ケイヤ/Kaya(MtG)

登録日:2025/05/15 (Thu) 17:15:00
更新日:2025/05/17 Sat 12:38:17NEW!
所要時間:約 12 分で読めます




ケイヤ/Kayaとはマジック・ザ・ギャザリングに登場する白黒のプレインズウォーカー

概要

空が割れた次元「トルヴァダ」出身のプレインズウォーカー。20代後半の黒人女性。
フルネームは「ケイヤ・キャシール」だが、貴族である自身の家柄をあまり好ましく思っていないのか、フルネームで名乗ることはほぼなく、もっぱら「ケイヤ」で通している。
泥棒のような革服に身を纏い、手首に仕込んだ2本の短剣で戦う。

部分的に霊体になる能力を持ち、固体をすり抜けたり、霊体に触れて暗殺したりすることができる。
また、プレインズウォーカーは久遠の闇を越えて有機物を持ち込むことができないという規則の例外として、ケイヤは霊体になって幽霊になり、同時に死霊魔法を拡張して搭乗者を含めることで、1人の人物を別次元に運ぶことができる。ただし、これはケイヤにとっても運ばれる側にとっても非常に負荷が強く、強い吐き気を伴う。

秩序の白と我欲の黒の組み合わせらしく、「一見すると金銭欲が強く見えるが」「実際は自身の正義に従っている」人物。
メタ的には「黒人女性」というパーソナリティが使いやすかったのもあるが、その性格から悪役として登場しておきながら善玉、かつ主役級のプレインズウォーカーとしてストーリーに絡むことが多い。

ストーリー

初登場は陰謀次元フィオーラ。不死の幽霊王であったブレイゴ王を暗殺し、雇い主のマルチェッサを女王とした。
プレビュー時点では「コンスピラシー:ブレイゴの御代」というセット名だったのだが、「ブレイゴ王がケイヤに暗殺された」という理由で「コンスピラシー:空位の玉座」にセット名が変更、さらに3日後には王位簒奪を巡る動乱が起きて「コンスピラシー:王位争奪」にセット名が変更されるという、きわめて衝撃的な登場となった。

本編に初登場したのは「ラヴニカの献身」にて、ラヴニカ次元の10のギルドのうち白黒の「オルゾフ組」を簒奪したギルドマスターとなっていた。
このセットでは10のギルドのうち5つがニコル・ボーラス配下のプレインズウォーカーにより支配されており、彼女も故郷のトルヴァダを救ってもらうことと引き換えにボーラスに協力していた。
ただ、もとより正義と自由を尊ぶ彼女にとってボーラスの支配下は不服だったようで、同じくボーラスの配下から抜けようとしていたラル・ザレックと協力して暗躍、ボーラスによるラヴニカ侵略が明らかとなった「灯争大戦」では完全に離反しボーラスと戦った。
これにより正義のプレインズウォーカーの陣営ゲートウォッチに正式に参加、正義のために戦うことを明らかにする。
北欧次元カルドハイムや暗黒次元イニストラードでも霊を狩る能力を生かして戦い、その後は新ファイレクシアとの戦いに参戦した。

各カードの解説

すべて白黒。
幽霊を暗殺するフレーバーから「追放除去」「白黒1/1の飛行を持つスピリット・トークン」、幽体化する能力から「自身やクリーチャーを一時的に追放して出し直す(明滅)能力」にかかわる能力を持つ傾向にある。

常に強いテフェリー、強さにムラがあるジェイスあたりと比べ、全体的に安定した強さ。壊れたカードが少ないので環境で見ることはあまりない。ストーリーでは割と主役寄りなのに……

幽霊暗殺者、ケイヤ / Kaya, Ghost Assassin (2)()()
伝説のプレインズウォーカー — ケイヤ(Kaya)
[0]:クリーチャー最大1体を対象とし、それまたは幽霊暗殺者、ケイヤを追放する。あなたの次のアップキープの開始時に、そのカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。あなたは2点のライフを失う。
[-1]:各対戦相手はそれぞれ2点のライフを失い、あなたは2点のライフを得る。
[-2]:各対戦相手はそれぞれカードを1枚捨て、あなたはカードを1枚引く。
5
「コンスピラシー:王位争奪」で初登場したケイヤ。通常プラス能力によって回復する忠誠度を、自身を出しなおすことで回復する変わり種。
能力はいずれも使いやすくはあるのだが、収録セットの関係でした環境と統率者戦でしか使えないので活躍の場は限られる。
収録セットが多人数向けのリミテッドを想定していることもあり、リミテッドで引けば強力。

オルゾフの簒奪者、ケイヤ / Kaya, Orzhov Usurper (1)()()
伝説のプレインズウォーカー — ケイヤ(Kaya)
[+1]:墓地1つからカード最大2枚を対象とし、それらを追放する。これによりクリーチャー・カードが少なくとも1枚追放されたなら、あなたは2点のライフを得る。
[-1]:マナ総量が1以下で土地でないパーマネント1つを対象とし、それを追放する。
[-5]:プレイヤー1人を対象とする。オルゾフの簒奪者、ケイヤはそのプレイヤーに、追放領域にあってそのプレイヤーがオーナーであるカードの枚数に等しい点数のダメージを与え、あなたはそれに等しい点数のライフを得る。
3
「ラヴニカの献身」にてスタンダードに初参戦した2枚目のケイヤ。
「墓地対策」と「1マナ以下のパーマネント対策」という能力が極めてピンポイント。
単純にパワーがあるカードではないのだが、逆に言えば刺さるデッキには極めて刺さるため、サイドボードから投入されることが多い異色のプレインズウォーカー。


死者の災厄、ケイヤ / Kaya, Bane of the Dead (3)(/)(/)(/)
伝説のプレインズウォーカー — ケイヤ(Kaya)
呪禁を持つ、対戦相手と対戦相手がコントロールしているパーマネントは、それらが呪禁を持っていないかのように、あなたがコントロールしている呪文や能力の対象にできる。
[-3]:クリーチャー1体を対象とし、それを追放する。
7
「灯争大戦」にてアンコモンで登場した3枚目のケイヤ。
除去を2回打てるのは偉いが、にしたって6コストトリプルシンボルは重過ぎる。リミテッド用の除去とみるのが正解か。

情け無用のケイヤ / Kaya the Inexorable (3)()()
伝説のプレインズウォーカー — ケイヤ(Kaya)
[+1]:トークンでないクリーチャー最大1体を対象とする。それの上に幽体(ghostform)カウンター1個を置く。それは「このクリーチャーが死亡するか追放領域に置かれたとき、これをオーナーの手札に戻し、飛行を持つ白の1/1のスピリット(Spirit)・クリーチャー・トークン1体を生成する。」を得る。
[-3]:土地でないパーマネント1つを対象とする。それを追放する。
[-7]:あなたは「あなたのアップキープの開始時に、あなたは、あなたの手札からかあなたの墓地からか追放領域にありあなたがオーナーであるカードの中から、伝説の呪文1つを、そのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。」を持つ紋章を得る。
5
カルドハイムで再登場した4枚目のケイヤ。イラストがやたらマッシブ。

まず+1能力は対象のクリーチャー1体が死亡した時にそれを回収し、さらに1/1の飛行トークンを出す能力。
相打ちや単体除去に対して3枚分のアドバンテージが得られ、ETB能力や死亡時能力を再利用できれば更なるアドバンテージに繋がる。
チャンプブロッカーを延々使い回すこともできるためケイヤ自身の場待ちの良さにも繋がる。
地味に相手のクリーチャーを対象に取ることもできるが、その場合トークンは相手の場に出るうえにクリーチャーも再利用されてしまうため実用性はほぼ無い。

ー3能力は万能追放除去。
このカードの核となる能力であり、+1能力を経由して2回使うことができればそれだけでかなりのアドバンテージを得られる。

奥義は毎ターン手札か墓地か追放領域から伝説の呪文を1つ踏み倒す紋章。
伝説限定とはいえ3つの領域から選べるため、多少デッキ構築を意識すれば毎ターン踏み倒すのはそれほど難しくない。
何ならケイヤ自身も伝説のため除去されたこれを延々使い回すだけでも十分協力。
打てば即勝ちに繋がるわけではないが、ゲームが長引くほどアドバンテージが大きくなる長期戦向けの奥義といえる。

霊狩り、ケイヤ / Kaya, Intangible Slayer (1)()()
伝説のプレインズウォーカー — ケイヤ(Kaya)
[+1]:あなたがコントロールしているクリーチャー・トークン最大1体を対象とする。ターン終了時まで、あなたがコントロールしているすべてのクリーチャーは接死を得る。対象にしたクリーチャーの上に+1/+1カウンター1個を置く。
[-2]:ターン終了時まで、あなたのコントロール下で1つ以上のトークンが生成されるなら、代わりにその2倍の数のトークンを生成する。
[-6]:すべての墓地にあるすべてのカードを追放する。その後、これにより追放されているカード1枚につき1体の、飛行を持つ白の1/1のスピリット(Spirit)・クリーチャー・トークンを生成する。
3
「イニストラード:真紅の契り」でさらに再登場した5枚目のケイヤ。
すべての能力がトークンに関連したプレインズウォーカー。
核となるのは-2のトークン倍加能力であり、多くのコンボで使われる《似通った生命》と同等のもの。
あちらが4マナであることを考えると、1ターン限定とはいえ3マナで使えるのは特筆すべき。

無形の処刑者、ケイヤ / Kaya, Intangible Slayer (3)(白)(白)(黒)(黒)

伝説のプレインズウォーカー — ケイヤ(Kaya)
呪禁
[+2]:各対戦相手はそれぞれ3点のライフを失い、あなたは3点のライフを得る。
[0]:あなたはカード2枚を引く。その後、各対戦相手はそれぞれ占術1を行ってもよい。
[-3]:クリーチャーやエンチャントのうち1つを対象とする。それを追放する。それがオーラ(Aura)でないなら、他のタイプに加えて白の1/1のスピリット(Spirit)・クリーチャーであり飛行を持つことを除きそのカードのコピーであるトークン1体を生成する。
6
「ファイレクシア:完全なる統一」で登場した6枚目のケイヤ。
能力は優秀だが、さすがに7コストクアドラプルシンボルは重過ぎる。
重さを無視できるリアニメイトデッキで使われることもあるが、同じパックで《偉大なる統一者、アトラクサ》というレガシー環境でも通用する程のクリーチャーが出てしまったのが痛く、リアニメイトではこちらが使われることが大半になってしまった。

ファイレクシアとの戦争では完成化を免れたが、完成化した「IF」のカードも存在する。

幽霊の裁き、ケイヤ / Kaya, Spirits' Justice (2))()
伝説のプレインズウォーカー — ケイヤ(Kaya)
あなたがコントロールしているクリーチャーやあなたの墓地にあるクリーチャー・カードである1つ以上が追放領域に置かれるたび、あなたがコントロールしているトークン1つを対象とする。それらの追放されているカードの中からクリーチャー・カード1枚を選んでもよい。ターン終了時まで、そのトークンは飛行を持つことを除きその選んだカードのコピーになる。
[+2]:諜報2を行う。その後、墓地にあるカード1枚を追放する。
[+1]:飛行を持つ白黒の1/1のスピリット(Spirit)・クリーチャー・トークン1体を生成する。
[-2]:あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とし、あなたでない各プレイヤーにつきそれぞれ、そのプレイヤーがコントロールしているクリーチャー最大1体を対象とする。その前者を追放する。それらの後者を追放する。
3
「カルロフ邸殺人事件」で登場した7枚目のケイヤ。
ファイレクシア戦争後もプレインズウォーカーの灯を失っていなかったが、なんだかんだでオルゾフ組のギルドマスターの座は失っていた。
「墓地から追放されたクリーチャーを場のトークンに憑依させて疑似的にリアニメイトする」わかりづらい能力を持ち、これを核としたプレインズウォーカー。
出た時や攻撃したときに誘発する能力を持つクリーチャーを使いまわすのがよいか。

まあ、深く考えずとも4マナPWの+1能力で飛行トークンを出せるのは偉い。

Kaya, GhostHaunter(playtest) (2)()()
伝説のプレインズウォーカー — ケイヤ(Kaya)
[0]:クリーチャー1体を対象とする。Kaya, Ghost Haunterを、そのクリーチャーが戦場に残り続けているかぎり、それに憑依している状態で追放する。
[-1]:あなたは「あなたのアップキープの開始時に、憑依されているクリーチャー1体を対象とする。この紋章はそれのオーナーに3点のダメージを与える。」を持つ紋章を得る。
[-2]:あなたは「あなたのアップキープの開始時に、憑依されているクリーチャー1体を対象とする。それが憑依されているかぎり、それのコントロールを得る。」を持つ紋章を得る。
[テストカード - 構築では使用できない。]
3
R&D Playtest cards、すなわち試作カードのケイヤ。「ミステリーブースター」のドラフトでは使用できるが、カードに書かれているとおり構築フォーマットでは使用できない。
±0能力でクリーチャーに憑依し、-1能力でそのクリーチャーを操って主人を殴らせ、-2能力では寝返らせてしまう。
紋章を得た後に憑依しなければ何の効果もないのが注意点。


そうね、すべての人に然るべきものが与えられるように、私は追記・修正する。

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