IT/イット “それ”が見えたら、終わり。

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IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 - (2018/06/05 (火) 10:38:14) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2018/01/11 Thu 13:00:56
更新日:2024/03/18 Mon 23:13:53
所要時間:約 7 分で読めます





子供が消える町に、“それ”は現れる。



【概要】

2017年に公開されたホラー映画。

スティーヴン・キング原作の伝説的ホラー『IT/イット』のリメイクであり、1990年版映画の前編にあたる子供時代のストーリーがベースとなっている。
ぶっちゃけ『グーニーズ』や『スタンド・バイ・ミー』にホラー要素を加えたような感じ。

公開前に予告編がアップされるやいなや、24時間で1億9700万回という史上最多の再生回数を記録(2017年3月31日時点)。
それと共にアメリカでピエロが町に出没する奇妙な現象が相次ぎ、影響力の大きさをうかがわせた。そして全米公開されると、ホラー映画(R指定作品)としても、スティーヴン・キング実写化作品としても、歴代1位のオープニング興行収入を記録。その他の国々でも次々にホラー映画の新記録を樹立、この大ヒットを受けて続編の製作が決定した。



【あらすじ】

一見、平和で静かな田舎町デリーを恐怖が覆い尽くす。子供の失踪事件が多発していたのだ。
内気な少年ビルの弟ジョージーも、ある大雨の日に外出し、通りにおびただしい血痕を残して消息を絶った。
悲しみに暮れ、行方不明の弟を案じるビルの前に、“それ”は突然現れる。“それ”を目撃して以来、恐怖に取り憑かれるビル。
しかし、得体の知れない恐怖を抱える事になったのは、彼だけでなかった。不良少年達にイジメの標的にされている子供達も“それ”に遭遇していた。
自宅の地下室、バスルーム、図書館、そして町の中……。何か恐怖を感じるたびに“それ”は、どこにでも現れる。神出鬼没、変幻自在の“それ”からは、決して逃れられない……。
ビルとその秘密を共有する事になった仲間達は“それ”に立ち向かう事を決意。
“それ”の正体とは何か? その目的は? 消えた子供達はどこに行ったのか? 真相に迫るビル達を、更に大きな恐怖が飲み込もうとしていた……。



【用語】

  • デリーの町
舞台となる田舎町。

  • ルーザーズ・クラブ
本作における「はみだしクラブ」の名称。
「ルーザーズ=負け犬」という意味を体現するかのごとく、メンバー全員が家庭に問題を抱えてる上に学校ではイジメに遭っている落ちこぼれ。

  • バワーズ・ギャング
町を徘徊している4人組の不良グループ。
1990年版では一昔前のリーゼントヘアと革ジャンだったのに対し、本作では近年のカジュアルなファッションとなっている。
メンバーが揃い揃って自分より弱い立場の人間を虐げるロクデナシの上級生で特にルーザーズ・クラブに対しては執拗なイジメを行っている。
例を上げると…

  • 校門の前で堂々とビル達に暴力を振るう。しかも警官を除く周囲の人間は誰もビル達を助けない。
  • 下校途中のベンを捕まえてナイフで腹を切りつける。こちらも誰も助けない。
  • たまたま路地で見かけたマイクを車で轢こうとする。
  • 後日、再びマイクを襲撃。袋叩きにした挙句に手に持った石で殴ろうとする。*1

……と、現実でやったら傷害罪および殺人未遂罪が適用されるのは間違いない。
なお、劇中ではビル達と散々いがみ合っていたが、4人組を演じた中の人達は撮影現場で他の子役ととても楽しく過ごしていたとの事。

  • “それ”
言うまでもなくペニーワイズの事を指している。



【登場人物】

ルーザーズ・クラブ

  • ビル・デンブロウ(演:ジェイデン・リーバハー/日本語吹替:田谷隼)
主人公。
吃音の内気な少年で8カ月に起きた弟ジョージーの悲劇を忘れられずにいる。
ペニーワイズとの対決に挑む中で、ルーザーズ・クラブのリーダーとなる。


  • ベバリー・マーシュ(演:ソフィア・リリス/日本語吹替:近藤唯)
ヒロイン。
ルーザーズ・クラブの紅一点である赤毛の少女。
父親から虐待を受け、学校では他の女子からイジメの標的にされて孤立している。
更には「色々な男と関係を持っている尻軽女」という噂を流されて一部の大人からも白い目で見られる等、1990年版以上に悲惨な日々を過ごしているのだが、それらの不遇にもめげない強い精神と前向きな明るさを持つ。ビルの事が気になっている。
1990年版と比べると大人びたJCな容姿で初登場時は髪を1本に結った長髪であったが、のちにショートヘアにイメチェンしてボーイッシュな雰囲気になった。
下着姿でビル達と水浴びをするシーンは必見。マジでそこ代われ


  • ベン・ハンスコム(声:ジェレミー・レイ・テイラー/日本語吹替:田村睦心)
勉強好きのメタボ少年。
不器用で気が弱く、学校では周囲から馬鹿にされているいじめられっ子であり、故に似たような境遇のベバリーに思いを寄せている。
日頃から図書館に通っており、そこでいち早く町の異常性を知る事になる。
別の世界では逆にいじめっ子だった。


  • リッチー・トージア(演:フィン・ウォルフハード/日本語吹替:平田真菜)
ビルの親友。
早口のお調子者で分厚い眼鏡がトレードマーク。
ちなみに中の人もピエロ恐怖症である。


  • スタンリー・ユリス(演:ワイアット・オレフ/日本語吹替:地蔵堂武大)
ラビの父を持つユダヤ系の少年。
猜疑心が強く几帳面。13歳になり、バルミツバ(ユダヤ教の成人式)を控えるが……。
別の世界では青い異星人に育てられていた。


  • エディ・カスプブラク(演:ジャック・ディラン・グレイザー/日本語吹替:小林由美子
病的なまでに過保護な母親に悩まされている喘息持ちの少年。
前述の家庭環境の影響で神経過敏となり、日頃から薬や喘息吸入器等が入ったポーチが手放せない。


  • マイク・ハンロン(演:チョーズン・ジェイコブ/日本語吹替:渡辺拓海)
黒人の少年。
火事で両親を亡くしており、現在は祖父の精肉業を手伝っている。
自宅学習をしていたが、ビル達と同じくヘンリー達に目をつけられたのをキッカケにルーザーズ・クラブの仲間となる。
ちなみに中の人はミュージシャンでもある。


バワーズ・ギャング

  • ヘンリー・バワーズ(演:ニコラス・ハミルトン)
不良のリーダー格。残念なイケメン
上記にある通り、日頃からビル達を虐げているが、その一方では警察官の父親に対しては頭が上がらない。
そのような意味では、ビル達とはある意味で似た者同士と言える。


  • ヴィクター・クリス(演:ローガン・トンプソン)
ヘンリーの仲間。
金髪の横分けが特徴。こちらも残念なイケメン


  • ベルチ・ハギンス(演:ジェイク・シム)
ヘンリーの仲間その2。
やや肥満体型でキャップ帽がトレードマーク。


  • パトリック・ホックスティター(演:オーウェン・ティーグ)
ヘンリーの仲間その3。
茶髪のウェーブヘアが特徴。こちらも残念な(ry
中盤にて下水道の中でペニーワイズに襲われてフェードアウト。その後、彼の捜索願が出された。


“それ”

  • ペニーワイズ(演:ビル・スカルスガルド/日本語吹替:多田野曜平
今やホラー界で有名な恐怖のピエロ。
1990年版では髪が赤でカラフルな衣装だった外見に対し、本作では髪がオレンジで白を基調とした衣装に一新されている。
なお、ペニーワイズ役に抜擢された中の人は素顔がかなりのイケメンで役作りのために曲芸師について道化師になるトレーニングを受けていた。
その一方では、1990年版でティム・カリーが怪演したペニーワイズのこともあって撮影時は「完璧に演じないといけない」というプレッシャーを感じたとの事。


その他

  • ジョージー・デンブロウ(演:ジャクソン・ロバート・スコット)
ビルの幼い弟。
1990年版と同じ流れでペニーワイズの餌食となるが、本作では排水溝に引きずり込まれる直前に右腕を食い千切られるというスプラッターなシーンが追加されている。


  • シャロン・デンブロウ(演:ピップ・ドワイヤー)
  • ザック・デンブロウ(演:ジェフリー・ポンセット)
ビルとジョージーの両親。
ジョージーの失踪が原因で現在はビルとの関係が冷え切っている模様。


  • アル・マーシュ(演:スティーブン・ボガート)
ベバリーの父親。
父子家庭でベバリーと2人暮らし。
本作ではベバリーに対して性的虐待を行っていた事が示唆されており、単純に暴力的なDV男だった原作や1990年版と比べると偏執狂的な人間性が強調されている。


  • ソニア・カスプブラグ(演:モリー・アトキンソン)
エディの母親。
肥満体で過保護な毒親。おまけにベバリーの噂を鵜呑みにしている大人の1人であり、中盤ではベバリーに対して前述の噂を引き合いに出した罵声を浴びせていた。


  • リロイ・ハンロン(演:スティーブン・ウィリアムズ)
マイクの祖父。
「殺される側になりたくなければ、殺す側になれ」という過激な教育のもと、屠殺銃で羊を殺す仕事をマイクに強要しており、当のマイクからは嫌悪感を抱かれている。
かつてはホッケーマスクの殺人鬼に遭遇していたらしい。


  • バワーズ警察官(演:スチュワート・ヒューズ)
ヘンリーの父親。
中盤にて銃で悪ふざけをしていたヘンリー達を咎めていた。
しかしその一方では威嚇射撃でヘンリーをビビらせる等、彼もまた毒親と言える。←パンパンパン


  • デリーの大人達
大半が頼りにならない人間ばかりであり、「家族関係の希薄さ」と「大人たちの無関心」が非常にストレートに描写されている。



余談

ペニーワイズのキャスティングに関しては当初は1990年版でペニーワイズを演じたティム・カリーがオファーされたが、当の彼からは断られ、2人目のベン・メンデルソーンは報酬面で折り合いがつかずに辞退。
そして、3人目のウィル・ポールターは一度引き受けたものの、撮影が1年間延期された関係でスケジュールが合わなくなる形で辞退してしまい、最終的にビル・スカルスガルドに決まった。

ベバリー役は当初クロエ・グレース・モレッツの名前が挙がっていたが、撮影の延期が原因で白紙となった。



Chapter 1



追記・修正は目の前に赤い風船が現れてからお願いします。

















27 years later

Pennywise Returns


IT:Chapter 2


2019年9月6日全米公開



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