2021-02-04

Twitterで公開されたSSを引用しています。
引用元:桜瀬彩香氏Twitter(@kusurinomamono https://twitter.com/kusurinomamono

前 2021-01-28 疲労困憊の一日の後に触れたいもの
後 2021-02-06 こちらも模様替えを…

思いがけないお客


本日の更新は、お休みとなります。
代わりにこちらで、薬の魔物のSSを書かせていただきますね。

お題は「思いがけないお客」で!
https://twitter.com/kusurinomamono/status/1357239345636274176

ネア
「なにやつ」
「…鉛筆なのかな」
「ちびこい鉛筆が、足元でくるくる踊ってから、お花を置いて去ってゆきました…」
「おや、鉛筆の精ですね。ある基準迄鉛筆を使い切ると、鉛筆を長く使える祝福を届けるそうですよ」
「まぁ。大事に使ったことで、祝福が貰えるのですね!」
「鉛筆なんて…」

ディノ
「ご主人様…」
「これは、…ちび敷物聖人さんです?まぁ、ディノの爪先がびしゃびしゃに!」
「踏んでしまったらとても怒っているのだけれど、どうして廊下にいるのだろう…」
「困った聖人さんですねぇ」
ノアベルトは、落ちてしまったのかな…」
「むむ、狐さんの足跡があちこちに!」

エーダリア
「い、いや、あの糸は食べられないのだからな?」
「どうされましたか?」
「先日の儀式で使った糸を食べていた妖精が、糸を隠したと怒っているのだ。食べ物ではないと説明したのだが、何度も体当たりされてな…」
「相手にする必要はありませんよ。捨てておきましょう」
ヒルド?!」

ノア
「ふぅん。妙なものが来たね。これは僕が排除しておくから、ネアは部屋に入っていていいよ」
「食べられないのです?」
「え…食べようとしてるの?!」
「むちむちした鳥さんなので、きゅっと…」
「ありゃ。凄い勢いで逃げたね。それと、あれは祟りものだから、絶対に食べられないからね?!」

ヒルド
「おや、どうされましたか?」
「ふぇぐ。ヒルドさん、おかしなことになりました…」
「ああ、この編み目ですね。少し貸していただいても?」
「ふぁい…」
「妖精は、編む事にかけては特別な祝福がありますので、このような事で頼っていただけるのは嬉しいですね」
「ふぁ!直りました!」

ちびふわ
「ちびふわ、どうしました?」
「フキュフー!」
「窓ですか?誰もいませんよ?」
「フキュフ?!」
「むぅ。なぜ尻尾でぱすぱすするのだ…」
「フキュフ!」
「窓の外には、誰もいませんよ?」
「フキュフー!」
「ネア、窓の隅ではないかな。ボラボラの幼体だと思うよ」
「フキュフ!」

ウィリアム
グレアム?これは、思いがないお客だな」
「…あわいの列車が事故で止まっていてな。途中で地上に出たのだが…」
「ちょうど、一人で飲もうとしていたんだ。今夜はいい月だからな。一緒にどうだ?」
「折角だ。付き合わせて貰ってもいいか?」
「よし、グラスを出そう。いい酒なんだ」

ドリー
「イブリース、どうしてここにいるんだ?」
「外遊付いてきて、何が悪い。これから、近くに店がある筈の焼肉弁当を買いに行くんだ」
「やれやれ、それが目的か。ヴェンツェルに報告するまで少し待つように」
「一緒に弁当を買いに行く予定だぞ」
「…それなら、外出予定の確認もしておこう」

フランツ
「この部屋で何をしているんだ?」
「旅支度だ。お忍びで他国を訪れるのが王の道楽だからな」
「どうせ近衛騎士に見付かると叱られるから、この部屋に来たんだろう」
「時には、心が洗われるような景色を見ないとな」
「どうでもいいが息子と食事に行くので、早くしてくれ」
「自慢か?!」

グレアム
「…そうか。そのような用向きでの訪問だったか。よく間違われるのだが、会違いだ。領主の会は、受け付けが別の者になるし、銀狐の会は、あの店に行くといい」
「やれやれ、最近、会違いの問い合わせが増えましたね」
「急に増えたからだろう。それにしても、今の者は高位の精霊だったな…」

ゼノーシュ
「ゼノ、お出かけですか?」
「明日ね、ザルツから来る貴族が、家族を連れて来るんだって」
「…むむ?」
「僕、本人しか来られないようにしてくる」
「…まさか、ご家族というのは、奥様とお嬢さんなのです?」
「妹とその娘なんだよ。グラストには会わせない…」
「お、お顔が!!」

アルテア
「おい、何でここにいるんだよ」
「むむ。お散歩中に迷い込んだ小さなお家に、アルテアさんが来ました」
「キュ」
「言っておくが、排他結界を…くそ、契約のせいか」
「美味しいものなどを常備しているのなら、隠してはいけませんよ」
「何でだよ。いいか、さっさと帰れ。おい!寛ぐな!」

ノア
「アルテア、どうしたの?」
「あの狐を見なかったか?」
「…ど、どうだろう?ええと、…氷酒飲む?」
「お前と二人でか?」
「そ、そうだよね!エーダリアに用があるんだった。そろそろ行こうかな!」
「ここにもいないのか」
「…アルテア、…その、僕は君のこと結構好きだから」
「…は?」

以上となります!
お付き合いいただき、有難うございました。


ページ登録タグ:薬の魔物SS

タグ:

薬の魔物SS
+ タグ編集
  • タグ:
  • 薬の魔物SS
最終更新:2022年05月07日 15:27