雑賀孫市

戦国時代の人物。戦国BASARA3にプレイヤー武将として登場。
史実では、紀伊国の土豪であり、鉄砲傭兵集団・雑賀衆の頭領として知られている。
雑賀衆の鉄砲の技術は高度で、石山合戦などで織田信長に大いに苦杯を嘗めさせた。
「雑賀孫市」の名は襲名による名乗り、あるいは雑賀(鈴木)家の通し名であり、
複数の人間が孫市を名乗っていることが確認されるため、その実態は不明瞭である。

戦国BASARA3では、火器を自在に操る女傑として登場。
その装束はFF13の女主人公ライトニング、およびFF10の女主人公ユウナに酷似。
容貌が映画版バイオハザードの女主人公・アリス(ミラ=ジョヴォヴィッチ)に似ているのは
スタッフが意図的に製作したものであるという(小林氏のトークイベントによる)。
一人称が一族を代表する複数形であることや、男まさりの性格、同性に慕われる点などは、
戦国無双シリーズの立花誾千代を意識、もといパクったのではないだろうか。

一般的には雑賀孫市といえば男性が連想されるが、なぜ女性として登場させたかについて、
BASARAスタッフは朝鮮の記録に「沙也可(さやか)」という雑賀衆が載っていることから、
朝鮮に渡ったというこの沙也可という女性をモデルにしたと公言している*1
実際、ゲーム中では、長曾我部元親が孫市に対して「さやか」と呼びかけるシーンがある*2
だが、沙也可が単に「サイカ」、つまりは雑賀の訛りで女性の個人名ではない*3というのが、
通説なのを踏まえると、BASARAスタッフの調査の不徹底振りを自ら露呈した形となってしまっている。

付記
戦国BASARA3のストーリーでは、前田慶次と雑賀孫市が親密な関係になる。
史実の前田慶次と雑賀孫市が特に親しい交流を持っていたという記録は残っていない。
BASARA最大のパクリ元である戦国無双シリーズが、
初代から一貫して前田慶次と雑賀孫市の友情を描いてきたことを考えると、
慶次と孫市という二人の武将の関係性が無双シリーズの存在なしに創作されることは、
まずありえないのではないだろうか。

采配のゆくえ

2008年にコーエーから発売されたDS用ADVゲームソフト。
主人公・石田三成を操作して関ヶ原で西軍を勝利に導くゲームだが、
キャラクターデザインや演出方法がカプコンの『逆転裁判』シリーズに酷似していることが話題になった。
BASARAファンからは「コーエーだってカプコンをぱくった!」と、アンチに対する反論に度々持ち出される。*4
しかし、似ているのは演出方法などの表層的な問題だけであり、
それ以外はコーエーお得意の歴ゲーとして独自の世界観(合戦アドベンチャー)を確立させている。
加えて、演出は意図的に「酷似」させられており、本ゲーム自体がコーエーのカプコンに対する皮肉と見る声もある*5
ボリューム不足が難点だが、キャラクター、シナリオ、システム、BGMなどの完成度が高い良ゲーという声が多い。
どっかのパクリゲー(笑)とは大違いである。

采配のゆくえ 設定資料集

上記作品の公式設定資料集。
本作の作成に当たってはゲーマガ・B's-LOGの両誌が協力しているため、
コーエーゲーの著作としては珍しくコーエー出版部の作品ではない。
内容は、イラスト集、各キャラの設定や草稿、スタッフ座談会やアンケートの結果発表など、資料集らしく多岐に亘る。
なお、本作のアンケートでは、上記ゲームの熱心なファンは女性層が多数派であることが明らかになっており、
現代の西軍・三成ファンの層の動向がどの辺りにあるかが窺えて興味深い。

さて、一見Bとは無縁に見える本著であるが、問題はその内容である。
結論から言うと、B3の開発に際し、本著の内容が剽窃された可能性が極めて高いのである。
以下、疑惑の根拠を列挙すると、
1.采配お勝の方とB鶴姫との類似性
ボブカットにミニスカートという容姿が似ているだけでなく、お勝の方の頁では、
戦国時代に実際に戦った女性として「大三島の鶴姫」の名が頁下コラムで挙げられている。
希望声優ランキングに、後発のB鶴姫役の小清水亜美女史の名も挙がっていることも指摘できる。
2.小早川秀秋の声優
采配秀秋の希望声優ランキングに福山潤氏の名前が挙がっているが、これは後発のB3秀秋と一致する。
あえて一位の宮田幸季氏にしなかったところが余計に悪質に思われる。
3.采配細川忠興とB石田三成の類似性
共に、後頭部に跳ね上がった頭髪、銀を主体とした具足、妄執的な復讐者という共通点が存在する。
特に采配忠興は、キャラ設定に複数案が有ったことが公開されているため、
東西両軍の所属を入れ替えただけにすら見える。
4.石田三成の声優
采配三成の希望声優ランキングでは、関智一氏が二位にランクインしている。
なお、一位が事前予想通りに無双三成役の竹本英史氏=無双からの続投希望であることを考えると、
関氏は事実上の一位選出と言える内容であり、なおかつ後発のB3三成と一致する人選である。

もちろん、同じ関ヶ原の合戦を題材としている以上、両作品の設定の重複は免れ得ない。
そして、読者の人気投票の対象になり易い有名声優の数は限られているのもまた現実である。
両者を勘案すると、その意味で、両作品が接近するのはある種の必然ではあるのだが……。
一方、これを「濡れ衣」や「あらぬ疑い」と斬って捨てるにはBが前科を作り過ぎているのもまた確かである。

先見の目

「さきみのめ」と読む。
戦国BASARA3に参戦することになった巫女・鶴姫の持つ謎の能力であり、ある種の予知能力。
世間一般で言われる「先見の明(せんけんのめい)」とは違うらしい。

作品データベース

あらゆる著作物の評価が書けるフリーのPC・携帯サイト。
アドレスはこちら→http://www.accessup.org/anime/
当該サイトにはBの評価も載っているが何故か殆どが高く評価されている。
対照的にパクリ元である無双には低評価された作品も存在する。

佐竹義重

安土桃山時代の武将。戦国BASARA3に地方領主として登場する。
史実では常陸の戦国大名。「鬼義重」「坂東太郎」の異名をとる名将であり、佐竹氏の全盛期を築いた。
北条氏と関東の覇権をめぐって争い、人取橋の戦いでは伊達政宗を大いに苦しめた。
戦国BASARA3では、窪田城を本拠地とする実直な地方領主として描かれる。
公式サイトで紹介されている台詞は「手加減はできません。拙者、不器用ですから…」
彼の配下は実直佐竹塾によって鍛えられ、屈強で不器用な巨漢兵が揃っている。
だが、史実の佐竹義重に塾や学校に関する逸話はなく、実直佐竹塾の元ネタは不明。
敢えて言うなら下野国にあった足利学校であるが、足利学校と佐竹氏はまったくの無関係である。
「拙者、不器用ですから」の元ネタは俳優の高倉健(「自分、不器用ですから」)。
佐竹義重の名を冠する意味が皆無なキャラクターであることが窺えよう。
そして、関ヶ原が舞台なら息子の義宣*6のほうが相応しいはずである。

真田信之

戦国時代の武将・大名。本来の諱は信幸。
史実においては信濃の大名・真田昌幸の嫡子であり、真田信繁(幸村)の実兄に当たる人物。
天目山の戦いで武田家が滅亡した後、武田家傘下の大小土豪は独立を余儀なくされ、
その中には北信濃の真田家もあった。
信之・幸村兄弟の父である謀将・昌幸は、真田家の存続のために群雄間を渡り歩くこととなり、
兄弟もその武勇と軍略で父を助けた。
第一次上田合戦などで多くの武功を挙げ、真田と徳川との和議の後、両家の間には政略結婚の舞台が設けられ、
この時、徳川の重鎮・本多忠勝の実の娘で家康の養女となった小松殿*7を、自身の正室に迎えた。
その後、真田家は豊臣政権に服し、信之自身も統一の最終戦である小田原征伐に参戦している。

関ヶ原の合戦が勃発するや、この政略結婚もあって信之は父や弟とは袂を分かち(所謂「犬伏の別れ」)、
東軍の将としてこの決戦に臨み、第二次上田合戦では徳川秀忠率いる東軍別働隊に参加。
ただし、この別離はあくまで御家存続のための策であり、戦後、信之・小松夫妻や信之の岳父・本多忠勝は、
真田親子の助命嘆願に奔走している。
これが功を奏し、真田親子は九度山への蟄居処分が下った。
なお、困窮する真田親子への物心両面の支援を夫妻は欠かさなかったという。

後、幸村は九度山を脱出し、大坂城へ入ったため、大坂の陣で再び真田宗家は弟とは対立することとなる。
そして、この合戦で幸村が討死した後も、彼の戦いはなお終わることはなかった。
幸村の活躍故に真田家への幕府の警戒は決して緩まることはなかっただけでなく、
真田家内部ではお家騒動が続いた他、彼の良き支えであった小松殿にも先立たれてしまうなど、苦労は続いた。
最終的には、幼少の大名の後見役を果たしつつ、実に百歳近い長寿を全うした。

父や弟の武名は後世名高いが、彼の武功や事跡もまた、決してそれに劣るところは無い。
むしろ、父や弟の武名が残ったのも、彼が真田の当主としての責務を全うしたが故であると言えよう。
また、人格者としても知られ、多くの逸話から彼の寛大な度量が現代にも伝わっている。

Bには未登場であるが、教科書たる戦国無双シリーズでは最新作4の新規登場組の代表格として登場。
作中でも、事実上同作の主人公として多くの活躍の機会が与えられ、専用の最終戦すら用意されるという厚遇であった。
性能的にも言動面でも好感が持てる内容であり、事実、同作の公式人気投票では最上位に食い込む高評価を得た。
担当声優にも、女性層に人気の高い小野大輔氏が選ばれており、その意味でも話題を呼んだ。

これに対し、当然ながらB厨は反応を示したわけであるが、その内容は支離滅裂にも程のある内容であった。
最初のころは、この信之自身がB幸村に似ているという妄言が頻発した。
だが、4の発売後、無双信之の人となりなどが明らかになるにつれ、そこには新たなる妄言が付加されることとなった。
何と、「無双信之はB幸村の兄」と設定するというものであり、作品の壁を越えた人物乗っ取り宣言に他ならない。
まさしく、他に例を見ない暴挙である。
B4周辺の展開では、B三成の公式による異常贔屓が顕在化し、B幸村の不遇化が進展していたという背景もある。
とはいえ、このような暴挙に出ることは、流石のアンチ層にすら読みかねる内容ではあった。

無双の登場武将を己の欲望のために利用することを何ら恥じないB厨・腐の外道極まる動きを、
初登場の時点で体現してしまったことには、あまりにも悲惨な話であると言えよう。

付記
上記の通り、無双信之が各所で人気や評価が高まるにつれ、B公式がこの人選をパクってくるであろうことは、
各所で既に予測されていた。
案の定、B幸村伝で登場したわけであるが、その内容は惨憺たる代物であった。

以下に列挙すると、
  • 得物が梯子槍と言う名の謎得物であり、武器と言うよりアンテナや魚の骨のような不格好さ。
  • 骨格や筋肉といった全身のアンバランスさ。これは、B秀吉のアクションを流用するためとの見解がある。

そして、決定的な要素が、
  • 「謎の」白髪とツインテール

であろう。
上記の無双信之は、些か物議を醸した白銀の頭髪が印象的な青年として造形されており、
これが実弟の無双幸村と対を成すものであることは明らかであった。
その意味では、B幸村が無双幸村の表層をなぞっただけの造形から脱していない以上、
無双信之とB信之の姿が酷似するのは、ある意味では当然の帰結であるのかもしれない。

だが、これがクリエイターとしての矜持どころか基本的資質すら疑わせるものであることは論を俟たない。
散々虚仮にしてきた大河ドラマへのすり寄りと言い、B公式の醜行は筆舌に尽くし難い域にあると言えよう。
或いは、人気キャラに対するある種のサジェスト汚染を狙った卑劣な遣り口なのであろうか?

真田昌幸

戦国時代の大名。幸村の実父で信州上田城主。
父は武田信玄が大敗を喫した戸石城(所謂「戸石崩れ」)を謀略で攻略したことで有名な策士・真田幸隆であり、
自身もまた武田家の参謀として活躍し、その器量は信玄からも高く評価された。
武田家の滅亡後は独立し、「表裏比興」と称された謀略で強豪大名間の綱渡りに成功し家名を保つ。
関ヶ原の戦いの際には西軍に属し*8、上田城で徳川秀忠率いる東軍主力を攪乱し足止めに成功。
このため、東軍に属した長子の信之の助命嘆願で一命こそ取り留めるが、
戦後は息子幸村ともども九度山に追放され、その地で世を去った。

Bには未登場なのだが、それには理由がふたつある。
ひとつはPC武将の肉親は出さないという決まりがスタッフの間にあり、
もうひとつはドラマCDで幸村の幼少期に昌幸が戦死していることである。
前者ではすでに前田慶次と前田利家がPCとして登場しておりまったく説得力がない。
後者は昌幸の存在を一方的に抹消しているのである*9
それなのに、真田三代を町興しに掲げる上田市とコラボしているのは、
昌幸公にとっても彼のファンにとっても上田市民にとってもたいへん失礼である。
いかにBスタッフが歴史を表面しか知らないのがわかる事例である。

付記
上記の通り、本来はB世界では既に物故者であった筈の人物だが、B幸村伝では何故か新規登場武将となった。
この公式に記憶力や整合性を期待すること自体馬鹿げているのは確かだが、余りにもいい加減な創作態度である。
或いは、今まで作中にて史実の流れを公然と無視してきたこととの矛盾が、顕著に表れた場面とも言える。

内容的には、教科書で登場した固有武将*10版にすら劣る内容であることからして既にお察しであり、
担当するベテラン声優・大塚芳忠氏の無駄遣い以外の何物でもない。

付記2
このB昌幸の公表後、『討鬼伝2』の登場人物に彼と酷似する(担当声優も同一である)キャラクターが登場した。
同作は発売延期してなおB幸村伝より先に発売されるため、他人の空似に過ぎないが。

真田幸村

安土桃山時代に活躍した武将。戦国BASARAでは初代からPCとして登場する。
本名は信繁で、「幸村」の名は江戸時代の講談でつけられた名であるが、現在ではこちらの方が通りがいい。
史実では信濃国上田城の城主・真田昌幸の次男として誕生。祖父幸隆、父昌幸は武田家麾下の謀将として著名。
兄・信之の言葉によると、柔和で辛抱強く、物静かな人柄であったという。
父と共に上田城を舞台にした合戦で徳川の大軍を退けるなどの活躍を見せたが、
関ヶ原の戦いでは西軍についたために紀伊国九度山へ追放される。
大坂の陣では大坂方に招かれ、鉄砲射撃や用兵を巧みに用いて、徳川方を大いに苦しめた。
夏の陣では徳川家康本陣に怒濤の攻撃をしかけて家康を震え上がらせたが、やがて追い詰められて討死。
その鬼神のごとき奮戦ぶりは真田日本一の兵と称えられ、徳川政権下にあってすらその人気は衰えず、
真田十勇士と共に戦場を駆け抜ける英雄として講談などに名を残し、人々に愛された。

戦国BASARAシリーズでは、シリーズサブ主人公格として初代から登場。
素肌に赤ジャケット*11と六文銭の首飾りを身に付け、二本の槍を振り回す若き熱血漢として描かれるが、
この容姿はソウルシリーズに登場するキリク*12の模倣ではないかと指摘されている。
このことはB1の頃から散々主張されてきたが、B3の第2衣装が虎柄の服*13だったことや隠し武器の銘が
「熱血闘棍」だったことから可能性は高いと思われる。
意味も無く暑苦しくやかましい。「御館様!」と叫び主君と殴り合う姿からはまったく智将らしさを感じられない。*14

付記
戦国BASARAシリーズでは、真田幸村は「武田信玄配下の将であり弟子」という設定になっている。
活躍年代がまったく違う*15信玄と幸村をなぜ主従関係にしたのかという疑問について答えてくれるのは、
Bがあらゆる面で手本にし続けている戦国無双シリーズの存在であろう。
2004年2月発売の『戦国無双』では、真田幸村は武田信玄の配下として、
史実では生前の戦いである川中島の戦いや三方ヶ原の戦いに参戦している。
これは、戦国時代を舞台にした無双シリーズを製作するにあたり、スタッフの中で人気の高かった真田幸村、
および戦国の英傑として不可欠の武田信玄の両雄を同時にPCとして登場させるための苦肉の策であり、
現に『戦国無双』での真田幸村は、祖父幸隆や父昌幸を吸収した、言わば真田三代の体現ともいえる活躍をする。
一方、BASARAシリーズを手掛ける小林Pは、真田幸村についてまったく知らなかったことを公言しており、
戦国無双の設定を史実だと思い込んでそのまま流用した可能性が非常に高い。
知識を持った上で敢えて史実を捻じ曲げた設定を採るか、そうでないかの差はあまりにも大きい*16
仮にも歴史創作を扱う立場にある者がかようにいい加減な態度で製作することが果たして許されるのだろうか。
なお、声優の保志総一朗氏は当役が原因で喉を潰している*17

付記2
赤ジャケット、白パンツ、後ろだけ極端に長い茶髪、額に装飾、炎使い等、B幸村のキャラクター設定が、
GUILTY GEARシリーズのソル・バッドガイと酷似していることも指摘できる。

付記3
新作であるB幸村伝の主人公を題材通りに努めるが、「不死鳥」をモチーフとした新衣装は失笑ものであった。
基本的には、上着を変えただけで後は過去の衣装の使いまわしなので、余計に寒々しいのである。
さらに問題視すべきは、六文銭を十字架型に並べ替えた「家紋擬き」が使われていることであろう。
家紋の形を勝手に変えること自体が極めて不実な行為*18であることは言うまでもないが、
不死鳥=死と再生と十字架と来れば、当然キリスト教の話を連想せざるを得まい。
幸村自身が切支丹であったという話は無いため、公式の無見識・悪趣味の露呈であると言わざるを得まい。

真田幸村伝

Bの新作の略称。
正式名称は『戦国BASARA 真田幸村伝』であり、今後新たに展開される(予定の)「烈伝シリーズ」の一つ。
完全な個人視点のストーリーであり、「史実に近い」話になるという。

だが、今までのBを巡る動向を知る者にとっては、この構想自体が噴飯もの*19であることは言うまでもない。
同時に、これは合法的な不人気キャラリストラ=経費削減の策ではないかとの見方が絶えない。
加えて、同時期の大河ドラマ『真田丸』に対する便乗企画であるとの評は最早確立済みである。
第一報の時点で既に各所で失笑が巻き起こっていることからもそれは容易に覗えよう。

付記
上記の大河ドラマ『真田丸』には、B因縁のコーエーテクモゲームスが製作に協力しており、
同社の顔役ともいうべきシリーズである『信長の野望・創造』の作中地図が許諾を得て放送内で使用されている。
同時に、事実上の公式ゲームとして『信長の野望・創造 戦国立志伝』の製作も公開されており、
さらに正式なコラボ作品の『戦国無双 ~真田丸~』の製作も決定した*20ことから、
本家と贋作企業との間の格の違いを見せつけている。

付記2
作中の戦いの一つに、天目山の戦い(武田討伐)があることが公開された。
織田信長に捕らえられた武田勝頼を救出する(そして助けられずに鬱展開に入るというのは見え透いている)という、
史実を鑑みれば噴飯ものの内容であるが、ここで疑問視されるべきは、何故この戦いが必要となったのか、
加えて、合戦中に何故信長が登場したのかということである。

史実における天目山の戦いで主力になったのは、既に家督を継承していた織田信長の嫡子・信忠と、
鬼武蔵こと闘将・森長可らであって信長自身の直接的関与は薄い。
加えて、当の真田家自体、ひいては真田兄弟もこの戦いの時点では積極的な動きを見せていない*21
この時点で、史実を重視すると言ったB公式の言動には大いに疑問符が付くわけである。

やはりここで見るべきは、教科書の最新作たる『戦国無双4』内部のシナリオであろう。
同作の中心となったシナリオ「真田の章」は、上記の天目山から始まり、真田兄弟を中心とした物語が描かれる。
この戦いにおいて、信長が敵側の撤退ボスとして登場するため、これを下敷きとした可能性が高いのである。

補足すると、あくまでもこれは真田兄弟を中心としたが故のゲーム上の仕様・創作に過ぎないのであり、
史実ではなく作品上の要請でしかないという事実もまた同様に動かないわけである。

その様な史実とは考え難い要素が、何故双方の間でかくも綺麗に共通しているのかと言うことを考えると、
そもそもB幸村伝自体が、「真田の章」のデッドコピーに過ぎないのではないかとの予測に至らざるを得まい。
B信之の内容と言い、公式に独自路線を歩むだけの能力は元より存在しないと見られるからである。

付記3
ちなみに、本作品はクソゲーという評価が定着している。
様々な理由はあるが、特によく言われるのがボリュームの少なさである。
ストーリーはわずか10章*22で、3時間もあればクリアできる程度でありながら、値段は6990円。
そのため、このゲームを楽しめたと言っている信者からすら不満の声が挙がっている。

付記4
教科書の正式なコラボ作品『戦国無双 ~真田丸~』の発売日前日である11/22に、カプコンは「大盤振舞セール」を開始した。
作品の内容はクソゲーでも教科書を妨害しようとする姿勢だけは一級品と言えるだろう。
しかしながら、発売からわずか3か月後にこのセールを行っているわけで、
発売日に買ってくれた数少ないBファンすら裏切る行為をしていると言えよう。
売り上げが芳しくないために新品ですら大幅値下げされている現状ではファンですら買う価値がないものであるが。

ザビー

戦国BASARAシリーズのオリジナルキャラクター。
「愛」を教義にしておきながら実際は何でも暴力で解決しようとする教主として描かれる。
しかし、アニメ一期では登場して間もなく織田軍によって斬殺されてしまう。

ザビー教

初代Bから登場している色物宗教団体。
教祖はフランシスコ・ザビエルのパロディーであるオリジナルキャラ、ザビー。
言うまでもなくキリスト教の悪質なパロディーで、オリジナルキャラとして登場したのは、大人の事情による物。
「3」で大友宗麟を出した為、愚かにもキリスト教のパロディーを自己暴露してしまった。
尚、B厨達からはガラシャ、並びに天草四郎を出して欲しいとの要望がある。*23
彼等はガラシャ事変や天草事変迄も引き起こしたいのであろうか。

差別化

同種の物において他の物との違いを際立たせる事での独自性、または競争上の優位性を獲得する戦略。
この要素の欠如が戦国BASARAシリーズの大きな問題点の一つである。
そもそもがゲームに限らず模倣作品においての差別化要素とは、その作品のコンセプトその物であり、
売りとなるはずの要素を、B厨はおろか公式すらパクるか先駆者を消す事でしか語る事が出来ない*24
これが存在しない事がBの成り代り願望の根源かも知れない。宣伝文句までパクるのは必然と言える。

B2から3発表まで期間が開いた時同様、教科書である戦国無双のナンバリング新作発表がまだ無いためか、
2012年6月現在、実写化など本来はメディアミックスの一環に過ぎない物の方向に注力する傾向にあり、
「ファンのコレクターズアイテム」という、いわゆるキャラゲーとしての色合いが濃くなりつつある。
ゲームと関係無い方向に行く事で、ある意味での差別化がされているという状況は皮肉と言うほか無い。

猿飛佐助

真田幸村に仕える架空の甲賀流忍者。講談や立川文庫の小説などに登場する。
一般的には真田十勇士の筆頭格として有名であり、霧隠才蔵と双璧をなす十勇士の忍者である。
忍者の中でも特に知名度が高く、忍者といえば猿飛佐助・服部半蔵の二人を思い浮かべる人も多いだろう。
上月佐助なる伊賀下忍がモデルであるとも、上月佐助こそが猿飛佐助の正体ともいう。

戦国BASARAでは初代からPCとして登場しているが、3でNPCに降格された。
迷彩柄の装束とフェイスペイントが特徴の若者で、常時熱血の国主・武田信玄、
および猪突猛進一辺倒の上司・真田幸村のやりとりを常に一歩ひいた目で冷静に見守る、
言わばツッコミとしての役回りである。
Bの独身男性キャラにしては珍しく、特定女性キャラへの好意を明確にしている。*25

キャラクター設定そのものが問題になるわけではないが、猿飛佐助の場合、
Bのパクリ元とされる戦国無双シリーズのキャラクター・くのいちを模倣した疑いがある。
共通点は幸村配下の忍者*26であること、「お仕事、お仕事」の台詞、飄々とした性格に加え、
無双奥義(バサラ技)の、「両腕を広げてコマのように体を回転させる」
というモーションがそっくりそのまま用いられていることが挙げられる。
同様に、通常攻撃を「ソバット」で締める点も共通している。

付記
後日、戦国無双の側でも、『100万人の戦国無双』作中において猿飛佐助を登場させている。
ここでは、彼をモチーフとしたオリジナルキャラクターのくのいちを姉貴分として慕う、
真田忍軍の一員である少年忍者という設定になっている。

付記2
その後、『戦国無双 ~真田丸~』で「佐助」という名前で新規キャラクターとして登場した。
ここでは、服部半蔵に拾われ弟子として育てられたという設定になっている*27
なお、この佐助は中性的な顔立ちなのだが、ファミ通の画像を見て女体化だと騒いだB厨もいた。
実際には筋肉の付き方を見れば男であることは明らかで、これはB厨が表面的にしかものを見ることができないという証左であろう。
最終更新:2016年11月25日 19:55

*1 沙也可の正体については諸説があるものの、主だった研究では女性の説は見られない。なお、沙也可には非実在説も存在する。

*2 担当声優が大原「さやか」女史であるのも、洒落による人選ではないかと指摘されている。

*3 更に雑賀衆の研究者の間では「駄洒落地味たこじつけ」として明確に否定されている。

*4 なお、それを真っ先に主張すべき立場である当の『逆裁』ユーザーは、ゲーム内容を知っているからこそ、演出面の類似した別ゲー扱いをしている様である。

*5 本作の事実上の後継作品である『維新の嵐・疾風龍馬伝』は、キャラクターデザイン等が完全に別物となっており、この事が一つの傍証となるだろう。

*6 当時の佐竹家当主であり、石田三成の友人であるほか、伊達政宗とは従兄弟の関係にある人物。

*7 戦国無双シリーズでは、稲姫名で登場。

*8 所領問題を巡る遺恨から反徳川の姿勢が明確であったほか、妻の縁から西軍首脳の一人である石田三成とは義兄弟の関係にあった。

*9 もちろん幸村の兄である信之も未登場。しかし、何故か3では幸村の祖父である幸隆だけがモブ武将として参戦している。

*10 『戦国無双4 Empires』で登場した一群の武将。一般武将との差別化のために外見に新武将用のパーツが流用されており、正規のPCの下位互換というべき内容である。

*11 幸村と言えば赤備えの甲冑であり、歴史的な資料が余るほどあるにも関わらず赤いジャケットである。

*12 長棍を武器として使用する青年で、同シリーズ3まで彼の衣装は上半身裸に赤いズボンと首飾りであった。声優は保志総一朗氏である。

*13 B3の幸村シナリオは信玄の意志を継ぐことが主題であるため単に信玄に似せた可能性も否定できないが、B3が出た地点でのソウルキャリバーの最新作であるBroken Destinyにおけるキリクの第2衣装には虎の毛皮が用いられていた。

*14 「ウォヤクァタサムァァァァ」と表記するのが適当と思われるが、明瞭簡潔を旨とする用語集であるので、意味が通じる表記を選んだ。

*15 両者の生没年は、祖父と孫の関係に近いほど離れている。

*16 事実、戦国無双シリーズの側は、シリーズが重なるにつれて幸村と信玄の師弟関係を描かない方向に動いている(抹消されたわけではない)。これは、幸村の周囲の人物(三成や甲斐姫ら)が新キャラとして採用されることで、より本来の幸村像に近い幸村を描くことが出来る余地が出てきたことが大きい。反面、BASARAシリーズはこの師弟関係が変化する様子は殆どない。この両者の差は、意図して人間関係を構築したか否かに関するスタッフの意識の差を示す、有力な証左と言えるであろう。

*17 因みに、武田信玄役の玄田哲章氏と島津義弘役の緒方賢一氏も、声優インタビューにて喉の痛めたと見られるコメントをしている。

*18 担当声優の保志氏も苦言を呈していたという。

*19 そもそも、幸村と政宗のライバル関係自体が史実とは言い難い。

*20 なお、無双の発表がBより後だったために、無双がBをパクったなどと妄言を吐いたB厨もいる。前述のとおりコーエーテクモゲームスが真田丸の製作に協力しているのだから、無双が出るのは既定路線と考えるのが当然なのだが。

*21 昌幸は自身の支城である上野国の岩櫃城で迎える準備をしていたが、勝頼は小山田信茂が城主の岩殿城に向かい、裏切りにあって天目山に向かったというのが定説。そのため、どう考えても救援に向かえる距離ではなかった

*22 しかも1章につき戦闘が1話しかないため、単なる一騎打ちでしかない前段秘話を除くと作品全体で戦闘が10しかない

*23 この二名はいずれも史実ではキリシタンである為、Bに参戦した場合、ザビー教信者になるのは確定的である。

*24 B厨はキャラクターや設定やアクションなど、違っていて当たり前、または個々人の好みの違いを差別化と思い込んでいるようだ。まぁ歴史ゲームなのに9割方歴史無関係という「恥」は、ある意味で宣伝もされている差別化要素だろうか?

*25 相手はBASARAオリジナルキャラクター・かすが。佐助は女性ファンが多くついており、かすがが嫉妬の対象として叩かれることも少なくないようである。

*26 くのいち自身はあくまでオリジナルキャラクターであるが、彼女のイメージソース自体が猿飛佐助であることはほぼ異論がない。

*27 猿飛佐助は講談や小説では甲賀流という設定だが、伊賀下忍に上月佐助という人物がおり、完全な創作ではなくこの人物をモデルにしたという説がある。それを考慮すれば伊賀流の服部半蔵の弟子でも矛盾はしない。