嫌
新選漢和辞典 第7版(小林信明 編、小学館 刊)
読み
ケン・ゲン
きら(う)・いや
意味
①<きら・う(―・ふ)><いや>にくむ。不満である。「嫌悪けんお」
②うたがう。うたがい。「嫌疑けんぎ」
③うらみをもつ。
④近い。まぎらわしい。「嫌名けんめい」
解字
形声。女が形を表し、兼けんが音を示す。兼は二つ並ぶ意味がある。
嫌は、女があれこれ迷うことから、不満足・うたがう意味を表す。
成語
【嫌畏】けんい きらい恐れる。
【嫌厭】けんえん きらいいやがる。いやになる。
【嫌忌】けんき 忌みきらう。
【嫌疑】けんぎ うたがい。
【嫌隙】けんげき 疑って仲が悪い。疑って遠ざかる。
【嫌名】けんめい まぎらわしい人名。天子の名と声音が似通っていて、まぎらわしい名。
(P.343~4)
説文解字
女部:嫌:不平於心也。一曰疑也。从女兼聲。
(部首:女 嫌は不満足な気持ちである。また疑である。女からなり、兼が音である)
Wiktionary
字源
会意形声。「女」+音符「兼」。「兼」は「禾」を二つ並べて持つ様で、あることが続くの意。決着がつかず不満足である様子が原義か。不足感の意で「謙」(=へりくだる)とも共通するか。
最終更新:2012年06月13日 00:12