SCP-1048

登録日:2014/06/26 (木) 16:01:35
更新日:2021/09/26 Sun 01:21:52
所要時間:本編は約 6 分で読めます。オマケは約 12 分で読めます。





クマさんにはお友達いっぱい。君もお友達になろう?


SCP-1048は怪異創作コミュニティサイト「SCP Foundation」にて創作されたSCP。
項目名は「ビルダー・ベア(Builder Bear)」。

外見は体高33cmのどこにでもあるような可愛らしいテディベア。「ビルダー」の名が表す通り手先が器用で物づくりが大好きなくまさんで、
材料を渡すとビルダー・ベアそっくりなテディベアを作ってくれる。

自発的に歩き回る能力があり、足に抱きついたりダンスしたり、その場でジャンプしたりなど可愛らしい仕草をすることがあり、
使い捨て部品のような扱いをされるDクラス職員にさえ可愛らしい仕草を見せる。

また過去2度、清掃スタッフの為に子供のような絵を書いてみせたことがあるが意思疎通は難しく、首を振ることでイエスノーの応答はできるが、意味を成していないことが殆ど。
また上記の絵もビルダー・ベアからの愛情表現以外で描かれることはなく、頼んでも描いてはくれない。

危険度を表す指標であるオブジェクトクラスは、危険性が認められない・或いは無力化などの対抗策が確立されたSafeクラス。
現在SCP財団管理下の研究所の一角、サイト24にて保護されており、サイト24に限定されるが自由に歩き回る事を許可されており、
各所で散歩をしている姿が目撃されている。



















Safeのままなら
良かったのにね…







これはジョークではない。SCP-1048が持つ力の全容が解明されたわけではないのだ。いまいましいアレがこれまでどれだけ生み出されたのか、だれがわかるんだ?- Carver博士









以下、随所にグロテスクな表現を含みます
耐性のない方・食事中の方は閲覧を控えることを強くオススメします




上記の紹介文の一部は嘘である。材料を持ち寄っても、ビルダー・ベアは可愛らしいテディベアを作ってはくれない。
奴は自分が選んだ素材でテディベアを作り出す。創りだしたテディベアは意思を持っており"基本的に"温厚で無害なビルダー・ベアに反して人間に対して凶暴。





こいつはSafeクラスだった。



だがある事件の後、Safeの一つ上に当たるEuclidをすっ飛ばして「放っておくと世界滅亡の危険性がある」「あまりにも危険過ぎる」SCPに設定されている、危険度最上位のKeter(ケテル)に格上げされた。

現在ビルダー・ベアはサイト24内にはいるらしいが行方不明となっており、発見次第確保命令が出ていると同時に創り出されたモノには破壊措置命令が出ている。
更に誤認・混乱防止策としてサイト24にテディベアの持ち込みが全面的に禁止されているなど、サイト24所属職員にとっては最大最悪のトラウマとなっている。

最初こそビルダー・ベアはサイト24を歩き回り可愛い素振りを見せるだけの、殺伐としたSCP財団における清涼剤のような存在だった。


ビルダー・ベアによる3つの事件が確認されるまでは…




Case.1 SCP-1048-A


ビルダー・ベアの収容から約7ヶ月後のある日。
ビルダー・ベアが、自分で作った自分にそっくりなテディベアと一緒にサイト24内を歩きまわっている様子が目撃された。


そのテディベア―SCP-1048-A(以下1048A)はどこかが決定的におかしかった。


その違和感の元は、1048Aの全身を構成している「モノ」だった。


1048Aは布や綿で出来ていなかった。


それはあまりにも肉々しく、歪で、到底その可愛さの塊から作られた「モノ」とは思えない、尋常ではない悍ましさの「肉塊」だった。



それは、人の耳で作られていた。



外見も、中身も、何もかもが「ヒトの耳」で構成されていた。




ビルダー・ベアは耳で出来た1048Aにサイト24の見学をさせていたようで、その異常事態にCarver博士とセキュリティチームが招集され、
先に到着したセキュリティチームが1048Aを収容しようとした時1048Aが甲高い金切り声を上げた。
半径10m以内にいた者は目と耳に強烈な痛みを訴え、5m以内にいた者は耳のような腫瘍が現れ20秒足らずで全身を覆い、3分以内に死亡
これによりセキュリティチームの全員を含んだ多数の職員が死亡(詳細な人数は情報削除されている為不明)。
検死の結果、死因は口と食道が腫瘍に塞がれたことによる窒息死であり、文字通り腫瘍が全身を覆い尽くしたことが原因だった。

博士の到着までの間にビルダー・ベアと1048Aは逃走、以降ビルダー・ベアは姿を晦ましてしまい未だ収容されていないが複数の目撃情報があり、
事件直後片耳を失った研究員が発見され、曰く「寝ている間に耳を切り取られた」。
だが、その研究員以外に耳を失った職員は確認されておらず「素材を複製する能力があるのでは」という推察を呼んだ。




Case.2 SCP-1048-B


ビルダー・ベアが1048Aと共に逃走を開始して暫く経った後。

1048Aが、SCP-1048-B(以下1048B)と共にサイト24のカフェテリアにいるところを複数の財団研究員が目撃した。
1048Bはギクシャクした不自然な動き方をしており「1048Bの中で何かが蠢いていた」と目撃者は語り、1048Bは空を掴むように、体の繋ぎ目から幼児の腕や手のようなそれを伸ばした。




幼児の体で出来たテディベアが其処に立っていたのだ。




それを見たある女性研究者が悲鳴を上げると1048Bは幼児の声に似た甲高い鳴き声を上げてその研究員に何かをしようとし、内部に大きな損傷を与えた。
その後女性研究者と1048Bは、駆けつけたセキュリティチームに「処分」されたと思われる。なお、何をしようとしたかは情報削除されている為不明である。


それから約3時間後、ある女性博士がオフィスで血まみれで意識不明の状態で発見された。

その女性博士は妊娠していたのだが…―お腹の中にいたはずの8ヶ月の赤ちゃんは綺麗に「消えて」いた。
女性博士は帝王切開を施された痕跡があり、状況等から「ビルダーベアが中絶手術を行い、1048Bの素材に使った」という仮説がたっている。


博士の意識が戻るまでの間に処置が行われ、赤ちゃんが「いなくなっていた」事はセラピーを受けている生存者達には回復への悪影響を考慮して明かされていない。




Case.3 SCP-1048-C


日時不明だが、ビルダー・ベアの最初の事件で遅れて駆けつけたCarver博士が最初に目撃した。
ある日、1048Bの報告書を博士がオフィスで書いていた時、SCP-1048-C(以下1048C)はオフィスの中に侵入していた。
今度は錆びた金属のスクラップで出来ていたが、そのスクラップの出自は不明(人間等の血中の鉄分説あり)。

博士が見ていることに気付くと1048Cは逃走。当然1048Cの追跡が開始されたが、追跡に参加した財団スタッフが複数死亡、もしくは後遺症が残るレベルで被害に遭っているのをCarver博士が目撃している。

その後1048Cは姿をくらまし、遭遇例も確認されていない。ビルダー・ベアと1048A同様サイト24内部にいるらしいが、場所の特定には至っていない。


繰り返すが、ビルダー・ベアと1048A及び1048Cは現在も行方不明であり、Keter認定に奴らが行方不明である事、ビルダー・ベアがテディベアを作る際ほぼ確実に大多数の人間が犠牲になる事、そしてその可愛さの裏にある底知れない残虐性が関わっていると思われる。

狂気の世界とも形容されるSCP財団の一角、サイト24を恐怖の底へと叩き落とし、トラウマの権化と化したそのテディベアは、今もなお友達のテディベアを作る「素材」を探してサイト24を彷徨っている…


+少女の日記
本家サイトで発表される、SCPを題材にした二次創作的小話、Taleの一つ。
日記の書き手はとある7歳の少女。
もうすぐ生まれる赤ちゃん、Tommyのために引っ越した先で、不思議な動くテディベアを見つける。

Bennyと名づけたテディベアは、動いたりハグしたり絵を描いたりと仲良くなるが、ママに見つかってしまい大騒ぎ。
ママはBennyをどこかに連れて行ってしまうけど、Bennyはあとで帰ってきた。

ママは入院し、生まれるはずだったTommyもどこかに行ってしまう。

でも、テディベアと一緒にいるTommyを見つけた。まるでBennyそっくりのそれがTommyだってすぐにわかった。

だけど、パパはそんなTommyやわたしが嫌いだって言いました。

そんなパパはどこかに行ってしまって、だけど新しい友達をパパが作ってくれました。名前はDavey。

BennyはわたしとTommyが食べるものと、愛のある家族をくれました。これからもずっとBennyといっしょ。



追記・修正は、可愛らしいテディベアを目撃してから。




…SCP-1048の報告は以上である。以下はオマケ。

財団とー!クマッシュブラザーズ for SCP


SCP財団が収容しているオブジェクトには、上で語られている悪名高い「キチクマ」の他にも、クマ型のオブジェクトが結構たくさん存在するのである。
このオマケでは財団が収容する熊ブラザーズたちをかいつまんで紹介していく。

ちなみにオマケ作成時点(2017/04/17)では当wikiに彼らの個別ページはいずれも作成されていない(はず)。
今後作成していただけるとオマケ執筆者は喜びます。














追記・修正はクマのぬいぐるみに対するトラウマを克服してからお願いします。


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最終更新:2021年09月26日 01:21

*1 「Disposable」クラス。主に死刑囚などを秘密裏に雇った財団職員であり、しばしば危険なオブジェクトの取り扱いに用いられている。

*2 脳などの神経組織は時間が経っても再生しない。

*3 大雑把に言うと「見たら死ぬ画像」。財団ではセキュリティシステムとしてこれを採用している場面がいくつかある。SCP-001エントランスに配置されているものが特に有名。

*4 O5とは財団の最高意思決定機関のこと。13名のメンバーがおり、個人は「O5-12」のようにナンバーで呼ばれている。基本的にSCPとの直接接触は禁じられているので、このO5-█は自らの立場を超えて岡村研究員を支援していたことになる。