親父 「ふむ、魔術師の基本を知りたいか。なら実際に魔術師に聞くのが手っ取り早いな
今酒場に残ってる面子で魔術師といえば・・・あいつくらいか、あまりオススメはできないが仕方ない、おーいミンティア!」
ミンティア「小生に何の用よ?」
親父 「新入りに魔術師の基本とやらを教えてやって欲しいんだが。」
ミンティア「そういうことね。わかったわ、このミンティア・ミーア・ヴェッサテリアの手にかかればどんなことも朝飯前よ!」
親父 「自己紹介はいいから本題に入ってくれないか」
ミンティア「わかってるわよ、まず種族別初期能力値を見なさい!魔術師なら『心』に+2を加えること。
それであとはボーナスポイント5ポイントを割り振って終了。どう、わかった?」
親父 「まさかそれだけで説明したつもりじゃないだろうな?」
ミンティア「と、当然よこの超秀才魔術師がこんな大雑把な説明で終わらせるつもりはないわ!」
親父 「ならいいんだが・・・続けてくれ」
ミンティア「そ、そうね。え~と・・・あ、あれね魔術師として一番重要な能力は『心』よ
魔術を発動させるには集中力、想像力といった精神的な要素が必要なわけね、
言うまでもなく魔術師は魔術を使ってナンボなんだから!」
親父 「闇雲に使えば良いというわけでもないんだがな」
ミンティア「まあ、そうね。魔術を使える回数は精神力に依存するわ基本的には
『心』÷2が最大精神力(端数切り上げ)になるわね。」
親父 「この端数切り上げというのがミソだな。」
ミンティア「ええ、仮に『心』の能力値が9でも10でも精神力は同じ5ってことだから
この場合奇数の9のほうがお得って感じね。」
親父 「とはいえ偶数にする価値はないかといえばそうでもないんだよな」
ミンティア「あくまでこれはセオリーってだけで、当然能力値は高いほうがいいわよね
攻撃的な魔術を使う際には当然相手は抵抗してくるわけだから
その抵抗力を上回る魔法強度を出さなくてはいけないわけ。」
親父 「まあつまり自分の『心』VS相手の『心』ってわけだな。当然『心』が高いほうが魔術が効きやすいわけだ。」
ミンティア「そういうことよ。けど攻撃魔法を撃つだけが魔術師のお仕事じゃないんだから」
親父 「そうだな、味方を強化する補助魔法とかも大事だな」
ミンティア「攻撃魔法と補助魔法を場面場面に応じて使い分ける、これこそ魔術師の極意ね!
・・・せっかくだからここで、その魔術について代表的なものを教えてあげるわ!」
親父 「前々から気になっていたがその偉そうな態度はどうにかならんのか?」
ミンティア「う、うるさいわね!小生はもともとこういう性格なんだから仕方ないじゃない!生まれつきってやつよ!!」
親父 「やれやれだな。まあ勘弁してやってくれ。」
ミンティア「話を戻すわよ、まずエンハンススリーピングクラウドスモッグエクスプロージョン!」
親父 「そんな長ったらしいオリジナル名はいらん。ルール上の魔術名で説明しろ」
ミンティア「い、いつものクセでつい言っちゃっただけじゃない!
ええ~と、つまり『眠りの雲』ね、魔術師の代名詞といっても過言ではないわね。
効けば眠りに落ちる一撃必殺の技、半径5mという広範囲ということもあってこれ一発で勝負が決することも少なくないわ」
親父 「まあ、アンデッドやゴーレムとか眠りの効かないモンスターは結構いるけどな」
ミンティア「そうね、それに射程範囲内であれば敵味方区別なく巻き込むから使い時を間違えると非常に危険ね。
次に紹介するのはライトニングブレイz・・・もとい『魔法の矢』ね。
対象1体とはいえ注目するのはその威力1d6+2!つまり6が出れば8ダメージとその威力は侮れないわ。」
親父 「振れ幅があるとはいえ貴重なダメージソースではあるな。そろそろ補助魔法についても教えて欲しいが」
ミンティア「そうね。補助魔法としてはやはり『韋駄天』『魔剣』が重宝するわね。
『韋駄天』はかけた相手に命中判定、回避判定に+2の修正が入るわ、攻撃を当てやすく避けやすくなるわけね。
『魔剣』はかけた武器に魔力を付加し攻撃力を+2する、攻撃力増加もさることながら魔力を付加するってのも重要よね。」
親父 「ウィスプ等通常攻撃では通用しないモンスターも魔力を付加することによってダメージを与えられるわけだからな」
ミンティア「っま、他にも色々な魔術があるけれど今はこのぐらいかしらね、説明したのは戦闘にかんする魔法ばかりだったけど、
戦闘外でも使いどころのある魔術もあるからリストにある魔術は把握しておく必要があるわね。」
親父 「他に魔術師として心がけるべき点はあるか?」
ミンティア「精神力の管理は魔術師として重要ね、精神力はさっき話したとおり『心』÷2だけど
これが0になったら当然気絶するわ、これだけは極力避けるべきね
もちろん、どうしても使わざるをえない状況もでてくるかもしれないけど。
少なくとも管理し忘れて気がついたら精神力0でしたってのは究極のマヌケね。」
親父 「それこそ、まさにパーティーのお荷物ってやつだろうな。」
ミンティア「それと『心』は精神力だけじゃなく知識、知力という要素も表してるわ。つまりパーティーの知恵袋の役割も期待されてるってわけね。具体的には・・・」
親父 「モンスターやアイテムに関する知識だな、トラップだって魔法に関するものだったら知識判定すなわち『心』判定がモノを言う。」
ミンティア「ちょっと!勝手に説明しないでよ!!」
親父 「すまんすまん、他には?」
ミンティア「他に気をつけなければいけない点は接敵ね、魔術は
聖職者の
神聖魔法と違って接敵状態では魔術を使えないわ
魔術を使うのには詠唱行動が必要だから接敵状態ではそれを妨げられるわけね。魔術師が魔法を使えなきゃただの人よ。」
親父 「つまり、いかに接敵をされないか、あるいはされてもすぐ仲間のカバーで接敵から抜けやすくするかのポジショニングが重要なわけだな」
ミンティア「そういう事情もあって魔術師は狙われやすいから、技と体も生存能力としてある程度欲しいわよね。」
親父 「なんにせよ魔術師は前線に立つような職ではないな。武器も他の職と違い武器という武器が持てないのが辛い所だな、基本がAT1の接近武器ではな。」
ミンティア「無いよりマシってものね。まあ、親父のいう通り前線に立って武器を振るうのは魔術師の役目じゃないものね
誰かに守ってもらえるからこそ安心して魔術を使える、そして魔術を駆使することで味方を助ける。
パーティーにおける魔術師はまさに他のメンバーとの共存によって成り立っているわね。」
親父 「お前にもそんな考えがあったとは意外だな。」
ミンティア「し、失礼ね。こ、これでもパーティーの人に感謝の気持ちはあるんだから!」
親父 「普段もそのくらい素直ならいいんだがな」
ミンティア「よ、余計なお世話よ!」