アイアンマン(映画)

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アイアンマン(映画) - (2019/05/14 (火) 23:09:56) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/01/16(日) 00:21:24
更新日:2024/04/20 Sat 17:29:19
所要時間:約 7 分で読めます




◆アイアンマン



装着せよ―――
強き自分








『アイアンマン(IRON MAN)』は08年の米映画。
MARVEL社の人気コミックヒーローである「アイアンマン」の実写映画化作品である。

【概要】

コミックの基本設定を元にスピーディーなアクションと軽妙なノリで進みながらも奥深い設定で魅せるドラマが融合した快作で、本国は勿論「スーパーヒーロー物はウケない」と言われていた日本でもヒットを記録したのは記憶に新しい。
恐らくは日本の国民的二大ヒーロー『ウルトラマン』と『仮面ライダー』にどこか似た要素を持っていたのが、受け入れやすかった要因の一つと思われる。*1

続編に『アイアンマン2』、『アイアンマン3』が存在。

また、MARVEL社が自社製作により手掛けた初の映画作品であり、同じく自社のスーパーヒーローを題材とし、
他の映画作品とも連動させたお祭り映画『アベンジャーズ』プロジェクト・「マーベル・シネマティック・ユニバース」の中核作品の一つである。
(ただし実際には中核作品というか、事実上アベンジャーズの主役はトニーだった気もしなくもない)

テーマソングとして有名ロックバンドのAC/DCとBlack Sabbathの楽曲が設定されており、MCU各作品でアイアンマンが登場する際のBGMに使用されたり、トニーがバンドの公式Tシャツを着ていたりと小ネタが随所で見られる。
本作ではAC/DCの「Back in Black」を車内で聴いている描写がある他、エンディングロールの一部にBlack Sabbathの「Iron Man」が使用されている。


【物語】

アメリカ最大級の兵器産業会社「スターク・インダストリー社(以下、スターク社)」の社長(CEO)トニー・スターク。
アフガニスタンでの新兵器プレゼンの帰り道…。
多国籍ゲリラ「テン・リングス」の襲撃を受け、瀕死の重傷を負うと共に捕らえられたトニーは、自らがプレゼンしたばかりの新兵器「ジェリコ」ミサイルをゲリラの為に作る事を強要されるのだった。
共に捕らえられていた現地の科学者であり、命の恩人でもあるインセンの助けを借りたトニーは、驚異的な力を持つ「アーマー」を開発。
尊い犠牲を払いながらも窮地からの脱出を成功させるのだった。

…その経験からトニーは帰国後、CEOを務めるスターク・インダストリーの軍需産業からの撤退を発表。
混乱する世論を尻目に、トニーは自らが知らずに苦しめていた世界を救うべく「アーマー」を改良。
遂に歴史上、誰もが見た事の無い超兵器を完成させる。

…しかしトニーの知らない所で、一度は彼の命を奪いかけた陰謀が再び動き出そうとしていたのだった。


【主要登場人物】

()内は役者名。

  • アンソニー“トニー”・スターク(ロバート・ダウニーJr.)
CV:藤原啓治
4才で集積回路、6才でエンジンを組み上げ、17才でMITを首席で卒業したと云う、マンハッタン計画にも携わった高名な父・ハワードをも超える超天才。
21才で会社を継いでからは数々の革新的発明を利用した兵器開発により多大な収益を上げると共に、知らずの内に世界のパワーバランスを塗り替えていた。
アフガニスタンで親しくなった三人の空軍兵士の若者や、インセンを目の前で殺された経験から、帰還後は軍需開発からの撤退を発表する。
が、クリスティンの告発で会社内にテロリストと加担している裏切り者がいる事を知る。
そして、自分の作った兵器で罪もない人々が虐げられているのを知り、遂に怒りが爆発。
改良したスーツを纏い、テロリスト達を次々倒していくが…

かなりの享楽主義者で、酒好き女好きファーストフード好き。
月刊誌「マキシム」の表紙モデル12名と順に関係を持った等の伝説を持つ(少しハズレ)。
「ボクのやるべき事は、これだけだ。もうチャリティーにも、セレモニーにも出ない! 契約書に、サインもしない!!
次の使命をこなす…!! それだけだ!!


「真実は…」
…私がアイアンマンだ

  • ジェームズ“ローディ”・ローズ(テレンス・ハワード)
CV:高木渉
米軍中佐で、トニーとは職務を越えた友人同士。
原作とは設定が大きく異なるが、Mk-2スーツを見た後の「次の機会に」の台詞にはニヤリとさせられる。
(ただしテレンス氏はギャラの問題で次回作を降板しており、ウォーマシンを演じたのは別人。残念。)
「次は私と一緒にいろよ!?」


  • ヴァージニア“ペッパー”・ポッツ(グウィネス・パルトロー)
CV:岡寛恵
トニーの秘書。
有能だが、パニックになると人の話も聞かずに騒ぎ立てる一面がある。
トニーが最も信頼を置く人間で、彼女もトニーに対し特別な感情を抱いている様だが…お互いに煮え切らない関係が続いている。
終盤、偶然アイアンマンの「正体」を最初に知ってしまう。
その際はトニーの身を案ずるあまり逃げ出そうともしてしまうが、その時トニーが彼女に投げかけた言葉は、あまりにも重い…!!


…ボクが破壊兵器で利益を上げている間はずっと傍にいたのに…

その兵器で苦しむ人々を護ろうとした途端、離れていくのか…?

「…私にはあなたしかいない…!!」

吹き替え担当の岡寛恵氏は過去に『スパイダーマン』のメリー・ジェーン・ワトソン役や『デアデビル』のエレクトラ・ナチオス役で出演しており、異なるメインヒロインを3度演じる事になった。


  • ハロルド“ハッピー”・ホーガン(ジョン・ファヴロー)
トニー付きの運転手。
今作ではあまり出番が無かった。
演じるジョン・ファヴローは本作の監督である。
「…やられました! でも近道したんです」


  • オバディア“オビー”・ステイン(ジェフ・ブリッジス)
CV:土師孝也
トニーの父ハワードの親友で、トニーの後見人でもあるスターク社の副社長。
ハワードが亡くなったときは一時的に社長となったが、トニーが成人したらあっさりとその地位を譲った。
常に笑顔を絶やさない温和な好々爺。
「…いいかトニー。『撃ってから狙え』では順番が違うぞ?」


  • インセン(ショーン・トーブ)
CV:井上倫宏
アフガニスタン人科学者で、トニー以前から「テン・リングス」に捕らえられていた。
穏やかな口調の冷静かつ温和な人物で、トニーの命を救うと共に他人に無関心な彼の心を開いた。
劇中屈指の漢。
「その命… 無駄にするなよ…!!」


  • フィル・コールソン
CV:村治学
「戦略国土調停補強配備局」のエージェント。
ある命を受けトニーに事情を聞きに来た序でに色々と助けてくれる。
「覚え難い」
「略してS.H.I.E.L.D(シールド)です」

吹き替え担当の村治学氏は実写映画版『デアデビル』でもブルズアイ役で出演しており、ヒーローとヴィランの両方を演じる事になった。


  • クリスティン・エヴァーハート(レスリー・ビブ)
CV:北西純子
雑誌「ヴァニティー・フェア」の美人記者。
トニーに口説かれていきなり一夜を共にする等、軽く見えるが仕事振りは真面目で、彼女自身は聡明で正義感もある。
マスコミの中では『トニー=アイアンマン』と最初に気付いており、最後のトニーの「私がアイアンマンだ」発言に周りが騒ぐ中、彼女一人だけ「ああ、やっぱり」と言いたげに何のリアクションもしていなかった。
「…責任が聞いて呆れるわ!!」


  • テン・リングス
アフガニスタンでトニーを襲撃した多国籍ゲリラで、スターク社製の最新兵器を武器に猛威を振るっていた。
恰幅の良い髭面の男が目立つが、ボスはスキンヘッドの男。(CV:山野井仁)
「10の指輪(テン・リングス)」とは原作でのアイアンマンの宿敵「マンダリン」に掛けたネーミングであり、リーダーが語る「チンギス・ハン」云々の話も同じ。
「直に…オレの番が来る…!!」


  • スタン・リー
本人役のゲスト出演。
MARVELで数々のスーパーヒーローを生み出して来た米コミック界の伝説。
パーティ会場で美女を連れた老紳士である。





【メカニック】

  • ダミー(不器用アーム)
トニーが大学時代に製作した人工知能装備の自立マニピュレーター。
頭はないが、ボルトの位置が目っぽくてどこかかわいい。
古いから(?)か失敗が多いデキない子で、トニーはいつも悪態を吐いているが捨てる気は無いらしい。
終盤での“彼”の行動は、劇中屈指の感動シーンで涙腺崩壊必至。
トニー「いい子だ…!!」


  • J.A.R.V.E.S(ジャービス)
トニーの自宅を管理する人工知能で、孤独なトニーの助手兼家族。
「アーマー」着装時のサポートもこなすデキる子。
『いつでも起きてます、トニー様』


  • Mk-1
トニーが脱出用に製作した最初の「アーマー」で、無骨なデザインは原作第一話になぞらえた物と考えられる。
材料は鉄で、ガラクタの寄せ集め。
インセンと共にミサイルの部品に見せかけて手作業で作り上げた装備ながら、火炎放射器や機関銃、飛行能力も備える。
後退することを考慮せずに製作したため、装甲は前面のみにしかなく、メカが露出している背後からの攻撃には非常に弱い。


  • Mk-2
帰国したトニーが試行錯誤を経て作り上げた原型モデル。銀一色でなかなか渋い。
基本能力は以降のモデルに匹敵するが、鉄製の為に超高高度で氷結現象を起こしてしまった。
だが特殊合金を使った以降のモデルよりも修理・改造が容易というメリットもある。
後に「ウォーマシーン」、「アイアン・パトリオット」に生まれ変わる。


  • Mk-3
Mk-2の失敗を元に宇宙開発にも使われる金とチタンの合金により製作された完成型。
材質以外はMk-2と基本性能や武装は同じ。
当初は金ピカだったが「派手過ぎる」為にホットロッドを参考にで色分けされた。
新聞にてアイアン・モンガーとの戦いが報道され、ここで初めて「アイアンマン」と名付けられた。


  • ジェリコ
トニーがリパルサー技術を応用して作り上げた新世代クラスター型ミサイル。
この兵器の技術を元にアイアンマンの主装備であるリパルサーレイが開発された。


  • アーク・リアクター
スターク社がリベラル派への言い訳のために作り出した次世代型プラズマ還元エネルギー炉。
小型化は不可能と考えられ研究は放棄されていたのだが、トニーは捕らわれの身ながら小型版の「チェスト・ピース」を完成。「アーマー」を起動させた。
外殻はパラジウムで作られている。
最初のリアクターはガラクタの寄せ集めで作った為、パワーが不安定だったが、脱出後にパワーを向上させたリアクターを完成させた。
試作品リアクターは用済みとなったが、後に意外な形でトニーの命を救う事に…!!


  • アイアン・モンガー
「兵器屋」の意。
オバディアがMk.1の残骸を解析して作り上げた大型の戦闘用スーツ。
だが5m近い巨体である為、厳密にはモビルスーツである。
動力の問題をトニーの「心臓」を奪う事で解決する等、かなり悪辣な方法で完成させた。
重装備で、トニーのスーツにはない兵器も搭載されていたが、所詮は試作品段階だった故か、材質が鉄製のままという細かい荒もある。
オバディアはこれを量産し、世界中に売り出すことを計画していた。


【余談】

ロバート・ダウニーJr.演じるトニー・スタークは同じ『マーベル・シネマティック・ユニバース』に属する『インクレディブル・ハルク』にも出演している。

本作の企画の発端は90年にまで溯り、00年前後にはニコラス・ケイジ主演で決定との記事が流れていた。

「アイアンマン」はアメコミ史上で最も破滅的なヒーローと呼ばれているが、見た人間ならば判る様に本映画シリーズでは寧ろ健全な印象である。

今回の敵(ヴィラン)アイアンモンガーは、本来は次作『2』に登場の予定だったが、前倒しされて本作での登場となった。







追記、修正を自由にするカッコイイスーパーヒーローが私?…バカげてる

…私が、Wiki篭り


















































  • ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)
CV:手塚秀彰
エンドクレジット後に姿を見せる「S.H.I.E.L.D」長官…。
かなり食えない人物。本格的にトニーと絡むのは『2』以降。
ロードショーでは都合上ほとんどハブかれる。
「…君にアベンジャーズの話をしに来た」



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