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美しい鰭で

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「………どうやら、落ち着いてくれたみたいね」


耳に響くのは呆れと安堵と哀れみがない交ぜになった様な声だった。
マルフォイが杖から声の方向に顔を向ければ、既に立ち上がって若干自分の事を睨んでいる様子の哀の姿が目に映った。
その様は、やはり落ち着いている様に見えた。
あんな、怪物どもの宴を目にした直後であるというのに。
諦めと言う言葉を知らないのか、この女は。
見ていると、酷く劣等感に駆られる。
きっとこの女は純血の魔法使いに劣等感を抱かせた、最初のマグルになるだろう。


「………さっさと渡していれば、そんな傷作らずに済んだんだ」
「えぇ、そうね。次からは気を付けるわ」


バツの悪さと劣等感から目を逸らして吐いた嫌味はあっさりと受け流される。
憤懣やるかたない心境だったが、一応マルフォイは哀から離れようとしなかった。
ブラックの護衛兼見張り役を務めろという言葉は、彼からそれ以外の選択肢を奪い去っていたのである。


「しかし、この杖………」


哀からもう一度手の中の杖に視線を戻す。
手の中の杖は、何か言い知れない物を感じた。
強い杖だ。とてもとても強い杖だ。それは間違いない。
そして、不思議なほどに手に馴染む。
まるで、以前からマルフォイの杖であったかのように。
この杖があれば絶望王やシュライバーまではいかずとも、自分を散々嬲ったエリスには勝てるかもしれない。
その時の光景を想像し、
ドシュッ。
ほくそ笑む。



「────あ?」




自分の手の中にある杖。その丁度真下。
胸の辺りから、一本の冷たい刃が生えていた。
直後に襲い来る、冷たい灼熱の感覚。そして、激痛。
痛い。痛い痛い痛い痛い痛い痛いいたい────



「なっ!?がっ!?グぉ…え……ッ!?」



ずるり、と刃が抜かれて、感じる喪失感。
何が起きたのか、という言葉も発する事は出来ず、その場に崩れ落ち。
自分の口から零れ出た血だまりでごぼごぼと溺れる。
マルフォイ君!と慌てた様子で叫ぶ哀の姿が、遠く思えた。


「あはっ!ねぇねぇねぇ!アナタ魔術師だよね?」


倒れ伏したマルフォイの前に、いつの間にか一人の少女がいた。
銀の短髪と黒の外套。そして整った顔立ちに走る縫合痕が目に付く少女だった。
くるくると手の中でマルフォイの血液が付いたナイフを弄び、妖しく微笑む。
それは、獲物を見つけたネコ科の猛獣の顔にとてもよく似ていた。


「魔術師のしんぞーは他の子よりおいしーから楽しみ!」


異邦の地で偶然故郷の料理を作っている店舗を見つけた様な、弾んだ声で。
踊るように襲撃者である少女───ジャック・ザ・リッパーは放たれた弾丸を躱した。
人間の動きではない。硝煙の煙るマシンガンを構えていた哀の顔が驚愕に染まる。


「っく───!」


余りにもタイミングが良すぎる。この接敵は意図的に引き起こされたものだ。
目の前の少女は息を潜めて待っていたのだろう。
羊が、羊飼いから離れる瞬間を。
パララララとタイプライターを撃つような乾いた音と共に弾丸が発射されるが、少女には掠りもしない。
完全に射線を読まれていた。
それでも何とか狙いをつけ、撤退とはいかずとも硬直状態に持ち込みブラックの到着を待とうとしたが───


「っ!?う、ぁあ────」


ガツン、とマルフォイのサブマシンガンを握っていた手に衝撃が走る。
引き金に添えられていた嫋やかな指先は、あらぬ方向を向いていた。
見た目は自分と同じ年かさの少女なのに、プロレスラーの様な怪力だ。
恐らく、この少女もまた、ブラック達の様な超常の存在なのだろう。
片膝を付いて蹲りながら、哀は迫りくるジャックを見つめた。


「ぐっ………考え……直しなさい……こんな殺し合い……意味がないわ」


目の前の少女は、どう見ても積極的に殺し合いに参加している。
説得できる可能性は殆ど無いだろう。
それでも指先に走る激痛を堪え、哀は少しでも時間を稼ぐことを試みる。
だが、返って来た反応は彼女の予想に輪をかけて悪いものだった。


「んー、でもわたしたち、まだまだ食べたりないし?
それにお母さんの中に帰るためだもん、仕方ないよね」



砂糖菓子の様に甘い声で、無邪気な子供の様に人殺しの少女は凶行に及ぶ理由を述べた。
それを聞いてここだと、哀は思った。
人の心臓を喰らうというのは悪夢のような情報だが、重要なことはその後。
彼女もまた、母親の元へと帰りたいのだ。
心変わりを誘発できなくてもいい。彼女を躊躇させられるとしたらここしかない。
震えそうになる声を精神力で調律し、哀はジャックに向けて訴える。


「貴方も…知ってるんじゃないかしら。ブラックの強さを。
彼と戦って優勝を目指すよりは、皆で協力してお母さんの元に帰ることを───」


哀の説得は、少女よりも強いであろうブラックの事をまず話したのは正しかっただろう。
それについては、ジャックはまだ交渉の余地があったかもしれない。
だが、続く彼女の願いについては…哀は完全に見誤っていた。
説得を耳にしたジャックはクスクスと含み笑いを漏らして。



「ごめんね。そういうのじゃないの。わたしたち」



ドスリ、と。
少女が投擲したナイフが、哀の脇腹の位置に突き刺さった。
そこは、肝臓がある位置だった。
ごふりと鮮血を吐いて、尻もちをつく。
最早死を待つだけの憐れな獲物に、とてとてと可愛らしい所作で殺人鬼が迫る。


「わたしたちは、ジャック・ザ・リッパーだから」


世界で最も著名な殺人鬼。
その正体は水子の亡霊が切り裂きジャックの役割を被ったもの。
当然ながら、彼女の帰りを待つ母親など存在しない。
だから彼女達は奇跡を求め、殺戮に興じるのだ。
そして、それ以上に。
ジャック・ザ・リッパーが殺人鬼以外の在り方を選べるはずも無かった。


「じゃ、そろそろ死のっか」


哀の眼前まで迫ったジャックがその手の凶刃を閃かせる。
完全なるトドメを刺すべく、憐れな獲物を見下ろして。
喜色に染まるその表情は、殺人鬼以外の何物でも無かった。


(これは……報いなのかしらね)


組織に入り、毒薬を作った自身には似合いの末路なのかもしれない。
この傷では、どの道自分はもう永くない。致命傷だ。
なら、今更じたばたした所でどうにもならない。
決して覆らない死の袋小路を、諦観と言う冷たい水が満たしていく。
情け容赦なく、処刑人である少女は哀の目の前で白刃を振り上げ────


「────わあぁッ!!」


そして、吹き飛ばされた。
突然見えない車に突き飛ばされた様に吹き飛ばされた殺人鬼は、空中で体勢を整える。
まるで体操選手の様な一回転と共に、華麗にジャックは着地した。
そして、自身を吹き飛ばした下手人を見やる。


「……ドラコくん」



哀が杖を構えるマルフォイの姿を見て、驚愕を露わにする。
そんな彼女に対して、マルフォイは憤怒の形相で叫んだ。


「何を……している!はや、く……奴の元に行け!!」


豪奢なローブを鮮血に染めて。
ドラコ・マルフォイは頼んでもいない恩を売って来た女に向けて感情をぶつけた。
それを聞いて、哀の胸の内から諦観の二文字が消えていく。
もう、お互いが助からないは分かっていたけれど。
それでも、ここまでされてそのままただ死ぬなんて、ありえない。
傷口を抑えながら、哀は立ち上がった。幸いにして、ナイフは刺さったままだ。
引き抜かなければ、大出血する心配はない。
まだだ。まだ自分には……やるべきことがある。
その執念染みた思いを最後の燃料として、哀は駆けだした。


「逃がさないよ」


だが、それを許すほどジャックも甘くはない。
何らかの魔術攻撃を受けた様だが、痛痒はない。
最上級の神秘である英霊にダメージを通すには魔術師でも熟達した者でなければ困難だ。
ほんのちょっぴり驚いたが、これで終わり。虚しい抵抗だ。
と、その時の事だった。


「───ヴ」


ジャックの胸に、猛烈な嘔吐感がせりあがって来る。
気持ち悪い。何かが臓腑から喉の奥まで這い上がってきている。
がくりと地面に膝を付いて、そして口の中からそれを吐き出した。


「ヴぉええ………ッ!!」


三日酔いの酔っ払いの様に。
ジャックは口から唾液と共にあるものを吐き出した。
粘ついた細長い軟体と、滴り落ちる粘液。二本の触覚。
粘ついたナメクジが、彼女の口内から産み落とされたのだ。
最早嘔吐感で獲物を殺すどころでは無い。
ジャックは、脇を奔っていく哀の背中を見送るしかなかった。

もし、これが普通の杖ならばこんな結果にはなっていなかっただろう。
だが、マルフォイが振るったその杖は特別な物だった。
ニワトコの杖と呼ばれる、死の秘宝。最強の杖。
彼が未来にダンブルドアから手に入れ、闇の帝王を倒す決定打となる杖だった。
正当な使用者としてマルフォイは認められていたため、
サーヴァントに対しても最上級の呪詛として、マルフォイの魔法は効力を発揮していた。


「くくっ!ハハハハハハ……ざまぁみろ………ッ!」


跪くジャックと走っていく哀の背中を見て、乾いた笑いをマルフォイは見せた。
そして、今度こそ地面に倒れ伏す。
まるで、命の残り火を使い切ったかのように。
それでも胸に宿るのは、魔法使いとしての誇らしさだった。


(そうだ……いつまでも、マグルなんぞに舐められてたまるか。僕は……)



僕は代々の純血にして、優秀な闇の魔法使いであるドラコ家の末裔なのだから。
あんな、途轍もない魔力を感じる子供を相手取ったことなんて、きっとあのハリー・ポッターだってない。
そんな怪物が、自分がかけた、ウィーズリーでもできる呪詛に苦しんでいる。
胸がすく思いだった。
クラップやゴイル、そしてあのハリー・ポッターに自慢してやりたかった。
父上や母上にだって伝えたかった。きっと良くやったと褒めて下さるだろう。
そうだ、だから自分は帰らなければならない。帰りたい。
でも、裏切者の身体は動いてくれなかった。
息をするだけでも苦しい。きっと肺をやられた。
だから、自分はもう、帰ることはできない。
そんなの、嫌だ。
……嫌だ。
嫌だ。
嫌だ。
いやだ。


(嫌だ、嫌だ。嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だいやだいやだいやだいやだいやだ………)


……恐らく、ドラコ・マルフォイの人生において最も不幸な瞬間は、今この時だっただろう。
誇らしさを胸に死ねればよかった。
自分は大事を成し遂げたのだと思って死ねれば良かった。
だけど、彼の完成は闇の魔術を扱う家系にしては“正常”に過ぎた。
だから、酩酊にも似た、誇らしい気分はあっという間に覚めてしまって。
代わりに訪れるのは、意識が堕ちていく感覚。二度と帰らぬ死出の旅路に向かう感覚だ。
涙が零れた。死にたく、無かった。
魔法使いの誇りなんていらない。マグルと協力してでも、生きて帰りたかった。
父と母に、もう一度会いたかった。



────父上、母上に、もう、一度………



父と母の元に帰りたい。もう一度会いたい。
そうして、ドラコ・マルフォイの意識の最後の一欠片が闇に沈むその時まで。
彼が考えていたのはただひたすらに家に帰りたいという、子供そのものの願いだった。




          ■     ■     ■




ゼオン・ベルは、当初南下する予定だった。
病院の近辺を散策し、手負いであろう獲物やそれを守ろうとする対主催を狩る目算だった。
どうせなら美味しいものがありそうなデパートに寄っていきたい、というジャックの意見を採用し、南下していた矢先の事だった。

丁度彼らの目と鼻の先のエリアで、大爆発が起きたのは。
奇妙な感覚だった。爆発の音は響いているのに、近いのか遠いのかよく分からない。
爆発の閃光も一瞬だった。エリアの縁に到達した瞬間、一瞬で爆風は凪となったのだ。
そのため偶然隣接するエリアにいた事と、ゼオン、ジャックの両名が人間を遥かに超えた知覚能力を有していたが故の察知だった。
恐らくエリア間に特殊な結界が展開されている、ゼオンはそう推察した。
ともあれ、現時点ではその情報は重要ではない。
重要なのは大きな戦いが起き、手負いの参加者が近くにいるかもしれないということ。
そう考え、近辺を捜索した所、方角については完全に当て勘だったが、当たり玉が出た。

強者と見られる青いコートの少年と、黒髪の少女が対峙しているのを発見したのだ。
ゼオンは対峙する二人の超越者を目の当たりにしても、直ぐに突撃することは無かった。
その間手を出さず、存在だけは双方感じ取れるように殺気を放った上で潜伏した。
絶望王、そして魔神王を名乗った二人の子供は何方も自分の存在は気づいていただろう。
その上で、来るなら来いと手を出さなかったのだ。
ゼオンはそれを、慢心だと獰猛に笑った。
二人が襲ってきたとしても受けて立つつもりだったが、折角の好機は利用させてもらう。
支給された鮫肌を上手く行けば絶望王と名乗った少年はここで殺害できる。
そう目論み、そして彼は決行した。
蒼いコートの少年が大技を放ち、双方疲弊した瞬間に切り込んだ。



「…………っ!?」
「残念、皮一枚だ」



速度、タイミング、武装。その全てが雷帝にとって理想的な奇襲だった。
疲弊した瞬間を狙うだけではなく、相手が異能による防御を行った瞬間それそのものを喰らう鮫肌で強襲する。
だが、そんな理想的な奇襲を以てしても……絶望王は死ななかった。
半身を削り取る筈だった一撃は、彼が携えていた鍵剣の破壊と、動かすのに支障のないレベルの抉り傷を作るのにとどまっていた。
恐るべきはその反応速度と念動力の精密動作性。
彼は刀身そのものを止めようと働かせた念動力が削り取られ不発に終わった事を悟ると、
瞬時にゼオンの関節部に能力を使用したのだ。
突発的な対応だった為、無傷とはいかなかったが…結果致死の攻撃から見事彼は生還した。


「いい線行ってたよ、お前」


賞賛と共に、ゼオンの身体を猛烈な力が包む。
凄まじい圧力だった。それを、薄笑いさえ浮かべて目の前の少年は行使している。
それを認識した瞬間、彼の白いマントに包まれた矮躯は秒速500メートルの勢いで大地に向けて射出された。


「───がはッ!」


爆発音にとてもよく似た音を立てて、修羅の雷帝が地面へと縫い留められる。
強い。強い敵だった。
パートナーであるデュフォーの答えを出す物(アンサー・トーカー)があれば初撃の奇襲で終わっていたかもしれないが……
正面切っての戦い、それもパートナーのいない単独戦闘では分が悪いのは間違いなかった。
ジャックがこの男と戦いたがらなかったのも頷ける話だ。
ぎりり、と鮫のような歯を軋ませ、ゼオンは己の中の修羅を猛らせる。
そして、同時に笑った。
落下から一秒足らずで即座に復帰し、純白のマントで飛翔を行う。



「テオザケル!!」


五指を広げ、咆哮を上げるように呪文を唱える。
並みの魔物の子なら一撃でぶちのめすどころか、死ぬかもしれない威力の電撃だった。
だが、絶望王は薄ら笑いを浮かべて。


「さっきの不意打ちに比べりゃ、やる気がなさすぎるぜ、兄弟」


指の一本すら動かす事無く。
絶望王の念動力の力場は、雷帝の雷を霧散させた。
やはり、この程度の電撃では無駄か。
自分の有する呪文でこの男を殺せるのは、ジガディラスの雷をおいて他にないだろう。
それは、ともすれば絶望的ともいえる事実だったが、ゼオンの表情は変わらぬ笑みだった。
紫電の瞳は、超越者気取りの道化を見下す嘲りの形に歪んでいた。


「───なぜ俺が、お前に斬りかかる前に気配を隠さなかったと思う?」


ゼオン・ベルのその問いかけは、絶望王の耳に嫌によく響いた。
問いの意味を喉の奥で転がし、脳内で刹那の間思索する。
そして、問いの意図にたどり着いた瞬間、初めて彼の表情から笑みが消える。
例え目の前のガキが奇襲を仕掛ける前に気配を殺していても、自分は気づいていただろう。
だがしかし、気配をわざと殺さなかったとこのガキは言った。
自分を、相手に完全に気取られないように息をひそめるのは不可能だと考えたか、
真っ向勝負になっても、自分は負けないという自負に依るものだと考えていた。

だが、それだけではないとしたら?
わざと気配を殺さないことで、隠れて狙っている者がいると自分に知らしめ。
連れていた人間二人が奇襲で殺されることを厭い、遠ざけるのを狙っていたとしたら?
殺し合いに乗っていると見られるこの白い子供に協力者がいたとしたら?


「やられたな」


嵌められた。
まんまと策にハマったことを自覚し、先ほどまでとは違う皮肉気な笑みと声が漏れる。
ババ抜きでまんまと駆け引きに引っ掛かり、ババを掴まされた、そんな気分だった。



「レードディラス・ザケルガ!!」



ゼオンの詠唱が虚空に響く。絶望王に向けて新たな雷の殺意を放った合図であった。
思索のために訪れた硬直を好機と見たのか、ヨーヨーの様な形状をした雷撃の刃が迫る。
それを絶望王は緋色の瞳で見つめて───蹴り上げた。


「チッ───!」


蹴り上げられた電撃のヨーヨーは、ゼオンの手とつながっている。
必然的に、それがカチ上げられれば彼も影響を受けざるを得ない。
ほんの一瞬であるが、無防備な瞬間が、修羅の雷に訪れる。
その一瞬を、絶望王は見逃さなかった。


「じゃあな」



その言葉に怒りの感情はなかった。
ただ淡々と、事務的に短い言葉が紡がれる。
それと共に、ゼオンの肉体を再び凄まじい圧力に包まれ。
ぐるり、と絶望王の体が回転する、砲丸投げの選手のようだった。
そして事実ゼオンは直後に、見えない巨人に放り投げられる砲丸となる。
先ほどよりもなお早い。秒速1000mは達していそうな速度で。
ゼオンの肉体は隕石の如く大地に落下した。
10メートル以上はあるクレーターが出来上がり、濛々と土煙が舞い上がる。
落下の瞬間身にまとっていたマントで体をすっぽりと覆っているのが見えたから、大した怪我は負っていないだろうが、それでも直ぐには戦えないはずだ。
これ以上奴に構っている暇はない。
その思考のもと、絶望王は瞬間移動でその場を去ろうとする。
だが、それよりも早く、彼に向けて氷塊が放たれた。



「あー、そうだったな。お前もいたんだったか」



先ほどまでと違いどこか煩わしそうな態度で、向き直る。
絶望王の眼下には、肉体の修復を8割がた終えた魔神王の姿があった。
彼女の漆黒の瞳は今もなお、爛々と戦意が燃えていた。
そんな魔神王に対して、まず絶望王は放たれた氷塊を細かく砕き、敵手に向けて放った。
当然、その程度で魔神王が痛痒を覚えるはずもない。
肉体を修復しつつ、絶望王に向けた追撃を放とうとする。


「悪いな、先約なのに」


だが、絶望王が後の先を獲った。
瞬間移動で魔神王の背後に現れ、その手を添えて。
そして、先ほど見せた蒼い焔を炸裂させた───少女の肉体の内部で。


「─────!!!!!」


魔神王の、声にならぬ絶叫が響く。
先ほどの太陽光線は彼女の魂にダメージを与えなかったが、これは別だ。
明らかに、異なる魂の輪郭。それを知覚した者だけが放てる炎だった。
それを、肉体の内部で炸裂させられた。
致命傷ではない。だが無視できぬダメージを受けて、二歩、三歩と後退する。
そんな魔神王に対して絶望王は遊びの一切ない、戦闘の終結を目的とした一撃を放つ。


「決着は今度にしよう」


お互い生きて居たらな。
そう言って、緋色の瞳をした少年は、ゴッ!と魔神王に正拳を叩き込んだ。
当然、ただの拳ではない。念動力によって数千倍の威力を伴った拳だ。
更に、今しがた受けたばかりの蒼い炎も纏っていた拳であった。
物理攻撃である拳そのものにダメージは殆どない。
また炎によるダメージも内側で燃やされた先ほどよりもずっと小さなものだ。
だが、しかし──それで運動エネルギーが消える訳でもない。


「フッ───」


ホームラン王に打たれた野球ボールの様に、魔神王の少女の肉体が飛んでいく。
その刹那、彼女はもう一人の王に向けて笑みを形作った。
その笑みは、先ほどゼオンが浮かべていた嘲弄の笑みにとてもよく似ていた。
惰弱な人間などに入れ込んだところで、利する事など何もない。
視線だけで雄弁にその事を語り───魔神王は空に打ち上げられていった。
遠くまで飛ばせてはいないだろうが、ダメージを考えれば直ぐに戻っては来られない筈だ。
周囲を探ってみれば、もうゼオンの姿も既になかった。撤退したのだろう。
戦線の終結を確認した後、一人になった空で絶望王は独り言ちる。


「あぁ、全く。不自由なもんだよ」


戦闘の結果だけで言えば、勝者は絶望王だろう。
連戦となったにも拘らず、二人の敵手を悉く追い払った。
大した傷も負っていない。しかし。
吐く言葉の音色は、敗残者の様に寒々しい物だった。




          ■     ■     ■



吹き飛ばされた先で、むくりと起き上がる。
月の姫と謳われたその美貌は、未来からやって来た殺人機械の様に無表情だった。
負ったダメージを考えれば、一時間ほど休息をとる必要があるか。
立ち上がり自身の状態を検分した魔神王は、そう結論付けた。


「やはり、理解できぬ」


理解できないし、惜しいとも思った。
あの絶望の王が、何故あそこまで人間に執着を見せるのか。
人間は魔神王にとって屈辱と憎悪を募らせるだけの存在だった。
そしてきっとこれからも、魔神王の胸から憎しみが消え去ることは無いだろう。
闇の中に生まれ、闇の中に死ぬ。それが魔神(デーモン)の定めなのだから。


「……魂砕き(ソウル・クラッシュ)は今、何処にある」


この地には魔神の盟主たる自分にも匹敵する兵(つわもの)が少なからずいる。
それらを制圧するには、無手では多大な労力が必要とする。
あの蒙昧な子供に豚にされ、武装を盗またのは痛手であった。
絶望王などの強者を下すためにも、他の参加者を殺し、武装を奪う必要がある。
その思考の元、魔神王は少女の姿を辞め、新たな姿を形どった。


その姿は放送前に最も激しい戦闘を繰り広げた相手となっていた。
その姿の本来の持ち主を鬼舞辻無惨と言った。
食らった脳からの情報によると、あの者は暫く対主催の人間どもの中に潜む予定らしい。
だが、その性根は人間の事を何とも思っていない正しく魔族のそれだ。
ならば、あの男の姿を借りて不和を煽れば、必然的に奴も他の対主催を排除せざるを得ない。


「魔に連なる者は、魔なる者らしく生きるべきなのだ」


そして、その生とは人間に対する絶対不変の天敵である事に他ならない。
魔神(デーモン)達が、全ての人間に、痛苦と絶望を与え続けるように。
この殺し合いでも、彼女はロードスを闇に覆おうとしてた魔の王として君臨する。




【B-2 /1日目/朝】

【魔神王@ロードス島伝説】
[状態]:ダメージ(中)、魔力消費(大)
[装備]:魔神顕現デモンズエキス(3/5)@アカメが斬る!
[道具]:なし
[思考・状況]基本方針:乃亜込みで皆殺し
0:ニケと覗き見をしていた者を殺す
1:絶望王は理解不能、次に出会う事があれば必ず殺す。
2:魂砕き(ソウルクラッシュ)を手に入れたい
3:変身できる姿を増やす
4:覗き見をしていた者を殺すまでは、本来の姿では行動しない。
5:本来の姿は出来うる限り秘匿する。
[備考]
※自身の再生能力が落ちている事と、魔力消費が激しくなっている事に気付きました。
※中島弘の脳を食べた事により、中島弘の記憶と知識と技能を獲得。中島弘の姿になっている時に、中島弘の技能を使用できる様になりました。
※中島の記憶により永沢君男及び城ヶ崎姫子の姿を把握しました。城ヶ崎姫子に関しては名前を知りません。
※鬼舞辻無惨の脳を食べた事により、鬼舞辻無惨の記憶を獲得。無惨の不死身の秘密と、課せられた制限について把握しました。
※鬼舞辻無惨の姿に変身することや、鬼舞辻無惨の技能を使う為には、頭蓋骨に収まっている脳を食べる必要が有ります。
※変身能力は脳を食べた者にしか変身できません。記憶解析能力は完全に使用不能です。
※幻術は一分間しか効果を発揮せず。単に幻像を見せるだけにとどまります。




          ■     ■     ■



ゼオン・ベルは一旦絶望王との交戦地点から離れ、一足先に撤退していたジャックと合流する事を選んだ。
奇襲が完全に成功しなかった以上、まだ六時間しか経過していない内から、あの二人と正面衝突するのは得策ではないという判断だ。
概ね、作戦は狙い通り運んだのだから、欲張るとろくなことがない。
ゼオンにとってはこの殺し合いにおいて初となる強敵との交戦だったが、悪くない結果だったと言えるだろう。
戦況においてはあの絶望王が優勢だったものの、奴は己の命以外の全てを失った。
従属していたと見られる人間二人も、与えられた支給品も。
その何方も、自分達が奪ったのだから。


「それに何より───奴も血を流した」


能力は強大だ。
自分や龍族の神童と畏怖される二体の魔物の子に匹敵か、ともすれば超える実力があるやもしれない。
それでも、自分の一撃によって血を流した。
ならば殺せる。殺して見せる。
しかし──それよりも先に、今の自分には片付けておくべき事があった。



「だが、その前に先ずはお前だ……ガッシュ………!」



タブレットに記載されていた、愚弟の名前。
ゼオンが世界で最も殺したい相手の名。
魔界の王を決める戦いとは違うが、丁度いいだろう。
此処で始末してやると、拳を岩の様に硬く握りしめた。


───下らんことを気にしている暇があったら技を磨け。


脳内でリフレインするのは、映画館で見せられた忌み物がもたらした悪夢。
それがフラッシュバックするたびに、ドロドロとした黒いものがゼオンの心を満たした。
魔女モルガンが作り上げた呪物は、見事に彼の心の罅に呪いを流し込んだ。
それからずっと、雷帝の紫電の瞳には、消える事のない憎悪の炎が燃え滾っている。
その憎しみに支配されている限り、彼は凶行に及び続けるだろう。


「ヴォエッ!……ヴぇ~……ぎぼぢわるい………だずげでお兄ぢゃん……」


そんな殺意と憎悪に燃えるゼオンとは対照的に。
ジャックは未だ自分を苦しめる嘔吐感に辟易していた。
足元には彼女が吐いたナメクジが散乱していて、正直近寄りたくない。
どうやら、敵の子供の呪いを受けてしまったらしい事を、ゼオンは記憶を読み取り知った。


「大したことのない呪詛だ。あと三十分もすれば自然に収まる」
「ぞんなぁ……」
「呪詛を使った子供の心臓はちゃんと回収して来たんだろう?
ならお前が呪詛から回復して、腹ごなしが済んでから出発する。有難く思え」
「う~……分かった……おやつまで頑張る………ヴォエッ!」


涙目でまたぶっといナメクジを吐き出すジャックを見て、ゼオンは思わず顔を背けた。
手傷を負った程度なら気に留めなかっただろうが、流石にこれは同情する。
暫くジャックは使い物にならないだろう。
足止めを喰らうのは歯がゆい思いがあったが、ジャックは自分の命令を遂行した。
手足としては申し分ない。
であれば、自身の休息も兼ねて休ませるのも王の務めと言うのものだろう。
ジャックが呪詛から回復するまで、奴らから奪ったという杖や支給品の確認でもするか。
そう考え、ゼオンは奪い取ったランドセルの中身を検分するべく開いた。




【C-5 /1日目/朝】

【ゼオン・ベル@金色のガッシュ!】
[状態]失意の庭を見た事に依る苛立ち、全身にダメージ(小)、ジャックと契約、魔力消費(小)
[装備]鮫肌@NARUTO、銀色の魔本@金色のガッシュ!!
[道具]基本支給品×3、ニワトコの杖@ハリー・ポッターシリーズ、ランダム支給品5~7(ヴィータ、右天、しんのすけ、絶望王の支給品)
[思考・状況]基本方針:優勝し、バオウを手に入れる。
1:ジャックを上手く使って殺しまわる。
2:絶望王や魔神王に対する警戒。更なる力の獲得の意思。
3:ジャックの反逆には注意しておく。
4:ふざけたものを見せやがって……
[備考]
※ファウード編直前より参戦です。
※瞬間移動は近距離の転移しかできない様に制限されています。
※ジャックと仮契約を結びました。
※魔本がなくとも呪文を唱えられますが、パートナーとなる人間が唱えた方が威力は向上します。
※魔本を燃やしても魔界へ強制送還はできません。

【ジャック・ザ・リッパー@Fate/Grand Order】
[状態]:なめくじ喰らえ(三十分程度で解除)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、探偵バッジ×5@名探偵コナン、ランダム支給品1~2、マルフォイの心臓。
[思考・状況]基本方針:優勝して、おかーさんのお腹の中へ還る
0:ぎもじわるい…(涙目)
1:お兄ちゃんと一緒に殺しまわる。
2:ん~まだおやつ食べたい……
[備考]
現地召喚された野良サーヴァントという扱いで現界しています。カルデア所属ではありません。
ゼオンと仮契約を結び魔力供給を受けています。
※『暗黒霧都(ザ・ミスト)』の効果は認識阻害を除いた副次的ダメージは一般人の子供であっても軽い頭痛、吐き気、眩暈程度に制限されています。




          ■     ■     ■



分かっていた事だった。
自分は舞台(ステージ)の上に立つ役者(ヒーロー)ではない。
ただ、戯曲を眺める観客(ウォッチャー)でしかないのだから。
どれだけの力を持とうと、脚本(シナリオ)の内容は変えられない。


僕から奪え。


最愛の妹を救うために、その言葉を吐いた時もそうだった。
メアリー・マクベスは死んだ。救えなかった。
死ぬだけでなく、彼女の魂は魔都HLの結界となり果てた。
死後の安息さえ、彼女に用意してやれなかった。
絶望王(ウィリアム・マクベス)は、何も変える事はできなかった。
そしてそれは、今も変わらない。


「悪いな、やられたよ」


血溜りに沈む少女を見下ろして。
失血で死に行く灰原哀に、絶望王は謝罪の言葉を述べた。


「謝らなくて……いいわ………私も………荷物番………できなかった、もの」


息も絶え絶えで、壁を背にもたれ掛かり、謝罪の言葉に対して哀はそう応えた。
荷物はあの無邪気で狡猾な殺人鬼に奪われてしまった。
身一つで、マルフォイも置き去りにして、絶望王の元まで逃げてきたのだ。
尤も、迫りくる死からも逃げきるには、彼女は血を失い過ぎた。
もう死ぬ。あと五分も保たない。それは決定した事実だった。
無言で絶望王はしゃがみ込み、少女に視線を合わせて告げる。


「……それでも一応、お前は俺から逃げなかった。ゲームはお前の勝ちだ。
さっき言った貸し一つと合わせて二つ、頼みを聞いてやる」


それは、死に行く少女に対して、絶望王ができるせめてもの手向けだったのかもしれない。
その言葉を聞いて、哀はマルフォイに感謝しなければいけないと思った。
彼が、もう無駄だと分かっていてもやってくれなければ、こうして絶望王が来る前に自分は死んでいただろうから。
本当ならばもう少し貸しを使うタイミングは吟味したかった。だがもう仕方がない。
思考をかつてない程回転させ、掠れていく視界の中、必死に意識を保って。
哀は一つ目の願いを言った。


「奈良君たちを………助けて、あげて」


先ず哀は、放送前に出会った少年少女の身を案じた。
彼らは戦力に乏しい。強い参加者の助けが必要だ。
そう考えたが故の、一つ目の願いだった。
願いの吐露と共に、ごほごほと血の塊を吐き出す。
まだ喋る余裕があるのは、ブラックの能力で傷口の血流を操作しているからだろう。



「…もう一つ、言ってみな」



絶望王は了承も否定もせず、ただ次の願いを促した。
その様に不安を抱くけれど、もう肉体は八割がた彼岸の向こう側だ。意識は霞かかって、酷く眠い。
組織に消された姉もこんな感覚だったのだろうかと、何処か他人事の様な思考が過った。
いけない。ちゃんと考えなければ。
そう思って、強引に思考を引き戻して、最後の力を振り絞る。
絶望王(ブラック)に人を殺すのを止めろという?
それとも、他の対主催を守ってやれという?
アガサ博士には、吉田さんには、円谷君には……
それとも、それとも、それとも………
考えが浮かんでは消え、思考が纏まらない。


───灰原。


そんな中で、最後に辿り着くのは、やはりあの少年の事だった。
ぎゅう、と握りこぶしを作り。最後の願いを紡ぐ。



「……新、一くん、を……ゴホッ………江戸川、コナン君を………」



助けてあげて。
それが、灰原哀が、宮野志保が遺す、最期の願いだった。
彼はきっと苦しんでいる。
この世界は、法に守られていない世界だから。
暴力の強さが全てを決めてしまうこの世界で、彼はずっと苦渋を味わい続けるだろう。
打ちのめされる事も、否定される事も、きっと一度や二度では済まない。
それでも、彼にこんな強くて残酷なだけの世界に負けて欲しくなかったから。
いつだって、疑惑と混迷の闇に、一条の光をもたらしてきた彼は。
江戸川コナンは灰原哀にとって、ずっと。
世界一の名探偵(シャーロック・ホームズ)だったから。
だから、このバトル・ロワイアルと言う事件もきっと解決に導ける。
尽きる事のない信頼を胸に、灰原哀は絶望の王に、祈りを綴った。


「…全く、守れだの助けてだの……俺が誰か、分かってねーな、お前」


祈りを聞いて、絶望王は困ったように笑った。
彼の力は全て、人間に絶望を与えるための力だ。
つまり人を傷つけ、殺す為の力なのだ。
本質的に、彼は人を守る事など出来ない。
それは目の前の少女は分かっているだろうに、それでも願うというのか。


「ふふ……それ、でも。人は、変われる、わ……私が、そうだった、から………」


絶望王の緋色の瞳から、思考を読んだかのように。
笑って、哀はそう告げた。
そして、最後に言葉を贈ろうと、闇に落ちていく意識の中で思い立つ。
身体の奥に残った力の全てを出し切って。最後の言葉くらいは、淀みなく。
絶望王(ブラック)と、江戸川コナンの二人に、精一杯のさよならを。



───彼にも、伝えて
───『成し遂げんとした志をただ一回の敗北によって捨ててはいけない』って。



言葉を言い終わると同時に。
ふっと、哀の瞳から光が消える。
僅かに体を支えていた力が抜けて、ズルりと壁からずり落ちようとする。
絶望の王はそんな彼女を静かに抱きとめて。
そして、永い旅路に出た少女の瞼をそっと降ろした。



───あぁ、お休み。アイ。


【灰原哀@名探偵コナン 死亡】
【ドラコ・マルフォイ@ハリー・ポッター シリーズ 死亡】



          ■     ■     ■




少し後。
灰原哀と、彼女が倒れていた場所から少し離れた場所にあったドラコ・マルフォイの遺体を、ブラックは埋葬した。
能力で土の地面の場所に穴を掘り、二人の遺体を安置した後、もう一度土をかぶせる。
五分と掛からず、二人の子供がいた痕跡は殆ど分からぬほどに消えて行った。
一仕事終えて、んー……と大きく伸びをする。


「さて……先ずはシカマルの方に行ってやるかね」


先ずは大まかな居場所が分かっているシカマル達の方に向かう事とする。
哀は何時まで守れとは告げていなかったが……まぁ、他の対主催の強者と合流するまででいいだろう。
精神的にも、所持品的にも、折角身軽になったのだから。
そうと決まれば、早速向かおう。
そう決めて、瞬間移動を使うために意識を集中する。


「…………江戸川コナン、か」


瞬間移動が発動するまでの、ごく短い時間に。
絶望王はその名前を反芻する。
アイが信じていたヒーローは、どんな男だろうか。
自分が見つけるまで、生きているだろうか。
この暴力に支配されている世界でなお、折れずに信念を掲げ続けているのだろうか。
出来る事なら、会ってみたいと思う。
まだ見ぬ名探偵との出会いを期待し、願いながら……絶望の王は口笛と共に、姿を消した。



【B-4 /1日目/朝】

【絶望王(ブラック)@血界戦線(アニメ版)】
[状態]:疲労(中)、ダメージ(小)
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]基本行動方針:殺し合いに乗る。
0:死んじまったモンは仕方ない。一先ずシカマル達の方に行ってやるかね。
1:気ままに殺す。
2:気ままに生かす。つまりは好きにやる。
3:シカマル達が、結果を出せば───、
4:江戸川コナンは出会うまで生き伸びてたら、な。
[備考]
※ゲームが破綻しない程度に制限がかけられています。
※参戦時期はアニメ四話。
※エリアの境界線に認識阻害の結界が展開されているのに気づきました。


【ニワトコの杖@ハリー・ポッターシリーズ】
絶望王に支給。
史上最強の杖であるとされ、普通の魔法では直せない折れた杖を修復するなど、一般的には不可能とされる魔術の妙技も繰り出せる。
その力は魔法使いの戦闘において、杖そのものが至高の魔力を持つニワトコの杖を手にする者は負けることはないと言われているほど。
この杖の所有者となったある闇の魔法使いは一振りでパリを火の海に変えた。
また、他の杖と違い、所有者と決して精神的な絆を育むことのない冷酷な「死の杖」「宿命の杖」である。
決闘に敗北した所有者に対する忠誠を必ず失うニワトコの杖は、
所有権が「必ず」「完全に」勝者に移動する事となるが、魔法などで所有者を確認する事はできない。








080:暴発 投下順に読む 082:スプーン一杯のグロテスク
時系列順に読む
068:愛さえ知らずに 絶望王 095:君がまるで別人のように
ドラコ・マルフォイ GAME OVER
灰原哀 GAME OVER
076:HAPPY END BRAVER? 魔神王 087:ドロップアイテム
050:Everyday Level Up!! ゼオン・ベル 000:[[]]
ジャック・ザ・リッパー 000:[[]]

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