ある日……(漫画)

登録日:2011/06/27(月) 20:57:40
更新日:2019/09/03 Tue 22:59:37
所要時間:約 6 分で読めます




奇想天外社『マンガ奇想天外』1982年5月号に掲載された、藤子・F・不二雄の短編の1つ。


◆あらすじ

映画好き達が集うみどりヶ丘シネサークル。

各自が自主作成したフィルムを持ち寄り上映会を開催することとなった。

世界中を走り回る男を映した作品、8年間の街の発展を映した作品、有名映画のパロディ作品……
メンバーがそれぞれの作品を絶賛する中、一人だけどの作品も「つまらない」「ひま人の遊び」と吐き捨てる若者がいた。
そして最後に彼の作品が上映される……


◆登場人物


  • 土井
若干面長で出っ歯なサラリーマンらしき人物。
ジョギングで世界一周する「世界を駆ける男」を作成。
映像は仕事で海外へ行くことが多いため各地で撮り溜めたもの。
そのため「すみませんがシャッターを押していただけますか」を十二か国語しゃべれるらしい。

  • 立花
頭部が薄くメガネをかけた小太りの中年。
カメラを自宅の窓に固定し、日に3コマずつ撮影。
それを8年続け、8分に凝縮した映像を上映するという大変な作業をなしている。

  • 会長
ベレー帽をかぶりちょび髭が生えているサークルの会長。
スターウォーズのパロディ「スターウォーク」を上映。
プラモやミニチュアを写真に撮り、その上にセルを重ねるという手法で作られている。
作画や舞台装置に息子の助力が多数あったとか。
あと作者の趣味なのかこれだけ尺が長い。

  • 佐久間
ぐるぐるメガネでロン毛な根暗そうな青年。
日頃からコツコツと作ってきた3人の作品に対し、作家の主張や問題意識のかけらも見当たらないと批判し、3人は当然ご立腹。
そんな彼の作品「ある日……」は現代の我々が置かれている戦慄すべき状況を描いた作品だと言うのだが……


以下ネタバレ注意。

















佐久間の作品「ある日……」が上映される。

通勤風景。
昼下がりの公園
買い物に行く主婦。
遊ぶ子供達。

そこに映し出されたのは単なる平凡な日常生活だった。

そして映画はプツンと白い画面が移り終了。


佐久間が自身らの作品を酷評したこともあり、3人は肩透かしを食らったような顔で、素人の作品だと笑い出す。


しかし佐久間はいたって真面目な顔で語り出す。









わかりませんか、
ある日突然……
核戦争が始まって一瞬にして小市民の生活が消滅したという結末です。




3人は笑いながらそれぞれ批評する。

唐突すぎる。
伏線もないし……
説得力ないね。

語り続ける佐久間。

あんた達だってしってるはずだ。
世界を何度も焼き尽くすに充分な核ミサイル網が、
今、この瞬間に発射可能な状態で世界中に配置されてるのを!!

網の密度は濃くなる一方なんだよ。保有国だってこの先どこまで増えるか……

地球を燃やすにはもうほんのちょっとした火花で足りるんだ!!


聞く耳を持たず半ば呆れて佐久間の話に興味を失い始める3人。しかし佐久間の熱弁は止まらない。

「ある日」「唐突」にやってくる。

「伏線」など張るひまもなく、

「説得力」のある破壊なんてあるものか。

「ある日」がいつくるか……
今日にも……


 プ
  ツ
  ン
   :
   :








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