特捜戦隊デカレンジャー

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特捜戦隊デカレンジャー - (2021/09/14 (火) 18:07:56) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2009/08/11 Tue 23:26:48
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 7 分で読めます

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#center(){#ref(http://news.mynavi.jp/news/2015/04/09/254/images/001.jpg)}
#center(){画像出典:特捜戦隊デカレンジャー©東映,テレビ朝日,バンダイビジュアル}


#center(){
&bold(){S.P.D.}…


&bold(){&big(){&font(#ff0000){S}}PECIAL.&big(){&font(#ff0000){P}}OLICE.&font(#ff0000){&big(){D}}EKARANGER.}


燃えるハートでクールに戦う5人の刑事達。


彼らの任務は、

地球に侵入した宇宙の犯罪者達と戦い、

人々の平和と安全を守ることである!
}




*【概要】
[[スーパー戦隊シリーズ]]第28作目。2004年放映。

21世紀初の職業戦隊であり、刑事もののドラマに[[S>宇宙刑事ギャバン]][[F>宇宙刑事シャリバン]][[要素>宇宙刑事シャイダー]]をプラスし、子供から大人まで楽しめる作品となった。
そのため、敵(犯人)は宇宙から地球にやって来た異星人。

また、レギュラーキャラの個性溢れるキャラクターも好評で、それぞれが主役を務める回ごとに熱血刑事モノ、ハードボイルド、人情派刑事…等々、幅広い作風がウリとなる。
特にヒロイン二人は専用のエンディングテーマまで作られた。
スーパー戦隊シリーズでは珍しく、他社とのコラボレーションを実現させた。デカレンジャーの場合は牛角。

また、アメリカのリメイク作『[[パワーレンジャーS.P.D.>パワーレンジャー・S.P.D.]]』に登場したレッド専用強化装備『バトライザー』は、Vシネマ『魔法戦隊マジレンジャーVSデカレンジャー』に逆輸入された事で話題を呼んだ。

2011年には、『パワーレンジャーS.P.D.』が日本の東映チャンネルでも原作キャストによる吹き替えで放送された。
そして2015年10月11日、Vシネマ『特捜戦隊デカレンジャー 10YEARS AFTER』がリリース。スーパー戦隊35作記念作品『[[海賊戦隊ゴーカイジャー]]』とは異なるバン達の未来が描かれている。

更に、2017年6月には[[宇宙刑事ギャバン]]とのクロスオーバー作品「スペース・スクワッド」が公開、7月にはVシネマとしてリリース。
その一環として、スーパー戦隊シリーズ第41作「[[宇宙戦隊キュウレンジャー]]」とのクロスオーバー回も2017年6月11日に放送される。
デカレンジャーの人気はまだまだ衰えるところを見せない…!
ちなみに、21世紀に入ってからは唯一、[[前作>爆竜戦隊アバレンジャー]]とメインライターが同じ作品だったりする。


*【ストーリー】
地球に様々な星の宇宙人が移民するようになった時代、宇宙人による犯罪も多くなった。犯罪を起こす宇宙人を通称「[[アリエナイザー>アリエナイザー(特捜戦隊デカレンジャー)]]」と呼ぶ。

アリエナイザーに対抗するために結成されたS.P.Dの地球署に配属された青年・赤座伴番(バン)はデカレンジャーの一員となってアリエナイザーの事件に立ち向かう。




*【登場人物】

**●地球署
地球署のメンバー6人の名字は著名な作家、名前はそれぞれお茶の名前から来ている。

***&color(whitesmoke,red){赤座伴番/デカレッド 通称「バン」}
(演:&ruby(さいねい){載寧}龍二(現:さいねい龍二))
&b(){&color(whitesmoke,red){「一つ!非道な悪事を憎み!」}}
明るい熱血漢だが、突っ走りすぎて周りが見えなくなる事もしばしば。
また女性に弱く、かなり惚れっぽい性格。反面、女性からの気持ちにはかなり鈍い。
それでも、いざと言うときには頼りになる&b(){&color(whitesmoke,red){「ファイヤーボール」}}。
会話に四字熟語を頻繁に使い、それを報告書にも使っているらしい。
二丁拳銃による戦闘術「ジュウクンドー」の名手であるが、
実は直感型の天才でもあり、彼の発した何気ない一言や行動が事件解決の糸口になっている事も少なくない。
名前の由来はイギリスの推理作家「アガサ・クリスティ」と「番茶」。
Vシネマ「マジレンジャーVSデカレンジャー」ではレスリー星のS.P.D.である&font(#ffb74c){マリー・ゴールド/デカゴールド}にぞっこん中で嫁候補としてるのが判明している。

***&color(whitesmoke,blue){&u(){[[&color(whitesmoke,blue){戸増宝児/デカブルー}>デカブルー/戸増宝児]]} 通称「ホージー」}
(演:林剛史)
&b(){&color(whitesmoke,blue){「二つ!不思議な事件を追って!」}}  
一見クールで無愛想だが、バンに負けず劣らず熱い性格。早い話が[[ツンデレ]]。
デカレンジャーのリーダーであり、常に的確な指示を出す完璧超人だが、逆境にやや弱く、ハードボイルド回はもっぱら彼が主役となる。
射撃・狙撃が得意。
基本的には努力型の天才であり、上記の実力も絶え間ない努力によって培われたものである。
常に英語混じりな話し方をする。
妹がおり、彼女も和製英語をよく使う。
名前の由来はアメリカの推理作家「トマス・ハリス」と「焙じ茶」。

***&color(whitesmoke,green){江成仙一/デカグリーン 通称「セン」}
(演:伊藤陽佑)
&b(){&color(whitesmoke,green){「三つ!未来の科学で捜査!」}} 
穏和でおっとりした性格で、メンバー間の緩衝材的存在。だが怒る時はとても怖い。ミステリー回及び、人情噺回は彼が主役を務める。
逆立ちをする独特のシンキングポーズで、様々な謎を解明する切れ者。敵陣ド真ん中で逆立ちすることもあるが、逆立ち中でもある程度敵の迎撃をしてたりする。
先に述べたように主役でピックアップされる回ではミステリーめいたエピソードも多くその際にマークした容疑者と思しきキャラにねちっこく質問攻めするさまはまるで右京さんや刑事コロンボ、古畑任三郎を思い起こさせる
その性格からか、同性のみならず異性にも好かれやすい。後にウメコとは[[ある事件>ヒロノブ(特捜戦隊デカレンジャー)]]が切っ掛けでフラグを立てた。
彼のキャラソンは一聴の価値あり。
名前の由来はアメリカの推理作家「エラリー・クイーン」と「煎茶」。
 
***&color(black,yellow){&u(){[[&color(black,yellow){礼紋茉莉花/デカイエロー}>デカイエロー/礼紋茉莉花]]} 通称「ジャスミン」}
(演:木下あゆ美)
&b(){&color(black,yellow){「四つ!良からぬ宇宙の悪を!」}}
クールビューティに見えるが、根はさっぱりしたお姉さん。頻繁に死語を使う。
普段は手袋を嵌めているが、素手で人や物に触ると対象物の思念を読みとる事が出来る超能力者(早い話、[[サイコメトラー>サイコメトラーEIJI]])。その為、彼女が主役の回は過去絡みのサスペンスタッチなものとなる。
それ故に家族から勘当されて後アリエナイザーに襲われた所をボスに助けられ、S.P.Dに入る。異星人の男性に好かれやすい。
10年後Vシネマでは本編で知り合ったエスパー少年日渡氷狩(演:上村祐翔&footnote(後に声優に転身。ちなみに本編・10年後通して同氏が引き続き演じている。子役が成長後の役をそのまま演じ続ける貴重な例。))と結婚し息子も誕生(名字も日渡に)。そしてネットムービー『ヒーローママ☆リーグ』でハリケンブルー・マジピンクとママ友になっていた。
名前の由来は「レイモンド・チャンドラー」と「ジャスミン茶」。

***&color(black,hotpink){胡堂小梅/デカピンク 通称「ウメコ」}
(演:菊地美香)
&b(){&color(black,hotpink){「五つ!一気にスピード退治!」}}
底抜けに明るくて子供っぽい甘えん坊だが根気のある性格。自称リーダー&font(l){(もとい珍獣)}で、よくホージーに&b(){&color(whitesmoke,blue){「お前が仕切るな!」}}と突っ込まれる。そのキャラの為か、彼女が主役回はコメディータッチなものになる。
お風呂大好きで、仕事のあとはアヒルやマーフィーと一緒に必ずお風呂に入る。
奇想天外な発想で事件を解決する。また変装が得意。
よくコンビを組むジャスミンやセンとは仲がいい。終盤、センとフラグを立てた。10 years afterでは婚約済みであることも明かされた。
リアルでは本編後[[レッドレーサー>激走戦隊カーレンジャー]]と結婚したりした。その後、レッドレーサーとは別れるも、2018年になって何と...(後述)。そして2019年には[[ネロ男爵>シャドーライン]]の[[声優>福山潤]]が盟友と営む事務所に移籍している。
名前の由来は「野村胡堂」と「梅昆布茶」。

***&color(navy,#afdfe4){&u(){[[&color(navy,#afdfe4){姶良鉄幹/デカブレイク}>デカブレイク/姶良鉄幹]]} 通称「テツ」}
(演:吉田友一)
&b(){&color(navy,#afdfe4){「六つ!無敵がなんかいい!」}}
宇宙警察本部特別指定凶悪犯罪対策捜査官・通称『特キョウ』から配属されたエリート刑事。最初はバン達を下に見ていたが、ヘルズ兄弟との戦いを経て見直す。そしてボスでも敵わなかった相手に打ち勝つ。
エリートであるものの、マイペースで心優しい性格。意外と年上好み。&b(){&color(navy,#afdfe4){「ナンセンス」}}が口癖。
特にバンを「先輩」と呼び、慕っている。
特キョウ秘伝の技術体系「正拳アクセルブロー」の使い手。
Vシネマ『轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』では、『特攻(ぶっこみ)のテツ』を名乗りアリエナイザーのヤクザ内に潜入捜査していた所を[[ボウケンシルバー/高丘映士]]にスカウトされ、危うく正体がバレかける事態に陥った。
名前の由来は「アイラ・レヴィン」と「鉄観音茶」。
単独での名乗りは&font(#afdfe4){&bold(){「無法な悪を迎え撃ち、恐怖の闇をぶち破る!夜明けの刑事・デカブレイク!!」}}
2018年に''ウメコと結婚''し、多くの特撮ファンを仰天させた。それにともない芸能界引退。


***&color(steelblue,black){&u(){[[&color(black,cyan){ドギー・クルーガー}/&color(steelblue,black){デカマスター}>デカマスター/ドギー・クルーガー]]} 通称「ボス」}
(声:[[稲田徹]])
&b(){&color(steelblue,black){「百鬼夜行をぶった斬る!地獄の番犬・デカマスター!!」}}

※リンク先参照。

***&color(#ffb74c){白鳥スワン/デカスワン 通称「スワンさん」}
(演:石野真子)
&b(){&color(#ffb74c){「青白き癒しのエトワール!デカスワン!!」}}
デカマシンの設計、開発、メンテナンスまでこなす女性。
明るくお茶目な性格で、場を和ませる。ドギーとは古くからの付き合い。
緊急時はデカスワンに変身するが本人曰く、「4年に1回しか変身しない」との事らしい。




**●その他のS.P.D.
***トード星人ブンター
(CV:楠見尚己)
SWATモード習得用訓練の教官。
赤毛のゴリラのような姿をしており、トード星人特有の怪力を持つ他、マーフィの兄弟機・クラレンスK9を相棒にしている。
鬼軍曹とも言うべき厳格な人物で、訓練も過酷そのものだが、スペシャルポリスとして「団結」や「仲間」を重視する等、内心は情に厚い性格。
ドギーとは互いに&b(){「犬猿の仲」}と言っているが、決して険悪な訳ではなく、互いに軽いジョークや冗談半分の憎まれ口を言い合っている。

***&color(navy,#d3d3d3){リサ・ティーゲル/デカブライト}
(演:七森美江)
&b(){&color(navy,#d3d3d3){「並み居る悪を、白日の下さらけ出す!光の刑事・デカブライト!!」}}
Episode.40に登場したリュミエル星人で、テツの上司にして特キョウチーフ。
&b(){&color(navy,#d3d3d3){「感情は往々にして計算を狂わせる。だから戦いにおいては気持ちを出すな」}}とテツを鍛え上げた師匠的存在であり、彼女も正拳アクセルブローの使い手。
一見冷徹そうに見えるが、この理念は血気にはやり殉職したスペシャルポリスを幾度も目の当たりにしてきた為であり、
愛弟子たるテツに同じ過ちを繰り返してほしくないという親心の裏返しでもある。
パイロウ星人コラチェクを捜査する中、地球署に感化されたテツに失望するが、自身が窮地に陥った際にテツに救われた後、コラチェクをデリートする地球署のデカレンジャーを見てその態度を改める。
ちなみに怒らせるとかなり怖い……らしい。

***&color(red){ギョク・ロウ 通称「ギョクさん」(スワンさんからは「ギョクちゃん」)}
(声:[[浪川大輔]])
&b(){&color(red){「ハートは熱く持て!しかし頭は常に冷静沈着に保てと教えたのを忘れたのか!!」}}
Episode.47にて登場。
バンとウメコが配属する前の地球署の刑事であり、デカレッド候補として赴任していたレオン星人。
ダイナモ星人テリーXによる殺人事件を捜査中、囚われたホージーとジャスミンを救う為に左足を負傷、引退を余儀なくされる((当時は地球署が設立されて間もない頃で、デカスーツも開発されていなかったためにアリエナイザーとは生身で戦闘を行っていた。))。
シリーズ終盤、生きていたテリーXの復讐に燃えるホージー&ジャスミンを止めるために彼の行方を捜していたバンの行動力に&b(){&color(red){「二代目レッド」}}として認め彼を&b(){『&color(red){赤い特キョウ}』}こと新たな特殊チーム&b(){『&color(red){ファイヤースクワッド}』}のメンバー候補に選ぶ。
一見すると非常に生真面目そうだが、昔を懐かしんで話しかけてきたセンに&b(){&color(red){「誰だっけ、お前?」}}ととぼけてみせる等茶目っ気のある一面も。
&font(l){ちなみにこの一件でセンをガチヘコみさせてしまった事でウメコから愛の肘鉄を受けた。}
名前の由来は日本茶の一種「玉露」。


**●デカレンジャーの装備
&bold(){SPライセンス}
警察手帳型の変身アイテム。作中ではちょくちょく通信や宇宙警察としての身分証として使うシーンの他、後述のジャッジメントにも使用する。
前述の様に変身どうこう関係無しに無いと困る為か、[[レジェンド大戦で戦う力を失った>レンジャーキー(スーパー戦隊シリーズ)]]後も、予備なのかジャスミン達の手元に残っている。

&bold(){マスターライセンス}
ボスがデカベース指令室の机に置いている専用のライセンス。
普段はメンバー間の通信・連絡に使われるが、緊急時にはデカマスターのスーツ装着に使用される。

&bold(){ブレスロットル}
特キョウ専用のブレスレットで、劇中ではテツとリサが装備している。
SPライセンスの機能やデカベースを介しないデカスーツ変身機能を持ち合わせており、
折り畳まれたハンドルグリップを引き起こす事で正拳アクセルブロー発動のカギとなる。

&bold(){SWATモード}
&bold(){S}pecial &bold(){W}eapons &bold(){A}nd &bold(){T}actics(特殊火器戦術部隊)の略。
全く同名の組織がパワーレンジャーの国の警察にあるため、多分元ネタはそれ。
デカスーツ用の強化装備でいわゆる強化変身である。
「特殊火器」であるところのディーリボルバーを使用することができるが、このスーツの真価はそこではなく、カメラと多機能センサーの増設により通信機能を強化した点にある。つまり、特キョウやFSの装備とは違い、5人が連携して戦うことを前提としている。レッド以外の変身が解除されていた前作とは大違いである。使用するには特殊な訓練が必要であり、初期5人は実際に訓練を受けに行った。


**●[[アリエナイザー>アリエナイザー(特捜戦隊デカレンジャー)]]
本作の敵であるが、組織名ではなく超常的な凶悪犯罪を起こす異星人の総称。
中には&bold(){たった一人で天体を消滅させる}という、これまでの戦隊の敵が為し得なかった暴挙を成し遂げている者も。

逆に犯罪を起こさない宇宙人は「エイリアン」と総称され、普通に地球上で共存している。
平穏に暮らすエイリアンもまたアリエナイザーの被害者であり、彼らを守るのもS.P.D.の大事な仕事である。
&font(l){バンが第1話で結婚式を挙げていたリア充を爆破したのはこの際置いておこう}

・&bold(){エージェント・アブレラ}(声:[[中尾隆聖]])
宇宙の武器商人で、他のアリエナイザーに武器やメカ人間ドロイド、怪重機を提供する。
宇宙で最も優れた頭脳を持つレイン星人であるが、生まれながらにして悪の心と金銭欲に秀でる程の冷酷さをも併せ持つ危険人物である。
が、京都弁を使いだしたり、EDを乗っ取って深夜に放送されるテレビショッピングの様に強化装甲・マッスルギアを宣伝したり、[[トリノイド>創造の使徒ミケラ]]の特徴を知って愕然としたりお茶目な一面も持つ。
一応、本編におけるラスボスポジションなのだが、アブレラ本人の戦闘力は然程強くない。デカレンジャーに商売の邪魔をされ、損失が兆単位になった。
彼は他戦隊のボスと異なり何らかの組織を率いている訳ではなく、あくまで宇宙にいくらでも存在する一犯罪者にすぎない。
したがって、彼が倒されてもS.P.Dの戦いが終わる事は無いのである。
海外版では上司がいる。
昔デンジグリーンの友人がそっくりな声だったがおそらく関係はないだろう。



*●ジャッジメント


#center(){&bold(){&color(red){Judgement Time}}}

#center(){&bold(){「アリエナイザーに対しては、スペシャルポリスの要請により…はるか銀河の彼方にある宇宙最高裁判所から判決が下される!」}}



スペシャルポリスがアリエナイザーにトドメを刺す行為。
そしてある意味、&bold(){この作品で一番物議を醸した点}である。

例えヒーローといえども、S.P.Dの面々は&color(red){あくまで「警察官」に過ぎない。}
したがって、従来の戦隊のようにデカレンジャーは自らの判断でアリエナイザーを「裁く」こと、即ち「&bold(){殺害}」する事は立場上出来ず、まずは無力化して確保するのが仕事となる。


&b(){しかし、問題なのは此処からである。}
確保した後、S.P.D.はSPライセンスをジャッジモードに変形させ、アリエナイザーの名前と罪状を読み上げる。
例:&bold(){「レイン星人アブレラ。銀河消滅及び惑星間戦争における大量殺人の罪で……ジャッジメント!」}

そして、&bold(){「宇宙最高裁判所」}なる組織にアリエナイザーを&bold(){起訴}し、即決を求めるのである。
訴状を受け取った最高裁は&bold(){その場で裁判を開廷}し、速やかに判決を下す。
その&bold(){ジャッジメント・タイム}は地球時間でわずか&bold(){1分}。

なお、ジャッジメント・タイムの1分間は、どんな凶悪なアリエナイザーも大人しく判決を待つ。シュールな画である。


判決は×と○の二通りである。

&size(30){【&b(){&color(red){×}}】}
→&bold(){デリート許可}。即ち&bold(){&color(red){死刑判決}}である。
この判決が出た瞬間、各種必殺技によりアリエナイザーは即座に抹殺される。
作中殆どのアリエナイザーはこれによって葬られている。

&size(30){【&b(){&color(lime){○}}】}
→&b(){デリート不許可}。普通に逮捕されて留置場に入れられる。
ジャッジメント・タイムは「即刻死刑に値する罪があるかどうか」しか判断しないため、デリート不許可の場合でも何かしらの罪を犯している場合は逮捕された後、改めて裁判を受け判決を下される。
もちろん、ジャッジメント・タイムを発動した相手がとくに何の罪も犯していなければ同行の後釈放である。

&font(l){「許可」が「×」で、「不許可」が「○」なのでちょっとややこしい。}


本作と同じく「職業戦隊が犯罪者を逮捕する」というシナリオの『[[未来戦隊タイムレンジャー]]』が「圧縮冷凍」というガジェットで直接命を奪う事を避けていたのに対し、
デカレンジャーは&u(){自分たちで死刑執行をやってしまう}のである。
あの悪名高い対バイオロン法(『[[機動刑事ジバン]]』参照)を彷彿とさせる様な&bold(){厳罰化}っぷりは本作品の独特の雰囲気を作り出しているが、
視聴者に「理不尽」、「警察官が死刑執行するのはおかしい」、「アリエナイザーに弁護士を付ける権利は無いのか」、「冤罪が起こったらどうするんだ」と突っ込まれる事も多々ある。
だがその14年後、[[超法規的権限に基づき極悪犯罪者怪人を殲滅する警察>快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー]]が登場するが、彼らに対しては敵が特定組織所属者のみなせいかあまり突っ込まれない。

最も、[[裁判]]を受ける権利を認めているだけジバンよりマシである。更に言うと、軽犯罪者も多かったタイムレンジャーの[[ロンダー囚人>ロンダー囚人(未来戦隊タイムレンジャー)]]に対し、
アリエナイザーはその殆どが大量虐殺を行っている重犯罪者である。
劇中最初に出てきた敵の罪状が&bold(){「スペシャルポリス7名殺害の罪及び危険運転致死罪(逃走中子供を轢いた)」}というとんでもないものである事からも、その凶悪ぶりが分かるというものである(当然デリート許可)。

更に&bold(){自分と相手の体を入れ替える事が出来る}、&bold(){他人に憑依して体を乗っ取る}といった素でやばい能力を持っている連中も多いため、
そんな連中に悠長に時間を与えていたら&bold(){何をしでかすかわからない}といった事情もあると思われる。(因みにどちらも&bold(){デカレンジャーのメンバー}が被害に会っている)
ちなみに器物損壊罪などデリートするほどでもない犯罪の場合は逮捕という表現を使う。(([[26話>>クール・パッション(特捜戦隊デカレンジャー)]]など))
実際、[[ニワンデやミリバル>>ワンデ星人ニワンデ]]のように刑務所で服役している者もいる。

そもそも作中には普通の警察組織も存在するため、死人が出ている・もしくは死人が出る恐れのある事件ぐらいでないとS.P.D.が出動する事態にはならないというのもある。

ただ子供向け番組の放送倫理が日本より遥かに厳しいアメリカの『パワーレンジャーS.P.D』では、デリートはせずに「犯人をカード状の牢獄に封印する」という、タイムレンジャーの圧縮冷凍ないし[[同期の仮面ライダー>仮面ライダー剣]]に近い形に変更されている。相手が宇宙人犯罪者という事で、人種差別と解釈されない為の意味もあるのだろう。また人的被害も少ない。
現場で犯人を撃ち殺したり、人種が理由でまともな裁判を受けられない等が日常茶飯事の国なので。

しかし、放送終了の10年後に続編である『10 years after』でこの疑問を解決する説明がなされた。
宇宙最高裁判所はゴワシチョル星に存在し、この星周辺の時間の流れは、シオン・モールス(シオン・モウ・ロス)現象により、
時間の流れの速さが通常の&bold(){200万分の1}となっている。地球での10秒は、この星ではおよそ&bold(){8ヶ月}。1分は48ヶ月、つまりは&bold(){4年間}となり、日本において三審制の裁判をした場合とさして変わらない年月となる。
1分間であっさり判決を下している様に見えたのが、実際は長い期間で判決を決めていた事が判明した。
それだけあれば検事も弁護士もじっくりと話し合いをしたり、相手に突っ込んだり出来る(ストーリー上、弁護士は殆どの場合成果を挙げられていないが)であろうし、裁判官もかなり余裕を持って証拠から何までを見ながら考えられる。
被告人の弁解機会がないのは玉に瑕だが、捜査技術が遥かに進歩している事を考えれば、冤罪などの心配も少ない。
実に10年の時を経て謎が解明される事になった。


*エピソード
-第5話「[[バディ・マーフィー>バディ・マーフィー(特捜戦隊デカレンジャー)]]」
-第13話「[[ハイヌーン・ドッグファイト>ハイヌーン・ドッグファイト(特捜戦隊デカレンジャー)]]」
-第15話・第16話「[[アンドロイド・ガール/ジャイアント・デストロイヤー>アンドロイド・ガール/ジャイアント・デストロイヤー(特捜戦隊デカレンジャー)]]」
-第26話「[[クール・パッション>クール・パッション(特捜戦隊デカレンジャー)]]」
-第35話「[[アンソルブド・ケース>アンソルブド・ケース(特捜戦隊デカレンジャー)]]」
-第37話「[[ハードボイルド・ライセンス>ハードボイルド・ライセンス(特捜戦隊デカレンジャー)]]」
-第46話「[[プロポーズ・パニック>プロポーズ・パニック(特捜戦隊デカレンジャー)]]」




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