SCP-1162-J

「SCP-1162-J」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

SCP-1162-J - (2019/02/24 (日) 22:13:57) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2019/02/24 (日) 20:40:40
更新日:2024/02/17 Sat 17:42:17
所要時間:約 5 分で読めます





エージェント███████はSCP-1162-Jの迅速な封じ込めを促した後、指示に背いてSCP-1162-Jを消費し、まもなく自殺しました。



SCP-1162-Jは、怪異創作コミュニティサイト「SCP財団」に登録されたオブジェクトである。オブジェクトクラスはSafeだが、(おそらくKeterへの)見直しが検討されている。

……-Jという表記で嫌な予感がしたそこの君、この先は自己責任で突っ走ってほしい。

概要

さて、このオブジェクトを端的に説明すると、
サンドイッチである。
……Keterへの見直しが検討されていると聞いて、物怖じしていたであろう諸君を拍子抜けさせてしまったかもしれないが、このオブジェクトはサンドイッチである。
精密検査の結果、SCP-1162-Jは一般的なベーコンサンドイッチと同じ形状だという事が判明した。
サンドイッチには二種類のチーズとベーコン、それからソース(成分不明)が挟まれている。
……何故SCiPとして収容されているのだろう。

SCP-1162-Jの恐ろしさを語る前に、まずは特別収容プロトコルについて説明しよう。

特別収容プロトコル


SCP-1162-Jは、バイオセーフティレベル4(BSL-4)の管理下で収容される。
BSL-4の保護下、及びクラスA化学兵器防護服を着用していない限り、このサンドイッチに触れることは許されない。
SCP-1162-Jに曝露(恐らくは食すこと)された人員は、検死の後火葬される。
収容が困難になった場合は、核による殲滅も許可される。

ちょっと待て。
たかがサンドイッチにそこまでする必要があるか?
特に三番目の文章。
曝露された人員は、検死の後火葬される。
これでは、SCP-1162-Jを食べた人物の死が確定しているようなものではないか。

では、このサンドイッチの恐ろしさを説明しよう。

異常性

このオブジェクトが異常であるとして収容された原因は、
本来パンであるはずのバンズが全く完全に鶏肉で構成されている
からである。
どう考えてもサンドイッチの定義からは逸脱している。
しかし、恐ろしいことに、SCP-1162-Jはサンドイッチなのである。
しかも、このサンドイッチ、非常に高濃度の塩分を含んでおり、食べた人物は大体心臓麻痺で死亡する。これが、先ほどの特別収容プロトコルの理由である。
厄介なことに、このオブジェクトを召しあがった人物の遺体には災害レベルの塩分が残ってしまい、近くにいる人々(BSL-4および防護服によって守られていない)にも悪影響を及ぼしてしまう。

経緯

SCP-1162-Jは、休暇中のあるエージェントによって財団に持ち込まれた。
財団はこのオブジェクトの早急な収容を促したが、エージェントは指示に背いて食べてしまった。その後、彼は自殺した。
彼の遺体からは高濃度のナトリウムが検出され、先ほどの異常性が確認された。
パッケージには”ダブルダウン”という文字が書かれている。
……聞いたことある人はもう勘づいてしまったかもしれない。
そして、パッケージに刻まれているロゴは……
KFCだった。
しかし、財団の科学者達は、同社がこのような、消費者から反感を買うような商品をデザイン、及び大量生産するとは思えない、という判断を下している。
さりげなくこのサンドイッチをdisっているような気がするのだが気のせいだろうか

その後の経過

実際、このオブジェクトにはかなりの数の人員が当てられたのであろう、その中の数人がこのような証言をした。
SCP-1162-Jは俺らを引き付けるような魅力を持っている…
実は、このオブジェクトは、先程の危険性を十二分に理解している人物に対しても、SCP-1162-J(を食すこと)に対する欲求を生じさせるのである。
その結果は、心臓麻痺。
危険すぎるので、(恐らく今までは固定制)当てられる人員は交替制を取られるようになった。

付録

まだ未確認の情報だが、財団の保護下にないSCP-1162-Jがかなり市場に出回るらしい。SCP-1162-Jが一般市場に出現することの危険性はこれまで散々説明してきた通りだ。全てのエージェントは現在の任務を解かれ、できるだけ多くのSCP-1162-Jを確保する任務に回される。一刻も早くこいつらを回収し、anomalous用バッグに収容するのだ。抜かるなよ。- Richard Stillmann、サイト██管理者
(日本語訳ページより引用)

補足

実はこの”ダブルダウン”サンドイッチ、第四の壁を隔てた我々の世界では、実際に販売されていたものである(お察しの通り、販売元はケンタッキーである)。

その見た目は、二つのフライドチキンの間から、二種類のチーズ、ソース、そしてベーコンがはみ出しているという、何とも禍々しく、見ただけで胃もたれしそうな、そして食欲をそそるものである。

元々はフィリピンの商品だったが、その後日本を含めた世界中で販売された。無論評価は二分されており、「夢の実現」と「罰ゲーム」と意見がくっきり分かれている。

発表当初から世界中で大きな衝撃と話題を呼んだが、それはSCP財団も例外ではなかったようで、結果このようなオブジェクトが作られる運びとなった。

SCP-1162-Jのディスカッションでは、Dr_Schubert氏により、次のような名言が残されている。恐らくは、”ダブルダウン”反対派の意見を代弁していると思われる。

「It's well deserved. That thing should burn in Hell. Burn like a candle.」
(このサンドイッチは罰を受けるに値する。このブツは地獄で焼かれるべきだ。蝋燭のように。)

追記・修正は、”ダブルダウン”サンドイッチを食してからお願いします。


CC BY-SA 3.0に基づく表示

SCP-1162-J - "Double Down Sandwich"
by MrUnimport
http://www.scp-wiki.net/scp-1162-j
http://ja.scp-wiki.net/scp-1162-j

この項目の内容は『 クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス 』に従います。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/