自衛隊がファンタジー世界に召喚されますた@創作発表板・分家

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1944年5月 メジュロ環礁
ここはマーシャル諸島にあるとある環礁、メジュロである。
この環礁には、無数の軍艦がひしめいていた。空母、戦艦、巡洋艦、駆逐艦。
ざっと数えても100隻はくだらない戦闘艦艇の群れだ。この艦隊こそ、
アメリカ第5艦隊の尖兵、第58任務部隊である。
このメジュロの他にビキニ環礁には、上陸用の輸送船団が待機している。これらの
数はさらに多い。護衛艦艇も含めて大小500隻以上が、環礁の中、あるいは外で停泊している。
マーシャルに停泊しているこの大部隊は、来月に行われるサイパン侵攻作戦の攻略部隊
である。数の規模からして、アメリカがこれまでに行ってきた上陸作戦でこれほどの
大戦力をそろえたことはない。

第5艦隊司令長官のレイモンドスプルーアンス大将は、旗艦インディアナポリス艦上で、
ウォーキングをしながら、艦隊をながめた。
スプルーアンスは、時折スポーツ着に着替えると、インディアナポリスの艦上でウォーキング
をして汗を流している。今日は一人であるが、時折他の幕僚とともに一緒にウォーキングをする
こともある。
「いつもながら思うが、1942年末期、壊滅状態に陥った機動部隊が、今や日本海軍を凌ぐ大戦力
となっている。わが祖国の力は強大だな。」
彼はそう呟いた。ここ1年ほどで、新鋭のエセックス級空母、インディペンデンス級の軽空母や
新鋭の艦艇が続々と太平洋艦隊に配備されて以来、機動部隊は縦横無尽に暴れまわった。
肝心の日本機動部隊は、米艦隊を迎え撃つことはなかった。しかし、スプルーアンスは、
日本機動部隊は既に戦力を回復し終え、猛訓練に励んでいるとの情報を知っている。
おそらく、日本機動部隊は死に物狂いの戦いを挑んでくるに違いない、そして味方機動部隊
にも必ず犠牲が出る。最低でもここに浮かんでいる空母の何隻かは、海底に叩き込まれている
だろうと思った。
「司令長官、そろそろ作戦会議の時間です」
艦橋から、スプルーアンスを見つけた参謀長が、彼に声をかけた。
「ああ、今からいく。」

彼は思考をやめて、艦橋にあがった。
ウォーキングでかいた汗をタオルで拭いた。ふと、とある方角に視線がとまった。
それは、南の方角にある大きな入道雲だった。
「参謀長、あれをみてみたまえ。結構でかいな。」
スプルーアンスは、参謀長であるデービス少将に入道雲を見せた。
「ほう、なかなか大きな雲ですな。あんな大きな入道雲は初めて見ました。」
「ああ、私もだ。」
スプルーアンスもうなずく。ふと、彼はあることに気がついた。
(南から風が来る・・・・・)
彼は、入道雲がある方角から風が吹き付けてることに気がついた。しかし、この時は
気にも留めなかった。
「長官、ミッチャー提督とホーランド・スミス閣下がすでにお見えになっています。それから
もう少しでターナー提督もご到着します。」
「そうか。参謀長、これから忙しくなるな。」
彼は表情を変えずにそう言うと、着替えのために自室に向かった。」
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