irodori(いろどり)は、日本の自主制作アニメーションサークル。代表はたつき。

基本情報
別名 自主制作アニメーション集団、制作集団
活動内容 アニメーション制作
代表者 たつき
設立 2008年
関連性 テレビアニメ『けものフレンズ』、テレビアニメ『ケムリクサ』の制作
組織基本情報テンプレート

概要

2008年、京都府の美術系大学に在学していたたつきが発起人となり、結成された。
数回のメンバー変更を経ながら動画投稿サイトにおよそ毎月のペースでアニメーション映像を投稿していたが、2017年以降は散発的になっている。

また、制作したアニメ作品はコミックマーケットやCOMITIAといった即売会で頒布していた。2017年以降はテレビアニメ『けものフレンズ』により知名度が上がったことで一躍大手サークル*1となるが、2019年8月25日のCOMITIA 129を最後に同人即売会には出展していない。
また、2020年4月よりリモート外出アプリ『もるにあ』の運営も行っていたが、2022年現在その運用は停止している。

メンバー

現在のメンバーはたつき、伊佐佳久(平安)、白水優子(ゆっこ)の3名。
過去に在籍していたメンバーは以下の通り。いずれのメンバーも、2010年から2013年を目処に脱退している。*2

掲載例
現在も所属しているメンバー 脱退しているメンバー

名前 麦わら海賊団に例えると
概要
たつき ウソップにルフィを足して3で割ったくらい
別名義は尾本達樹。監督・アニメーション監督・マネジメントを担当。詳細は個別項目を参照。
平安 ゾロ
伊佐佳久。2Dキャラ監督・キャラクターデザイン・アニメーションを担当。詳細は個別項目を参照。
chi ナミ
別名義は「ちぃ」。美術監督・美術設定・背景モデリングを担当。背景メイン担当。ゲーム制作会社の下っ端デザイナー。キュンとくるポイントは、黒髪・きれいな指・黒ブチ眼鏡。好物は猫と牛乳。2010年までに脱退。
りんこ ブルック
イベント監督・美術を担当。背景担当。きもかわいいものに惹かれる傾向あり。よく擬音語を使う。2010年までに脱退。
ema フランキー
プログラミング・インフラ整備を担当。ema logTetris Logというブログを運営。*3
2013年までに脱退。
タチ サンジ
モデリング監督・キャラモデリング・アニメーションを担当。仕事ではモデル担当、飲み会では残り物担当。カラオケが好き。
2013年までに脱退。
あまの チョッパー
WEBサイト構築を担当。2010年までに脱退。
ゆっこ ロビン
白水優子。美術・撮影監督補佐を担当。2009年4月加入。KFP擁護派の間では、現在は脱退していと憶測されている。詳細は個別項目を参照。
irodori公式サイトのブログに2009年7月3日に投稿された記事では、たつきが各メンバーを『ONE PIECE』の主人公であるモンキー・D・ルフィが率いる「麦わら海賊団」になぞらえて紹介している。*4
 と言われてはいませんが、メンバーってどんな人がいるの?
って質問を何度かいただいたので、
How to animを書く余裕も無いし ワンピースに例えてみようかと。
irodoriも仲間を探しつつの航海っぽいからね!


 まず最初に声かけた平安は物語的にも戦力的にもゾロだな。
キャラデ・2D素材・アニメーションと三刀流!頼もしい!
幼女からおにぎりもらったら喜びそうだしな。

 じゃあchiはナミか。うん、色々それっぽい。
どんなコンディションだろうと残り日数を冷静に読みきり背景班コントロール!
美術をバッチリ〆にアップ! まあなによりドSだし。

 この流れでいくとりんこはロビンなんだろうけど、なんか違うなー
本業は背景とイベント監督ながら、実はムードメーカも兼ねてるからなー
あ!ブルックっぽい!イベントもなんか音楽っぽいし!ヨホホホ!

 emaはもう、船大工しかないな!フランキー!
プログラムや管理スキルを駆使してチームが進みやすく大改造。
本人全然あんなキャラじゃないけど。コーラ代わりにema飴で動くよ!

 タチ君はモデル・セットアップ・アニメーションなんでもござれの
野郎2トップ、サンジかなー!あっちにこっちに指名手配中です。
驚愕のご飯好きだしな!作るか食うかの違いはあるが。

 アマノっちはチョッパーっぽいんだよなあぁぁ
しかしWEBに関しては冷静な分析と豊富な知識!
例えチームがボロボロでもソトヅラを綺麗に外科整形よろしくね!

 ゆっこはじゃあロビンか。背景にモガきつつ撮影も勉強中!
ソフトは意味不明な単語だらけ!参考書片手に世界の真実を探せ!
あと、なんとなく不幸そうだし。

 そして俺たつきが!キャプテーン★ウソップだ!
口八丁手八丁で監督するよ!そして人生遠距離射撃!
...アニメーションもするんでルフィ足して3で割ったぐらいだと...思いたい...



 参考になりましたか? ...なってないですか?
あんた漫画じゃなくて映画とかオシャレなもので例えればいいのに、とよく言われます。
そんなこんなでirodori船は死にかけたりしつつ楽しくワイワイやっております。
これからもどうぞ、よろしくお願いします。

活動

以下のアカウントで、ニコニコ動画とYouTubeに作品を投稿していた。
  • ニコニコ動画アカウント「irodori」
    2008年9月より2016年12月末まで、およそ毎月のペースで完成したアニメ映像を投稿していた。
    のちに問題となる『けものフレンズ 12.1話「ばすてき」』が投稿されたのち、今まで日の目を見なかった過去作品が一部に注目されることとなる。
    2017年以降は散発的な投稿となり、2019年4月3日投稿の『ケムリクサ 12.1話』を最後に投稿が途絶えている。
  • Youtubeチャンネル「irodoriginal」
    2010年4月20日に登録され、自主制作アニメの完成版のみ*5が投稿されていた。
    『けものフレンズ 12.1話「ばすてき」』は、ニコニコ動画だけでなくこのチャンネルにも投稿された。
    『へんたつ』(TV版)は、2021年1月からこのチャンネルにのみ投稿されている。*6
    2020年3月29日に投稿された『へんたつTV版・第12.5話(おまけ)』を最後に投稿が途絶えている。
なお、pixivにも一部イラストやイベント参加のサークルカットを投稿していたが、2010年8月1日の投稿を最後に更新が途絶えている。
情報発信は公式ホームページ内のブログおよびたつきのTwitterアカウントにて行われていたが、公式ホームページは2017年1月1日を最後に更新が途絶えている。

作品

タイトル 公開年 備考
自主制作アニメーション
眼鏡 2008年 - 2009年 ※第22回CGアニメコンテスト入選
デスメタルさやかと仏滅 2009年 - 2012年、2018年
たれまゆ 2010年
ケムリクサ 2010年 - 2012年 ※第24回CGアニメコンテスト作品賞
らすとおんみょう 2013年 - 2015年
駅長さん 2012年、2015年 - 2016年
傾福さん 2017年
へんたつ 2018年 - 2020年
商業アニメーション
けものフレンズ 2017年
ケムリクサ 2019年
その他
けものフレンズ 12.1話「ばすてき 2017年 ※YouTube、ニコニコ動画で公開
よろしく!ファンファン 2018年 ※オープニングアニメーションおよび一部キャラクターデザイン担当
もるにあ 2020年 ※リモート外出アプリ

作風

自主制作時代は、『ケムリクサ』を除いてコメディ作品が中心であり、喧嘩などの暴力的なシーンも見られた。登場人物も現在と比較すると頭身が高いキャラクターが多かった。たつきを含めたメンバーが京都府の美術系大学に在籍していたためか、初期の作品では京都市内の風景がよく描かれている。

主な投稿ホームがニコニコ動画であったこともあり、インターネット上のネタや二次創作、時にはアングラなネタが含まれているのもこの時代の作品の特徴である。『眼鏡』においては『ジョジョの奇妙な冒険』や『東方Project』など当時のニコニコ動画で流行っていたネタが混ぜ込まれており、『らすとおんみょう』では下ネタのほか、制作当時からすると20年前の流行物であった矢ガモ*7が何故か登場している。

こうした作風が転換するのは『駅長さん』以降であり、幻想性を追求する一方でコメディ要素とアングラ要素、喧嘩などの暴力描写は完全に払拭されたほか、キャラクターも低頭身が中心となった。

商業作品でも低頭身キャラクターを使用するのは共通しているが、テレビアニメ『けものフレンズ』においてサーバルがバスに轢かれるシーンなど理不尽なトラブルに見舞われる展開や、アミメキリンが無茶苦茶な推理を展開して周囲を困惑される展開など、アングラなコメディ要素も受け継がれている。

評価

自主制作時代は第22回CGアニメコンテストで『眼鏡』が入選*8、第24回で『ケムリクサ』が作品賞を受賞*9しており、ネットニュースに一度特集された*10ことはあったものの、その後大きな注目を集めることはなかった。制作に参加したテレビアニメ『けものフレンズ』が流行して知名度が上がると、たつきのインタビューにおいてその名が言及されるようになった。

『けものフレンズ 12.1話「ばすてき」』がirodoriのアカウントでニコニコ動画とYouTubeの投稿されたことで、既に投稿されていた過去作も同時に認知されるようになった。特に、フェネック役の本宮佳奈が過去にニコニコ動画で『眼鏡』を視聴したと語ったこと、およびたつきショック後にたつきともどもメンバーの動向が注目されたことで、けものフレンズ界隈における知名度を確立した。

たつきファンからはテレビアニメ『けものフレンズ』およびテレビアニメ『ケムリクサ』における「作品の核」と認識されて、たつき本人とともに常に絶え間なく称賛されている。だが、称賛の対象となっているのはもっぱら現メンバーおよび直近の作品のみであり、過去作の二次創作などは非常に少ない。
また、irodoriとしての制作体制を尊重することからファンは「irodoriファン」と自称され、「irodoriファンアート」などのタグで二次創作が展開されている。また、アニメ1期を「irodori版けものフレンズ」と呼ぶ例も少なくない。
しかし、irodoriファンまたはたつきファンとしての性質が薄いKFPアンチの間では、過去のirodori作品やたつき以外のメンバーの存在が語られる頻度は少ない。

一方、たつきアンチはあくまでたつきの言動に注目しているため、伊佐や白水に対する言及は多くはない。あったとしても「たつきが公開するイラストは全て伊佐が描いているのではないか?」という推測くらいで、むしろ前職を辞めてまでたつきに付き従っていることを懸念する声が多かった。ヤオヨロズ解散以後、たつきと伊佐(平安)が新作アニメを制作せず『もるにあ』を始めたことで、「白水は脱退したのでは?」と疑われているほか、何故そこまでして伊佐はたつきに付き従っているのか疑問に思われている。

この界隈においてirodoriは一定の知名度を保っているが、世間一般にはたつきの名前が一人歩きしてしまっているため、irodoriの名はほとんど見られない。界隈外からたつきが「アニメ1期の功労者」として讃えられる際は、平安・ゆっこともども他のKFP関係者と同じく忘れ去られているのが現状である。

関連項目

外部リンク



タグ:

界隈Wiki 組織
+ タグ編集
  • タグ:
  • 界隈Wiki
  • 組織
最終更新:2022年11月16日 22:31

*1 いわゆる「壁」。待機列管理のために壁側に配置されることからこの名がある。

*2 『らすとおんみょう』から、たつき・平安・ゆっこの3人体制になっている。

*3 「ema log」は現在リンク切れ。

*4 2009年7月当時の『ONE PIECE』において、麦わら海賊団にはジンベエがまだ加入していない。また、2019年1月19日に発売された「週刊少年ジャンプ」2009年8号に掲載された第528話「海侠のジンベエ」で初登場してからまだ半年程であり、テレビアニメ版ではまだ登場すらしていなかった。

*5 『デスメタルさやかと仏滅』は未投稿。

*6 たつきのTwitterアカウントでも、毎回放送後に動画が投稿されていた。

*7 1993年1月22日に東京都の石神井川で、クロスボウの矢が刺さったオナガガモが生きたまま発見された。このオナガガモは不忍池で保護されて治療を受けたものの、当時の報道が加熱したことで数々のトラブルが発生し、社会問題となった。詳細は矢ガモ - Wikipediaを参照。

*8 第24回CGアニメコンテスト 審査結果

*9 第24回CGアニメコンテスト 審査結果

*10 ネットは「アニメの全体」学べる小さな社会 「眼鏡」監督に聞く - ASCⅡ.jp 1ページ目 2ページ目 3ページ目 4ページ目 5ページ目