法曹倫理


【法曹倫理】

  • 小島武司・田中成明・伊藤眞・加藤新太郎編『法曹倫理』有斐閣(2006年11月・第2版)……法科大学院において「法曹倫理」を体系的に教育するという、初の試みに資するために刊行されたテキスト。第2版において、「弁護士職務基本規程(平成16年11月10日会規第70号)」の制定、関連法令の改正等にあわせ内容が改められた。全13UNIT。B5変型判、436頁。

  • 塚原英治・宮川光治・宮澤節生編著『プロブレムブック 法曹の倫理と責任』現代人文社(2007年3月・第2版)……実務で遭遇する設例を通して、法曹倫理の基本的事項を習得するための法科大学院向けテキスト。全4章、全17節。B5判、640頁。

  • 高中正彦『法曹倫理』民事法研究会(2013年4月)……同著者の『法曹倫理講義(実務法律講義)』(2005年4月)の実質的な改訂版。200ケースにつきQ&A形式で法曹倫理について解説。裁判官倫理・検察官倫理についても載っている。全14章。A5判、457頁。

  • 森際康友編『法曹の倫理』名古屋大学出版会(2019年8月・第3版)……実務家執筆箇所は読みやすいが、法哲学者である編者の執筆箇所は、はっきりいって意味不明な箇所も多い。全4部、全12章+終章(21世紀法曹の専門職責任)。A5判、466頁。

  • 小島武司・柏木俊彦・小山稔編『テキストブック現代の法曹倫理』法律文化社(2007年9月)……法科大学院の法曹養成教育において必修科目として位置づけられている「法曹倫理」の実践的・意欲的テキスト。全15章。A5判、310頁。

  • 日本弁護士連合会弁護士倫理委員会編著『解説 弁護士職務基本規程』日本弁護士連合会(2017年12月・第3版)……日弁連発行の弁護士職務基本規程の逐条解説書。「日弁連の公式見解を叙述したものではない」(はしがき)とされていることに注意。一般書店では販売されておらず、入手するためには日弁連に直接FAXで注文する必要がある。B5判、300頁。

  • 東京三会有志・弁護士倫理実務研究会・編著『弁護士倫理の理論と実務-事例で考える弁護士職務基本規程』日本加除出版(2013年11月・改訂)……弁護士倫理研修用テキスト。全50問。A5判、304頁。

  • 日本弁護士連合会弁護士倫理に関する委員会編『注釈弁護士倫理(全弁協叢書)』有斐閣(1996年3月・補訂版、OD版:2002年4月)……日弁連公式の旧弁護士倫理の逐条解説。弁護士が職務にあたり、とるべき行動の基準を示した倫理規定の注釈書。95年に改訂された「報酬等基準規定」の改正を織り込む。全8章。A5判、288頁。

  • 田中紘三『弁護士の役割と倫理』商事法務(2004年5月)……弁護士による弁護士倫理の体系書。

  • 飯村佳夫・清水正憲・西村健・安木健ほか編者『弁護士倫理』慈学社(2014年9月・第2版)……薄いが職務基本規程のみならず広告規程や懲戒事例集も掲載。全4章。A5判、336頁。

  • 加藤新太郎『コモン・ベーシック弁護士倫理』有斐閣(2006年10月)……裁判官による民事弁護士倫理の演習本。「法学教室」に連載されたものをまとめたもの。全2部、全15章。A5判、292頁。『弁護士役割論』弘文堂(2000年11月・新版、OD版:2014年12月)も重要文献。全10章。A5判、400頁。

  • 飯島澄雄・飯島純子『弁護士心得帖(1060の懲戒事例が教える)』レクシスネクシス・ジャパン(2013年1月)……弁護士会の懲戒事例集。同著者による『弁護士倫理─642の懲戒事例から学ぶ10か条』の増補版。弁護士志望者なら必読。版元品切れであったが、飯島澄雄・飯島純子『一〇六〇の懲戒事例が教える 弁護士心得帖』第一法規(2019年2月)として復刊、内容は同一。

  • 飯島澄雄・飯島純子『一〇六〇の懲戒事例が教える 弁護士心得帖』第一法規(2019年2月)……1060件に及ぶ懲戒事例を紹介することで、弁護士が職務遂行において「やってはいけないこと」が分かる法曹倫理の指南書。過去にレクシスネクシス・ジャパン(2013年1月)から出版されていたもの。序章+全10章。A5判、456頁。

  • ☆飯島純子『新訂懲戒事例が教える弁護士心得帖』第一法規(2023年2月)…『自由と正義』2012年1月号から2021年12月号までの懲戒公告から懲戒事例940件を掲載。A5判、440頁。

  • 田中宏『弁護士のマインド-法曹倫理ノート』弘文堂(2009年10月)……弁護士による弁護士倫理テキスト。読み物としてもおもしろい。ただし企業内弁護士、弁護士広告といった最近のトピックには言及されていないので注意。全12講。四六判、432頁。

  • 平沼高明法律事務所編『弁護士のためのリスクマネジメント-事例にみる弁護過誤』第一法規(2011年7月)……弁護士にまつわる紛争民事裁判例を題材に解説を加えたもの。懲戒事例を集めた類書はあるが、民事裁判例を素材としている点が目新しい。紛争予防のためのKey Pointを付しているのが特徴。全2編、全12章。A5判、312頁。

  • ☆平沼高明法律事務所編『"Key Pointでわかる"弁護士のためのリスクマネジメント事例にみる弁護過誤-どうすれば回避できたのか』第一法規(2024年10月予定)……上記『事例に見る弁護過誤』の実質的改訂版。A5判、384頁。

  • 高中正彦『判例 弁護過誤』弘文堂(2011年7月)……弁護過誤(や弁護士業)にまつわる90件以上の公刊裁判例を、類型毎に分類し「事案の概要」、「判決結果」、「判決要旨」、「コメント」を付したもの。上記『リスクマネジメント』と同様、公刊民事裁判例を素材としている。弁護過誤の防止策7か条をまとめており、参考になる。A5判、384頁。

  • 加藤新太郎編『ゼミナール裁判官論』第一法規(2004年6月)……裁判官倫理から裁判官のストレス解消法まで。任官希望者必読。全8章。A5判、308頁。

  • 瀬木比呂志『民事訴訟実務と制度の焦点』判例タイムズ社(2006年6月)、『法曹制度・法曹倫理入門』判例タイムズ社(2011年7月)……ベテラン裁判官による法曹制度についての提言、後輩へのアドバイス等を含む。上記『入門』は上記『焦点』の法曹制度等のパートを概説したもの。任官希望者必読。

  • 日本弁護士連合会倒産法制等検討委員会・編『倒産処理と弁護士倫理』きんざい(2013年7月)……倒産処理にまつわる弁護士倫理問題について検討。Q&A方式。弁護士必携。序章+全4章。全51件のQ&A。A5判、368頁。

  • 髙中正彦ほか編著『弁護士の失敗学 冷や汗が成功への鍵(東弁協叢書)』ぎょうせい(2014年7月)……弁護士業務にまつわるヒヤリ・ハット事案、懲戒事案を題材に失敗の防止法を考えるための著書。弁護士必携。全5章。A5判、256頁。

  • 官澤里美『弁護士倫理の勘所 ~信頼される弁護士であるために~』第一法規(2015年3月)……七五調の格言・標語でわかりやすく弁護士倫理を説く。弁護士必携。全12章。A5判、248頁。

  • 日本法律家協会編『法曹倫理』商事法務(2015年5月)……おそろしく豪華な執筆陣による法曹倫理テキスト。法曹を統合する理念、法曹共通の倫理、裁判官固有の倫理、検察官固有の倫理、弁護士固有の倫理という章立てになっており、さらに海外の法曹倫理についても載っている。ただし、その叙述は抽象的レベルに留まっており、初学者がまず手に取るべき法曹倫理テキストとしては推奨し難い。全7章。A5判、300頁。

  • 升田純『なぜ弁護士は訴えられるのか―判例からみた現代社会と弁護士の法的責任』民事法研究会(2016年11月)……近年増加傾向にある弁護士と顧客をめぐる紛争と裁判例を検討・分析し、留意すべき事項や諸問題について解説したもの。第1部(現代社会と弁護士をめぐる概況)と第2部(弁護士の責任をめぐる裁判例)の全2部、全4章。A5判、734頁。(評価待ち。)

  • 深澤諭史『これって非弁提携? 弁護士のための非弁対策Q&A』第一法規(2020年12月・改訂版)……非弁護士取締委員会に所属する弁護士が、弁護士が気を付けるべき非弁行為・非弁提携問題についてQ&A形式で解説した著書。若手弁護士必携。全5章。A5判、276頁。同著者による二弁フロンティア2017年10月号、非弁フロンティア 特集・本当に怖い非弁提携も必読。

  • 髙中正彦・石田京子編『新時代の弁護士倫理(ジュリストブックスProfessional)』有斐閣(2020年12月)……ジュリスト連載の単行本化。A5判、342頁。

  • 関東弁護士会連合会「法曹倫理教育に関する委員会」編著『―不祥事事例の分析だけでは身につかない!―弁護士が説く弁護士の押さえておくべき法曹三者の倫理』第一法規(2022年10月)……A5判、208頁。

  • 宮崎裕二『弁護士の不祥事対策と懲戒の実際―弁護士の「非行」には、どんなものがあるか』プログレス(2022年11月)……懲戒手続の解説と弁護士懲戒事件裁決例集から選んだ事例50例からなる。A5判、336頁。

  • 髙中正彦・加戸茂樹・市川充・安藤知史・吉川愛『弁護士倫理のチェックポイント(実務の技法シリーズ10)』弘文堂(2023年7月)……200の仮定の設問に答えと解説を含めて各1頁に収める。A5判、284頁。

  • 伊藤諭・北周士『懲戒請求・紛議調停を申し立てられた際の弁護士実務と心得』第一法規(2023年8月)……A5判、192頁。

  • 溝口敬人・清水俊順・藤川和俊『弁護士懲戒の状況と分析-守秘義務と利益相反-』新日本法規(2023年8月)……A5判、278頁。

  • ☆髙中正彦・石田京子編『論究 新時代の弁護士―多様化社会における弁護士の役割と倫理』弘文堂(2024年10月)……論文集。第2部において弁護士倫理をめぐる論文を掲載。A5判、752頁。


〔弁護士広告〕

  • 深澤諭史『Q&A弁護士業務広告の落とし穴』第一法規(2018年2月)……弁護士が広告を出すにあたって、具体的にどのような方法が適切かつ違反やリスクがないか、Q&A形式で解説したもの。全6章。A5判、188頁。

  • 深澤諭史『集客力がアップする!弁護士のためのネット広告入門』学陽書房(2021年10月)……A5判、164頁。

  • 東京弁護士会法友会編『実践弁護士業務広告Q&A-規制の理解を踏まえた効果的な顧客訴求』ぎょうせい(2022年2月)……A5判、240頁。

〔弁護士法〕

  • 日本弁護士連合会調査室編著『条解弁護士法(条解シリーズ )』弘文堂(2019年10月・第5版)……弁護士法第1条~附則を含む全92条の逐条解説書。A5判、904頁。

  • 髙中正彦『弁護士法概説』三省堂(☆2020年2月・第5版)……体系書。第5版において、前版(2012年3月・第4版)以降8年間の法改正、判例、文献等をフォロー。全9章。A5判、488頁

〔アメリカの法曹倫理〕

  • 藤倉皓一郎監修、日本弁護士連合会訳『〔完全対訳〕ABA法律家職務模範規則』第一法規(2006年8月)……アメリカ法曹協会の法律家職務模範規則(Model Rules of Professional Conduct)2004年版の対訳。B5判、300頁。

  • リチャード・ズィトリン、キャロル・ラングフォード著、村岡啓一訳『アメリカの危ないロイヤーたち-弁護士の道徳指針』現代人文社(2012年7月)……"The Moral Compass of the American Lawyer: Truth, Justice, Power, and Greed"の全訳。A5判、288頁。

  • ロナルド・D・ロタンダ著、当山尚幸ほか訳『アメリカの法曹倫理 事例解説』彩流社(2015年4月・第4版)……米国の法曹倫理テキスト、ABA法律家職務模範規則の解説書を邦訳したもの。A5判、391頁。原著:"Legal Ethics In A Nutshell Fourth edition"

  • ☆溜箭将之・萬澤陽子監訳『フィデューシャリー法大全』弘文堂(2024年9月)……"The Oxford Handbook of Fiduciary Law"の抄訳。直接には信認法・信認原則を題材とする著作だが、第14章において米国の「代理人弁護士の信認原則」について論じており参考になる。A5判、608頁。

→ このページのトップ:法曹倫理に戻る。
→ リンク:民事実務刑事実務

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2024年10月03日 15:46
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。