ガンダムサンドロック/サンドロック改

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ガンダムサンドロック/サンドロック改 - (2021/01/11 (月) 16:18:17) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/05/17(月) 15:26:50
更新日:2024/03/02 Sat 11:38:00
所要時間:約 7 分で読めます







言ったよ、僕は。投降しろって……





新機動戦記ガンダムW」に登場するガンダムの一機。




■諸元

型式番号 XXXG-01SR
開発 H教授
頭長高 16.5m
重量 7.5t
装甲材質 ガンダニュウム合金

武装
バルカン
ホーミングミサイル
ヒートショーテル
シールドフラッシュ×2
シールド×1




■概要

「オペレーション・メテオ」に投入された局地戦用ガンダム。
機体名はサンド(砂)とロック(岩)を繋げた造語であり、この機体が砂漠などの特殊環境で力を発揮する事を示している。
OZからのコードネームは「ガンダム04(ゼロフォー)」。

この機体は、前述した通り砂漠などの不整地での戦闘を想定した機体であり、様々な環境に適応する為、
ガンダムの中で最も装甲が厚い重装甲機である(ガンダニュウム合金は、高い環境適応性を備えている為)。
その重装甲に負けない為か駆動出力も非常に高く、MS数機に密着されても振り払える程のパワーがある。
また、単独で行動する他のガンダムと違い、この機体はマグアナック隊との連携を最初から想定している為、通信・索敵・指揮管制機能が優れている。

接近戦を重視するという点はデスサイズシェンロンと同様だが、
素早い動きとステルス性による死角・認識不能による不意打ち攻撃で敵を闇から闇に葬るデスサイズ、
純粋な運動性の高さによる白兵特化のシェンロンとは違い、
サンドロックはそのパワーと重装甲による正面からの斬り込みを得意としている。ゴリ押しって言うな
これはパイロットがその性格上、敵部隊と遭遇した際にまず降伏勧告を行うため、あえて身を晒す必要性がある為である。

パイロットは、名家ウィナー家の嫡子「カトル・ラバーバ・ウィナー」。

尚、本機はガンダムの中で唯一、僅かながら自律行動機能を持っている。
これはインターフェースの専門家であるH教授が密かに仕掛けたもので、
自爆装置を作動した際、必ずパイロットを脱出させる事を目的としたものであった。



■武装

  • バルカン
頭部に内蔵されたバルカン砲。

  • ホーミングミサイル
肩部に内蔵された小型ミサイル。敵機を自動で追尾する。
地上に居た頃はマグアナック隊の支援や装甲の厚さにより白兵戦で押し切れた為、必要性は非常に薄かった。
EW版ではオミットされている。

  • ヒートショーテル
本機の代名詞とも言える武装。大型の片手剣であり両手に持った二刀流で用いる。
エチオピアの刀剣ショテルがモデルであり、湾曲した独特の刀身を持ち変則的な使い方が出来る。
名前の通り、使用時には赤熱化して敵機を溶断する。
刃自体が重い為赤熱させた上で投げ付け、その重さと熱溶断で相手を切り倒す事が可能。
本来のショーテルは湾曲した刀身で盾を迂回して攻撃するものであり先端で敵を切り付ける変則的な武装なのだが、
本機では円弧の部分で斬り付ける(しかも斬撃方向は外側と内側の両方有る)、
シミターやシャムシールの様な曲刀系の用い方をしている。
……もっとも実際のショテルではそう言った使い方もされているためあながち間違いではないのだが。
(そもそもショテル自体が両刃剣である。)

  • シールド
ガンダニュウム合金製の強固なシールド。先端はコブラの牙状の突端部が有る。
ヒートショーテル、バックパックを組み合わせる事で特殊兵装クロスクラッシャーとなる。

  • シールドフラッシュ
シールド表面のコブラ状装飾の目の部分に装備された特殊装置。
強烈な閃光と熱で敵機を撹乱する為のものである。

  • クロスクラッシャー
シールドとバックパック、ショーテルを組み合わせて腕に嵌め込んで使用する鋏み切りに特化した特殊兵装。
古めの資料だとどう見てもそうは見えないのに「打撃武装」とか記されてたりする。
見た目通り一対一の決闘的な白兵戦専用武装であり、一対多の状況では使えない。 



■劇中での活躍


オペレーション・メテオで地球に降下、マグアナック隊と合流し、中東を拠点にOZに戦いを挑んでいた。
コロニーがOZに付いた際は、デュオ五飛のガンダムを宇宙に上げる為、自ら囮となる。
その最中に自爆装置を起動させるが、サンドロックは同時に自律操縦となり、カトルに見送られながら敵部隊を道連れに自爆した。
破壊された機体はOZに回収され、修復されたがマグアナック隊が奪還。
サンクキングダム防衛戦に投入され、カトルと再会している。

■アーマディロ装備

敗者達の栄光で新たに装備した重装備版。着脱可能な装甲を上半身を中心に装備し、内側には跳躍用のブースターが追加されている。バックパックも追加のブースターが付けられている。
劇中では二度登場し、二回目はマウントアームにミサイルポッドを装備している他、一部アーマーの構造が変更している。またTV版改で装備したビームサブマシンガンも、この段階で装備している。



■ガンダムサンドロック改



今わかりました。宇宙の心は、彼だったんですね。



型式番号 XXXG-01SR2
重量 7.9t

武装
バルカン
ホーミングミサイル
ヒートショーテル
シールドフラッシュ×2
ビームサブマシンガン
シールド×1


■追加武装

  • ビームサブマシンガン
銃底部にストックが付いている取り回しの良さげなビーム兵器。
サンドロック時代から設定だけは存在しており、大河原邦男氏曰く「監督の要請で持たせていた」が、
サンドロック時代はテレビ本編で使用したことはなく、改でようやく日の目を見た。


■概要

ピースミリオンで宇宙用にバーニア増設改修されたサンドロック。
ビームサブマシンガンが追加された事で総合的な戦闘力は向上している。
また改修と言っても変更されたのはバーニア周りと僅かな武装のみであり、ヘビーアームズと同じく根本的な部分は全く変わっていない。
ただしこの頃は砲撃・射撃火力が高く集団戦に長けたビルゴが相手でかつ仲間は5機のガンダムだけであり、
得意の装甲頼りの白兵戦が出来なくなった。
そのため扱い辛いクロスクラッシャーを廃止しその部分を埋める形でバックパックにスラスターが追加され、
ビームサブマシンガンやホーミングミサイルをメイン攻撃用途とした高機動指揮官機として運用されていた。


■劇中の活躍


デュオのデスサイズヘル共々、ピースミリオンの貴重な戦力として戦いながら他のガンダムパイロットを束ねていく。
ドロシーの操るMD部隊との戦闘時には、ゼロシステムのコピー(完全なものではない)を使用して打ち破り、
以降はチームの指揮官機として活躍した。

その指揮能力の高さはエピオンとの戦闘中、ミリアルドに
「まずは頭をたたく」
と集中攻撃を受けるなど凄腕パイロットがひしめくガンダムチームの頭と言わしめたほどである。

カトル本人は自分が一番弱いと思われていると思い、若干イラついたようだがそんなことないのである!

後期オープニングでは前期オープニングの流用故にサンドロックのまま登場し続け、
最終回間際にオープニングが更新された際はヒートショーテルを振る動作がスローモーション化しエフェクトが追加、
効果音がおなじみのブッピガンに変化…と微妙に更新したのみであった。


■ガンダムサンドロック改(Endless Waltz)



やっぱり…今度も負ける戦争だな…!



武装
バルカン
ヒートショーテル×2
シールド
ビームサブマシンガン
オプションアーマー
耐熱マント
ビームライフル(敗者達の栄光)


■概要

カトキハジメ氏によってデザインされたEndless Waltzのサンドロック改。
機体色は紫を基調としたものになり、ヒートショーテルが巨大になりグリップに折り畳み機構が追加された。
設定上はシールドやクロスクラッシャー、ビームサブマシンガンも装備しているが劇中未使用。
登場当初はオプションアーマーと共に耐ビームマントを装備していた。
TV版とは異なり作中ではショーテルぐらいしか武装が無く、デスサイズやアルトロン(ナタク)同様白兵戦に特化した機体となっている。
またEW版のガンダムの中では、デザインコンセプト的に最もTV版と近い。



■劇中の活躍

TV版最終話後に他ガンダムらと共に太陽へ向けて発進・破棄の予定だった。
しかしマリーメイアの蹶起に際して必要を感じたカトルの手により地球圏へ帰投し、デスサイズヘル、ヘビーアームズ改と共に地球に降下。
数の上で圧倒的有利なサーペント部隊に真っ向から立ち向かい、そのパワーを存分に発揮。ぶっちゃけTV版より活躍している。
この時ショーテルが折れてしまっているが、これは強固なサーペントの装甲を刀身を赤熱化させることなく何度も斬り付けたため。とはいえ膂力の強さは伊達では無く、二機のサーペントに拘束されても振りほどいたり、体当たりして無力化させる姿が見られた。

終結後デスサイズヘル、ヘビーアームズ改とともに爆破破棄される。


■ゲームでの活躍

  • Gジェネシリーズ
TV版は改含め火力も高くなく特徴の無い機体だが頑張れば普通に戦えるくらいの性能はある。
問題はEW版で武装が実質ヒートショーテルのみで射程も短くそのくせ防御アビリティもシールドくらいしかない等、ぶっちゃけ弱い。
一応機体の基礎性能はTV版より上だがトータル的にはTV版の方が強い。
そのうち強化されるかと思いきやずっとこんなんであり、不遇としかいいようがない…

  • スパロボ
基本的に微妙な性能扱いな事が多い。というのも、設定上装甲が厚いとはいえ所詮リアル系で、
回避しつつの接近戦ならゲームシステム上デスサイズの方が優れているからである。
遠距離でウイング(ゼロ)やヘビーアームズにかなうはずもないので、総じて残念になりがち。
初参戦の『F(完結編)』『64』ではシールドフラッシュまで武器に組み込まれており、相手に体当たりする謎の技になっていた。
ただしパイロットであるカトルが貴重な精神コマンドを持っていたり、
最近では「マグアナック隊総攻撃(総勢28機のマグアナックでフルボッコか蜂の巣)」なんぞ
という事もやるので意外に侮れない性能がある。
グラフィックはたまにマントを装備していたりする。

ちゃっかり補給装置を持っていることも。
その場合、補給装置持ちの機体としては当然性能が高い。
実際はサンドロックではなくマグアナック隊が補給してるんだろうなぁ…。

  • ガンダムVS.ガンダム NEXT
デスサイズヘルのアシストとして参戦。
マシンガンとショーテル投擲で貴重な射撃攻撃をしてくれる。

  • ガンダムExtreme VS.
ヘビーアームズ改(EW版)のアシストに。ショーテルぶん回しながら前進する(シールド判定あり)。
当初は突撃するわけでもなく近くを漂いながらショーテルを振り回すシュールな姿だったが、後のシリーズではしっかり突撃して切りつけてくれるようになった。

  • ガンダムExtreme VS.MAXI BOOST
長い時を経てマキシブーストにTV版が参戦。コストは他のW系ガンダムより低い2000。
いわゆる降りテクの類は一切ないこともあって解禁時からそこそこの間「イマイチ」だの「サンドバッグ」だのとよく言われていたのだが、
家庭用FBへ移植される前後で注目されると同時に以下の性能も知れ渡った。

「2000はおろか2500にも勝る機動力」
「ビームなので掻き消すことが困難で、引っ掛けやすく、よろけを取りやすいビームマシンガン」
「銃口補正が強く本体にシールド判定がある射撃系アシストのラシード」
「突進速度や判定、誘導すべてに優れスタン時間と補正も素晴らしく攻めの起点に使える突進形アシストのアウダ」
「火力は並だが、ブメ属性なので破壊出来ない上に微誘導付きで咄嗟の防衛や着地取りに使えて相打ちしても強よろけでダメ勝ち出来るショーテル投げ」
「判定・踏み込み・カット耐性・ダメージのどれを取っても輝いてる各種格闘」
「1度きりだがゼロシステムの誘導切りが使える」

ゼロシステム持ちなどから少し低耐久に設定されていること*1と弾切れと奪ダウンに少し悩みやすい程度の3000も平気で食べちゃうぐらい 完全にぶっ壊れた性能のキャラ だった。
前述している通りほぼ同じ性能で前作フルブースト家庭用のDLCにも登場して、MBに比べると落ち着いた環境だったということも相まって同時に登場した機体と一緒に環境を大きく荒らしまわった…。

更にマキシブーストでは高コがあまりにも優先される上方修正やドライブや覚醒が強力な影響で低コの大半が従来よりも厳しい環境だった中、
それらを凌ぐことが出来る誘導切り武装の価値はとてつもなく高まっていたこともあって、2000コストでありながら平然とガチ環境の選択肢にあがり続けていた。
マキシブーストでは2015年9月のアップデートにて、ロックオン距離・ビームマシンガンの弾数と誘導・アシストの弾数に下方修正がなされ、格闘寄り機に似合わないインチキくさい射撃性能はある程度に落着いた。
但し、機動力やショーテル投げ、格闘の性能は据え置きなので、接近戦での超性能は健在。



■プラモデル・玩具


ヘビーアームズ共々、TV版に1/100は存在せず、1/144は中々悲惨な出来映えである。つか、ガッカリな出来映え。
ビームサブマシンガンが付くので改の気分は味わえる。

EW版は全機に言える事だがプロポーションが素晴らしく、
1/144、1/100共に10年以上前のキットとは思えない出来を誇る。
1/144ではカトキ氏のラフデザインを参考にしたシールド、1/100ではマントも付く。
ただし、今のように優しいパーツ分割ではなかったり、関節部がポリ剥き出しなのでそこは注意。
この度遂にMG化が決定し、2011年10月に発売された。
この時期に前後してEW版のクロスクラッシャーやビームサブマシンガンがリデザインされ追加されている。

TV版はHGACシリーズの一環として2019年9月に発売。赤熱化状態のヒートショーテルも付属。
TV版改は後にプレミアムバンダイ限定で発売決定。ビームマシンガン付属に加え、設定通りスラスターが追加。



どうでもいいが、物語開始直後にアジトの湖で、堂々と置きっぱなしにされたサンドロックにフラミンゴが群れるシーンがある。

光輝く湖面に、美しい自然と戯れる幻想的なシーンだが、この後マグアナック隊の面々はおそらく、
フラミンゴの糞まみれのサンドロックの掃除を命じられたであろう。

さぞかし、苦労人なラシードさんを筆頭にアフマドさんやアブドルさんが泣きながら御掃除したに違いない。



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