エヌマ・エリシュ

登録日:2011/11/13(日) 23:07:06
更新日:2024/04/06 Sat 05:11:13
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バビロニア=アッシリア系の創世神話。
冒頭二句「昔、高きところに」がそのままタイトルとなっている。



アッシリア最後の征服王にして文芸の保護者アッシュールバニパルのニネヴェ図書館などから発掘された七枚の書版から構成される。
アッカド語で書かれ、成立は前18世紀と考えられる。



【内容】

遥か昔、世界の始まりには淡水の神アプスと海水の女神ティアマトがあった。
二人の交わりによって生じた汽水からは多くの神々が生まれた。


しかし神が増え、物音が大きくなりだすと、アプスは

「じゃーかましぃわー! てめーらぬっ殺すぞゴルァ!?」

と半ば逆切れ気味に神々の滅殺を企てる。

旦那のDVに嫌気のさしたティアマトは、息子の中でも最強だったエア(エンキ)に父殺しの大役を任命。
エアは魔法でアプスを眠らせ殺害。補佐役だったムンムも追放し天下を取った。


その後、エアの息子マルドゥーク神が生まれる。
マルドゥークはエアを越える魔法の才覚を持ち、彼が戯れに起こす嵐でティアマトの海は荒れた。

さすがに腹に据えかねたティアマトはアプスの報復を掲げ、竜の姿となりマルドゥークと敵対した神々と11の魔物を従え戦いを挑む。

戦争は一進一退、苛烈を極めたが、マルドゥークを飲み込もうと口を開けたティアマトに対し、
彼は得意の魔法で「悪風」を押し込み、閉じられない口めがけて矢を撃ち、これを倒した。

そしてティアマトの身体を引き裂いて天地を、両の目からティグリスとユーフラテス川を、尻尾から天の川を創造した。


マルドゥーク「天地開闢は任せろー」バリバリ

ティアマト「やめtぎゃああああああああああ!!」


そしてティアマト側についた神々を隷従させ、彼女の息子で第二の夫で怪物筆頭のキングーをエアに処刑させ、その血肉から人類を創造した。


マルドゥーク「人類創造は任せろー」バリバリ

キングー「やめtぎゃああああああああああ!!」


こうして神々は労働から解放され、主神の位についたマルドゥークを50もの名で讃えた。



お分かりの通り、ギルガメッシュとは何の関係もない。

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最終更新:2024年04月06日 05:11