プレイレポ/BtS/神聖ローマは十字軍の夢を見るか?
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(その当時は持っていないが、ビルダーで暦の技術を入れて撮影)
当時の世界地図。猛攻を受けつつユニットを国外に出す余裕などはなく、スパイもまだのため
都市の在り処どころか、暗闇の部分もかなり多い。情報がほぼ皆無の南のマンサも、スコアから
見ると決して狭い領土ではない模様。神の試練は続く。
夢のつづき
大将軍・ティムールの早すぎる死から、あけて数ターン──
首都の横に居座るかと思ったスレイマンのスタックは意外に早く特攻。
僅かな象を残して自滅する。
「よし、反攻だ! 昇進による回復後、長弓兵出撃! 殲滅せよ! …ハアハア。
ギリギリにもほどがあるぞ……。まあ、第2都市でやれていることを、首都でも出来ぬ
道理はない、というものではあるのだが」
「首都への第一波は弾き返しましたが、東の第2都市、南の第5都市に押し寄せてくる量が
大量すぎて、捌けません。カタパのおかげで防衛兵に犠牲も出てきています。抑えてきましたが
英雄首都・通常都市の生産以外に奴隷も使い、長弓兵を緊急調達します」
大体防御値+20%がカタパで削る量の分かれ目。それ以下になるや、突撃してくることが多い。
こちらから撃って出れない以上、カタパの砲撃と厳しい副次ダメージの被害を抑えなければならないのだが、
そこで役立つのが防壁と、長弓兵の持つ「先制」の昇進。
防壁は、石工術での早い解禁の割には+50%の防御力と、砲撃ダメージ-50%の強い性能を持つ。
シャルルマーニュは防衛志向持ちなので、人口2あれば即座に奴隷で建設可能。勿論全都市に配備してある。
そして先制の昇進は、先制攻撃の増加以外に、Ⅱ以降は20%づつ副次ダメージをカットする能力がある。
最終の先制Ⅳまでいけば-60%。更に騎乗ユニットへの+攻撃力10%がつく。
先制攻撃のおかげで、見た目の勝率の割に勝利時の被害が少なく、連戦にも強い。
負けるときには負けるのが難点だが、そこは他のユニットにも昇進を組み合わせて任せることで対応。
防衛志向なので、弓・火器系は最初から先制Ⅰ、都市駐留Ⅰを持っているため
EXPの増え方次第では都市駐留Ⅲや、丘(ゲリラ)の昇進もつけていくと、手がつけられなくなる。
特に丘の昇進には違った使い方もある。
「東のスレイマン達や、南のマンサは散々暴れているのに、西の貴様らは何をやっているのだ!
あのクソうざかったアーチャーは奇跡的に倒したんだろう! さっさと占領せんか!」
「そ、それが……」
「EXP21の槍兵(ランサー)、だと……?」
「…凡人には凡人の戦い方がある。あの人のような戦い方はできなくとも、ティムール将軍の遺した夢は…
きっと、俺達が形にしてやるんだ! 魂をこめた、我が槍の一刺し──受けてみよ!」
「ぐあーっ! や、やめろ! 丘にいる最後の俺まで倒せば、道路のない貴様らは都市に戻れんぞ!
俺を倒しても次のターンには貴様も地獄の底だ!」
「…ティムール将軍同様、俺も丘(ゲリラ)Ⅱの昇進を持っている。これは丘陵防御力+30%の
他に、丘陵移動力が2倍になる効果だ。つまり瀕死の貴様を倒しても俺は都市に帰れるのだ。
さらに今後、丘Ⅲの昇進を持てば、長弓兵でも退却率+50%と丘陵攻撃力+25%を持つ。
我ら神聖ローマは! 貴様らには絶対に負けん!! 『さよなら』(アッラーアクバル)だ」
「──JESUS!」
西の方はなんとか善戦。こいつらの軍は本当に頼もしい &icon:happy;(+5)。
東の方も孤軍奮闘する要の長弓兵がEXP30を突破。
帝国志向も相まって大将軍も更に三人獲得。全て英雄のある首都に定住させる。
研究は鋳金を通り、機械・建築学を経て工学へ一直線に進む。
「本当はUBのラートハウスを解禁させる法律を早めに取得したいのですが、いつ相手に騎士が出てくるか
わかりません。トレブシェットとあわせてこられたら、その時点で城と長槍兵がないと長弓兵だけでは
いつか物量で負けます。1都市が落ちたら後は芋蔓ですので、こちらを最優先にします」
「大科学者では法律は電球で獲得できんからな……。預言者も、神学・神授王権を獲得してからでないと
法律には使えん。機械と建築学をどちらを先にするという選択もあるのだが、ここは機械を先だ。
まずは長弓兵以外のユニットの種類を増やすぞ。カタパだけあっても反攻に使えん」
そして、AD940、鋳金を獲得。次いでAD1080、機械を獲得。
「よし、これで弩兵とメイスの解禁だ! 首都の定住大将軍は4人! 最初からEXP11が作れるな!
メイスはEXPを使わずに残しておきたいが、状況がそうも許さん。前線への配備は、戦闘術2から
対騎乗をつけて向かわせろ。槍兵では反攻し辛かった負傷スタックも、これでなんとか殲滅していける」
「メイスが銅でも作成できるというのは大きかったですね。なんとかこれで十分な反撃もできるように
なってきました。隙を見て手が出せなかった国境の鉄と、ジャングル地帯の豚への接続を試みます。
連結用の道路も複数用意しておきましょう。一本だけだとまず壊されますので」
同年、サラディンがスレイマンの属国に。どうやら帝国志向に阻まれ拡張できなかったようだ。
絶望先生の資源を吸い上げ、戦力を統合し、TOPのスレイマンがさらに強大になっていく。
なかなか辛い展開だ。
更に悪いニュース。AD1040、異国でヴァチカン教皇庁建設のお知らせ。
イスラム教の信者を団結させるという文字から、間違いなくマンサの仕業。
「フォォォォォ! もう覚えていろとか、そういうレベルではないわ! アイツの知らぬ間に、
2度と泣いたり笑ったりできなくしてやる! ヴァチカンを侮辱した罪、それは宇宙で一番重い実刑だ!
よりにもよってイスラム教、しかもマンサが教皇だと!? フォォォォオ!!」
「…………」
「あ、報告ですか? ご苦労様。私が受けて置きますよ。今はあの人に近づかない方がいいです。
命が惜しいならね」
スレイマンは懲りずに、一部は東部の第2都市をスルーして首都を狙ってくる。
温存しておきたい未昇進のメイスも已む無く対騎乗昇進をつけ迎撃へ。
戦闘力8と対白兵+50%は伊達ではなく、戦闘術2+対騎乗の昇進があれば、戦闘術2の象を
75%の勝率で撃破可能だ。象さえ叩けば、斧や剣士・弓騎兵も相手にならず、後はカタパを直接攻撃可能。
これで第2都市あたりに長らく押しかけてきていた敵も一掃する。
だが、そんな少しは順調にいきかけていた矢先──
「報告──!! マ、マンサが! 遂に騎士を出してきました!同行する兵には弩兵もいます!
対白兵昇進もついており、メイスでは反撃できません! うわああああ、もう駄目だああああ!?」
「静まれい! 武装神父隊! 武装神父隊はいずこにありや!? ガンシップは何をしている!?」
「そんなユニットおりませんよ…。さらっと自分も錯乱しないで下さい。ガンシップなんか当分先、
というか絶対出ませんよ。なんとか、なんとか工学まで急ぎましょう。そして、こちらは朗報です。
ついに、危険をぬいつつ、国境の鉄の上に要塞と道路を建設!接続に成功しました!」
ギリギリでツクネ復活のおしらせ。
南に余剰兵力を送りつつ、必死に最後のスパートをかける。
「やっぱりイスラムの騎士は強いデース! 格好いいデース!
おや、これはスレイマンの属国のサラディンさん。貴方の国ではラクダでしたっけ?
実にユニークですよネ! もしテクノロジー取引禁止でなければ、特別に技術を差し上げても
よろしかったんですが、残念、残念!」
「……ふん、いい気なものだ。だがマンサ。貴殿はあるオペラを知っているかね?
その最終幕、魔王をもてあそんだ狩人は、地獄へと連れ去られ、その骸は谷底に投げ捨てられる。
ゆめ油断せぬことだ。いつか貴殿の前にも魔王(ザミエル)が現れよう」
マリとの国境、第5都市にもついに騎士の突撃が行われる。なんとか一度目は跳ね返したものの
2波目、3波目のサイクルによってはもう持たない。
彼等の奮闘を胸に、都市の科学者達は必死でペンを走らせる。そして──
AD1260。ついに工学が完成。
「やりました! トレブと城とUUのランツクネヒトが解禁! 鉄の接続が生きていますので作成可能です!
そして道路移動+1を獲得!南の第5都市を中心に、第2都市・第3都市とを1ターンでユニットが
移動可能! 臨機応変な兵力集中が可能です! また、首都から第2都市も1ターンでいけます!」
「でかした!首都はランツクネヒトの生産、他は城の生産に入れ! 急を要する南の第5都市は
次ターンで城に奴隷を入れろ!」
「待たせたな!」
救世主・ランツクネヒト、ここに爆誕。今回の首都で作れるLV4ならば、最初から対騎乗昇進を
つけられることもあり、無類の強さを発揮する。
どのぐらい強いかというと、通常でも兵舎+神権のLV3,戦闘術2の時点で、戦闘術2の軍用象に95.8%の勝率。
戦闘術2の騎士に76.9%の勝率。対白兵をつけたメイスに64.5%の勝率。
戦闘術1から対白兵をつけても、戦闘術2の軍用象に89.8%、戦闘術2の騎士に72.6%、
対白兵メイスに71%の勝率を誇る。象カタパの編成なら、直接カタパに攻撃可能だ。
この時代の白兵・騎乗ユニット、そしてカタパ・トレブと、弓系以外なら全てに無双ができる。
そして──丘都市で防御すれば、同時解禁の城、先の長弓兵達と合わせてその防御力はまさに比類なきものとなる。
「研究は法律へ移る! 遅れたがUBラートハウスを解禁させるぞ!
各地では城の後はメイス・ランツクネヒトと、トレブシェットの用意!
…金銭に余裕ができたら、あの第3都市の槍兵もアップグレードしてやれよ」
「承知いたしました。ラートハウスは裁判所の代替で、都市の維持費を75%削減する強力な建物です。
都市が少ないうちは維持費も少なく大したことはない──そう思われるかもしれませんが、実際には
支出には、実際の維持費の他にインフレという物が加わります。これは時代と共に係数が増大し
総支出額に掛けられるものなので、維持費が少なくなるとこれも一気に減ります。国有化の時など顕著ですね」
「これが現在の時点の本当の維持費と、ビルダーを使い5都市全部にラートハウスを建てた時の
比較です。インフレの項の支出も下がっているのがお分かりでしょうか。下の2つは、前回の
現代におけるフリードリッヒ陛下の物ですが、自由市場から国有化に変更し、都市維持費を一気に
下げた時の、インフレ額の下がり方を見て下さい。一目瞭然だと思います」
「時代と企業も関係しているから一概に比較はできんが、確かに僅かでも都市の維持費・社会体制の
維持費を減らすのは、思っているよりも効果があるもんだな」
「そして、戦争などで都市が増えれば、占領した都市以外の維持費も全都市で跳ね上がります。
それまでは研究に余裕があった筈なのに、戦争始めたら赤字になって、まさかのユニットすら維持が
きつくなってきた──裁判所を全く作らないとそういうこともありえます。大事なのですよ」
研究はその後、取りこぼしを回収して回る。神学・演劇・アルファベットの後にギルドへ。
ようやくスパイを出せるようになり、闇につつまれていたメフメド以外の各国の偵察にも向かえるようになった。
ここで神権政治に変更。首都ではメイス・ツクネを中心に予備の防衛兵、各地ではEXP5のトレブシェットの
作成に入る。マンサだけでなくスレイマンにも弩兵が出てきてきたため、ツクネ無双も終わり、
反攻のためにカタパルトもたまに混ぜる。だがカタパもそうそう数を作れないのと、マンサの方は
丘の弩兵・長弓兵には手を出しづらいので城に篭っての防衛でなんとかしのぐ。
AD1430。マンサが自由市場を採用。既に経済学へ達していることが明らかに。
AD1560。サラディンが自由主義を獲得。中盤の難敵・胸甲騎兵への秒読みが始まる。
敵の勢い、特にサラディン・スレイマンの東方面の攻撃からは激しさを増し、道路も破壊され、ついには
鉄を接続した要塞も壊される。首都のトウモロコシや牛の改善も度重なる侵攻の間に何度となく踏み荒らされ
深刻な出力低下と不衛生が首都を襲う。
だが、その度にツクネや対騎乗をつけたメイス、歴戦の長弓兵らが安全位置を確保し、労働者が改善を直し道を繋ぐ。
労働者と護衛を脅かす弩兵を含むスタックには、使い捨てのカタパと対弓兵をつけたメイスを
先駆けに強引に撃破。しかし何度もできるわけではないので、一撃で空白が空きやすいタイミングを
見計らって随時行う。
この頃には、東部諸国もトレブや騎士を解禁しており、神聖ローマ東部~首都は
人と機械と馬と象とラクダが入り交う愉快な有様。
必死に都市はユニットを吐き出し続け、生産されたユニットは必死に防衛し、迎撃し、大将軍を輩出する。
余裕などありはしないが、そのうちに各都市で作られたトレブシェットも集結を開始。
皆の思いは唯一つ。いつか来る、その日のために。
そしてAD1590──
「時間はかかりましたが、コツコツ合間を縫って西部都市に集めていたメイス・トレブシェットが
ようやくの数になりました! 我が軍、初めての総反攻です!」
「まだ数は頼りないが、一撃をくれてやるには十分だ! 都市の多いマンサ、未知数のスレイマンは
後で、まずは大陸上は全容解明済みのメフメドを叩く! 後続のツクネ・トレブも後から合流させろ!
さあ、十字軍の前哨戦だ! 我らに、亡き将軍と神の御加護を!」
「Amen!!」
「メフメフ。お腹がすきました。今日のおやつは何ですか」
「うるせー、お前も同じ攻撃力なら弓騎兵みたいに少しは働けよ!? 逆に攻められてんだよ!」