オルドレイク・セルボルト

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オルドレイク・セルボルト - (2021/02/17 (水) 10:08:24) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/11/15 Thu 22:11:46
更新日:2024/03/31 Sun 13:14:23
所要時間:約 7 分で読めます




オルドレイク・セルボルトとはサモンナイトシリーズの登場人物である。
直接登場するのは1と3。両作における黒幕的存在である。


CV.徳丸完/山崎たくみ




【人物】

無色の派閥の大幹部、セルボルト家の当主。
無色の召喚師らしい狂気的な欲望と好奇心を持った人物で、それらを満たすためなら何でも利用するし非道も平然と行う。
その悪辣さはアヤに「人を憎いと思ったのは初めてです」とまで言わしめる。
正妻はツェリーヌ・セルボルトだが、彼女以外にも世界各地で様々な女性と子を生し、その遺伝子を持ったものはあちこちに存在する。通称「盛んの王」。誰がうまいこと言えと言った。

やや小心で神経質な面も強く、作中での振る舞いはかなり小者っぽい。
他人に裏切られて手痛い目を見ることも多く、しかも執念深いせいで正直プレイヤーからの評価は「小者」、「小悪党」、「ヘタレ」とロクなもんではない。
3で傀儡として召喚すると更に小者っぽさが際立つ。


が、召喚師としては間違いなく高位な存在。
というか下手をすれば召喚師としてはシリーズ最強の域。

  • 1度は失敗したもののサプレスの魔王を召喚する
  • 固有召喚獣、『砂棺の王』の圧倒的な強さ
  • 特別な存在でもないのに二属性が使用可能で、しかもどちらも極めている
  • 生身で暴走召喚が使用可能
  • 戦うことを躊躇っていたとはいえ、先生を一方的に追い詰める
  • かつては名声しか持っていなかったセルボルト家を一代で無色の最大勢力にまで上り詰めさせる

など、作中で語られただけでもとんでもない存在であることがわかる。
作中で登場している召喚師の中で、主人公勢を除くと彼に比肩し得るのはエクスとファミィくらいなものだろう。
レイム?あれは人じゃないし…


またPSP版3では初期クラスが『知りすぎた者』で、戦闘会話でも意味深な発言も多い。
世界そのものに関わるような“何か”を知ってしまい、そのため世界を変えようと活動しているらしいが……。

各作品での活躍

サモンナイト
ストーリー終盤、領主の城を制圧したバノッサを倒した一行の前に姿を現す。
そこで
  • パートナーが自分の子であり、かつて魔王召喚をしようとしたこと
  • 主人公はその失敗で呼ばれた存在であること
  • 主人公に宿る力は魔王のものであること
を明かし、主人公たちを自身の力で消し去ろうとする。

その後はしばらく出番は無かったが、正規ルート最終決戦時に再び相対。初めて彼とバトルすることになる。
ラスボスの前座的立ち位置で、強力な召喚術で襲ってくる…のだが、マップが狭く、しかもオルドレイクを倒せばクリアなのでダメージ覚悟で全員で取り囲んでフルボッコにしてしまえる。ぶっちゃけあんま強くない。


戦いの後、バノッサに対して 

「父は嬉しいぞ」

とさりげなく衝撃的な発言。
が、彼はバノッサに眠る「自分と母親を捨てた父親への憎悪」という感情を知らなかった。
しかも、その少し前にバノッサと兄弟のように連れ添ってきたカノンを殺害したこともあり、当然バノッサは激怒、オルドレイクは魔王の力を得た彼にあっけなく殺害される。
やっぱり小者である。

魔王ルートでは更にその小者っぷりがいかんなく発揮される。
魔王化した主人公にビビり、魔王の「力のみ」得たバノッサ共々フルボッコにされる(その後の展開はバノッサにとってどのルートより幸福なものだが)。
ここでは魔王戦がないためラスボスに繰り上がり昇格。が、魔王がパーティメンバーの存在意義を奪うレベルで強いのでやっぱりあんま強くない。


サモンナイト2
死亡しているので直接は登場しない。
だが、本作のラスボスであるメルギトスは本来もっと後の時代で復活するはずが、オルドレイクの行おうとした魔王召喚により溢れたサプレスの魔力によって予定より早く復活している。
つまり、出ていないにも関わらず物語の深い部分に悪影響をもたらしている。長い目で見れば超律者達のいるこの時代に蘇ったことで倒すことが出来たので良かったのかもしれないが…。

ちなみに、魔王召喚は次善の策で、元々は召喚兵器を狙っていたらしい。

サモンナイト3
やはりストーリー終盤に登場する黒幕的存在。
妻であるツェリーヌ、客分であるウィゼル・カリバーン、ヘイゼル率いる『紅き手袋』を引き連れ島に現れ、スパイであるイスラ・レヴィノスと帝国を裏切ったビジュを迎え入れる。
その後は無色の派閥らしく召喚獣の『採集』や剣を持つ先生への圧力を強めるなどしていた。
順風満帆にことが進んでいくが、途中イスラの裏切りに遭い負傷。ここまではボスらしい風格と余裕を見せていたが一気に小物化した。
イスラに裏切られながらも遺跡の力の習得という目的を達成するために島に残留、遺跡に手を出すが負傷も祟りこれも阻まれる。結局野望は潰え島から撤退する。

……と見せかけて、イスラが島の者たちに敗れたところで乱入、皮肉にもイスラの命を繋いでいた死ねない呪いを解き彼の命を奪った。まさに外道。

カルマルートでは剣に意識を委ねた先生により部下たち共々虐殺される。
ちなみに、彼が死亡すると1に繋がらないため、カルマルートが正史になることはあり得ない(なられても困るが)。

戦闘ではボス級ユニットが3人で固まってることを考慮しても、全盛期の若い頃であるからか、1より強敵。
上手くルートを選べば回避できるヘイゼルを、番外ルートを出すためには倒す必要がありしんどい戦いになる。
如何にウィゼルとツェリーヌをテンポよく撃破できるかがカギだが、本人の瀕死かツェリーヌ撃破で暴走召喚を使うので注意。

カルマルートでは更にボス級ユニットが増えるが、先生自身が強すぎるのであっさり倒せる。
あれ?なんかデジャヴ。

【サモンナイトU:X】
「サモンナイト4」から「サモンナイト5」までの空白の時間を描いた作品。

再誕の制錬者という存在によって全盛期の若い肉体で復活し、彼の忠臣として仕えている。
今まで張られていた伏線が全て回収されており、また本人自身もかつての小者とは思えないほどの活躍を見せている。
とくに任務に失敗した我が子への処分は叱責と説教だけで止め
実刑を下さず「次ちゃんとやれ」で済ませているのはゲームで描かれた彼のキャラクターからすると驚異的と言う他ない。

本編、とくに1での無様な小者っぷりは「老いの焦り」「最愛の妻を亡くしたことでタガが外れた」故とされており
全盛期の肉体で仕えるべき主を得た本作では本領発揮し、前線での働きから後方支援の雑務をこなす万能忠臣である。
後述するが、青年期の書生時代のことを鑑みると本来トップに立つより、誰かに仕える中間管理職がもっとも向いていたのかもしれない。

【知りすぎた者の来歴】

元々、召喚師を志す「持たざる者」な若者に過ぎなかったという。
血筋や後ろ楯が無いので蒼の派閥には行けない、金も無いので金の派閥も無理。
よって後に残るは外道の道。そこで見つけたのは、落ちぶれた無色の派閥の家系「セルボルト」家。
才ある若者を探していたセルボルト家の書生として迎え入れられ、令嬢の気まぐれによって若きオルドレイク青年は【禁断の書架】への立ち入りを許可された。

オルドレイクはそこで、無色の派閥を開いた始祖ゼノビスの残した「エルゴ碑文」の完本を見つけてしまった。

……彼は、自分が発見したエルゴ碑文を、書架の本来の持ち主であるツェリーヌにさえ結局打ち明かすことがなかった。
本人いわく「呪われている」と表現しようがないほどにエルゴ碑文に書かれた真実は猛毒だったのである。

始祖の志を正統に受け継ぐ者として立ち上がったオルドレイクは、その後ツェリーヌを妻に戴きセルボルト家の当主となる。
後々利用するための子種をあちこちにばら撒きつつ、ヤードのような有望な若者を育て
野望を実現するための『力』を手にするために3の島への侵攻のような数々の実験や暴虐を繰り返してきた。

その後は、ゲーム本編で描かれる通りである。

【関係者】

◆1のパートナー
1の物語のきっかけと言える人物。彼の実子である。魔王召喚の元々の責任者だったが、寸でのところで躊躇い、代わりに主人公を呼んでしまう。
2では番外編にてセルボルトの名を以って召喚獣を召喚しているが、これは自分の生まれや過去に向き合った結果だと思われる。
U:Xではパートナー四人の生まれた順が明らかになっており
クラレット(正妻ツェリーヌとの子)→キール(正妻ツェリーヌとの子)→ソル(妾腹)→カシス(妾腹)
となっている。

◆バノッサ
サイジェントの不良チーム、オプテュスのリーダーにして彼の息子。
元々は母親共々捨てた存在だったが、魔王召喚に際し器として目を付け、彼に召喚術を与えて裏から操っていた。
オルドレイクに真実を知らされた際、激昂し彼を殺害した。

◆ツェリーヌ・セルボルト
妻。サプレスの高位召喚士で、高度な召喚治癒や、悪魔との契約による強力な術行使ができる。
アルディラの読みによると、セルボルト家がオルドレイクの才能を取り込もうとした…すなわち政略結婚であり入り婿。
作中では完全にオルドレイク上位だが、その実かかあ天下な面が大きい。政略結婚ながら夫婦仲は上々な模様で、外道行為を視野に入れなければ結構微笑ましい夫婦……かもしれない。
ただし、それだけにオルドレイクの女性関係に関しては内心憤慨しているようで、PSP版『3』の傀儡召喚でツェリーヌとヘイゼルを一緒に出撃させると、
戦闘前会話でヘイゼルを「泥棒猫」と罵倒し、彼女に「好きでこうしているわけじゃない」「嫉妬しないで」と返される修羅場が展開される。
また「あの人を変えてしまったのは私だから…」と、何やら事情がありそうな発言も。
オルドレイクを裏切っていない貴重な人……だった。
+ U:Xのネタバレ
上述のアルディラの読みは全て当たっており、来歴の項で記した通りオルドレイクに【禁断の書架】の閲覧許可を与えた人物。
おそらく、エルゴ碑文読了前後で相当人格が変わったのだろう。立場が逆転し、オルドレイクを支える良き伴侶となった。

晩年、セルボルト家の跡継ぎであり夫の意志を継ぐ正当な後継者である我が子を産むために、身体に負担のかかる術を施した。
結果、キールを産み落とした代償として彼女は死去。
以降、彼女の死を無駄にしないためにもオルドレイクの狂気はさらに加速することとなる。

しかし死後、最愛の我が子であるキールを犠牲にされたことから彼女はオルドレイクから離反。
U:X主人公のミコトの力を借りてこの世に干渉する機会を得、もう一人の我が子であるクラレットと共同でキールを救う。
ミコトの厳しい教師として変わらず彼に協力し続けており、結果的にオルドレイクと敵対する立場にある。

ヤード・グレナーゼ
オルドレイクがかつて滅ぼした村の生き残りにして彼の弟子。彼に無色としての教育を施していたが、偶然ヤードが真実を知ったため裏切られた。
オルドレイクは彼の才能を認めていたらしく、裏切ったヤードと再会した際は強く失望していた。
傀儡としてオルドレイクを召喚した際行われる戦闘会話では妙な仲の良さを発揮。意外と師弟間は良好な関係だったのかもしれない。

◆ウィゼル・カリバーン
オルドレイクの武器を作る客分にして用心棒。オルドレイクの狂気のこもった武器を作り出すが、その一方で彼の狂気を超える想いのこもった武器を打ちたがっていた。
本人は善悪に囚われておらず、自身の納得いく武器を作るためにオルドレイクに同行しているようだ。
が、1の時点ではその思想を改めたのかオルドレイクに肩入れしたことを後悔しており、魔剣から発想を得たと思われる『サモナイトソード』を打ち主人公に託す。
+ U:Xのネタバレ
なお、1でオルドレイクの装備武器であった「覇王の剣」もまたこの人の作品だったことが明かされる。
オルドレイクでは使いこなせなかった魔剣であり、新たな主である再誕の制錬者「レイ」に献上された。


こうして見ると彼は関係者のほとんどから離反/裏切りに遭っている。





「ストレスが原因でしょうか?毛根が弱っています。このままでは近い将来、確実に…」
「言うなああぁァーーーーーッ!!」

追記・修正は魔王を召喚してから

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