登録日:2014/09/13 (土) 00:02:03
更新日:2024/04/03 Wed 01:13:51
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ドラム王国のヤブ医者。
笑い方は「エッエッエッエ」。赤十字をモチーフにした十字架みたいな髪型がトレードマーク。
元々は大泥棒だったが、ある時不治の病に冒され、余命を宣告されて荒れていたところ、山いっぱいの桜を目撃し、あまりの美しさに心を洗われ、その感動が奇跡的に彼の命を永らえさせた。
それからの彼は「この世に治せない病気はない」という信念の元、全ての病気に不可能を物ともしない“信念”の象徴である海賊旗を掲げ、故郷であるドラム王国に自分が体感した奇跡の治療を施すため、極寒の冬島に桜を咲かせる研究を行っていた。
が、いかんせん医学を学んだこともないヤブ医者なため、蜥蜴の目玉やらカエルのエキスやら明らかにヤバイものを患者に注射して病状を悪化させる始末で、患者から金を取らないというポリシーの反面、人の家に盗みに入って金を奪った挙句放火までするという完全に凶悪犯罪者な振る舞いと医者狩りの法律によって国を挙げて追われる身となっている。
そしてある時、大怪我を負った生き物に出会い、治療を行おうとしたが、持っていた麻酔銃に怯えたその生物は暴れだした為、攻撃を受けてしまう。
「フザケやがって………おれを誰だと思ってやがる……!!
おいっ!!待て!!! おれは決してお前を撃たねぇ!!!!
おれの名は!!!Dr.ヒルルク!!!医者だ!!!!」
その生物に対してヒルルクは極寒の中で全裸になり、自分はお前を傷つけないという命懸けのアピールによってその生物の警戒心を解き、彼を治療した。
そしてヒルルクはその生物に
トニートニー・チョッパーという名前を与え、共に楽しく暮らしていたが、自分の死期が近い事を悟り、自分が死ぬ姿を見せないために全快したチョッパーを突き放した。
悪友であるDr.くれはの治療によってどうにか命を繋ぎながら研究を完成させようと躍起になっていたヒルルクだったが、一週間後、チョッパーが大怪我を負って戻ってきた。
チョッパーは追い出されてからずっと、ヒルルクの部屋の辞典に載っていた“万能薬”を探していたのだった。
「生ぎててドクター……!!!おれ医者になりたいんだよ……!!!」
「医者のやり方教えてくれよ……!!!トナカイでも……やれるかな」
「やれるさチョッパー。お前はこんなに優しいじゃねェか……!!!」
そしてその“万能薬”で作ったスープを飲み干し、くれはの元に向かったヒルルクは、完成した研究とチョッパーをくれはに託そうとするが、手荒に拒絶されてしまう。
「エッエッエッエッ……知ってんだおれァ……人の命を救おうってんだ……医者はみんなイイ奴さ…頼んだぜ………」
そんなヒルルクのらしくない態度を不審に思ったくれははヒルルクの家を訪れ、そこで“万能薬”であるアミウダケを目撃し、チョッパーを殴り飛ばす。
アミウダケの正体は“万能薬”などではなく、口にすれば半日も生きていられないほどの猛毒。チョッパーは辞典に載っていた“信念の象徴”、毒を表すドクロのマークを病気に勝てるという意味だと勘違いしていたのだった。
当然ヒルルクはそれを知っていた。しかし、命懸けでそれを取ってきたチョッパーの気持ちに感謝し、残り少ない自分の命を使って最後まで医者としての務めを果たすため、イッシー20の治療のため、ドラム城に乗り込む。
しかしそれは罠だった。
ワポルはヒルルクを処刑するためにイッシー20が倒れたという情報を国中に流していたのだった。
それを聞いたヒルルクは思わず膝を折り、
「良かった……病人はいねえのか……
おれァてっきり……国の一大事かと……何だァ……おれが騙されただけか……」
病人がいなかった事に心から安堵し、笑顔さえ浮かべてみせた。
そしていよいよ処刑が執行されようと銃を構えられたヒルルクは、遮るように語り出すのだった。
「やめときな。お前らにおれは殺せねェよ」
「なァオイ…人はいつ死ぬと思う?」
「心臓をピストルで撃ち抜かれたとき…? 違う」
「不治の病に侵されたとき?違う…!」
「猛毒キノコのスープを飲んだとき…違う!!」
「……人に、忘れられた時さ……!」
「おれが消えてもおれの夢は叶う。病んだ国民の心も、きっと救えるさ……!!」
「もうすぐここにバケモノがやってくる。おれの息子だ。手を出すな」
(安心しろチョッパー。お前のキノコじゃおれは死なねえ)
「まったく!!!!いい人生だった!!!!」
ありがとうよ、チョッパー
ボ ン
自ら液体の爆薬を飲み自爆するという、壮絶な最期をむかえた。
彼が最後に残した言葉は様々な人間に影響を与え、チョッパーは「なんでも治せる“万能薬”に自分がなる」という夢の元、Dr.くれはに弟子入りした。
「おれが“万能薬”になるんだ! 何でも治せる医者になるんだ!!だって…だっでこの世に治せない病気はないんだがら!!」
「とあるヤブ医者に…“諦めるな”と教えられたからだ…!もう失ってはならないんだ…そんな“バカな男”を…!」
そして6年後、暴君の手からドラム王国は解放され、チョッパーの旅立ちの時。くれははヒルルクから託された研究の成果を空へと打ち上げる。
「これが俺の三十年をかけて出した答えさ!!!」
「いいか……!!この赤い塵はな、ただの塵じゃねえ!!」
「コイツは大気中で白い雪に付着して……そりゃあもう鮮やかな」
後にこれは“ヒルルクの桜”として語り継がれ、かつてのドラム王国は“サクラ王国”と名を変えた。
そしてその国旗には、まるで海賊旗のような桜舞うドクロの旗が掲げられていたという。
アニメ版において、ヒルルクの最期の場面で「アヴェ・マリア」が挿入歌として流れたのは有名な話である。
追記・修正をお願いします。
- この人には何度でも泣かされた…!! -- 名無しさん (2014-09-13 00:22:18)
- 何年も前に本誌連載を見ただけだったから、患者を重症化させたり放火とかしてたって部分はこの項目見るまで忘れてました… -- 名無しさん (2014-09-13 00:27:10)
- ロクでもねえ野郎だが、しかし芯は医者であり漢だった ……なんか思い出して潤んで来た -- 名無しさん (2014-09-13 00:32:20)
- 彼の話は何度読んでも泣ける。サクラ王国に末永い繁栄を願いたい。 -- 名無しさん (2014-09-13 00:52:37)
- 自分が重病だからこその「良かった……患者はいねぇのか……」だと思うと……ほんとこの人は…… -- 名無しさん (2014-09-13 02:16:01)
- ちゃんと勉強してなかったのかと思うけど毒キノコ等の知識はあるし、寿命までに医術が身に身につかなかっただけなのかな。 -- 名無しさん (2014-09-13 06:48:29)
- ボンでワロタ -- 名無しさん (2014-09-13 07:48:49)
- 笑うとこじゃねえって。原作の表現のまんまだし -- 名無しさん (2014-09-13 08:21:13)
- アラバスタまでのワンピースは好きなんだが、リアルタイムで読んでてもヒルルクのエピだけは好きになれなかったな -- 名無しさん (2014-09-13 16:56:07)
- 村人たちもワポルがヒルルクを罠に嵌めたことを聞いた際は「いくらなんでも惨いんじゃないか」って意見してたことから心底嫌われてた訳でもなかったんだな。 -- 名無しさん (2014-09-13 23:10:57)
- 医者はみんなイイ奴って台詞が一番好きだな。 -- 名無しさん (2014-09-13 23:46:34)
- 「自分が騙された」ということよりも「病人がいなかった」ことで安心するなんて…。なんてお人よしだよ…!ここでもう泣けてきた。 -- 名無しさん (2014-09-13 23:56:42)
- 余命が短いのに息子の可愛さ余りにわざわざ毒を飲み、更には毒が回る前に自害して死因を変更するなんて良い人過ぎるだろ。 -- 名無しさん (2014-09-14 01:09:57)
- くれはが言ってた「優しいだけじゃ救えない」ってのをある意味で体現してるんだよな。ヤブ医者で治療もメチャクチャ。だけど救おうとして、相応の研究を重ねて、最後はちゃんと医者としていろんな人を救えた。 -- 名無しさん (2014-09-14 01:32:17)
- ドルトンがワポルを見限るきっかけを作ったのもヒルルクだしな。 -- 名無しさん (2014-09-14 10:11:18)
- 現実の世界の医療の歴史も、数々の失敗を重ねた末に新しい治療法を発見してきたってやつだからそれ考えると彼のことも悪行と断ずることは難しい…か? -- 名無しさん (2014-09-14 11:32:29)
- ある意味アミバより屑である -- 名無しさん (2014-09-14 12:15:50)
- 親戚の息子が彼に憧れて医学部入りやがった。 -- 名無しさん (2014-09-25 13:35:16)
- ↑反面教師にしてきっちり学を修めろよ! -- 名無しさん (2014-09-25 13:43:03)
- 医者と言うか思想家だよな。 -- 名無しさん (2014-09-30 10:58:02)
- ふたりはヒルルク!マックスハート -- 名無しさん (2014-10-14 12:18:26)
- よく考えたら何の償いもしていない糞悪党の大泥棒でまともな医学を学ばないで医者を名乗って病人を見つけては押し入ってオリジナル薬を無理矢理注入して危篤状態にして逃走したり普通に金盗んで爆破して逃げたりしてたクソ野郎だけど感動演出が本当に素晴らしかったから許す -- 名無しさん (2014-10-20 21:06:07)
- ロシナンテがロー連れて医療大国ドラム王国へ連れて言ってたら合ってた可能性が高かったろうな。 -- 名無しさん (2014-10-20 21:09:07)
- 桜花達…… -- 名無しさん (2014-10-20 21:42:35)
- コラさんとローに出会ってたらどうなっただろうか? -- 名無しさん (2014-10-20 22:25:08)
- そりゃまあ治そうとしただろうな。見捨てるような事はしなかっただろう。ただし治るかどうかは別の話だ -- 名無しさん (2014-10-20 22:27:39)
- 医者名乗るならきっちり学んでからにしろや!! -- 名無しさん (2014-10-20 22:34:21)
- と思ったが余命僅かだったな・・・うーん・・・ -- 名無しさん (2014-10-20 22:35:17)
- 多分自分をまず治してくれる人が必要だったんだな で、それがチョッパーだったと -- 名無しさん (2014-10-20 22:54:09)
- ↑4 当時のドラムだからなぁ…白鉛病だと分かった途端にワポルに追い出されるのがオチだろうな、医者狩りで城にしか医者は居ないし… -- 名無しさん (2014-10-23 12:21:58)
- ↑21多分 -- 名無しさん (2014-10-26 19:56:50)
- ↑22失敗してるシーンしかないけど多分成功して患者が助かるケースも多かったんじゃないの?ほら、チョッパーだって無事退院したし全部失敗してたんじゃくれはも無視するだろうし -- 名無しさん (2014-10-26 19:59:52)
- 死ぬシーンで号泣して、ピンクの雪のシーンでチョッパーと一緒に号泣した。 -- 名無しさん (2015-01-19 21:22:11)
- 改心した不良は過大評価されるの法則 -- 名無しさん (2015-07-08 10:15:02)
- 心意気だけは立派だけどあの患者への対応で医者名乗っちゃダメだよなあ… -- 名無しさん (2015-09-17 15:04:57)
- 麻酔銃とはいえ幼女の母親を背後から撃ち、父親を昏倒させ、窓から逃げる屑。感動()最高の医者() -- 名無し (2015-09-29 13:45:17)
- ↑バキとかいう他国の民族や文化を馬鹿にする中国の抗日ドラマと同類の落書きに比べればマシ -- 名無しさん (2015-09-29 22:57:32)
- 変なの湧いてる・・・規制はよ -- 名無しさん (2015-10-19 21:59:16)
- だが事実でもある…… -- 名無しさん (2015-11-23 21:27:11)
- 上から10番目 なんだかんだで悪意はないってのはみんなわかっていたんだろうな、だからこそ性質が悪いわけだが -- 名無しさん (2015-11-23 21:53:23)
- ヒルルクが奇跡の治療を受けた場所今のところってカマバッカ王国以外あり得ないんよな。実際どこなんだろう? -- 名無しさん (2015-12-24 14:30:30)
- ヤブエピソードのひどさ含めての話全体の出来で評価されてるのに一部にいつまでも噛み付くやつらの惨めさよ -- 名無しさん (2016-10-01 13:37:54)
- 擁護不可能なのはヤブじゃなくて放火強盗なんだけどね。そこも含めて感動なのかもしれんけど。 -- 名無しさん (2016-10-14 17:46:51)
- せめて放火さえなきゃ単なる「お節介な善人」で済むのになあ -- 名無しさん (2016-11-08 01:15:35)
- 元大泥棒だしなぁ……完全に改心したわけではないだろう。 -- ラス (2016-11-27 09:49:05)
- 子供の頃は「ヤブ医者だけどお人好し」だと思ってたが今思うと普通にクズだわ -- 名無しさん (2017-04-05 01:19:50)
- クズだけどチョッパーに道を示しただけでも十分働いた気がするけどな。彼は立派な医者になっているし……反面教師か? -- 名無しさん (2017-05-05 01:51:39)
- 善意が裏目に出るヒルルクだから、チョッパーの気持ちはよく分かってたんだよね。医療ミスを繰り返してたヒルルクの死で医療ミスの真の恐ろしさを知ったチョッパー… -- 名無しさん (2017-07-26 03:05:18)
- ヤブ医者エピソードはチョッパーに毒キノコ食わされてくれはが気持ちだけでは医者になれないって言ったことも含めていい話だからね -- 名無しさん (2017-07-26 16:27:43)