自衛隊がファンタジー世界に召喚されますた@創作発表板・分家

72 外伝13

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10月5日 午後10時 ギルアルグ北北東40キロ沖
海上は、夜の闇に包まれて真っ暗である。星が煌いているものの、その微かな光も、夜の闇は容赦なく吸い取っていた。
そんな海を、第67空中騎士旅団の24騎のワイバーンロードは、ひたすら北北東に向けて飛んでいた。

「推定地点まで、あと40キロ。」

先頭を行く飛行隊長のヴェルイス中佐は、部下に向けて魔法通信を送る。
彼らはある目標を攻撃するため、夜を待って出撃した。
ある目標・・・・・・・それは、ギルアルグ沖に遊弋するアメリカ機動部隊である。
命令が伝えられたのは、午後6時を少し過ぎてからであった。
命令の発行者は継戦派のナンバー1であるヴァルケリン公爵である。
彼らの任務は、第68空中騎士旅団と合同して、ギルアルグ北方90キロに遊弋する米空母部隊を攻撃し、空母を戦闘不能、あるいは撃沈する事だ。
ヴァルケリン公爵は、アメリカ機動部隊の存在が癪に触っていた。
それは、今日行われた空襲によって一気に爆発した。
今日だけでミルクリンス、ヌーメア、カウェルサントの継戦軍部隊や施設が、敵機動部隊から発艦した飛空挺によって甚大な被害を負わされた。
カウェルサントの革命派殲滅作戦も、革命派残党の健闘と、米機動部隊の空襲によって完全に頓挫。
第77歩兵師団は第1、第2連隊長と3900人の兵を失い、2800人が負傷して師団としての機能を喪失してしまった。
この報告を聞いたヴァルケリン公爵は激怒し、残存航空部隊によって、まずギルアルグ北方に遊弋するアメリカ機動部隊殲滅を決め、
2つの空中騎士旅団に出動を命じた。
だが、ここでも天候が作戦の支障をきたした。
38騎を保有する第68空中騎士旅団は悪天候のため、出撃が不可能。
第68旅団側は、天候が収まってから共に出撃しようと伝えたが、2時間待っても天候は回復せず、結局、第67旅団で攻撃を行う事にした。
午前9時30分に飛び立った24騎のワイバーンロードは、敵機動部隊に張り付いている海竜の誘導魔法に誘われて順調に飛行を続けていた。
現在、高度は2000メートル。各騎とも、一定の間隔で飛行を続けている。

「アメリカ空母部隊の対空砲火は凄いと聞いているが、わずか24騎とはいえ、空母の1隻や2隻は甲板に穴を開けて戦闘不能に
陥れられるかもしれない。ふん、いつまでも調子に乗るなよ、蛮族共。」

これまで、幾多災厄を呼び出したアメリカ空母部隊。だが、奴らにも弱点はある。
夜だ。夜には戦闘飛空挺を飛ばす事が出来ない。

「戦闘飛空挺さえいなければ、いくら対空砲火が激しかろうと、こっちのものだ。」

恐らくは、24騎全てが全滅するかもしれないが、それと引き換えに敵の空母を仕留められると思えば、安い買い物だ。

「待ってろよ。俺達が狩ってやる。」

自然に自身が沸き、ヴェルイス中佐は口元に獰猛な笑みが浮かんだ。
それは、アメリカ機動部隊まで30キロと迫った時まで続いた。

「もうそろそろだな。」

彼がそう呟いた時、聞こえるはずの無い音が耳元に飛び込んできた。
それは、飛空挺独特のエンジン音である。

「空耳か?」

最初はあまりにも小さいため、そう思ったものの、音は徐々に大きくなってきた。
そして、音が突如、唸りを上げて近づいてきた時、中佐は愕然とした表情を浮かべた。

「なっ、なにぃ!?敵の戦闘飛空挺は夜間に飛べるはずはないのに!?」

驚きの感情が命令を言おうとするのを拒んでいる。だが、なんとか驚きを取り払い、彼は命令を発した。

「敵だ!敵の飛空挺がいるぞ!全騎対飛空挺戦闘に移れ!」

その直後、右上方から黒い影が猛然と突っかかり、両翼から閃光を放った。
中佐は咄嗟にワイバーンロードに左旋回を命じたが、6本の線は中佐のワイバーンロードに満遍なく叩きつけられた。

ワイバーンロードの左側方を、猛スピードでヘルキャットが下方に抜けていった。
ヘルキャットに無数の機銃弾を叩きこまれたワイバーンロードが、姿勢を崩して、頭から真っ逆さまに墜落し始めた。

「こちらガルム1、敵機1機を撃墜!」

パイロットのマルコ・カーター中尉はそう報告した。操縦桿を引き上げて、降下スピードを緩める。
水平に移った後、今度は左上方旋回を行い、先のワイバーンロードの編隊に機体を向けた。
レーダー映る機影は20機以上いる。それに対して、味方の戦闘機は彼も含めてわずか3機しかいない。
それもそのはず。夜間を飛べるヘルキャット3機しかいない。
カーター中尉の乗るヘルキャットは、F6F-N3と呼ばれるもので、特徴は右翼に丸いレーダーポッドが取り付けられている事である。
このレーダーで敵機を捉え、機銃で撃ちまくるのである。
この夜間戦闘機型のヘルキャットは、第58任務部隊の母艦には第2群と第4群の正規空母にしか積んでおらず、
F6F-N5に換える予定であったが、異世界に召喚されてからは第1、第3群は夜間戦闘機が1機も無い状態で、使えるのはN3が12機となった。
そのように搭載されたのも、マリアナ遠征が決まったあとである。
それまでは陸上の航空基地で、他の予備機と共に置かれていたため、サイフェルバン戦時に敵機に対して
対空砲火のみでしか対抗できなかった。
やっとで積まれた12機も、空母の損傷や母艦の戦没とともに消えて行き、最終的には8機が残存するまでになった。
そして、大詰めとなったマリアナ周辺の戦いも終わり、敵の航空兵力が壊滅した今となっては、
N3はこの世界で一度も戦いに使われることもなくなる。はずだったが、
この日、N3にもやっと出番が回ってきたのである。
午後9時40分頃に、艦隊の70マイル南方海上で、20機以上の編隊を確認したレーダー班はすぐに報告を行った。
第4任務群司令官のハリル少将は、N3による迎撃を命じた。
空母エセックスの格納甲板から引っ張り出されたN3は、45分までには3機全てが、夜闇の空に向けて飛び立ち、
母艦からのレーダー誘導を受けながら、ワイバーンロードを待ち構えていたのである。

「こちらエセックス、敵編隊は乱れているぞ。」
「OK!」

カーター中尉はそれだけ返事して、前に視線を集中する。前方には暗闇しかないが、
計器類には、オシロスコープが追加で取り付けられている。
レーダーポッドから捉えられた、敵機の機影がオシロスコープの波長となって現れている。

「こちらガルム2、敵機1機撃墜!」
「こちらガルム3、敵に損傷を与えた。」

寮機の調子のいい返事が聞こえてくる。オシロスコープの波長は次第に強くなってきた。
視線を風防の向こうに移す。星空に何かの影が見える。
小さなドラゴンだ。ドラゴンは背後にヘルキャットに付かれている形だ。
目測で400メートルまで接近すると、機銃の発射ボタンを押す。
ダダダダダダ!という12.7ミリ機銃の軽快な発射音が響き、6本の線がワイバーンロードに突き刺さる。
4秒ほど敵ドラゴンに機銃弾を注ぐ。一旦射撃をやめて、再び12.7ミリを叩き込む。
射撃をやめた直後に、影が大きくよろめき、次いで人影らしきものが大きな影から離れて落ちていった。
撃墜の喜びに浸る余裕も無く、次の行動に移る。いきなり左上方から影が迫ってきた。

「敵だ!」

そう叫ぶと同時に、機体を左に倒す。
直後、紅蓮の火球が湧き出し、ワイバーンロードと竜騎士が見えたと思った時、火球が彼のヘルキャットに向けて放たれた。
咄嗟の判断で機体を左に横転させたため、火球はヘルキャットを掠めるようにして通り過ぎ、すぐに消えた。

「あれにやられたら、いくら頑丈なF6Fといえどもやばすぎる」

カーター中尉は背筋の凍る思いに見舞われるが、体は無意識に動く。高度計に注意しながら、ヘルキャットは一旦降下。
そしてすぐに急上昇に転じた。
ヘルキャットのプラットアンドホイットニー2000馬力エンジンが轟々と鳴り響き、鈍重そうな機体が
機の重々しいイメージを消し飛ばすかのように、猛スピードで高度を上げる。

高度を上げていくにつれて、一度は反応の小さかったオシロスコープの波長が、再びワイバーンロードの機影を捉え、大きく反応する。
眼前に小さな影が、得物を待っているかのように旋回を繰り返している。カーター中尉はそれに目をつけた。
突然、敵のほうでも彼のヘルキャットに気が付いたのだろう、真正面から向かってきた。
影がぐんぐん迫ってくる。照準器の中に黒い影が大きくなりつつある。
影の真ん中が明るくなった。炎を吐くつもりだ。

「焼かれてたまるか!」

彼は叫んで機銃弾を発射した。サーッと糸を引くように6本の線が黒い影に注ぎ込まれる。
曳光弾の何発かは確実に命中している。
その時、影も炎を放った。咄嗟に機体を素早く右に横転させた。炎は間一髪、ヘルキャットの腹を掠めながら外れていく。
影こと、ワイバーンロードはヘルキャットに体当たりするかのように、ヘルキャットが避けた方向に姿勢を向きなおした。
今度は炎とは違う、何か小さな光を放つ。機銃弾のようにヘルキャットの周囲を掠める。

「機銃弾みたいなものまで持ってるのか。こいつはちと厄介だぞ。」

ワイバーンは本当に体当たりするつもりで、ヘルキャットに突っ込もうとしたが、いかんせん、速度が違いすぎた。
ヘルキャットは600キロ近いスピードでワイバーンロードの腹の下を抜ける。
すぐに右旋回に移り、ヘルキャットはワイバーンロードの後ろに張り付く。
旋回で速度が落ちたが、再びスピードがあがると、黒い影との距離もみるみる縮まってきた。
オシロスコープの波長はかなり強い。影の大きさも申し分ないまでに、距離は縮まった。

「食らえ!」

またもや12.7ミリ機銃弾が放たれる。だが、ワイバーンロードは航空機が出来ないような、急激なスライドで機銃弾をかわした。
スピードを落としたワイバーンロードを、カーター機は追い越してしまった。

「しまった!オーバーシュートだ!」

その時、後方から機銃弾のような小さな光が飛んできた。コクピットや翼の近くをヒュンヒュン通過する。
ガンガンガン!と、被弾する音が聞こえた。

「被弾した!」

カーター中尉はハッとなる。そのまま、ヘルキャットはワイバーンロードの攻撃圏外に飛び去っていく。
彼は瞬時に計器類を確かめる。幸いにもどこも正常値だ。

「これなら大丈夫だな。」

そう呟いて、彼は左旋回で空戦域に戻る。

「2機目撃墜!」
「こちらガルム3、敵3機撃墜。機銃弾の残り僅か。」

寮機は順調にやっているようだ。撃墜数はちょっと少ないように見えるものの、ガルムチームは全体で7機を撃墜している。
敵勢力は24であったから、対艦攻撃能力は大幅に削がれたと言っていい。

「ガルム3、機銃弾が切れたら交戦を終了しろ。敵はなかなか手強いぞ。」
「ラジャー。」

無線機から氷のような声音が聞こえる。3番機を操縦するクリフトン・ニルス少尉はいつも冷静で、口数が少ない男である。
だが、戦闘機パイロットとしてはベテランであり、現世界では日本機相手に6機の撃墜記録持つエースだ。

腕前もよく、カーター中尉との模擬空戦では3回に1回は必ず中尉のバックを取っている。
調子のいい時には3回のうち2回、空戦でニルスに負けることもある。
2番機のシュネー少尉は普段からお調子者で、エセックス戦闘機隊のムードメーカーだが、空戦の腕前は良く、
これまでに5機の敵機を撃墜、3機を共同撃墜している。
いずれも飛行時間2000を超えるベテランであり、夜間戦闘飛行もかなりこなしている。

「俺も、部下達には負けてられんな。」

そうぼやきながらも、彼は別の目標に狙いをつけた。その目標は、北東方向。機動部隊の方向に向かっている。

「俺達の家には絶対に近づけさせんぞ。」

オシロスコープの波長が徐々に大きくなる。影が急激な機動でヘルキャットの射線をかわそうとするが、
今度はカーター中尉もそれを読み、影の未来位置に向けて機銃弾を放った。



午後10時20分 第58任務部隊 第4任務群旗艦エセックス

「司令官、N3隊の機銃弾が尽きました。撃墜数は9機です。」

航空参謀のティーキンズ中佐が報告を伝えに来た。ハリル少将は頷く。

「最初は24機だったが、9機を失って今は15機か。敵部隊はまだ進撃をやめないのかね?」
「依然として、我が機動部隊に向かっています。あと5分もすれば、輪形陣外輪部の駆逐艦部隊が砲を開くでしょう。」

その言葉を聞いて、ハリル少将は唸った。

「きっと海竜が、我が機動部隊とつかず離れずの位置に待機しているのだろう。潜水艦よりも厄介な奴だ。」

敵の海竜は、朝方に駆逐艦ケイスとF6Fがそれぞれ1匹ずつ退治している。それなのに、海竜はまだ艦隊の至近に張り付いているのだ。
その後も2度ほど、駆逐艦が探知して追い回したが、2回とも逃げられた。

「敵編隊、依然接近中。距離10マイル。」

残存の敵編隊はまだ諦めていないようだ。

「敵編隊は飛空挺か。」
「いえ、違います。」

ティーキンズ中佐はハリル言葉を否定した。

「パイロットは、敵はドラゴン、と報告しています。つまり、敵側はワイバーンロードを投入してきたのです。」
「ワイバーンロードか、ナマ物じゃないか。」

ワイバーンロードは、バーマントでは飛空挺と交代してあまり残っていないと言われている。
そのなけなしのワイバーンロードを攻撃に出したとなると、継戦派側はかなり追い詰められていると思われる。
それ以前に、ハリルはワイバーンロードが居ること自体に驚いている。
これまで、敵側の航空戦力は完全に壊滅させたと思っていたのだ。
それから少し経って、右舷側から発砲の閃光が煌いた。
輪形陣の右側には駆逐艦5隻と戦艦サウスダコタ、軽巡洋艦サンディエゴがエセックス、ラングレー、カウペンスの右側方をカバーしている。
ワイバーンロードが空母に手傷を負わせるのならば、まず駆逐艦部隊の対空砲火を突破し、次にサウスダコタとサンディゴの弾幕も突破しなければならない。
輪形陣右側から発せられる閃光は次第に数を増してきた。
約1300メートルの高度に、VT信管付きの砲弾が盛んに炸裂している。

駆逐艦の5インチ両用砲が、空母を狙うワイバーンロードに猛射を浴びせているのだ。
あの空では、今頃竜騎士とワイバーンロードがサンドバックのごとく、砲弾の破片に切り裂かれ、
炸裂の爆風に叩かれているに違いない。

「残存のワイバーンロードは、外輪部を突破できずに全部やられるだろうな。なんだか、後味が悪いな。」

ハリル少将は浮かない表情でそう呟く。駆逐艦部隊が機銃を撃ちまくる。
戦艦サウスダコタと軽巡サンディエゴも5インチ両用砲を撃ち始めた。
爆弾に機銃弾が高角砲弾の破片が命中したのか、急に空が明るくなった。
光った瞬間、周囲に2、3機ほどのワイバーンロードの影も見られたが、それも一瞬で、すぐに閃光は消え去った。
輪形陣右側の空には、機銃の曳光弾と、高角砲弾が盛んに打ち上げられて凄絶な光景が広がっている。
傍目には美しいイルミネーションにも見える。
しかし、そこには、今しもドラゴンと竜騎士が砲弾にバラバラにされ、機銃弾によって貫かれ、打ち砕かれている。
だが、
「敵機編隊、駆逐艦の防御ラインを通過!」

ワイバーンロードは意地を見せた。数を4騎にまで撃ち減らされながらも、大物食いを狙っているのだ。
エセックスも砲撃に加わり、迫りつつあるワイバーンロードにVT信管付きの砲弾を叩き込む。
機銃の曳光弾が上空に吹き上げられ、微かに見える異形な影の周囲を通り過ぎる。
だが、もはや限界であった。
CICのレーダーでは、残存4騎のワイバーンロードがポツッ、ポツッと、櫛の歯が欠けるように次々と消えていった。
最後の1騎となったワイバーンロードにも、容赦ない統制射撃が襲う。
その時、影は急に降下を開始した。
その先には、猛烈な火弾を見舞ってくる戦艦サウスダコタがあった。
の姿に仰天した。

「いかん!本艦に突っ込むつもりだぞ!」

彼は咄嗟に緊急回頭を命じようとした。
その次の瞬間、サウスダコタの右舷側に爆弾炸裂の閃光が走った。
ズドーン!という爆発音に、35000トンのサウスダコタは揺れた。
この時、ワイバーンロードは、サウスダコタの右舷側中央部に体当たりをかましてきた。
激突寸前にワイバーンロードは抱えてきた210キロ爆弾を投下した。
それは右舷側第2両用砲の至近で爆発し、破片と火炎を吹き上げた。
影響をもろにうけた第2両用砲は、右側面がザックリと裂け、破片が操作要員達に襲い掛かり、7名が負傷した。
そのうち、2名は手足を吹き飛ばされた。
ワイバーンロードの体は、対空砲火によってズタボロになっていたが、それでも激突の衝撃で40ミリ4連装機銃座
1基を潰し、臓物を甲板上に撒き散らしてしまった。
竜騎士の体は激突のショックで吹き上げられ、両用砲よりやや上の張り出し通路上の20ミリ機銃座付近に激突。
体の破片などを周囲に撒き散らした。
第67空中騎士旅団戦果はこれだけであった。

わずか10分にも満たなかった対空戦闘は終わりを告げた。あれほど喧騒に満ちていた海は、再び静寂を取り戻している。

「サウスダコタが被弾したか・・・・・・」

エセックスの右舷側1000メートルを航行するサウスダコタから、火災と煙が上がっている。

「サウスダコタから報告です。敵ワイバーンロードの体当たりで、5インチ両用砲1基と40ミリ機銃座1基喪失。火災発生せるも、航行に支障なし。以上です。」
「そうか・・・・・なかなか火が消えないようだが。」
「敵機は焼夷性の高い爆弾を使用したようです。ですが、それも鎮火に向かっているようです。」
「うむ。」

彼は頷いた。サウスダコタの火災は、今も続いている。その火災煙は、何かを象徴しているかのようだ。
ワイバーン部隊の無念の象徴なのか、それとも敵に手傷を負わせたことの喜びなのか。
ハリルには分からなかった。
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