音名・階名

  • 音度・音名・階名とは
 音の高さの書き表し方のこと。その言い表し方は国ごとに異なる。
  • 音度(degree)とは
 西洋音楽において、全音階上の各音に、主音との音程に従って、番号を振ったもの。

 主音:i度音(長調ではド,短調ではラ)
 主音の2度上の音:ii度音(長調ではレ,短調ではシ)
 主音の3度上の音:iii度音(長調ではミ,短調ではド)
 主音の4度上の音:iv度音(長調ではファ,短調ではレ)
 主音の5度上の音:v度音(長調ではソ、短調ではミ)
 主音の6度上の音:vi度音(長調ではラ、短調ではファ)
 主音の7度上の音:vii度音(長調ではシ,短調ではソ)

 ポピュラーでは、音度をコードではローマ数字、スケールではアラビア数字として使う。
 これらの数字は、和音を呼ぶのによく使われ、これらのローマ数字による和音の表記を和音記号と呼ぶ。
(i度音を根音とする和音をI度の和音と呼び、v度音を根音とする和音をV度の和音と呼ぶなど)
 ポピュラー音楽理論においては、主音との半音関係をも織り込んで呼ぶことがある。
(例えば、主音の長3度上の音であるならばmajor 3rd(英語の長3度に当たる)と呼び、短3度上の音であるならばminor 3rd(英語の短3度に当たる)と呼ぶなど)

  • 音名とは
 絶対的な音の高さのこと。
 異なるオクターブに属する同じ音は同じ音名であり、ちょうど1オクターブ異なる音には同じ名前が与えられる。
 ただし、音名は楽譜の書き方に依存するので、楽譜の書き方が異なれば、同じ高さの音が出る場合でも、異なる音名となる。
 7つの幹音(楽譜上、♯や♭を付けずに書き表せる音)には、独立した名前が与えられる。
 派生音(♯や♭の付く音)には、幹音の音名に♯や♭を表す言葉を付け加える。オクターブを示す言葉を添える場合もある。

 音名は、クラシックではドイツ式、ポピュラーではアメリカ式、学校教育や放送では日本式が主に使われる。
  • 音名のオクターブ表記
 音名は、異なるオクターブの音も同じに呼ぶので、それらを区別する必要がある。
 オクターブ表記には定まったものがなく、共通するのはハから上に1オクターブ(厳密には重変ハから半音15個上の重嬰ロ)ごとに区切ることである。

(日本でよく使われる呼び方)
 MIDIにおけるノートナンバー,音の範囲,日本語式,独語式,国際式
 現在では、日本でも日本語式より国際式の方が一般的に使われている。

  • 階名とは
 主音に対する相対的な高さのこと。
 一般にイタリア語が用いられ、調にかかわらず主音は常にDoであが、短調の場合には主音をLaとすることが多い。
 また、数字(ローマ数字)を用いることもあるが、この場合、主音は常にiである。
 一般に階名はイタリア式幹音+アメリカ式変化記号接尾語(Do sharp等)で表すことが多い。
 音楽理論では音度に変化記号を付けて表し、また調号は前につける。
 日本式表記での「嬰」「重嬰」「変」「重変」は、「♯」「#ref(http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/67/Doublesharp001.png)」「♭」「#ref(http://upload.wikimedia.org/wikipedia/ja/4/4f/Doubleflat.png)」である。
  • 唱法
 階名で歌うことを階名唱法と呼び、ドが音名に対して移動するので移動ド唱法と呼ぶことがある。
 音名で歌うことを音名唱法、固定ド唱法と呼ぶ。
 移動ドの方が理論的であると言われながら、実際には固定ドの方が多く使われているのが現状である。
 歌唱や弦楽器には移動ドが、ピアノなどの楽器演奏には固定ドが適している。

最終更新:2009年08月09日 12:52
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。