SCP-504

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SCP-504 - (2019/05/14 (火) 15:37:27) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2017/01/27 (金曜日) 08:01:00
更新日:2023/10/26 Thu 01:18:41
所要時間:約 5 分で読めます



SCP-504とは、怪異創作コミュニティサイト「SCP Foundation」に登場するオブジェクトの一つである。
項目名は『批判的なトマト(Critical Tomatoes)』。オブジェクトクラスは「safe」に指定されている。

SCP-504はトマトである。…繰り返す、トマトである。

見た目は至って普通で、食卓にドンと置いてあっても全く違和感を覚えない。
また、普通のトマトと同様に調理や栽培することができ、交配による品種改良も可能であるため趣味の園芸にも向いている…かも知れない。


――これのどこがSCiPなんだ?
そう、お思いになった方もおられたことだろう。

しかし、我らが財団がなんの意味もなく確保・収容・保護を行う訳がないのである。
…え、日本支部がやらかしてるって? キーコーエーナーイーナー!


えっと、話題を戻そう。


このオブジェクトの持つ異常性は、トマトの近くで「くだらないジョーク」が発言された際に発現する。
なんと、トマトがジョークを発言した対象めがけて…そう、たとえスピーカーであろうが人間であろうが最低でも時速100マイル(およそ時速160キロメートル、秒速45メートル)というトンデモないスピードで飛んで行って体当たりをかましてしまうのである。

因みに、時速160キロメートルとはどのぐらいの速さなのかというと、大谷翔平の平均球速が時速160キロメートルである。
そのくらいの勢いで、このトマトは突っ込んでくるのだ。
当然、突っ込まれた側はタダでは済まない。

当初は録音でも実験が可能であるとは気づかずに、Dクラスにジョークを言わせるという形で実験していた。
トマトに体当たりされた被害者は歯が折れた眼球が潰れたり、挙げ句の果てには頭蓋骨をへし折られて病院送りにされたりと悲惨な目に遭ってしまっていたのだ。
Dクラスの末路としてはマシなほうだけど
録音でも大丈夫だと発覚したのちは録音装置を使うことを決定した。


しかも、このトマトは成熟した途端にジョークに対する攻撃性を持ち始め、収穫された後であろうが腐ったものであろうか、化学薬品に晒したものであろうが10パーセントの確率でターゲットめがけて飛んで行く。
当然、包丁で切ったぐらいでは完全に無力化することは不可能である。

実際、このトマトが財団に認知されたきっかけも、ケンタッキー州のとあるご家庭で食卓に出されたこのトマトがご主人の駄洒落に反応して撲殺してしまったという物であったのだ。
仰天した奥様が、地元警察に「助けて!夫がお昼ご飯に殺されたの!」と通報。その後財団が回収した。

…お昼ごはんに殺されたという単語の謎っぷり、警察もさぞや目を剥いただろう。

因みに、調理して食べてしまえば無力化することが可能である。

また、何語であろうと「くだらないジョーク」でさえあれば漏れなくトマトは反応するので、世界中のどのサイトへSCP-504を持ち込もうともこいつの横で変なことを言えば突撃されてしまうので注意が必要だ。


トマトの審判

このトマトが反応するのはあくまで「つまらないジョーク」で、トマトが「面白い」と感じた場合は突っ込んでくることはない。
どれくらいの「くだらなさ」までなら大丈夫なのか、財団は実験を行なっている。

以下実験の例である。


"Three tomatoes are walking down the street- a poppa tomato, a momma tomato, and a little baby tomato.
Baby tomato starts lagging behind. Poppa tomato gets angry, goes over to the baby tomato, and smooshes him… and says, Catch up."
日本語訳:「3つのトマトが道を歩いていました―パパトマト、ママトマト、それにちいさな赤ちゃんトマトです。赤ちゃんトマトがちょっと遅れました。パパトマトは怒って、赤ちゃんトマトのところへいってつぶしてしまいました…そして言いました、”止まっとるんじゃない”」

結果:時速264マイルで衝突。実験に使われたDクラスは気絶した。……よく気絶で済んだな。


"So, I was going to bed, and my brother told me, 'Goodnight! Don't let the bedbugs stick their proboscis in your skin and suck your blood!'" *pause* "Good luck on a healthy dermis!"
日本語訳:「それで、おれは寝ようとしたんだけど、兄貴がおれにこう言ったんだ。”Goodnight!ナンキンムシのとがったとこをアレにつっこまれて血をチューチューされないようにしろよ!」(小休止)「包茎に期待だな、Good luck!」

結果:2秒の停止の後にトマトは[編集済み]を記録。
   防音装置が破壊されるほどの衝撃が起こりDクラス「D-504-3」は死亡。下ネタは嫌いなようだ。

  • トマトを三つ用意し「"Bomb blows hole in Lenin statue.(爆弾がレーニン像に穴を開けた)」というニュースを枕に、次の3つのジョークを言わせてみた
"Ooh, that's gonna leave a Marx."
日本語訳:「おい、マルクス像を忘れてるぞ」
結果:1番トマトは「ぴくぴく」反応するが移動はしなかった。セーフ。

"BBC is just Stalin the good news."
日本語訳:「BBCはスターリンだけにいいニュースです」
結果:2番トマトは時速152マイルを記録。アウト。

"That blows."
日本語訳:「アレが爆発した」
結果:トマトは[編集済み]を記録。被験者は重度の頭蓋骨折で病院送りに。
   補足すると『blow』は爆発という意味だが、俗に『[削除済み]を舐める行為』の意味が。やっぱり下ネタはアウトだった。



"Wenn ist das Nunstück git und Slotermeyer? Ja! Beiherhund das Oder die Flipperwaldt gersput!"

解説:イギリスのコントグループ『モンティ・パイソン』が1969年10月に放送した「ジョーク戦争」というスケッチ(コント)に登場するジョークであり、「世界一面白いジョーク」や「殺人ジョーク」というタイトルでも知られているものである。
この文章は、ドイツ語風の単語をいい加減に並べたナンセンスなものであり、日本だと西田敏行氏の『シャンソン風与作』やタモリ氏の『ハナモゲラ語』に近いニュアンスのジョークである。

因みに、コントの内容はロンドン在住の売れないコメディ作家が起死回生のジョークを編み出すものの、なんと自分のジョークで笑い死にしてしまう。
ジョークの存在を知った英国陸軍は、ジョークをドイツ語に訳して対独戦線で読み上げ、兵器として活用することを思いつき…というもの。
――もはやSCiPだよね、これ。

結果:このジョークに対してトマトが下した審判は、予想通りというか、トマトが自爆し、破片が時速137マイル(時速約220キロメートル)という恐ろしいスピードで体当たりするという凄まじいものであった。
トマトすら笑い死ぬ殺人ジョークとは…。
これが本当のジョークSCP、なんてねHAHAH● 三 グシャ


余談だが、某動画サイトのSCP紹介動画を始め、SCPの雑談をする場で誰かがジョークを言うと高確率でトマトが飛ぶ。
みんな気をつけようね!


追記・修正はジョークの嫌いな方にお願いします。
「えっと。『この記事に駄洒落を書き込んだ奴は、誰じゃー!?』…なんちゃって」
おいバカ止めろ、ぎゃー!?

●三

CC BY-SA 3.0に基づく表示

SCP-504 - Critical Tomatoes
by BlastYoBoots
http://www.scp-wiki.net/scp-504
http://ja.scp-wiki.net/scp-504

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