シンビオート(種族)

登録日:2019/07/17 (水) 23:22:08
更新日:2019/12/11 Wed 13:48:57NEW!
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Though we are a benevolent species, there is no literature on my home planet. And though it is our goal to make the universe better, we create no art, no music, no culture. At least, not as other civilizations would understand it. All we have are our hosts -- the beings we join with -- to forge through the cold and unforgiving cosmos with. The bond between a Klyntar and its host is sacred. They give our lives context and our existence meaning. They give us history. All we have are our hosts to tell us who we are.


■概要

シンビオートとはマーベル・コミックスにおいて登場する架空の種族。他の惑星からやってきた地球上生命体であり、ヴェノムを始めとして多数の個体が登場している。その初出はAmazing Spider-Man誌の252話。その出自からか、スパイダーマンとの絡みが非常に多い。
正式名「Klyntar(クリンター)」といい、Guardians of the Galaxy Vol 3とVenom Vol 4において種族の起源や本当の姿が語られた。


■特徴

普段は不定形でスライム状のヌラヌラとした小さな塊の姿を取っており、単体でいる場合は無力だが、他の生物と結合を果たすと、その肉体に入り込み、宿主に大いなる力を与えることができる。
また、全身を包み込み、真の力を発揮することも可能。宿主が既に何らかの能力を持っている際はそれを更に強化する。シンビオート自身も意思を持っており、宿主とコミュニケーションを取ることができる。知能の程度は個体差が激しいようで、ろくに言葉も発せない者もいる。結合しているシンビオートと宿主、二人で一人であるため、一人称は基本的に「We(俺達/私達)」になる。また、宿主との融合が行われている個体の場合は「I(俺/私)」となる。

寿命はどれくらいか、そもそも歳をとるのか、基礎体温はどれくらいか、なぜ他と共生しなければ生きていけないのか、等々のごく基本的な生態は全く判明しておらず、地球で一番シンビオートについて詳しいであろうエディですら訊かれるまで気にしたことすら無かった。その割にはよく研究所のポッドに幽閉されて実験やらなにやらで弄くり回されているが。

一部の異端者を除いて温厚な性格を持つが、宿主が持つ負の感情に呑まれ、暴走することがある。強い正義の心を持つ者でなければ、宿主は感情を抑えられなくなるという欠点も。そのような負の感情を持つシンビオートたちが組織したシンビオート・インペリウムというチームも存在する。その性格は生まれた環境と宿主に大きく左右されるため、悪人に囲まれて育った場合は悪の心を持って生きることとなる。基本的には、宿主の脳から放出されるアドレナリンを糧として生きているが、それに依存して狂暴な性格に変貌してしまう個体もいる。精神的にはあまり強いとは言えない種族であり、その心は宿主に大きく依存している。

大きな弱点を二つ持っており、一つは炎などの高温、もう一つは特定の周波数による音波。それらを食らった場合は苦しんで一時的に行動不能となり、酷い時は宿主から分離される。また、ショッカーなどによる衝撃波も少し苦手とされる。

性別の概念は存在しないが、無性生殖によって子孫を残す。また、子孫以外にも自らから分離した一部が新たなシンビオートと化したり、破片からクローンが作られたりと、増殖の方法は色々とある。出産のタイミングは長年ランダムなタイミングで行われるものと思われていたが、実は地球や宇宙全体に大きな驚異が迫っている際に行われていると判明した。*1

結合している宿主の身体の主導権は基本的に宿主が持つが、強引に奪い取ることも可能。逆に、宿主に強い精神力、もしくは特殊な医療処置を施されていればシンビオートを服従させることもできる。

宿主から離れたシンビオートは、その身体にコーデックスと呼ばれる自らの欠片を残していく。それを使って集合精神とのコンタクトを取っているとされ、宿主のDNA情報などを内包しているとのこと。残されたコーデックスは宿主の脊椎内に存在している。

便宜上「ヴェノム・シンビオート」「カーネイジ・シンビオート」等と呼称されてはいるが、シンビオートそれ自体に名前は存在せず宿主と繋がって初めて「ヴェノム」や「カーネイジ」になれるとされている…が、ライターによってそこらへんはブレることも多い。


■能力

シンビオートは宿主と繋がったときに基本的に以下の能力を手にする。

  • 超人的腕力
  • 超人的スピード
  • 超人的耐久力
  • 超回復力
  • 触手や武器の生成
  • 宿主のパワーの強化
  • コピーしたパワーの使用
  • 鋭い牙と爪
  • 以前の宿主たちの記憶へのアクセス
  • 子孫の追跡
  • 擬態による透明化
  • 暗視

これら以外にも、特有の能力を持つ個体はスコーンやスリーパーらを始めとして少なからずいる。シンビオートが他の個体と融合することでより大きな力を発揮することもできる。

余談だが、シンビオートはその擬態能力を用いて衣服の形をとることが可能であり、多くの宿主たちは本物の衣服を着ずにシンビオートで間に合わせている。そのため、シンビオートを剥がされた際の宿主たちは大抵の場合全裸か下着姿になってしまう。特にシンビオートへの依存が強いエディに顕著。


■起源・母星・使命

いつから存在している種族なのかは不明だが、種族名と同じ「クリンター」という惑星が故郷であるとされている。クリンターには集合精神が存在しており、何百万という数のシンビオートたちがそこにひしめきあっている。彼らが語ったところによると、シンビオート達に文明や娯楽は一切存在しておらず、高潔な精神をもつ宿主と共に銀河をより良い場所にしていくことが使命であり、彼らが生きる唯一の目的であるとされている。そのために組織されたエージェント・オブ・ザ・コスモスというチームも存在する。他に彼らの間で伝わっている歴史は殆ど存在していない。
しかし、ヴェノムなどの悪の心を持ってしまった一部の異端者によって、銀河中に悪評が広まってしまっているらしい。実際、地球でもヴェノム一匹が持ち帰られてしまっただけでカーネイジや他の子孫らによる被害は甚大なものとなっている。


■登場個体

基本的にはEarth-616のシンビオートのみを記載。

●ヴェノム・シンビオート
初めて登場したシンビオート。体色は黒。
過去の宿主やデップーの狂気に影響されたことによって凶暴な性格となっていたが、フラッシュとの経験や故郷で行われた精神の浄化によって、ヒーローとして活動するようになった。ピーターの物を模倣したスパイダー・パワーを有している。

●カーネイジ・シンビオート
ヴェノムの"息子"。
産まれてすぐに連続殺人鬼と繋がったために他に類を見ないほどの凶暴性を有している。クレタスとの結合は他に類を見ないほど強く、彼と融合していると言ってもいい。ヴェノムやスパイダーマンを越えるほどの実力を有しており、破壊と殺戮しか頭に無いやばい奴。

●トキシン・シンビオート
カーネイジの"息子"
産まれてすぐにカーネイジに殺されかけた。宿主によってヒーローの道を目指すようになるが、価値観が人間と違いすぎて苦労していた。現在は死亡。実はカーネイジをも凌駕する凄まじい実力を持つ。固有能力は驚異的な嗅覚。

●アンチヴェノム・シンビオート
ヴェノムを失ったエディが紆余曲折を経て手にいれたシンビオート。白の体色が特徴。怪我や病などの治癒に優れており、触れるだけでシンビオートを傷つけることができゆ。フラッシュも同名の別個体を手にいれたが、ここでは同じものとする。他とは違って知性や意思を持っておらず、厳密にはシンビオートではないものと思われる。

●スクリーム・シンビオート
ライフ財団によって人工的に造られたヴェノムの"娘"。
制御の方法を知らない宿主によって完全に暴走してしまい、何年もヴィラン活動を続けていたが、生身のエディに殺害された。その後カーネイジによって蘇生される。
髪の毛を模した触手を操る。

●ライオット・シンビオート
●ファージ・シンビオート
●アゴニー・シンビオート
●ラッシャー・シンビオート
ライフ財団によって造られたヴェノムの子孫。何やかんやあって彼らなりにヒーローとして活動していたが、暴走したスクリームに襲われる。
最近まで名前が判明していなかった。

●ハイブリッド・シンビオート
前述の4体が生きる為に融合を遂げた姿。初めてヒーローとして活躍したシンビオート。最後はエディに襲われたが、分離して生き延びた。その後もちょくちょく融合して姿を現すことがある。ホークアイによって燃やし尽くされ、四匹共々死亡した。

●マニア・シンビオート/"ヴェノム・シンビオート"
ヴェノムの切り取られた舌から造られたクローン。宿主を次々と乗り換えて大暴れしたが、なんだかんだで最後はアンディのもとでヒーローとして活躍…と思いきやリーに奪われた…と思いきやクレタスによって奪われ、より強大な力を持つシンビオートに吸収されたことで消滅した。

●スリーパー・シンビオート
最近になって産まれたヴェノムの"息子"。エディとヴェノムによってヒーローになれるよう、大切に育てられたが、それが災いして少し独善的で傲慢な性格となった。最後はあるクリー人の体を乗っ取って宇宙への旅へ出た。
化学物質を自在に操る能力を持つ。

●スコーン・シンビオート
カーネイジの"娘"。
機械と融合して自在に操る能力を持つ。最後はクレタスの気まぐれによって殺害された。

●レイズ・シンビオート
カーネイジの"娘"。
ダークホールドやら闇の魔術やらが絡んだ事件の際に産まれた。その事件中にトキシンと融合して戦闘を行い、その後に霧散。

●マジック・ヴェノム・シンビオート
ドリーム・ストーンという魔法の道具から産み出されたシンビオート。エディが用いて、魔法を操るジャック・オ・ランタンと戦った。想像した物を何でも生み出す能力を持つ。
アンチ・ヴェノムと同じく、厳密にはシンビオートではないものと思われる。

●コーデックス混合体/リージョン・シンビオート
元のシンビオートを奪われ、勝ち目を失くしたエディが最後の希望として造り出したシンビオート。
4人のヒーローとその他の人物たちから取り除かれたコーデックスが集まり、一匹のシンビオートとして生まれ変わった個体。キャップの挫けぬ精神、ウルヴァリンの燃え盛る怒り、シングの驚異的な腕力、ホークアイの鋭い隻眼を受け継いでおり、限りなく神に近い存在となったカーネイジに迫る力を発揮する。

●無名のシンビオート
詳しい経緯は不明だが、ある孤島で封印されていた個体。
色々あって(バーバリアンの方の)コナンと結合、剣を模した武器として戦いをサポートする。初期のヴェノムを思わせる凶暴性を持ち、宿主の人格すら歪めてしまうほど。

●カーネイジ・シンビオートⅡ
色々あって元のシンビオートを失ってしまったクレタスがネガティブゾーンにて手に入れた新たなシンビオート。それからオリジナルのシンビオートを取り戻した描写は無いため、厳密には本個体が今のカーネイジである…が誰もそんな展開覚えていないので存在が無かったことになっている。

●カーネイジ・シンビオートⅢ
ポイズンたちの侵攻が始まった際、元のシンビオートを剥がされたクレタスが強制的に結合させられた個体。その後まもなくポイズンと結合して死亡する。体色は黒。

●ドレッドフェイス・シンビオート
より強い宿主を追い求める凶暴な個体。
F4を相手取って戦う。存在そのものがシンビオートにとっての弱点であるヒューマン・トーチに平気な顔で取り付くガッツを持つ。

●クロバー・シンビオート
とある科学実験によって呼び出されてしまった個体。
強い光が弱点であり、若い頃のエディによってカメラのストロボを用いて倒された。

●Zzxz・シンビオート
Xメン誌で登場したシンビオート。ヴェノムとは無関係。凶暴性が高く、人の脳ミソを躊躇無く貪るほど。

●ペイバック・シンビオート
電波に乗る能力を持つ特殊なシンビオート。熱と音波の弱点を克服している模様。







追記・修正は寄生されてからお願いします。





















邪魔をするな!
QUIET!






我が何者か知りたいのか?宿主よ。
YOU WANT TO KNOW WHO I AM, HOST?






見せてやろう。
LET ME SHOW YOU.






我が名はヌル。
I AM KNULL.






深淵の帝王。
LORD OF THE ABYSS.






シンビオート達の神だ。
GOD OF THE SYMBIOTES.
















前述のシンビオート達の起源や使命の話は半分近くが婉曲されて伝えられてきたものである。シンビオートたちは銀河を良くするのではなく、全てを破壊し、世界に闇をもたらすために創られた種族。
宇宙が誕生するより以前の深淵に存在していた古の神「Knull(ヌル)」によって闇から創られ、世界の創造神および世界そのものを破壊する使命を帯びていたことがVenom Vol 4にて語られた。つまりシンビオートたちの本来の性格は初期のヴェノムやカーネイジのような凶暴なものであるらしく、今の彼らは過去に犯した罪への贖罪として銀河の平和維持に協力していると思われる。

シンビオートたちは太古よりその破壊活動をヌルと共に行っており、かなり昔に遂に地球にもその魔の手が及んだが、不測の事態(早い話がソーによる妨害)によってヌルの意図しない宿主たちと結合してしまう。それによって高潔さや優しさを学んだ彼らはヌルに反旗を翻し、ヌルは彼らの惑星クリンター(=シンビオート語での「檻」)の中央に何万ものシンビオートたちによって囚われることとなったのだ。
しかし最近になってヌルは自らの肉体を解放する術を見つけてしまい…


●オールブラック・ザ・ネクロソード
ヌルによって創られた原初のクリンター。神殺しの黒剣。
剣の形をとっており、手にした者は不死の力を得るとされている。ヌルによって炎とハンマーを用いて鍛え上げられたため、炎と特定の音を苦手とする(それによって他の子孫たちも同じ弱点を持つようになった)。ある戦いの後にヌルの手から奪われてしまい、現在は崩壊した未来世界において神々の戦いに利用されている。ゴアという神と融合しており、宇宙そのものを包み込んでオールブラック・ザ・ネクロバースへと変異した。

●グレンデル・シンビオート
オールブラックの後に創られ、地球への侵略の際に用いられたシンビオート。巨大なドラゴンの形をとっており、非常に強大な力を持つ。ソーに敗れた後、冷凍状態にあったところをS.H.I.E.L.D.が発見、サンプルが採取される。
その後紆余曲折を経てクレタスと結合し、新たなカーネイジとなる。計画のためにホームレスや囚人、小動物などが多数感染させられ、クレタスの手駒を増やし続けた。グレンデルという名前はヌルが創り出すシンビオート・ドラゴンの総称でもある。

●ティラノサウルス・シンビオート
グレンデルから採取されたシンビオート。これを使って何度目かの超人兵士計画「Sym-Soldier Program」が行われ、ベトナム戦争に参加した。
ヌルの計画に必要な要素でもある。

●ヴォイドナイト・シンビオート
過去に飛んでヌルと対峙したシルバーサーファーの身体を乗っ取ったシンビオート。登場してから数コマの後にエゴによって燃やし尽くされた。

●シンビオート・ドラゴンたち
ヌルが世界を破壊するための手駒として生み出すシンビオートたち。巨大なドラゴンの形を取っており、ヌルのハイブマインドと直接繋がっている影響か宿主抜きでも惑星一つを壊滅させるほどの力を持つ。翼を用いて宇宙を駆け巡ることさえ可能。


■能力


ヌルと繋がったシンビオートたちはその真の能力を発揮することができる。以下がその例。

  • 翼の生成など、より高度な触手の制御
  • 宿主の体内環境の細かい調整
  • シンビオート同士でのテレパシー
  • 宿主の記憶操作
  • 宿主抜きでも単独で活動可能

など、弱点にさえ目を瞑ればスパイダーマンをも凌駕…するかもしれない程に強化される。


■余談

  • ヌルやカーネイジの制御下、もしくは影響下にあるシンビオートは顔に渦巻き模様が描かれ、身体に赤い脈が多数浮き出る。ヌルにとってはそれが彼らの真の姿であるらしい。

  • 初めてシンビオートと繋がった際にスパイダーマンの胸に現れた白い蜘蛛のシンボルはスパイダーガールからインスピレーションを受けた、と本人は理解していたようだが、実際はヌルが持つドラゴンのシンボルとオリジナルとの組み合わせであると思われる。


追記・修正は寄生してからお願いします

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