儀象然士(ギショウ・ゼンジ)
世間では〈武神〉とまで讃えられる飃雷刀の筆頭継承者にして梗醍果国の国主ショク・ワンとその乳兄弟ゼン・イク及び、天才少女剣士ランレイの師匠であり伝説の古操兵バナル・アウ・クロオの一体、剛信螺凰の操手。
最も秘密裏・非合法に入手した上、人前で堂々操ることが無く巷では操兵に縁がない武人と思われており、本人も愛着を全く持たず都合が悪くなれば万が一、見つかっても自分に疑いがかからぬよう不穏分子の勢力圏に埋めて隠し、三年以上ほったらかしでゼン・イクに横取りされていた事に気づかないほど。
だが、自身の主君に匹敵する賢人・磨宣条紀王にはバレバレで、後に身柄を確保された際に旗操兵・ショゲン・オウを押し付けられさんざん利用される。
最も秘密裏・非合法に入手した上、人前で堂々操ることが無く巷では操兵に縁がない武人と思われており、本人も愛着を全く持たず都合が悪くなれば万が一、見つかっても自分に疑いがかからぬよう不穏分子の勢力圏に埋めて隠し、三年以上ほったらかしでゼン・イクに横取りされていた事に気づかないほど。
だが、自身の主君に匹敵する賢人・磨宣条紀王にはバレバレで、後に身柄を確保された際に旗操兵・ショゲン・オウを押し付けられさんざん利用される。
《然士》とは字(あざな)や諱(いみな)ではなく東方の武辺者たちにとって最高位の称号であり、ル・タンの刺客コレントルによると授かった剣士は千年の間に僅か三人しかいない。
本名の方は長らく名乗っておらず、忘れてしまいそうだとは本人の弁。
本名の方は長らく名乗っておらず、忘れてしまいそうだとは本人の弁。
現在の社会的身分は散亥洛からの関撰大使なのだが、世の裏側では大将軍楊蓋弧の片腕たる密偵として暗躍。
十数年の間に無名だが恐ろしい実力を持った武繰使いや方術師に八門守護の門主級の高位練法師、羅王虫、夏龍、果ては三角の御仁にまでも勝負を挑み(生身か操兵を駆ったのかは不明)、その全てに生き残った死と隣り合わせだが充実した日々を送り腕を磨いた。
そして腕っ節だけでなく隙の無さやズル賢さは一時期西方を席巻した大盗賊、ベルリ・モレンゴーが逃亡を観念するほど。
十数年の間に無名だが恐ろしい実力を持った武繰使いや方術師に八門守護の門主級の高位練法師、羅王虫、夏龍、果ては三角の御仁にまでも勝負を挑み(生身か操兵を駆ったのかは不明)、その全てに生き残った死と隣り合わせだが充実した日々を送り腕を磨いた。
そして腕っ節だけでなく隙の無さやズル賢さは一時期西方を席巻した大盗賊、ベルリ・モレンゴーが逃亡を観念するほど。
体格はかなり長身ながら細身で、腰には地味に拵えた名刀〈高菊承迎〉を帯びつつ、常にたおやかな所作で振る舞い年齢不詳の女性とも見紛うばかりの美貌の持ち主。
〈剣聖〉と謳われながらも性格及び性癖にかなり問題があり、飄々としつつも人を喰ったような態度を取っていることが殆どで、一番弟子ランレイから(直撃すれば命に関わる)実力行使を伴った突っ込みを受けることもしばしば。
〈剣聖〉と謳われながらも性格及び性癖にかなり問題があり、飄々としつつも人を喰ったような態度を取っていることが殆どで、一番弟子ランレイから(直撃すれば命に関わる)実力行使を伴った突っ込みを受けることもしばしば。
ともに汚れ仕事をこなした法衣の八の練法師ハーロウからは発言・行動より苛つかせ過ぎて内心、殺意を抱かれていたがゼンジ本人も薄々気づいていた。
対策として練法を無効化する破術の呪符を常に複数枚用意していたおかげで、南部・西部連合軍首脳へのハッタリに襲ったアリーの反撃により負った大ダメージが癒えぬまま、殺されかけるが(撫嵐の暗躍もあり)九死に一生を得る。
対策として練法を無効化する破術の呪符を常に複数枚用意していたおかげで、南部・西部連合軍首脳へのハッタリに襲ったアリーの反撃により負った大ダメージが癒えぬまま、殺されかけるが(撫嵐の暗躍もあり)九死に一生を得る。
しかし無理を押して出た典夏芳の戦場で、御仁との闘い以来最高潮に闘志が燃え上がったアイダナ・リ・ラバラとの大勝負では、突然大量の血を吐き行動不能となってしまいこの辺りから急激に弱体化し、白髪を気にするほど老け込む。
以降は作中にてもう本復することはなく、タヒ・ナイアラの不意を突いて無手であしらった以外は、本来格下であろうボウ・ア・ロアオや教王にも手こずり舐められる。
以降は作中にてもう本復することはなく、タヒ・ナイアラの不意を突いて無手であしらった以外は、本来格下であろうボウ・ア・ロアオや教王にも手こずり舐められる。
精気漲っていた時分はショク・ワンを愛弟子として(色々な意味で)可愛がっている一方、自分をも超えうる大器に対して愛憎合半ばする複雑な心境を抱いており、生死を問わない手段で彼を試すような陰謀にも、極秘裏に加担・黙認していたりと一筋縄ではいかない人物である。
駆け出しの若き日、すでに一流の剣士であったエカシク・クランドウに果たし合いを挑み、快諾されるもいざ闘うと一蹴されたが命奪われることはなく生き残り、再戦を夢見て彼を越えるべく修行を積みなんとか渡り合える自信が付いたところで、信仰に目覚めたエカシクが僧門を叩いて聖職者の道を進み疎遠となった。