阻止
タイムリミット
もはやこの星の軍事的頂点がスーリヤヴァルマン2世であることは確実になった。
比肩しうる者無き圧倒的な軍事指導者だ。あんな顔だが。
しかし問題は宇宙開発。正々堂々と最終形態同士で殴り合うはずが、いつの間にか制限時間が設定された。
卑劣にもこっそり宇宙船を開発するブーディカは、もはや必要技術全てを取得している。
技術上の2番手はアショーカだがさすがにハンマーが不足と思われる。
ロケット工学が遅れてアポロ計画も遅い毛沢東の方がまだ早いだろう。
諜報ポイントでケルト都市の視界を得ている。
首都ビブラクテは防備は薄いものの見ての通り内陸都市。海上からでも攻め込むのはなかなか辛い。
現存する輸送艦で運べるスタック程度では、首都に横付けするまでに壊滅ということになるだろう。
「だから大量破壊兵器の製造禁止に拒否権使っておけと……」
言われた覚えはありませんよ、陛下。ありえんにも優先順位がありますし。
ここは大量通常兵器でなんとかしましょう。
デモンズウォール
ついにケルト宇宙船が完成し、他国に先駆けアルファケンタウリに向けて飛び立つ。
もはや対抗手段はビブラクテ宇宙センターを瓦礫の山に変える事しか無い。
「そんなことはわかっておる!問題は具体的にどうするかだ」
クメール軍部の解答は単純明快な物量によるゴリ押し。
衛生IIIユニットを含めた巨大スタックであらゆる妨害を無視し、一直線にビブラクテ宇宙センターを目指す。
現代戦での都市攻略の主役は現代機甲部隊だが、この作戦では機械化歩兵の行軍スキルも重要だ。
移動中の被害は衛生将軍の力もあってほぼ回復するため、確実に都市攻略の戦力になる。
さらに主力の被害の軽減のために、移動SAMとガンシップも少数混ぜている。
強力なアンチユニットがいれば、先頭に立って戦ってくれるはずだ。
空爆に対しては、沿岸沿いに空母機動艦隊を派遣しジェット戦闘機に迎撃任務に就かせることで対処する。
艦隊に多少の被害が出るが単にあと7ターンの間だけ持てばそれでいい。
漁場で釣り出し各個撃破作戦の成果で、ケルト海軍はかなり弱体化しているのでまず大丈夫だろう。
このにじり寄る巨大な壁の圧倒的な耐久力で、ビブラクテの先進的な蛮族どもを絶望の淵に叩き落とす。
もはや奴らが何をしても無駄な抵抗だ。
「うむ。どれだけ科学技術が進んだところで蛮族は蛮族よのう」
そしてどれだけの領土を支配してもブサイクはブサイクだと。
ここまでの動き
AD1886、ブーディカがヴィクトリアと和平
AD1886、デモンズウォール作戦発動
AD1888、ブーディカが宇宙船の冷凍睡眠装置を完成させました!
AD1888、ブーディカが宇宙船を打ち上げました!
ブーディカの宇宙船打ち上げと時を同じくして、ようやく国連をクメールの統制下に置くことに成功。
次の会議で核兵器禁止条約を議題にのせて拒否権行使、そこからマンハッタン計画で核戦争が解禁されるがもう遅い。
一度禁止された核兵器を必要になってから解禁という戦略はなかなかうまくいかないものだ。
AD1892、メンフィス占領
AD1894、サムスン占領
AD1896、エディルネ占領
AD1896、ステルス獲得
AD1898、アンカラ占領
AD1900、イスタンブール占領
AD1901、核兵器禁止決議再審議→拒否権行使
デモンズウォール作戦には主戦力のおよそ40%、発動時に無傷か軽傷だった前線展開兵力全てを投入している。
しかしそれでも通常侵攻の手も緩めない。回復待ちで作戦に参加できなかった部隊と増援を併せて暴れ続ける。
これまでと同様に各都市に迫り続けることで、敵兵力を拘束する意味もある。
実際オスマン領はほとんど抵抗を受けずに横断成功。
ステルス爆撃機により、旧オスマン領からケルト首都ビブラクテへの空爆が可能となった。
ステルスの迎撃無視能力は恐ろしいが、圧倒的な航続距離もまた恐ろしい。
爆撃可能拠点が増えるため、ひとつの拠点への配備数に制限がついた空軍でも数の暴力が使えてしまう。
一方、ケルト帝国も首都に現代機甲部隊・ガンシップ・自走砲など46ユニットを集めている。
対するクメールのにじり寄る壁には79ユニットが生き残っており、航空支援も十分だ。
防空艦隊とケルト本土の空軍の間では、毎ターン激しい空中戦が行われており、ケルト空軍は半壊している。
当然クメール艦載機の方にも被害はでているが、その都度隙を作らず補充している。
もはや航空優勢は完全にクメールの手にある。
「ぐへへへ、これはもう楽勝だぞよ」
きめえよ。クメールは生存率を重視し、なるべく多くの兵士を生き残らせることで軍事ユニットを蓄積してきた。
対してケルト帝国は膨大な兵士を失い、さらにアポロ計画と宇宙船に大量のハンマーをつぎ込んでいる。
宇宙計画に必要なハンマーは機械化歩兵およそ100体相当、さらに研究にも多くのリソースを割くことになる。
この条件なら多大なボーナスをもったケルト帝国に対しても、数的優位を築いて圧倒できる。
さらに、念のため北京沖の対中国諜報本部から、一部の工作員をこの作戦に参加させている。
この時期のスパイ費用は元値が大きいだけに、条件しだいでコストが激変する。公安爆破は非常に重要。
なお、この数値にはスパイごとの駐留ボーナスは含まれていないためさらに大きく変わる。
実際の窃盗コスト。儒教が布教されていればさらに聖都割りが使える。その場合の費用は6000台。
もっともここで使うのは都市反乱支援であって、公安があろうがなんだろうがコストは知れているが。
「前置きはもういいか? ではこれより攻撃を開始する。ゴホン、全軍突入!」
スパイ都市反乱→ジェット戦闘機空爆→ステルス爆撃機空爆→自走砲突撃→主力部隊突入
これによりビブラクテ宇宙センターは地上から消滅。
管制センターを失ったケルト宇宙船は行方不明となり、永遠に宇宙の闇をさまようこととなる。
残務処理
宇宙勝利一番手が毛沢東に移る。残るはエンジンのみ。
「中国首都北京は沿岸都市、奇襲をかければ1ターンで処理できるぞよ」
今度は核兵器も間に合いますしね。
AD1901、コンヤ占領
AD1902、ビブラクテ占領→宇宙ミッション進展消滅
AD1902、ディヤバルク占領→オスマン文明滅亡
AD1903、ブルサ占領
AD1904、トロサ占領
しかし今はケルトを徹底的に叩きのめし降伏を迫る。
ブーディカが折れればそれで全ての片が付く。こちらの方が手っ取り早い。
AD1905、カミュロドュナム占領
AD1905、核融合獲得
核融合がネットから落ちてくる。毛沢東がそこまで到達した証だ。
エンジンが完成し毛沢東が宇宙船を打ち上げれば、さすがに北京奇襲を優先する必要がある。
既に海軍もそれが可能な数が揃っている。北京守備隊は20体程度。マンハッタン計画は4ターンで完成可能。
戦術核は2ターンあれば10発以上揃う。打ち上げ確認後に動いても十分だ。
などと思っていたが、毛沢東宇宙船の打ち上げより先にブーディカが折れる。
アショーカが属国のままブーディカ降伏、アショーカは独立しブーディカからの宣戦を受ける。
同じターンにアショーカは独立国としてクメールと交渉、降伏を受け入れる。
そのままターンエンドで翌ターンに制覇勝利。
- スーリヤヴァルマン2世 さあ近こう寄れ、余のエレガントな勝利を称えるがよいぞよ
- アレクサンドロス大王 1頭の羊に率いられた獅子の群れを恐れはしない。しかし珍獣に率いられると怖い。
- メフメド2世 土地が悪かった、それだけだ
- ハトシェプスト 土地はいいのに周りが野蛮人だらけだったせいで……
- パカル2世 我が輩があんな顔の奴に負けるなんて世の中おかしいナリよ
- ブーディカ 宇宙船なんて軟弱なものに手を出したのが間違いだったわ
- アショーカ どさくさに紛れて我が国民もびっくりの宇宙勝利を狙っていたのだが
- 毛沢東 やっぱり共産党政権が一番みたいアルね
- ヴィクトリア あーら、あんなのが勝っちゃったの。そもそも何の生き物なのよアレは。
その他
生産物リスト。建物は不幸対策で劇場が多い。国民国家の兵舎、刑務所も不幸対策を兼ねる。
カノン砲・自走砲とも損害率が高く、砲兵として配属される長生きできない。
撃破数順。基本二桁以上だが、生産順にも入らなかったステルス爆撃機のみ追加。
偉人誕生状況。帝国志向でもないのに大将軍ばかり。儒教聖都のための大予言者は出ずに終わる。
衛生兵×2、士官学校×8、定住教官×2
不衛生施設による地球温暖化の影響。
よりによって国立公園の保安林だらけのところでやられた豚タイルには納得のいかないものがある。
温暖化の瞬間に農場や牧場が破壊されてしまうのもいやらしい。資源以外での被害はおそらく2タイル。
他国の被害は不明。
「ふむ、つまりどうせ起きる砂漠化のことは気にせず核兵器を使いまくれと言うことであるな」
なんだそのこれまでの内容を否定するようなブサイクなまとめは。
完
コメント
感想、見にくい点の指摘などありましたらお願いします。