SCP-1626-JP

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SCP-1626-JP - (2019/10/16 (水) 00:45:03) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2018/07/25 Wed 20:50:18
更新日:2024/02/13 Tue 00:31:59
所要時間:約11分で読めます






確保、収容、保護、破壊。



SCP-1626-JPはシェアード・ワールド「SCP Foundation」に登場するオブジェクト(SCiP)のひとつ。JPのコードが示す通り日本支部の管轄である。
項目名は「大蝗害」。オブジェクトクラスはSafe。


蝗害とは、バッタ類が大量発生し、群生して付近の植物を食べつくしてしまう現象を指す。大きなものになると航空機の飛行を妨げる程にもなり、アフリカなどでは災害の一種にまで認定されるほどの大きな被害をもたらす。

勿論項目名が大蝗害なので、このオブジェクトはバッタである。少なくとも見た目は。
サバクトビバッタといわれるバッタに外見が酷似しているが、習性や身体的特徴などは全ての種と異なる未知の生物である。ちなみにサバクトビバッタも蝗害を起こす。
SCP-1626-JPは何も食べなくとも不明な原理で栄養を補給し、生存することが出来る。この特性から寿命は存在しないと思われている。
なぁんかキナ臭くなってきたよなぁ?

このオブジェクトの異常性は増殖にある。
このオブジェクトを他者が視認した場合、増殖を開始する。外見を記憶するに従い1匹あたり2~3匹/分のペースで分裂する。
どっからそんな質量が出てきたんだとかそんなことはどうでもいい。このオブジェクトが大規模収容違反してしまえば、凄まじい速度で増えていく。例のケーキやバイバイン問題を彷彿とさせられる、とても危険なオブジェクトである。

幸いにして、外見さえ見なければ問題ない。報告書を見るだけで異常性が発揮するものでもないし、記憶処理で増殖は止まる。
そして、いくら増えようとも破壊すればいいのである。幸いにしてこの手のオブジェクトに多い破壊耐性が無い。踏みつぶせばその辺のバッタと同じだ。
ただまあ全部破壊してしまうのは財団の理念である確保、収容、保護に反するため、一定数を確保したうえで発見された場所であるサイト-CN-21の密閉された収容コンテナに収容されている。
あん?JPオブジェクトなのにCN?と思うかもしれないが、財団では支部のある国で発見されたオブジェクトが本部管轄になっていたり、フランス支部でポーランドのオブジェクトを収容していたりとそのへんは日常茶飯事なので問題ないだろう。



追記、修正はバッタを踏みつぶしてからお願いします。








































SCiPNET

SCP-1626-JPについての情報を開示します、ログインID及びパスワードを入力してください。
ログイン履歴は記録情報セキュリティ管理室(RAISA)によって常時監視されており、位置情報についても同時に収集されます。
警告:不正アクセスは厳に禁じられています、保持セキュリティクリアランスレベルに関わらず許可された情報以外にアクセスした場合即座の終了、人格破壊といった不可逆な制裁を与えられる可能性があります。付与された権限外の情報にアクセス可能となっている場合、RAISAにその旨を報告して下さい。


職員コード:SiteCN██-26_████
パスワード:***********


認証を確認しました。ようこそ。担当職員様。




当該報告書の読了確認時もしくは閲覧開始から5分後、 当報告書はコピーを保存した上で自動的に削除されます。

まぁ、最近のJPオブジェクトがこんな簡素に終わるわけがない。仮にも5周年記念コンテストであるベンチャーコンテストへの応募作品でもあるわけだし。

時は20██/██/██。オブジェクトの急激な増殖による小規模な収容違反が発生した。█研究員が報告書を閲覧した際に条件を満たしたのが原因だと思われている。
そう、異常性が強化されたのである。今、このオブジェクトが増殖する条件は以下である。
  • オブジェクトの外見
  • オブジェクトのアイテム番号
  • オブジェクトのオブジェクトクラス
なお、外見以外が視認された場合、全個体での一斉増殖を開始する。こうなると最早セーフなどと言っていられないため、オブジェクトクラスは収容難易度低から収容難易度中へと変更された。
ちなみにオブジェクトは事案後に全て焼却処分され、オブジェクト群は山間部に位置する収容サイト-CN-██へ移管された。

どのようにしてオブジェクトがアイテム番号やオブジェクトクラスを認識するのかは分かっておらず、新たな異常性を発揮されても困る為、報告書にはクリアランスレベル4機密保持が施されており、詳しい調査は中国支部運営委員(O-5やら日本支部理事みたいな面子)によって凍結されている。
当報告書の読了を確認しました。プロトコルに従って記事の削除が行われます。
この報告書はアーカイブされています。更なる情報へのアクセスにはO5権限が必要です。

追記、修正はバッタを踏みつぶしてからお願いします。






































当該報告書の読了確認時もしくは閲覧開始から5分後、 当報告書はコピーを保存した上で自動的に削除されます。

まだ終わらない。20██/██/██に再度収容違反が発生した。
オブジェクトの急激な増殖によってコンテナがぶっ壊れる程増えたオブジェクトはサイト-CN-██を制圧。当然ながら職員がいるために際限なく増殖していった。
ちょっと想像してほしい。自分の自室がバッタでまみれていたらどうだろうか。筆者なら間違いなく気絶する。
それは財団でも似たような感じなようで、バッタの大群によって収容されていた多くのSafe・Euclidクラスオブジェクトが収容違反、サイトは放棄、職員は全て死亡したとみなされ、財団内外への情報隠蔽が実施された。ついでにオブジェクトクラスも収容難易度高へと変更。
どうもこの時点でオブジェクトの破壊措置命令の希望が出された模様だが、全破壊して灰にしてもなお異常性が残っていた場合、NK-クラス"グレイ・グー"世界終焉シナリオを引き起こす可能性がある為に却下された。

さらには、シェルター内部で無人で記録された収容サイト-CN-██の監視映像から人員の更なる侵入がないにも関わらず、様々な地点でオブジェクトが増殖していることが確認。
増殖地点の多さと職員の脱出が確認されていないことからオブジェクトの直接視認の可能性は否定されており、O5評議会外部の人員による報告書の閲覧の可能性が浮上している。
当報告書の読了を確認しました。プロトコルに従って記事の削除が行われます。
ここの報告書はアーカイブされています。次の情報にアクセスしてください。

追記、修正はバッタを踏みつぶしてからお願いします。





































さて、ここまでいろいろやらかしてくれたバッタ共だが、20██/██/██に無力化された。Neutralized認定である。
バッタに制圧された区域-CN-██周辺に設置されていた財団監視施設の1つを、身元不明の武装した集団が鎮圧し、監視体制の維持が不可能になる事態に。財団ちょっと今回やらかしすぎない?

遅れて向かった機動部隊の到着時にはすべてが終わっており、何らかの戦闘の跡とともに無力化されたSCP-1626-JP群と衰弱・死亡した職員が発見された。前述した武装集団によるものではないとわかっているが、それにしてもよく生きてたなオイ。
なお、異常性は破壊により無力化されており、この事実を受けオブジェクトクラスがKeterからNeutralizedへと認定された。


収容サイト-CN-██内部の異常存在を無力化した武装集団の身元は、現在も未特定であり、真相は闇の中である。






















なにがなんだかさっぱりだ!解説をよこせ!

オーケイ、わかった。財団アニヲタ支部職員お得意の第四の壁を介したメタ的解説をさせていただこう。

SCP-1626-JPは、先述した通り『見たら増えます』なバッタである。
逆に言えば見なけりゃ増えないんだからオブジェクトが発見された中国サイトに見えないように放り込んでおいた。
此処までがリビジョン1である。

それで首尾よく終わらなかったのが財団らしいというか、職員が報告書を読んでアイテム番号とオブジェクトクラスを視認。なぜか異常性が強化されていたために収容違反し、一気に膨れ上がったため取りあえず燃やして殺処分した。
で、全部破壊するのは財団の理念の反するのと灰も増殖したら面倒だと意見が出たために中途半端においておいた。
そのせいでもっと増える羽目になったわけだが。

ちなみにリビジョン2-3間での増殖の要因は、一匹逃げ出してたよ説、後述する05議会が報告書見ちゃったよ説、第四の壁から我々が見ちゃってたよ説などいろいろあるが、真偽は定かではない。
なんにせよ滅茶苦茶増えた結果コンテナが破壊、毎秒全個体での分裂を繰り返した結果サイトがバッタに制圧されてしまったというわけである。

此処で出てくるのが05(ゼロゴー)議会である。
05議会はCNの要注意団体であり、O5を騙りクリアランスを突破しては文書の改竄をする地味に厄介な奴らである。
AWCYのように自身らが手を出した証として、改竄した文章には大抵、05-[英単語の頭文字]というような拍子で署名されている。

こいつらがいつものように財団データベースの海を漂っているとSCP-1626-JPの報告書を発見、配下を向かわせて全ての個体を終了し、財団へ『理念通すのはええけども、別に壊してもかまへんやんけ?そこんとこどうなん?』と文書を送ったというのが事の顛末である。

え?まだわかりにくい?じゃあこうしよう。

ヘ只0´<見たら増えるで

見なけりゃいいわ捕まえたれ>(´・ω・)

ヘ只0´<なら強くなるわ 番号見たら全員で増えるで

フーンこんなオブジェクトあるんか>( ´_ゝ`)

ヘ只0´<めっちゃ増えたで

殺せばいいわ燃やせ>(´・ω・)

まぁ待てむやみに破壊するのはイクナイ>(・A・)

ショボーン>(´・ω・)

ヘ只0´<もっと増えてサイト制圧したったwwwww

どうするんやコレ>(´・ω・)

(´Д`)<なんか財団やらかしとるな……手を貸してやるか

(´Д`)<全部潰したわ 確保収容保護もいいけど、徹底破壊も併せたらもっといいと思うけどな……

これでわかっていただけただろうか?雑とか言うな


追記、修正は確保・収容・保護・破壊の理念を掲げてからお願いします。

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