B-2スピリット

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B-2スピリット - (2016/04/14 (木) 13:54:51) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/05/24(木) 04:45:28
更新日:2023/04/11 Tue 00:09:35
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初飛行・1989年7月17日
生産数・21機
運用開始・1997年4月運用状況・現役
ユニットコスト
7億2700万USドル

B-2は、米軍のステルス戦略爆撃機である。
B-52、B-1に次ぐ爆撃機として開発された。
開発はコックピットと機体中央部はボーイング、他の部分は全てノースロップ・グラマン社が担当した。

水平尾翼および垂直尾翼がない全翼機と言う特徴的な形をしている。
愛称はスピリットで、さらに機体ごとに「スピリット+~(アメリカの州名)」と機体毎の愛称が付けられている。

アメリカにはの50州があるが全部揃えるとアメリカの財政が破綻する。
なぜならこの爆撃機、同質量のと同じ位の値段と言う、お高い機体なのである。

高い高いと言われたF-15イーグルがせいぜい1機100億円、F-22ラプターが200憶であるのに対し、
そのお値段、なんと2000憶円。ラプターの10倍、いや、ある意味10倍界王拳である。


◆開発
開発が始まったのは意外に古く冷戦期から。徹底した極秘開発だったため当時は知られてなかっただけ。
本来はソ連のICBM発射基地に見つからないように近づき、破壊するのが任務だった。

使われた細かい技術等は本家に譲る。膨大な量になるから。
簡単に言えば敵のレーダー波を吸収・妨害し、自分が出すレーダー波を探知されにくくするのがB2のステルス技術。

さて、冷戦が終結すると当面戦略爆撃の必要性もなくなり、B2も必要なくなったと思われた。しかし時代は変わり、世論も変わる。アメリカ国民は自国の死傷者が出ることに非常に敏感になり、敵国であっても必要以上の死傷者が出ることに神経質になった。それはベトナム戦争の頃とは比較にならないくらい。アメリカという国もようやく人殺しに飽きたといったところか。

アメリカ軍の最大の敵はアメリカ議会になった。敵に民間人の死傷者を出さず、自軍の兵士に死傷者を出さない。よって、敵に気づかれずに正確に爆撃できる航空機が必要になった。
ステルス機の先駆、F117は確かに見つかりにくかったが、爆弾積載量が非常に少なかった。少ないということは機数がいる。機数が多いと見つかるリスクも高くなる。ステルス技術だって完全じゃないのだ。
それでより積載量の多いB2爆弾機が誕生した。

しかし、平和な時代の議会は軍に予算を出したがらない。結果完成したのは計画の1/6の21機だった。


◆実戦
初の実戦はコソボ紛争。初飛行からなんと10年もたっている。ガンダム世界のガルダ級並みに貴重なこの機を簡単に出撃させるわけにはいかないし。何しろデリケート。
湿度・温度は徹底的に管理しないとステルス塗料がだめになる。女性のお肌とかわらない。
だからアメリカから空中給油を繰り返して戦場に赴く。なにこの金食い虫。
まあ、今は簡易基地が作れるようになってそこから出撃出来るようになったが、運用に制限があることには変わりない。

現在までに被撃墜は無し。ただし、事故によりスピリット・オブ・カンザスが失われている。
補充?誰が議会に説明するんだ?よって現在は20機しか存在してない。
現在はアメリカしか保有していない。機体自体が超軍事機密で他国に渡せないってこともあるが


そもそもこんな金食い虫を維持管理できる国が他にあるか

飛ばせなくたって存在しているだけでステルス塗装を維持管理する金がかかるのだ。
当のアメリカ空軍でさえコストパフォーマンスに合わないことを認めてしまってる。

しかし、今後ステルス技術は必要不可欠になるし、この機体を開発・運用できたことは間違いなく財産になった。



新技術というものは金がかかるんだぜ。

最高に快適な格納庫の中で
B2はそうつぶやいている


追記・修正は湿度・温度の完璧な部屋でお願いします。

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