SCP-2720

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SCP-2720 - (2017/05/24 (水) 13:41:41) の編集履歴(バックアップ)


登録日: 2017/05/24 Wed 13:35:44
更新日:2023/10/26 Thu 00:59:47
所要時間:約 6 分で読めます





SCP-2720は、シェアード・ワールドThe SCP Foundationに登場するオブジェクトのひとつ。
オブジェクトクラスはSafe。

項目名は『Penguin Honeymoon Suite (ペンギンハネムーンスイート)』。


概要

まず詳しい説明をする前にざっくりいうと、今回のオブジェクトは異世界です。

SCP-2720は、静岡県の淡島ホテル(このホテル自体は我々の世界に実在する)の指定された部屋からアクセス可能な、
地球とほぼ似た自然環境を有する異世界群の総称である。
各異世界は別々の異世界なのか、それとも同じ異世界の別地点なのかは現時点で調査ができていない。

これらの異世界には、淡島ホテルの部屋とアクセス可能なドアがある他は人間の活動痕跡が一切存在せず、
代わりに各異世界ごとに別々の種類のペンギンが生息する。各ペンギンたちはいずれも絶滅危惧種であり、
各異世界ごとに300以上は生息していると考えられ、そこらじゅうで子作りセックスに励んだり、
子供を育てたり、非ペンギン生物を食ったりとすごくのびのびと暮らしている。

ちなみにこのペンギンたちは本来、地球上のある地点に生息するらしく、
部屋から異世界がアクセス不能になると、その際に元の地点に戻ることが判明している。
ただし食われなかった魚などの所在は不明。稀に見るGPSが活躍した事例である。
移動したペンギンたちのオス・メス比はほぼ1:1であり、非ペンギン生物の量も個体数維持に十分な量であるなど、
明らかに自然保護的な意図が見受けられる。

実際、このオブジェクトがホテルからアクセス可能なのは、ホテルに時々予約を入れる自然保護団体がおり、
その団体がペンギン保護を謳っているからである。つまりこいつらは要注意団体*1
指定された部屋というのもこの自然保護団体が予約した部屋である。
なのだが、この団体がなかなか曲者なのだ。

GoI-3004 "ペンギンのための海洋生物保護の会"

原語版では"AquaS Conservancy for Penguins"となっている。
妙な位置のSが大文字になっているが、この団体、略称がなんと『SCP』なのだ。

しかもこの団体と全く同じ名前の団体をかつて財団はフロント団体として有していた。
なにをしていたかというと、ペンギン保護に見せかけて異世界へのポータルから一般人を遠ざける、というもの。
しかも後述のインタビューから、このフロント団体のできた年と、この自然保護団体の設立年は合致することまで判明。

しかし財団のフロント団体としてのSCPは現在活動休止中。
一方GoI-3004のほうのSCPは、構成員はみな偽名を使っていることが判明しており、
その偽名はシカゴの不審ないたずら電話がかかってきた人の中から選ばれている。

財団の収容

このオブジェクトは今Safeだが、これは異世界ポータルを収容したとかそういう話ではない。
異世界ポータルから別にバケモノがでるわけじゃないので、異世界ポータルが淡島ホテルにしか出現しないならば、
淡島ホテルを財団サイトにしてしまえばいいじゃないというすごい単純な方法で封じ込めをしている。

しかもホテルが営業しなきゃGoI-3004のSCPは予約してくれないので、
財団はホテルを現在も営業中である。フロント会社となった淡島ホテルでホテルフロントが財団職員という状況。
先程も言ったが淡島ホテルは実在するホテルなので、もし宿泊することがあったら
「ここが財団のホテルなんだなあ」と思い出してみよう。でも淡島ホテルの人にSCP話を振ってはいけないぞ。
知らない人にネタを押し付けるのはオタクとして論外だし、知ってたら知ってたで記憶処理されちゃうからね。

インタビュー

このGoI-3004のほうのSCPさんとは、予約の電話でしかコンタクトできない。
そこで、この人達から電話がかかってきたらその場でフロントがエージェント・ダイヤ・クロサワに電話を繋ぐという方法で
即時インタビューを試みた。

電話の相手の名乗る偽名はマリー・オハラ(以下、ミズ・マリー)。
エージェント・クロサワはミズ・マリーに幾つかの質問を飛ばした。

まず、ミズ・マリーは経営管理職の人である。
エージェント・クロサワは「どうして我々淡島ホテルに予約するのに、誰一人キーも取りに来ないのか」と尋ねる。
するとミズ・マリーは「でもちゃんと部屋は使っているでしょ?」と解答。
「あの部屋は見たことがあるけど、あなたたちはなにをしてるの?」とエージェント・クロサワが尋ねると、
「見たらわかるでしょ、ペンギンの保護です」と返される。まあそれ以外に確かに見えないけども。

そこでエージェント・クロサワは「ペンギンの保護でなんで我々淡島ホテルをご利用になるのか」と尋ねる。
ミズ・マリーは当初、「淡島をペンギン保護で誇りを持って欲しい」とよくわからんことを言っていたが、
後に、こんなことを発言している。

ふーむ、実際のところ、世界中のどの建物でも選ぶことはできたのです。でも、常々淡島と私にはある種の親近感があるように思っていたのです。おそらく別の世界での私たちは、静岡県のある女子校の一部だったのでしょう。

全くもって意味がわからない。が、まあエージェント・クロサワは納得することにした。

で、GoI-3004のSCPさんはどうやら6月に5周年を祝ったらしく、
これも財団の方のSCPが仮に休止しない場合そうなる。
会社の電話しか使えず、携帯をメンバーは持っていないという。

後にエージェント・クロサワは「探そうと思えば向こうの団体は別の建物にも移せるみたいだが、
それはそれで収容違反になって面倒だし、向こうが望む限り淡島ホテルをご利用いただくべきだ」と主張した。

まいどおなじみMrWrongさん


こんな日本寄りのオブジェクトだとまあMrWrongさんが浮かんだ人は結構いそうだが、
案の定というべきかMrWrongさんである。
SCP-2511では日本の妖怪である河童、SCP-2478ではかつての日本で起きた穢多差別や旧日本軍、
SCP-392だと遣隋使・小野妹子と日本好きらしく日本のあらゆる面をクローズアップしている。

そんなMrWrongさんが今回クローズアップしたのは…ラブライブ!サンシャイン!!である。

エージェント・ダイヤ・クロサワは『黒澤ダイヤ』、ミズ・マリー・オハラは『小原鞠莉』から名前を取っており、
ミズ・マリーが主張した「おそらく別の世界での私たちは、静岡県のある女子校の一部だった」というのは、
『浦の星女学院』で彼女たちがAqoursのメンバーだった、ということだろう。
もっと言えば『淡島ホテル』って小原鞠莉の実家が経営するホテルだし、そら親近感あるわな。
"AquaS Conservancy for Penguins"とSの位置が不自然に後ろに来ているのも、『Aquors』から逆算して名前を付けているからだろう。

ちなみにMrWrong氏は他の記事でデレマスに関係した名前の職員を出したこともある。
ただし向こうはここまで世界観レベルで融合してはいない。


SCP-2720 - Penguin Honeymoon Suite
by MrWrong
www.scp-wiki.net/scp-2720
scpjapan.wiki.fc2.com/wiki/SCP-2720(翻訳)
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