777 :名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 00:28:20 ID:YDM0fBZb
「さて、と…。」
学校から帰って来て、まずする事はPCの前に座ってのメールチェック。
「お、…志乃からだ」
一件の未読メールが目についた
それは待ちに待った差出人からのメールだった
「何だろう…」
期待に胸が弾み、しかしそれを誰にでも無く悟られない為に、ワザと冷静にマウスをクリックした
カチカチッ
『件名:ハセヲへ
本文:ごめんね、今日はちょっと仕事が忙しくてTheWorldに行けないや…
明日は大丈夫だから。
また明日、遊ぼうね。
本当に、ごめんね。』
「………」
途端に襲い来る脱力感
「そうか…志乃、今日はインしないのか……。」
チラリ、と横目でTheWorldのコントローラーを見つめる
「…俺も今日インすんの、辞めようかな…」
不意に壁に掛ったカレンダーが目に入る
明日は日曜日。
まさしく今日こそゲーム・ディ。
「……レベル上げでもするか」
そう呟いた瞬間、コントローラーを片手でたぐり寄せ、もう片方の手でマウスをクリックさせた。
カーソルはもちろん
【The World】
MoratoriuM
778 :名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 00:30:02 ID:YDM0fBZb
━━悠久の古都 マク・アヌ━━
青い輪に包まれてこの黄昏の街に降り立つ『俺』の分身、『ハセヲ』
「さて、……何処か適当なエリアでも行って……」
今日は何処へ行こうか?
ダンジョンに潜って武器を手に入れるか
それとも草原にボスを討伐しに行くか
クエストに挑戦してみるのも良い
色々と今日のプランを練っていると、すぐ隣に青い光の輪が現れた
「あ!」
その瞬間、聞き覚えの在る高い声がドームに響いた
「…」
ゆっくり顔を上げると、其処に居たのは
「タビー…」
「ハセヲ~!偶然だねっ\('∇')/ 今インしたの?アタシはね、今インしたんだよ~!!」
息も吐かずに其処まで言うと、目の前の猫耳少女…タビーは瞳をキラキラと輝かせながらハセヲを見つめた
「あぁ…今インした所…」
「ナィスタイミング★何か、嬉しいね~。同じ時間にインって!」
(……何が嬉しいんだか……。)
本当、この煩い女は志乃とは大違いだ。
…嫌いじゃないけど、時々ウザい。
志乃。
そういえば、今日は志乃はインしないんだった…。
14 :名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 10:49:55 ID:VI1K72Nm
「なぁ、オイ」
「ん?」
「お前、今暇か?」
タビーは一度ドームの天井辺りを見つめ、う~ん と考える様子を見せた後
「うんっ!暇ですぞぉ~」
ニコッ!と満面の笑みでハセヲに応えた。
「よし。なら、レベル上げ付き合えよ。」
「ぇ?一緒にレベル上げしてくれるの??」
「…何だ、俺とじゃ嫌か」
「ううんっ!そんな事無いよっ!精一杯、お供させて頂きま~す(*^-^*)」
そう言うと、タビーはハセヲに>>パーティ編成希望!のショートメールを送り、二人の画面の左下にお互いのステータスが表示された。
そして二人はクルッと振り返りカオスゲートを見つめた
「何処か行きたい場所、在るか?」
「ううん、特には。」
「じゃあ適当に決めるか。……くれなずむ 友愛の 猫目石…とか、どうだ?」
「OKで~す('◇^)ゞ」
そして二人同時に転送ボタンを押し、青い光の輪が再び二人を包んだ
15 :名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 10:52:10 ID:VI1K72Nm
━━Δサーバー くれなずむ 友愛の 猫目石━━
「わぁ~…」
エリアに転送されて、まず最初に目に入ったのは広大な夕焼け空だった
「綺麗だねっ、ハセヲ」
「あぁ…そうだな。」
活発なマク・アヌとは対照的な静寂の夕陽がそこには在った
風がゆらゆらと穂波を揺らしている
ハセヲのレベルは18。
タビーのレベルは16。
エリアレベルは20と少し高いが、まぁ何とかやって行けるだろう
「ミッションは証の欠片を3枚集めて獣人像の宝箱GET、だな」
「よぉーっし!頑張るぞー!おーっ★」
タビーが右手を思いっきり空へ掲げてその場で勢い良くジャンプした。
16 :名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 10:54:21 ID:VI1K72Nm
「ハセヲ、ゆっくり、そ~っと近付くんだよ??」
「分かってる………今だ、行くぞっ!!」
宝箱の周りをグルグル俳徊しているモンスター・ゴブリンガードがコチラへ背中を向けた瞬間、ハセヲは勢い良く駆け出し、双剣を構えて体当たりを咬ました。
『ギィィィイィイ!!!!』
ゴブリンガードはその勢いで現れた青いバトルフィールドの壁までブッ飛ばされ、また僅かなダメージを受けた
「戦闘開始だネっ♪」
タビーがシャキンっと、「志乃さんと一緒に冒険した時に貰ったのぉ~(*^-^)」とご自慢の猫の手の様な拳当を取り出す
敵はフッ飛ばされたのも含め3匹。
ゴブリンガード2匹とバスターケトル1匹。
「…やるか!」
ハセヲも双剣をしっかりと構え直した
最終更新:2007年11月25日 10:50