SCP-3092

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SCP-3092 - (2017/12/19 (火) 16:05:38) の編集履歴(バックアップ)


登録日: 2017/12/17 Sun 00:56:20
更新日:2024/02/28 Wed 17:49:05
所要時間:約 7 分で読めます





SCP-3092 - Gorilla Warfare(ゴリラ戦)



SCP-3092はシェアード・ワールドThe SCP Foundationに登場するオブジェクトである。
オブジェクトクラスはEuclid。


特別収容プロトコル

まずは特別収容プロトコルから確認しよう。

SCP-3092の本体は機械である。その機械はコンセントに繋いで使用するため、ひとつだけコンセントがあるお部屋にぶっこんでおく。
でその機械から出る自立行動するアノマリー(SCP-3092-A)が逃げ出さないように、「偽物の鎮痛剤ライフル」を持った職員が実験時には立ち会い、
実験終了後その個体群は機械とは別の部屋(2つのロック付き)に入れられ、脱走に使用できそうなものを除いた奢侈品を提供される。

概要

SCP-3092そのものは「UFOキャッチャー」である。アメリカの金を投入すれば普通にUFOキャッチャーをして遊ぶことができる。
…が、なぜか出てくるものは全部ゴリラのぬいぐるみに変わる。折角取ってもゴリラのぬいぐるみになってしまう。
キテルグマのぬいぐるみが欲しくて連コインしたの!…とかいうことになるわけだ。
アメリカのUFOキャッチャーだし多分どっちかといえば浦安のネズミとかが入ってそうだが。
身長0.3m、体重0.4kgほどのゴリラのぬいぐるみ。

話を戻そう。そのゴリラのぬいぐるみだが、動くのである。
まあぬいぐるみなんて基本動くよね、トイ・ストーリーもTEDもそう言ってる。
そんで、知性を持っている。フェルトでできた頭の中綿しか詰まってないのに。
視覚・聴覚・触覚もあり、歩行可能で、手先は器用。筋肉はないけど。
それでも、SCPではそんなぬいぐるみくらい、まあよくあることだろう。

…このぬいぐるみ、なぜか特定のイデオロギーに基づき行動するらしく、
迷彩・即興武器製作・罠の設置・数多くの小型武器の保守や使用など、ゲリラ戦に関連する各種活動に極めて熟達している。
そう、このゴリラ、ゲリラ戦をするのである。……お前らどこの《獣軍隊 キンコング》だよ。
項目名もつまりはそういうことである。トマト不可避。

ただ、肝心の武器は殺傷能力のないものばかりであり(水鉄砲とかパチンコとか小型投石器とか)、
他には落書きをしたり開きかけのドアの上に液体入りのバケツや缶を置いたりするなど、ターゲットを殺すことよりも迷惑をかけることを選択する。
…ただし当の本人たちは「我々は多数の死傷者を出している」と主張しているらしいが。

そんなゴリラくんたち、体から綿が出ると重傷を負ったと判断して大袈裟にパニクったり、時には長時間の誇張された苦痛の後に「死亡」したりする。
が、「死亡」しているゴリラくんを触ったり話しかけたりすると「今俺死んでるんだからちょっと黙っててくれ」と言われる。死んでないじゃん。
完全に焼却しない限りは死なない。こいつらサバゲーやってるのかもしかして?
ちなみに綿を詰めなおしたり縫い直したりすると、「治療・蘇生」されたと判断して行動を再開する。ほんとなんなんだこいつら。
偽の鎮痛剤が対象を眠らせるというプロトコルも、言ってみればこいつらのサバゲー的な性質を活かしたもの。

…ちなみに、非異常性のぬいぐるみに触るとゴリラのぬいぐるみに変化します。
機械から産まれたオリジナル個体たちの性格はバラバラのようだが、このようにして産まれた子は親と同じ性格のようだ。
しかもゴリラくんたち、なんとこの特性をしっかり理解したうえで仲間を増やしたがる(例えばSCP-3092本体に入り込んでまだ変わってないぬいぐるみを触るとか)。
いくら悪戯の範疇とは言え、ぽこじゃか増えられてはこまるので(ぬいぐるみじゃないと変化しないのでNKには至らないだろうが)
財団はゴリラくんたちをしっかり監視している。でも時々収容違反するので(すぐ連れ戻せるけど)、こいつらのいるサイトにはぬいぐるみを持ち込むのは禁止。
…どっかで聞いたプロトコルだなあ。

ゴリラくんも流石に反省

そんなゴリラくんたち、ある日いつものごとく収容違反して、マーティン・ヘルマー博士のドアにロープを設置。
そこにつまらない侮辱を書いた枕を置いて頭を枕につっこませようとした
ヘルマー博士はそれに気付かず部屋にはいろうとしてさあ大変。
思い切り引っかかってコケたことでなんと本棚に激突。ヘルマー博士はものすごい怪我(鎖骨の粉砕骨折)を負ってしまう。

これにはゴリラくんたちも流石に反省し、速やかに他の財団職員に事態を通知し、自分たちは大人しく収容室に戻った。
収容室にあった奢侈品はヘルマー博士への謝罪文やプレゼントに変化。

…反省後の行動を見る限り財団職員に敵意はないんだろうが、定期的に収容違反するわちょっとリスク高すぎるわで…
うん、Safeではないな確実に。とはいえそこまで重大な収容プロトコルは必要ないためEuclidではあるが…。

ぬいぐるみオブジェクト

財団が誇るぬいぐるみオブジェクトたち。なんかテディベアが多い気がする。

SCP-2295 - The Bear with a Heart of Patchwork (パッチワークのハートがあるクマ)

そのとおりパッチワークで出来たテディベア。なぜか解剖図的に正しいハート(つまり心臓)がちゃんと心臓の位置に縫い付けられている。
このテディベアは近くに臓器を負傷する人がいれば、布を使ってパッチワークで臓器を作ってその人の臓器と交換し、
肌を移植することも出来(布だけど)、基本的に置換された臓器や肌は(布なのに)本来の機能を代替する。すげえ。

ただし、治る傷は「時間が経つと修復できる」傷に限られるようだが。

SCP-1145 - Nagasaki Teddy (ナガサキ・テディ)

長崎県で発見された、暗闇ではとんでもなく放射線を放出する(長時間触ると当然急性被爆で死ぬ)顔のないテディベア。
絶えず放射線を水で吸収している。
光を当てていないと、人が近づいた際にガンガン放射線を出しながら高速で移動するという性質を持つ。

SCP-1651 - Carnival Prize (カーニバルの景品)

劇画化された象のぬいぐるみ。セスという名前が付いている。
このアノマリーを触ると、セスとルーシー・ブロンソン夫妻の、セス氏のほうがルーシー氏にカーニバルの景品をプレゼントする情景が浮かぶ。
セス氏は自動車事故で亡くなっていて、ルーシー氏は行方不明者になっており、財団はルーシー氏をPoI(要注意人物)として捜索している。

どうもルーシー氏、セス氏の死亡を原因におかしくなってしまったようで…。

SCP-589 - The Price Of Obsession (依存の代償)

不定形で何の姿にもなれるぬいぐるみ。触れた人や絵や写真で見た人の心を安らげる性質を持ち、
人はそのぬいぐるみや絵・写真に依存性を持つ。ミーム的特性もあるようだ。

…しかし、そのぬいぐるみや絵・写真は不定期に全部消えてなくなってしまい、依存していた人は
躁鬱病、精神異常、攻撃性の増加、抑制しがたい絶望感、痴呆、発狂、偏執病、あるいはその他の行動障害とありとあらゆる精神疾患を呈する。
どうやら苦痛を餌にするぬいぐるみのようで、どこかにまた不定期に出現するようだ。

SCP-1990 - Mediocre Wish Granter (中途半端な願望機)

トラのぬいぐるみ。阪神は関係ないよ。
このトラのぬいぐるみを持ちながら何かお願いごとをし、その後そのぬいぐるみの傍で8時間寝ると、
願いが超中途半端な形で叶う。博士の実験ログは笑えるが、発見経緯を見ると複雑。

SCP-1048 - Builder Bear (ビルダー・ベア)

きみも ともだちに なろうよ!


財団世界のぬいぐるみ、なんでどいつもこいつも厄介揃いなんだ…。


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