【基本書:物権法】
〔メジャー①〕
佐久間毅『民法の基礎2 物権』有斐閣(☆2023年4月・第3版)……『総則』と同様、圧倒的な定番となっている基本書。高度だが判例・通説を中心に、理論的にしっかり説明するという趣向。網羅的にカバーされており、また説明も筋が通っているので分かりやすい。177条における変動原因制限説からの帰結が分かりにくいとの声もあるが、理論的にすっきり説明されていて納得できたという者もいる。 【改訂】第2版において、旧版(2010年3月・補訂2版)刊行以降の判例が織り込まれ、2017年の債権法・2018年の相続法改正に対応。また、所有者不明土地問題に関する将来の法改正を見据え、関連する論点について記述を充実させた。そして、第3版では、実際の法改正を反映させた。「受験新報」2019年12月号特集「合格者が使った基本書」物権1位。全6章。A5判、368頁。
松岡久和『物権法(法学叢書9)』成文堂(2017年3月)……法セミ連載の単行本化。著者は前田達明門下。設例やコラムを用いて発展的文献も紹介。民法(債権法)改正法案にも対応。いくつかの重要論点で独自説を採る(物権概念。所有権取得時期における有償性説。法177、178条の「第三者」は準当事者でない善意無過失者に限定(悪意・有過失者排除説)。明認方法により一定の公示性を備えた占有改定につき即時取得肯定説など。判例・通説もきちんと区別して説明してはいるが、自説の押し出しが強め。本書のみでも松岡説を理解できるが、ほぼ同時に出版された松岡『担保物権法』は同じ連載の担保物権法に関する部分の単行本化であるため、併せて読むとさらに理解を深めることができる。分量が多く、レベルも高いため中上級者向きとも言えるが、物権・担保物権を同著者の本で揃えたい人の選択肢となる。全5章。A5判、338頁。
〔その他①〕
松井宏興『物権法(民法講義2)』成文堂(2020年12月・第2版)……LS及び法学部生のための物権法の教科書。設例を設け、具体的な事例を通して解説されている。全6章。A5判、308頁。
近江幸治『民法講義II 物権法』成文堂(2020年4月・第4版)……内田以前の定番書。全3編、全9章。A5判、322頁。
千葉恵美子・藤原正則・七戸克彦『民法2 物権(有斐閣アルマSpecialized)』有斐閣(2022年6月・第4版)……第3版において、平成29年民法改正に対応。第4版において令和3年民法改正に対応。全4Part、全15章。四六判、428頁(本文407頁)。
平野裕之『物権法』日本評論社(2022年10月・第2版)……同著者によるコア・テキスト民法シリーズ(新世社)と民法総合シリーズ(信山社)の中間レベルに位置づけられる中・上級者向けの通読用テキストシリーズ。図表はあえて用いず、発展的内容は◆マークを付して小フォント化。判例の解説・分析を中心として、比較法や起草過程は最小限の解説にとどめ、学説も代表的なものに限定して説明している(以上、はしがき)。重要判例を引用しているのも親切。ただし、学説等情報量を盛り込み過ぎの感があり、判例・通説より自説の押し出しが強いので初学者は混乱するかもしれない。やや日本語に難あり。全9章。A5判、498頁。
平野裕之『コア・テキスト民法II 物権法』新世社(2018年9月・第2版)……学修につき「コア」となる重要論点の解説に重きを置いた中級テキスト。A5判、296頁。
河上正二『物権法講義(法セミ LAW CLASS シリーズ)』日本評論社(2012年10月)……星野門下。オーソドックスな体系書。判例通説をしっかり解説したうえで自説を論じている。民法他分野、手続法についても目配りが利いている。歴史的沿革の説明、法諺の引用なども特徴である。司法試験対策というよりは、ちょっと脇道に外れて民法を楽しみたい人向けの書籍。全5章。A5判、410頁。
生熊長幸『物権法(三省堂テミス)』三省堂(2021年8月・第2版)……鈴木禄弥門下。民法の編別と異なり、物権変動、物権変動の対抗要件、即時取得を最後のパートで扱っている。判例・通説をベースとして叙述し、図・表を多用している。主張・立証責任の所在についても適宜言及している(以上はしがきより)。物権変動論においては、細かな学説に深入りせず不完全物権変動説を支持。ただし、所有権の移転時期について詳しく解説するなどの特徴もある。民事執行法の研究者でもあるため手続法にも詳しい。第2版で令和3年の民法改正(共有・相隣関係・土地建物管理命令、相続関係等)に対応。全3編、全15章。A5判、344頁。
田山輝明『物権法(法律学講義シリーズ)』弘文堂(2008年9月・第3版)……全2編、全8章。A5判、256頁。
清水元『プログレッシブ民法 〔物権法〕』成文堂(2010年5月・第2版)……物権法の体系書。初心者のために図解を多用。なお、著者は2014年に逝去。全9章。A5判、212頁。
滝沢聿代『物権法』三省堂(2013年4月)……著者は不動産物権変動論が専門。全6章。A5判、240頁。
七戸克彦『基本講義物権法I 総論・占有権・所有権・用益物権(ライブラリ法学基本講義4-I)』新世社(2013年12月)……悪文で非常に読みづらい。全9章。2色刷。A5判、296頁。
石田穣『物権法(民法大系(2))』信山社(2008年8月)……物権変動は当事者の意思表示と登記・引渡しによって生じるとする形式主義・効力要件主義(独自説)を支持。それをおいても文献を網羅しており調査用として至便。全9章。A5変型判、624頁。
石口修『物権法(民法講論2)』信山社(2015年6月)……全4章。A5変型判、760頁。
石口修『物権法(民法要論Ⅱ)』成文堂(2017年4月)……全5章。A5判、514頁。
☆吉田克己『物権法Ⅰ-Ⅲ(法律学の森)』信山社(2023年5月)……A5変型判、702頁、548頁、692頁。
☆大場浩之『物権法』成文堂(2023年7月)……A5判、240頁。
(古典)
舟橋諄一『物権法(有斐閣法律学全集)』有斐閣(1960年12月、OD版:2004年3月)……背信的悪意者排除説の提唱者。A5判、460頁。
稲本洋之助『民法II(物権)(現代法律学講座)』青林書院(1983年7月)……A5判、457頁。
広中俊雄『物権法(現代法律学全集)』青林書院(1987年9月・第2版増補)……本格的体系書。絶版・入手困難。学者からの評価が極めて高い。あえて基本書に選ぶ必要はないと思うが、読み物としては面白いので、物権法に興味・関心があるならば図書館で借りるなどして読んでみると良いだろう。出版当時までの理論・判例について網羅しており、それらを体系立てて解説している。A5判、549頁。
石田喜久夫『口述 物権法(口述法律学シリーズ)』成文堂(1982年)……A5判、592頁。
【基本書:担保物権法】
〔メジャー②〕
松井宏興『担保物権法(民法講義3)』成文堂(2019年4月・第2版)……コンパクトな教科書。薄いが抵当権と非典型担保に関する記述は充実。抵当権の機能に対する社会科学的分析などはなされておらず、理論の精緻さという面においては道垣内などに劣るものの、自説を前面に押し出すことなく、判例・通説に沿う形で設例を交えつつ制度を淡々と紹介しており、初学者であっても十分独習可能な基本書となっている。最新判例に加え、高木説、道垣内説、内田説などの紹介・整理もしてあるため、応用問題を理解するための橋渡しとして有用である。「受験新報」2019年12月号特集「合格者が使った基本書」担保物権1位。第2版において、債権法改正に対応。全5章。A5判、260頁。
道垣内弘人『担保物権法(現代民法III)』有斐閣(2017年6月・第4版)……担保物権法の第一人者による体系書。担保物権法全体との関係で精緻で分析的な解決を試みていることから、非常に高度な理論が展開されている。そのため、著者の自説が色濃く反映された内容となっているが、その論証は大変説得的である。文献等で引用されることも多く、近年では、高木『担保物権法』を後継する、最も信頼のおける代表的な体系書としての地位を築いている。もっとも、前述のように非常に高度な理論が展開されていることから、初学者がいきなり本書を読むことは推奨しない。第4版において、債権法改正に対応。「受験新報」2019年12月号特集「合格者が使った基本書」担保物権2位。第4版に係る正誤情報 。序章+全7章。A5判、410頁。
松岡久和『担保物権法(法セミLAW CLASSシリーズ)』日本評論社(2017年3月)……法セミ連載の単行本化。著者は前田達明門下。Caseやコラム、補足を用い、発展的文献も紹介。民法(債権法)改正法案に対応。ところどころ独自説を採るが(物権法総論においても、物権概念、悪意・有過失者排除説など独自説を採っていることに注意。そこから派生して本書でも独自説に至っている箇所がある。なお、本書第9章〔物権法の意義と限界〕を読めば、松岡『物権法』を読まなくても、これらの独自説は理解可能である。いちおう通説も説明している。親切がすぎないようにゴシック強調や内容の要約などは、あえて行っていない(はしがき)。本書の読みどころは第9章だが、その内容は極めて高レベルである。中上級者向きか。全9章。A5判、452頁。
〔その他②〕
内田貴『民法3 債権総論・担保物権』東京大学出版会(2020年4月・第4版)……星野門下。かつての定番書。機能的観点から、債権総論と担保物権をセットにして解説している。第4版において、2020年4月に施行された改正民法に完全対応。内田民法のなかでも、最も出来が良いと言われ、改正対応の改訂も最初に行われた。全3部、全17章。A5判、720頁。
近江幸治『民法講義III 担保物権法』成文堂(2020年4月・第3版)……内田以前の定番書。担保物権は著者の専門分野であり、『民法講義』シリーズの中でも本書はとりわけ評価が高い。松井や道垣内が肌に合わないという場合には真っ先に選択肢の一つにあがる一冊であろう。序論(担保物権法の基礎理論)+全4編、全12章。A5判、404頁。
平野裕之・古積健三郎・田高寛貴『民法3 担保物権(有斐閣アルマSpecialized)』有斐閣(2020年12月・第3版)……電子書籍版あり。全3PART、全16章。四六判、404頁。
平野裕之『担保物権法』日本評論社(2017年3月)……同著者によるコア・テキスト民法シリーズ(新世社)と民法総合シリーズ(信山社)の中間レベルに位置づけられる中・上級者向けの通読用テキストシリーズの担保物権法。全6章。A5判、332頁。
平野裕之『コア・テキスト民法III 担保物権法』新世社(2019年1月・第2版)……学修につき「コア」となる重要論点の解説に重きを置いた中級テキスト。A5判、304頁。
河上正二『担保物権法講義(法セミ LAW CLASS シリーズ)』日本評論社(2015年7月)……星野門下。『物権法講義』に続く、法学セミナー連載からの4冊目の単行本。物権法同様オーソドックスな体系。重要判例の判決文を引用、図表を多用、発展的項目は小フォントでまとめるなど近年の基本書のトレンドを取り入れている。学修者のため発展的文献目録を付しているのは至便。未修者向けに債権総論マターについての解説が付されているのも親切。手続法・関連法にも詳しい。初学者から上級者まで使える一冊。安永講義では満足できない向きに。全7章。A5判、472頁。
生熊長幸『担保物権法(三省堂テミス)』三省堂(2018年11月・第2版)……鈴木禄弥門下で著者も自覚的に鈴木説を承継・発展。発展的問題は(展開)として小フォントで解説しているのでメリハリをつけて読むことができる。有力説・少数説を採用することが多いが、自説は主に(展開)において論じられているので初学者も混乱することはあまりないと思われる。第2版において、最新の判例と債権法改正ほか平成30年通常国会までの法改正が反映された。全3編、全12章。A5判、400頁。
高橋眞『担保物権法(法学叢書)』成文堂(2010年6月・第2版)……著者は前田達明門下。そのため、本書を京大系の担保物権の基本書と位置付ける人もいる。体系的理論的な整理が行き届いており、執行手続への言及も必要にして十分。自説の押しは弱く、結論も総じて穏当な内容。文章も比較的分かりやすい。しかし、ケースを囲んで目立たせると言うようなこともなく(全箇所ではないが、本文中では折に触れてケースによる説明がなされる)、いわゆるレジュメ調の本なので好みが分かれるかもしれない。最判H21.7.3まで収録。全6章。A5判、330頁。
平野裕之『民法総合3 担保物権法(民法総合シリーズ)』信山社(2009年8月・第2版)……教科書と判例集の融合というコンセプトだが、他のシリーズに比べ、厚くないため読みやすい。序編(担保法及び担保物権法総論)+全2編、全5章。A5変型判、432頁。
清水元『プログレッシブ民法 〔担保物権法〕』成文堂(2013年4月・第2版)……著者は、2014年12月に逝去された。序章+全7章。A5判、338頁。
七戸克彦『基本講義物権法II 担保物権(ライブラリ法学基本講義4-II)』新世社(2014年6月)……全8章。2色刷。A5判、296頁。
石田穣『担保物権法(民法大系(3))』信山社(2010年10月)……担保物権法における基本的問題を分析・検討し、その上に立って解釈論を展開することを試みた著作(はしがき)。独自説が多いが、比較法に目配りが利いており、また文献を網羅しているので調査用に至便。全8章。A5変型判、840頁。
石口修『担保物権法(民法要論Ⅲ)』成文堂(2016年3月)……全6章。A5判、352頁。
古積健三郎『担保物権法』弘文堂(2020年12月)……上掲『物権・担保物権法(弘文堂NOMIKAシリーズ)』弘文堂(2008年9月・第2版)から担保物権法部分を独立させ、改訂を加えたもの。A5判、250頁。
(古典)
高木多喜男『担保物権法(有斐閣法学叢書)』有斐閣(2005年7月・第4版)……著者は担保物権法の権威。2019年8月に逝去。本書は担保物権法の代表的な体系書として定評があり、あらゆる文献で引用されている。解説は繰り返しを厭わない丁寧なもので、かつ類書中最も詳しいため、辞書としての利用に適する。独自説をぐいぐい押しだすようなところもない。全6章。A5判、416頁。
川井健『担保物権法(現代法律学全集)』青林書院(1975年1月)……A5判、356頁。
柚木馨・高木多喜男『担保物権法(有斐閣法律学全集)』有斐閣(1982年9月・第3版、OD版:2001年10月)……A5判、616頁。
近江幸治『担保物権法(法律学講義シリーズ)』弘文堂(1998年5月・新版補正版)……序論―担保物権法序説+全4編、全13章。A5判、360頁。
【基本書:物権全般】
〔メジャー③〕
安永正昭『講義 物権・担保物権法』有斐閣(2021年12月・第4版)……構成・内容はオーソドックス。法学教室の連載が元だが、本書では本文の中に判例が独立して組み込まれている。占有による抵当権侵害が問題となる背景についての叙述が、道垣内、高木よりも詳しい。平成3年判決、平成11年判決、平成17年判決の流れの紹介も詳しく分かりやすい。第3版において、債権法・相続法等の重要な法改正、第2版(2014年11月)刊行以降の判例の展開が織り込まれた。第4版で所有者不明土地問題に関連する法改正に対応。全2編、全18章。A5判、582頁(本文565頁)。
淡路剛久・鎌田薫・原田純孝・生熊長幸『民法Ⅱ 物権(有斐閣Sシリーズ)』有斐閣(2022年3月・第5版)……担保物権法を含む物権法全般についての定評あるスタンダード・テキスト。第4版(2017年10月)において、平成29年の民法改正が織り込まれるとともに全体が見直された。第4版補訂において、2019年7月施行の民法(相続関係)改正に対応。第5版において、令和3年の民法改正(所有者不明土地関連)に対応。全2編、全7章。四六判、430頁。
〔その他③〕
山野目章夫『民法概論2 物権法』有斐閣(2022年4月)……独特の文体。著者は物権法・不動産登記法が専門。そのため全範囲にわたり一家言ある内容となっている。R3民法・不動産登記法改正に対応。条文索引・事項索引・判例索引あり。電子書籍版あり。全15章。A5判、576頁(本文553頁)。
石田剛ほか『民法2 物権(LEGAL QUEST)』有斐閣(☆2022年3月・第4版)……第2版(2017年12月)において、債権法改正に対応。第3版において、相続法改正や、最新の重要判例に対応。執筆者(石田剛・武川幸嗣・占部洋之・田髙寛貴・秋山靖浩)。電子書籍版あり。全14章。A5判、454頁。
小山泰史・堀田親臣・工藤祐巌・澤野和博・藤井徳展・野田和裕『新ハイブリッド民法2 物権・担保物権法』法律文化社(☆2023年5月・第2版)……『ハイブリッド民法』の2017年民法(債権法)改正対応版。第2版は2021年物権法等改正に対応。序(物権・担保物権を学ぶにあたって)+全9章。A5判、352頁。
中舎寛樹『物権法 物権・担保物権』日本評論社(2022年1月)……著者は名古屋大名誉教授。姉妹書である『民法総則』『債権法』が法セミ連載の単行本化なのに対し、本書は書き下ろし。想定読者は法学部の学生と未修者コースの学生だが、本書だけで物権法すべての勉強を一応完結できる内容となっている(はしがき)。姉妹書と同様、基本的なポイントを冒頭にまとめて示した後、条文→解釈→発展問題の順に論ずるスタイル。ところどころ異説を採るが、判例・通説と切り分けて発展問題で論じているので初学者が混乱することはないだろう。文献引用はない。R3民法・不動産登記法改正に対応。電子書籍版あり。A5判、484頁(本文451頁)。
藤原正則『物権法〈物権・担保物権〉(ライブラリ今日の法律4)』新世社(2022年5月)……著者は北大名誉教授。本書の特徴として、個別の条文・法制度の制度趣旨を正確に紹介するよう心がけたこと(そのため、物権法パートで計158、担保物権パートで計144のケースを使用している。)、判例の考え方を中心とした問題解決を明確に示すよう心がけたこと、歴史的な輪郭(ドイツ法・フランス法への言及を含む)を紹介するよう努めたこと、物権法と関連する法制度との関係を立体的に示すよう努めたことが挙げられる(はしがき)。文献引用はない。R3民法・不動産登記法改正に対応。2色刷。A5判、448頁(本文424頁)。
松尾弘・古積健三郎『物権・担保物権法(弘文堂NOMIKAシリーズ)』弘文堂(2008年9月・第2版)……図表が駆使され、わかりやすい。古積執筆の担保物権法部分は、2020年に『担保物権法』のタイトルで改訂のうえ単著として刊行された。A5判、450頁。
山野目章夫『物権法』日本評論社(2012年3月・第5版)……簡潔だが内容もやや薄。全15章。A5判、432頁。
野村豊弘『民法II 物権』有斐閣(2009年4月・第2版)……総則と同じく、シンプル。全15章。A5判、392頁。
田山輝明『通説物権・担保物権法』三省堂(2005年4月・第3版)……通説とあるように、標準的な見解を述べている。全2編、全12章。A5判、504頁。
田井義信・岡本詔治・松岡久和・磯野英徳『新物権・担保物権法(NJ叢書)』法律文化社(2005年11月・第2版)……割と色々な判例に触れ、記述も正確。全2編、全15章。A5判、440頁。
吉田邦彦『所有法(物権法)・担保物権法講義録』信山社(2010年4月)……全3部、全11章。A5変型判、320頁。
石崎泰雄・渡辺達徳編『新民法講義2 物権・担保物権法』成文堂(2010年9月)……A5判、508頁。
清水元・山野目章夫・良永和隆『新・民法学2 物権法』成文堂(2011年5月・第4版)……全11章。A5判、352頁。
【その他参考書】
鎌田薫『民法ノート 物権法①』日本評論社(2022年4月・第4版)……縦書き。電子書籍版あり。四六判、276頁。
平野裕之『物権法(新・論点講義シリーズ10)』弘文堂(2012年7月)……教科書と演習書を兼ねるという新・論点講義シリーズのコンセプトからはかけ離れた辞書的な一冊。全23講。2色刷。B5判、340頁。
小林秀之・山本浩美『担保物権法・民事執行法(新・論点講義シリーズ5)』弘文堂(2008年6月)……全32講。2色刷。B5判、384頁。
田高寛貴『クロススタディ物権法 事案分析をとおして学ぶ(法セミLAW CLASSシリーズ)』日本評論社(2008年3月)……全24章。A5判、352頁。
小林秀之・角紀代恵『わかりやすい担保・執行法改正』弘文堂(2004年7月)……全4章+付録。A5判、240頁。
〔R3物権法・相続法改正関連書〕
生熊長幸編著『令和3年改正民法 解説+全条文』三省堂(2021年8月)……R3改正条文+短文の解説コメントを載せた条文集。A5判、192頁。
荒井達也『Q&A令和3年民法・不動産登記法改正の要点と実務への影響』日本加除出版(2021年5月)……A5判、440頁。
七戸克彦『新旧対照解説 改正民法・不動産登記法』ぎょうせい(2021年6月)……A5判、352頁。
松尾弘『物権法改正を読む 令和3年民法・不動産登記法改正等のポイント』慶應義塾大学出版会(2021年8月)……A5判、200頁。同著者による『所有者不明土地の発生予防・利用管理・解消促進からみる改正民法・不動産登記法』ぎょうせい(2021年12月、A5判、272頁)も参照されたい。
日本弁護士連合会所有者不明土地問題等に関するワーキンググループ編『新しい土地所有法制の解説-所有者不明土地関係の民法等改正と実務対応』有斐閣(2021年12月)……A5判、476頁。
村松秀樹・大谷太編著『Q&A令和3年改正民法・改正不登法・相続土地国庫帰属法』一般社団法人金融財政事情研究会(2022年3月)……法務省の立案担当者による半公式Q&A本。A5判、432頁。
中込一洋『実務解説改正物権法』弘文堂(2022年11月)……A5判、456頁。
潮見佳男・木村貴裕・水津太郎・高須順一・赫高規・中込一洋・松岡久和編著『Before/After 民法・不動産登記法改正』弘文堂(2023年5月)……A5判、242頁。
潮見佳男、千葉恵美子、松尾弘、山野目章夫編著『詳解 改正民法・改正不登法・相続土地国庫帰属法』商事法務(2023年6月)……A5判、304頁。
☆東京弁護士会法制委員会編『ケースでわかる改正民法・不動産登記法の勘どころ-令和5年4月施行対応-』新日本法規(2023年6月)……A5判、308頁。
☆山野目章夫・佐久間毅編著、松尾弘・村松秀樹・原恵美・水津太郎・西希代子・髙秀成・藤巻梓・秋山靖浩著『解説民法・不動産登記法(所有者不明土地関係)改正のポイント』有斐閣(2023年12月)……四六判、544頁。
☆七戸克彦『論点解説 改正民法・不動産登記法――法・政令・規則の考え方と対応』ぎょうせい(2024年5月予定)……A5判、432頁。
【入門書・概説書】
〔物権全般〕
山野目章夫『民法 総則・物権(有斐閣アルマBasic)』(2022年2月・第8版)……第7版において、成人年齢、相続法改正など、近時の法改正に対応。第8版において、令和3年改正に対応。電子書籍版あり。全2PART、全7章。四六判、282頁(本文262頁)。
☆大島眞一『物権・担保物権の基礎がため』新日本法規(2023年4月)……A5判、186頁。
田井義信監修、渡邊博己編『ユーリカ民法2 物権・担保物権』法律文化社(2018年4月)……全2編、全14章。A5判、258頁。
今村与一・張洋介・鄭芙蓉・中谷崇・高橋智也『新プリメール民法2 物権・担保物権法(αブックス)』法律文化社(2018年6月)……序章(物権法・担保物権法を学ぶための基礎知識)+全10章。A5判、298頁。
永田眞三郎・松本恒雄・松岡久和・中田邦博・横山美夏『物権 エッセンシャル民法2(有斐閣ブックス)』有斐閣(2019年10月・第2版)……第2版において、債権法・相続法等の法改正や新しい判例の展開が織り込まれた。全10章。A5判、254頁。
山野目章夫『初歩からはじめる物権法』日本評論社(2022年3月)……全12講+番外編。A5判、188頁(本文173頁)。
松井宏興・橋本恭宏・遠藤研一郎・太矢一彦・鳥谷部茂『導入対話による民法講義(物権法)(導入対話シリーズ)』不磨書房(2005年1月・第2版)……全24章。A5変型判、320頁。
〔物権法〕
秋山靖浩・伊藤栄寿・大場浩之・水津太郎『物権法(日評ベーシック・シリーズ)』日本評論社(2022年3月・第3版)……第2版において、債権法改正・相続法改正に対応。第3版において、相続法分野や所有者不明土地に関わる民法改正に対応。全9章。A5判、216頁。
☆山本敬三監修、石綿はる美・白石大・水津太郎『民法2 物権(有斐閣ストゥディア)』有斐閣(2025年3月)……本書の読みどころは水津教授執筆の不動産物権変動論。A5判、394頁。
後藤巻則・滝沢昌彦・片山直也編『【プロセス講義】 民法Ⅱ 物権(プロセス講義シリーズ)』信山社(2019年8月)……全15章。A5変型判、260頁。
我妻榮著、幾代通・川井健補訂『民法案内3 物権法 上』勁草書房(2006年1月)……四六判、288頁。
我妻榮著、幾代通・川井健補訂『民法案内4 物権法 下』勁草書房(2006年1月)……四六判、256頁。
川井健『設例民法学2 物権法』勁草書房(2012年12月)……A5判、228頁。
半田正夫『やさしい物権法』法学書院(2011年10月・第5版)……全8章。A5判、208頁。
森泉章・武川幸嗣『民法入門 物権法』日本評論社(2006年3月・第3版)……全17章。四六判、288頁。
〔担保物権法〕
田高寛貴・白石大・鳥山泰志『担保物権法(日評ベーシック・シリーズ)』日本評論社(2019年4月・第2版)……第2版において、債権法改正に対応。全5章。A5判、208頁。
山本敬三監修、鳥山泰志・藤澤治奈著 『民法3 担保物権(有斐閣ストゥディア)』有斐閣(2021年11月)……全16章。A5判、316頁(本文299頁)。
我妻榮著、川井健補訂『民法案内5 担保物権法 上』勁草書房(2007年1月)……四六判、304頁。
我妻榮著、清水誠・川井健補訂『民法案内6 担保物権法 下』勁草書房(2007年1月)……四六判、416頁。
半田正夫『やさしい担保物権法』法学書院(2005年5月・第3版)……全6章。A5判、184頁。
森泉章・武川幸嗣『民法入門 担保物権法』日本評論社(2005年6月・第3版)……全17章。四六版、304頁。
角紀代恵『はじめての担保物権法』有斐閣(2013年5月)……序章(担保の意義と全体像)+全4章。A5判、226頁。
後藤巻則・滝沢昌彦・片山直也編『【プロセス講義】 民法Ⅲ 担保物権(プロセス講義シリーズ)』信山社(2015年9月)……全3部、全15章。A5変型判、272頁。
最終更新:2025年04月20日 20:42