画のように不安定。一人称の場合、語り手が自身の知り得ない出来事について、読者に向かって何らかの印象を持たせようとしてくる。(ex.「爆発音がした。まぁ俺はふてぶてしく振り返った。」)
  • 三人称の場合、語り手に自我を感じる。(ex.「爆発音がした。太郎は振り返った。爆炎で術者の姿は見えなかったが、シルエットから厳粛な為人が伝わってくる。繰り返すが、爆発音がしたのだ。」)
  • 特にアマチュアの小説で、特定の語や成句を繰り返し使う。(睨め付ける、肩をすくめる、五月蝿い、など。ex.「爆発音がしたのだ。それで彼は振り返ったのだ。そして、驚いたのだ。」)

※もちろん例外もある。




【主なライトノベルレーベル】

◆全年齢向け

コバルト文庫
角川スニーカー文庫
富士見ファンタジア文庫
電撃文庫
富士見ミステリー文庫(廃止)
ファミ通文庫
MF文庫
オーバーラップ文庫
ダッシュエックス文庫(スーパーダッシュ文庫から変更)
スーパーファンタジー文庫(休刊)
ガガガ文庫
GA文庫
一迅社文庫
一迅社文庫アイリス
角川ビーンズ文庫
ビーズログ文庫
ビーズログ文庫アリス
HJ文庫
なごみ文庫
メガミ文庫
クリア文庫
スマッシュ文庫(休刊)
講談社ラノベ文庫
ぽにきゃんBOOKS
このライトノベルがすごい!文庫
NMG文庫
モンスター文庫
ヒーロー文庫
LINE文庫エッジ(休刊)

◆ライトノベルと一般レーベルの中間に位置するレーベル(ライト文芸)

メディアワークス文庫
ノベルゼロ(休刊)
富士見L文庫
講談社BOX(休刊)
講談社タイガ
星海社文庫(休刊)
新潮文庫nex
集英社オレンジ文庫
MF文庫ダ・ヴィンチMEW(休刊)
TLINEノベルス(休刊)
このミステリーがすごい!文庫
ポプラ文庫ピュアフル
招き猫文庫(休刊)
光文社キャラクター文庫
メゾン文庫(休刊)
二見サラ文庫
二見ホラー×ミステリ文庫
ことのは文庫
ポルタ文庫
LINE文庫(休刊)
小学館文庫キャラブン
実業之日本社文庫GROW

◆ライトノベル系も扱う一般レーベル

角川文庫
角川ホラー文庫
ハヤカワ文庫JA
創元推理文庫
講談社ノベルス
講談社文庫
ハルキ文庫
双葉文庫
実業之日本社文庫
集英社文庫
幻冬舎文庫

◆なろう書籍化系大判レーベル

アース・スターノベル*5
カドカワBOOKS
ドラゴンノベルス(描き下ろし混在)
アリアンローズ
MFブックス(メディアファクトリー×フロンティアワークス)
GCノベルス
TOブックス
PASH!ブックス
Mノベルズ
オーバーラップノベルス
ツギクルブックス
Kラノベブックス

◆18禁扱いかそれに準ずる、文庫本サイズのレーベル

二次元ドリーム文庫
二次元ゲーム文庫
美少女文庫
ぷちぱら文庫
あとみっく文庫

◆大判18禁

パラダイムノベル
パンプキンノベル
ハーヴェストノベル
ツインテールノベル
二次元ゲームノベル

【登録された作品】

“文学少女”シリーズ
お・り・が・み
まぶらほ
よくわかる現代魔法
れでぃ×ばと!
アキカン!
アクセル・ワールド(アニメ化)
アスラクライン
イリヤの空、UFOの夏
ゴブリンスレイヤー
ストレイト・ジャケット
ゼロの使い魔(アニメ化)
ソードアート・オンライン(アニメ化)
ハイスクールD×D
バカとテストと召喚獣(アニメ化)
フルメタル・パニック!
マテリアルゴースト
ミスマルカ興国物語
レイセン
ロウきゅーぶ!(アニメ化)
狼と香辛料(アニメ化)
学園キノ
鋼殻のレギオス
白山さんと黒い鞄
涼宮ハルヒの憂鬱(アニメ化)
生徒会の一存(アニメ化)
戦闘城塞マスラヲ
蒼穹のカルマ
黄昏色の詠使い
境界線上のホライゾン(アニメ化)
終わりのクロニクル
僕は友達が少ない(アニメ化)
幼女戦記(アニメ化)
魔法科高校の劣等生(アニメ化)
続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー
とある魔術の禁書目録(アニメ化)
とある科学の超電磁砲(アニメ化)
とある科学の一方通行(アニメ化)
この素晴らしい世界に祝福を!(アニメ化)
Re:ゼロから始める異世界生活(アニメ化)
ようこそ実力至上主義の教室へ(アニメ化)
継母の連れ子が元カノだった(アニメ化企画進行中)
探偵はもう、死んでいる。(アニメ化)
転生したらスライムだった件(アニメ化)
魔王学院の不適合者 ~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~(アニメ化)
義妹生活
カノジョの妹とキスをした。
ライアー・ライアー(アニメ化企画進行中)
友達の妹が俺にだけウザい(アニメ化企画進行中)
弱キャラ友崎君(アニメ化)
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(アニメ化)
エロマンガ先生(アニメ化)
古典部シリーズ(氷菓)(アニメ化)
俺の妹がこんなに可愛いわけがない(アニメ化)
無職転生~異世界行ったら本気だす~(アニメ化)
時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん
あなたを諦めきれない元許嫁じゃダメですか?
少女思うに、この世界は壊すべき
魔人執行官
幼馴染が絶対に負けないラブコメ(アニメ化)
異世界食堂(アニメ化)
ノーゲーム・ノーライフ(アニメ化)
デュラララ!!(アニメ化)
Re:スタート新撰組!
青春ブタ野郎シリーズ(アニメ化)






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最終更新:2022年07月28日 17:24

*1 美少女文庫なんかはジュブナイルポルノという別ジャンルに分類されながらもラノベを名乗ってる

*2 このようなジャンルにおいては例えば魔素やユニークスキルといった独自の単語がテンプレートとして緩やかに共有されており、ギルドや魔力やゴブリンといった通常とは異なる使い方をする語もある。また読者の方でもナデポや覚醒というように話の構造に対する用語がいくらか使われる。これは5ちゃんねる等のss文化と密接な関係があるようだ

*3 特に顕著に表れるのは春、冬に放送されたラノベ原作のアニメ

*4 説明を後にすることで緊張感を生む効果があると思われる

*5 最古参レーベル