五等分の花嫁

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五等分の花嫁 - (2019/06/26 (水) 00:43:06) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2019/06/25 (火) 20:59:12
更新日:2024/03/21 Thu 19:22:25
所要時間:約 12 分で読めます




未来の花嫁は、五つ子の誰か…!!


五等分の花嫁とは週刊少年マガジンで連載中のラブコメディ。

●目次

◇概要

作者は春場ねぎ。
前作『煉獄のカルマ』と違って原作担当なしでの初の連載作品。

2019年6月時点で既刊10巻。
2019年1月からは1クールでアニメが放映され、2期の制作も決定している。

ヒロインの五つ子のうちの1人との結婚を控えた主人公の風太郎が五つ子と出会った高校時代を回想する場面から物語が始まっており、物語の要所要所で結婚式の場面が挟まれる。
花嫁の顔は描かれているがそれが五つ子の中の誰なのかまでは描かれていない。

作者によれば、ハーレムエンドはあり得ず、花嫁が誰かは最初から決まっているとのことである。
また、物語中では花嫁の正体、後述する上杉が小学校の時に会った少女の正体、しばしば登場する謎の少女「零奈」の正体などに繋がる伏線が作中通してこと細かに散りばめられている。
それゆえラブコメでありながら読者の間で「花嫁は誰なのか?」などの考察も盛んというミステリーのような異色作五等分の花嫁事件

作者曰くアニメ化を意識してつくった漫画とのことであり、そのかいあって早期にアニメ化が決定。
アニメのスタッフと相談しながらアニメ化の際の区切りの良さ(1クール分)を意識して物語は構成されている。
アニメも人気を博し、アニメ二期制作が決定した。


◇あらすじ

貧乏な生活を送る高校2年生・上杉風太郎のもとに、好条件の家庭教師アルバイトの話が舞い込む。
ところが教え子はなんと同級生!! しかも五つ子だった!! 
全員美少女、だけど「落第寸前」「勉強嫌い」の問題児!
最初の課題は姉妹からの信頼を勝ち取ること…!? 
毎日がお祭り騒ぎ!
中野家の五つ子が贈る、かわいさ500%の五人五色ラブコメ開演!!

アニメ公式サイトより


◇登場人物

◇主人公

◆上杉 風太郎
声 - 松岡禎丞
本作の主人公。高校2年の男子高生(後に3年生に進級)。2000年4月15日生まれ。
物語は彼の高校時代を振り返る回想という形で描かれている。
家はかなり貧乏であり、毎回昼食を学食で200円のご飯、漬物、味噌汁だけで済ませるような生活を送っていたが、父親のツテを通じて日当2万5000円(5000円×5人分)の五つ子の家庭教師のバイトの依頼が舞い込み、”5人全員を無事卒業させること”を条件にそれを引き受けることにした。

常に学年一位をキープする学年主席の優等生だが天才ではなく努力によって成績を維持する秀才タイプ。
真面目で努力家だが、無愛想で気があまり効かず、負けず嫌いでプライドが高くやや腹黒。
また、勉強以外のことには目を向けておらず、人付き合いすら価値のないものと見ていた。
それゆえに学校では友達はいない。
一方で過酷な家庭環境にありながら家族を恨んだりはせずかなり家族思い。
また、相手の気持ちや境遇に真摯に向き合い、寄り添おうとするような誠実で面倒見の良い一面や、一度決めたらやり抜こうとする責任感の強い面もある。

家庭教師開始当初はその性格や五つ子たちの抱える問題から姉妹からは反発されたものの、生活のためとその性格ゆえの意地から家庭教師を続ける。
その結果徐々に彼女らの抱える問題にも関わるようになり、元来の面倒見の良い性格もあってそれらの解決へ尽力し、徐々に姉妹からの信頼を得られるようになると同時に、好意も向けられるようになった。
が、それでも顔だけだと5人の見分けがつかない。
また、彼女達との触れ合いを通じて風太郎自身も変わり始め、勉強以外のことにも目を向け始め、他人との触れ合い方についても態度を改めた。
後に風太郎は家庭教師を始める前の自分を「教科書を覚えただけで全てを知った気になっている、凡人にもなれていないやつだった」と評している。
それ故に3年に進級した後は友達もでき始めた。

小学生の頃は不良少年で、髪も金髪に染めていたが、小学校の修学旅行先の京都で会った少女との触れ合いを通じて更生した。
と同時に、その少女が彼にとっての初恋の相手であり、今でも生徒手帳にその時に2人で撮った写真を入れている。
また、相手が5つ子のうちの誰かであることは分かっている。

ラノベの主人公よろしく自身に向けられている好意には全く気がついていない…かと思いきやそうでもなく、薄々気がついているものの、これまでの付き合い方や家庭教師としての立場、その他諸々の感情により気づかないふりをしている。


◇5つ子(中野姉妹)

本作のヒロインである一卵性の5つ子。
この中の1人が将来上杉と結婚することになる。

母親はすでに他界しているほか、実の父親も蒸発しており、現在一緒に住んでいる父親は母の再婚相手である。

以前はお嬢様学校に通っていたが、勉強についていけず落第しかけたため、2年進級時に風太郎のいる高校に転校してきた。
全員揃って成績が悪く(上杉曰く”IQが低い”)、勉強に関しては全員が赤点候補の問題児。
それ故に卒業を危ぶんだ姉妹の父親が家庭教師をつけようと考え、上杉が抜擢される。
四女の四葉を除いて当初は上杉に反発しており、授業を受けようともしなかったが、次第に上杉を認めていく。
2年最初の中間テストでは全員が5教科中4教科赤点の燦々たるものだったが、授業を受けるにつれて次第に成績が向上していき、2年の学年末試験には全員が全科目の赤点を回避しており、上杉が「卒業だけなら何も問題はない」と太鼓判を押すまでになっている。

タワーマンションの最上階に住んでおり、一応父親と合わせて6人暮らしだが、父親は仕事でほとんど家には帰ってこないため、実質姉妹だけの5人暮らし。
物語の中盤で父親への反発からタワーマンションを出て、5人で借りたアパートに引っ越している。
現在はそれぞれが小物や服装で個性を出しているが、小学生の時までは全員が同じ服装、同じ髪型をしていたため傍目には見分けが付かないほどそっくりであり、現在でも髪型などを揃えられてしまうとそれなりに付き合いのある上杉ですら見分けがつかなくなってしまうほどそっくり。


◆中野 一花

声 - 花澤香菜
中野家長女。
特徴はアシンメトリーのショートヘアとピアス。
得意科目は数学。

人をからかうのが好きな小悪魔的性格で、よく上杉のことをからかって楽しんでいる。
一方で長女という立場もあり面倒見が良いお姉さん気質で、家にいない父親に代わって他の姉妹の保護者的な立ち位置にいる。
それ故に上杉が姉妹の扱いに苦慮した際にはアドバイスを送っているほか、上杉に対してもお姉さんぶることが多い。
一方でそれらが過ぎて他の姉妹のことを優先しすぎる傾向にもあり、自分自身を犠牲にしてしまいがちな面もある。
また、自身の身の回りについてはかなりズボラであり、自室はかなり汚く寝る時も半裸というありさま。

当初は姉妹たちにも内緒にしていたが、実は駆け出し中の女優であり、上杉の授業に参加しようとしなかったのも受ける予定のオーディションの準備と折り合いがつかなかったため。
まだチョイ役しかもらっていないが、所属事務所の所長をはじめとした関係者からは才能があると評されている。
元々上杉に対しては特に反発心は抱いておらず、自身の夢を上杉が後押ししてくれたこともあり、オーディション終了後からは上杉の授業に参加するようになる。

自身の夢を応援し続けてくれている上杉に対して次第に好意を持ち始めるが、一方で前述の他の姉妹を優先しすぎる傾向や、三玖の上杉に対する想いを知っていたこともあり、そのジレンマに苦しむことになる。
後に四葉の言葉で吹っ切れ、他の姉妹のために自身を犠牲にすることを止めるが、それと同時に三玖や二乃の存在もあり焦りを覚え始め…


◆中野 二乃

声 - 竹達彩奈
中野家次女。
特徴は黒いリボンとツーサイドアップ。
得意科目は英語。

五つ子の中では一番勝気で毒舌家。
料理上手であり、中野家では料理を担当する。
また、オシャレと流行に敏感で社交性もあり、学校では友達も多い。
三玖曰く面食いでワイルド系が好みとのこと。

一方で勝気な態度とは裏腹に本質的にはかなり繊細な性格。
五つ子の中でも特に姉妹を大事にしており、姉妹の現在の関係をとても大切に思っている。
それ故に姉妹の関係を変えてしまいかねない上杉のことを強く警戒しており、上杉が家庭教師を始めた当初は最も強く反発していた。
しかし、上杉がめげずに家庭教師を続けていることと、姉妹のために奮闘する姿勢を少しずつだが認め始め、徐々に態度を軟化させていった。

臨海学校で肝試しの仮装用の金髪のカツラを被った上杉に、彼とは気がつかずに(夜だったことと上杉がとっさに”風太郎の親戚の金太郎”と名乗ってしまったことが原因)一目惚れし、告白までしたが、結局はその正体が上杉であることを知ってしまう。
一度は憤慨したものの、その時に上杉が発した「人は変わっていくのは避けられない。過去を忘れて受け入れて行かなくちゃな」という言葉に感じ入り、姉妹の関係を変えないことに固執するのをやめ、変わりゆくことも受け入れていくことを決意した。

依頼上杉に対して反発することをやめたが、それと同時に上杉を強く意識し始めるようになり、学年末試験後に上杉に告白し、彼にその意識がないことを理解した上で「対象外ならば無理にでも意識させてみせる」と宣言した。
それ以来、上杉のバイト先で自分もバイトを始めるなど、「ブレーキの壊れた暴走機関車」と例えられるほどに積極的なアプローチをしている。


◆中野 三玖

声 - 伊藤美来
中野家三女。
特徴は斜め分けのセミロングといつも首にかけているヘッドホン。
得意科目は社会。

一見無口でミステリアスな印象だが、実際は自分にあまり自信がなく、自分にできることは他の4人にできて当たり前だと考えている。
口数が少ないのも内気で人付き合いが苦手な故のこと。
一方で性格には裏表がなく、実は顔に出にくいだけで他の姉妹と比べると自分の感情を素直に出す方でもある。

大の歴史マニアで、その知識は上杉をも凌ぐ。
一方でその趣味を恥ずかしく思っていたが、上杉に「自分が好きになったものを信じろ」と激励されたことと、「他の4人にできることは三玖にもできる」と励まされたことで上杉に心を開き、授業に参加するようになった。
以来上杉に対して好意を抱くようになり、不器用ながらも上杉にアプローチし始める。
当初は他の姉妹に対して負い目を感じていたが、上杉の「勝負は平等ではなく公平に」という言葉で吹っ切れる。
姉妹の中では最初期に上杉への好意を自覚したため、上杉に対してデレる場面が特に多い。

特技は他の姉妹への変装。
逆に運動と料理が苦手で、今のところ三玖の料理を美味しいと評したのは貧乏舌の上杉だけ。
一方で上杉の好みが「いつも元気」「料理上手」*1であることを気にしている。

一時は教師と生徒の関係のままでは上杉との関係はずっと変わらないのではないかと思い悩んだこともあったが、紆余曲折を経て教師と生徒としてのだけでは無いものもある事を感じ取った。
以来、勉強以外のことでも自分を好きになってもらえるよう努力することを決意し、料理など勉強以外のことにも積極的に取り組み始める。


◆中野 四葉

声 - 佐倉綾音
中野家四女。
特徴はボブカットと大きなリボン。
得意科目は国語。

姉妹の中では一番快活で明るく人懐っこい性格。
4人の中では一番子供っぽく、嘘をつくのも下手。
姉妹の中では唯一最初から上杉に対して協力的な姿勢を見せており、上杉に授業も最初から参加していた。

一方で姉妹の中で一番バカであることを自他共に認めており、上杉の授業を最初から受けていたにもかかわらず成績も一番悪い。
上杉曰く「やる気もあって頼りになるが一番の悩みの種」。
実は前の学校から姉妹が上杉の学校に転校してくることになった最大のきっかけは四葉が1人だけ落第してしまったことであり、それ故に、表面上は決してみせることはないが、内心では他の姉妹に対しては強い負い目と罪悪感を抱いている。

姉妹の中では一番運動ができ、運動部の助っ人としてしばしば駆り出される。
また、人の役に立つことを好む一方で、頼みごとを断りきることができないお人好しすぎる性格であり、そういった面が災いして勉強に集中して取り組むことができず、それが成績悪化の一因にもなっている。

後に上杉に対して上記の他の姉妹への負い目の気持ちを吐露したが、その会話の中で「姉妹で教え合うことでより習熟度が高められる」ということに気がついた上杉に「お前にも他の姉妹のためにできることがある」と諭され、学年末試験で全科目で赤点を回避した際には「初めて報われた気がします」と涙を流した。


◆中野 五月

声 - 水瀬いのり
中野家五女。
特徴はウェーブのかかった長い髪とアホ毛、星型の髪飾り。
得意科目は理科。
五つ子の中では最初に上杉に会った。

姉妹の中では一番真面目な常識人であり、姉妹も含めて誰に対しても敬語で話す。
一方で姉妹の中でもとりわけ頑固で意地っ張りな性格でもある。
勉強することに対しても姉妹の中では一番積極的だが、まだ家庭教師の話が出る前、上杉と最初に出会った際の非常にささいな出来事と上杉のデリカシーの無い発言がきっかけで上杉と喧嘩したことを根に持ち、上杉と互いに意地を張り合ったこともあって、上杉が姉妹のために努力してくれていることは認めつつも、上杉が謝罪するまでは授業には参加しなかった。
真面目な一方で姉妹の中で特に不器用で要領が悪い。
成績が悪いのも勉強の効率がよくないことや、一つの問題を解くことにこだわりすぎて試験時間が足りなくなるなど、そうした性格に起因するところが大きい。

幽霊やお化けの類が大の苦手。
姉妹の中では一番食い意地の張った性格であり、有名レビュアー「M・A・Y」としての顔を持つ。

実父が蒸発してしまったことを気にしており、恋愛に対しては潔癖な考えを持っている。
また、亡き母親に対しては姉妹の中でも特に強い想いを抱いており、月命日にも墓参りに行っている。
母親が教師だったこともあり、当初から教師になることを考えていた。
そのことについて母親の教え子の下田には「母親になりたいだけなんじゃないか」と諭されるが、姉妹で勉強を教え合ったことで「教えた相手にお礼を言われた時に感じた気持ちを大切にしたい」という自分なりの目指す理由を見つけ出し、改めて教師を目指すことを決めた。


◆写真の少女

本作のキーパーソン。
上杉が小学校の時に出会った少女で彼の初恋の相手であり、上杉は彼女とのツーショット写真を持ち歩いていた。
彼が勉強に取り組むきっかけを作った人物でもある。
その正体は五つ子の中の誰か。


◆零奈

本作のキーパーソン。
自信を喪失して思い悩んでいた上杉の前に上記の写真の少女の格好で突然現れ、彼に対して励ましの言葉を送った。
その正体は五つ子の中の誰か。
また、零奈というのは五つ子の亡き母親の名前である。


◇その他の登場人物

◆上杉らいは
声 - 高森奈津美
風太郎の妹。小学生。
上杉とは対照的に明るく社交的でしっかり者。
上杉家の家事全般を担当している。
一方で体があまり丈夫ではなく、しばしば体調を崩す。
上杉からは溺愛されており、家庭教師を始めたきっかけもらいはに少しでも楽をさせたいがため。
また、五つ子達からも気に入られており、可愛がられている。


◆上杉 勇也
声 - 日野聡
風太郎とらいはの父親。金髪。
早くに妻を亡くし、以来男で一つで子供2人を育ててきた。
かなりガサツな性格だが、子供2人のことはとても大切にしている。
中野姉妹の父親とは学生時代からの腐れ縁であり、その縁から風太郎の家庭教師のクチを見つけてきた。


◆中野家の父親
声 - 黒田崇矢
五つ子の父親。本名不明。
大病院を経営する医者であり、資産家。
五つ子の実の母親の再婚相手であり、五つ子の継父に当たる。
仕事が忙しいのかほとんど家には帰ってこない。
冷静沈着を通り越してやや冷酷とも取れるような性格。
五つ子達のことは彼なりに気にかけてはいるようだが、彼からほとんどコミュニケーションを取ろうとせず、その性格から五つ子達からは恐れられている。
五つ子達の成績不振を危惧し、腐れ縁である勇也を通して上杉に家庭教師を依頼した。
上杉の家庭教師としての腕前やその成果は認めているものの、一度上杉に「父親ならもっとちゃんとしろ」と啖呵を切られたことを根に持っており、「彼が嫌いだ」というなどやや大人気ないところがある。
上杉のことは娘の相手とは認めておらず、結婚式にすらなかなか参加しようとはしなかった。


◆前田
声 - 伊東隼人
五つ子や上杉の同級生。
一花に気があり、彼女を(実際は一花に変装した三玖)林間学校後のキャンプファイヤーに誘うが、フォローに回った上杉に邪魔されてしまう。
以来何かと上杉に突っかかってくるようになるが、いつの間にか上杉と仲良くなり、修学旅行では同じ班を組む。
その後同級生と結婚し、上杉達の結婚式にも参加している。


◆武田 祐輔
五つ子や上杉の同級生。
学園理事長の息子。将来の夢は宇宙飛行士。
試験ではいつも上杉に次ぐ2位で、彼も全国区レベルの秀才。
ややナルシスト気味ではあるが、不正を嫌う正々堂々とした性格。
上杉を一方的にライバル視しており、全国統一模試の順位を上杉と争う。
結果、ギリギリの差で上杉に敗れるが、以来上杉とは親交を持つようになり、修学旅行では同じ班を組む。



追記・修正お願いします。

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