割れ物注意とかかれた木製の箱の中でエンペルトは眠っていた。

エンペルトは、普段から威厳があり、皆から恐れられ畏怖される存在だった。
エンペルトが通れば静まりかえり、私を恐れ膝まずくものもいた。
そして彼を包む紺色の毛皮や金色の角は彼の威厳を保っていた。

エンペルトは目をさました。

む、目が見えない。まして、動くことすらも出来ない。ここは何処なんだ。
少し思考を走らせてみると、さっきからガタガタというの
できっと箱の中に入っているのだろう。

また、ここ前後の記憶がまったくない。ご主人様とお食事をして、それから…全く記憶がないなぜだ。何があったのだ。
いつもなら、ご主人様とデザートタイム、ソレからテレビを見、共に笑い合うはずだったのに……いったい何があったというのだ。

ガタガタッ、ドス。

横から男の声が聞こえてきた。「ご注文のお荷物、届けに参りました~。中身は割れ物なので気を付けて下さい。」

ー・

私が割れ物扱いされてるのは別にし、荷物にされているとはういうことなのだ。
理解出来ない。コレは夢なハズがない。だけどさっきから全く現実味がない。
この今まで体験のした事のない恐怖心は何なんだ…

ミシっミシっ…バキッ‼

ようやく彼をとじこめた窮屈な箱があいた。

「お、やっぱり期待しているのが来たな。」

彼がこの窮屈な空間から解放されたと同時にその言葉を投げられた。

誰だお前ッ!

そう言おうとした瞬間に気がついた。
男はマスクをしていたのだ。しかもガスマスクを。
そして
「君にはちょっとばかし、ねむってもらうよ。」
男が手にもっていたボンベ、睡眠ガスだろうか、ガスを噴射された。
エンペルトはソレを思い切り吸い込んだ。
彼は猛烈な眠気に襲われた。眠ってはいけないのに。
彼、エンペルトの意識は朦朧としていった。
なぜだ…なぜ私がこんな事に…
エンペルトは思考を働かせる事が出来ず、深い眠りに落ちていった…。これから悲惨な運命が待ち受けているともしらずに…。



「お、お目覚めですか。」
深い眠りからエンペルトは目覚め、男にそう言われた。
そしてエンペルトは気がついた。身体を拘束されている事を。また、首にポケモンのしゃべった言葉を人間の言葉に翻訳する機械がついている事を。もっとも、エンペルトがこの男が持っているボタンを押すだけでその翻訳機が爆発することは彼は知るよしもない。
「くっ…貴様ァ‼」
エンペルトが吼えた。
男は静かに、しかしなんとも表現のしがたい威圧感でこう囁いた。
「お前、死にたいのか?ご主人様にまた会いたいだろ。見ろよコレ。」
男が指さした方向にはある物があった。ソレはエンペルトの首についている翻訳機であった。男は「よォく見とけよ…」と囁き、男の手元にあったボタンを取り、エンペルトの目元で押した。
バァン‼
大きな音を鳴らし、爆発した。
「オマエ、こうなりたくなかったら、俺に服従する事だな。オマエは調教されるためにココに来たんだ。わかるか?なァ?」
男は口元をにやつかせながらそう囁いた。

エンペルト「だッ、誰がお前にちょ…」
男「おぉ~ッと。誰がそんなタメ口きいてイイって言ったァ?言っただろう。オマエが俺に対してそーゆー反対をしたらオマエの首が吹っ飛ぶって。次、オマエが俺にタメ口をきいたら、面白くないが、このボタンを押させてもらうぞ…?」
エンペルト「なッ…わかった…」
男「わかりました、だろ?」
エンペルト「……。わ、わかりました。」

エンペルトの心は動揺していた。彼自身でも不思議なくらい。それだけ、今までいかに恐れられ、不自由なく生きてきたかの皮肉であった。

エンペルトにはうすうす 気がついていた。これからとんでもない事になることを。



「あ、そういやオマエ箱に詰まってたよなァ。身体汚れているだろ。オマエ専用の風呂作っといたから、ソレに入れよ。あと、コレは命令だからな。」
男は唐突にそういった。
エンペルトは当然の如く、あっけにとられた。しかも、自分専用の風呂をつくってくれているとか、信じられなかった。しかし、エンペルトは疑心暗鬼になっていた。自分がこれから調教されるのだから。でも従わないといけない、こんな事から早く抜け出し、ご主人様に早く会いたい、そういう強いエンペルトの忠誠心が彼の反対の意を押し切った。
「さー、ココがオマエのフロだ。」
男につれられ、向かった先はー

浴槽に悪臭が漂う、白濁色の液体がみたされていた、悪意と憎悪に満ちた、風呂だった。

エンペルト「な、なんなんだッ、コレは…あと、悪臭がッ…」
男「なんだ、わからないか?考えてみろよ。」
エンペルトは考えようとしたが、身体と脳が本能的にソレを拒否していた。わからないのに。
男「なんだよオマエ…見たらわかるだろ。それとも、ただ無知なだけか?ソレだったら、かわいそうだな。見ればわかるじゃん。精液だよ。オマエの為に他のポケモンから絞りとってきたんだよ。苦労したんだぞ?身体も汚れているんだし、キレイサッパリしろよ。」
エンペルトにとっては、この状況は到底理解し難かった。また、エンペルトは考える、というより思考が理性だけになり、感情はなくなっていた。
この私がこの様な汚れた空間にはいるなんて。でも入らなかったら、首が飛ぶ。ご主人様に、会えなくなる。笑いあう事も出来なくなる。何も出来なくなってしまう。入るしかない。まだ、ご主人様に、後で会えるだけ感謝しないといけない。よし、入ろう。
エンペルトは忠誠心を超え、狂気に近いものを持っていた。そして、羞恥心は無くなっていた。ご主人様に精液まみれであった体で触れるという罪悪感も無くなっていた。本当に理性だけで動いているようなモノであった。そして、エンペルトの顔は、笑っていた。

エンペルト「わかりました。では入らせて頂きます。」
エンペルトが入ると、白濁色の液体は、ぬぷぬぷ、ぬちゅぬちゅ、と音をたてた。
男「どうだ、いいだろう。潜って十秒数えろよ。」
エンペルトは狂気により、それを実行した。
エンペルト「し…ました…よ。どうすれ…ばいい…ですか。後、このおフロ、最高ですね。あは
、あはははッ、はははははッ。」

男は一瞬困惑した。だがすぐに、笑みはもどった。
忠誠心だけで、ここまで狂わす事が出来るのか。コレはコレで面白い。でも、このままでは、面白くない。目を覚ましてやろう。よし。

男「おーい、もうあがっていいぞ~、あと、目を覚ませェ‼」
男はエンペルトが風呂から上がっている途中で、ホースで冷水を顔を中心にし、出力を最大にし、ホースの先端を潰し、凄い勢いの水をブチまけた。

エンペルト「ッ!!!!!!…………………あ、な、私は、何をしていたのだ…一体何があったのだ……教えてくれ、何があったのだ……。」

エンペルトは狂気により、記憶すら失っていたそうだ。ま、ありのまま説明してやるのが効果あるか。きっとビビるだろうなァ…
男はそう考え、にヤりと笑いながら、今までの事を話した。
男「オマエな、自分から喜んで、この精液風呂に入ったんだぞ。しかも、潜って最高ですね、って言ってたんだぞ。やっぱオマエ、とんでもねぇ変態だな。オマエは、調教しがいがあるわ。」
エンペルトは、気が遠くなりながらも、勇気を振り絞り、最後の希望の疑問をなげた。
エンペルト「なッ……‼ほ、本当なのか…信じられない…」
そんな疑問を投げかけたが、自分の状態をみれば、すぐにわかった。本当にそうなっていたのだと。顔面はおろか、身体全体が精液にまみれていたのだ。しかも、悪臭が半端ない。鼻が曲がってしまうくらいなのだ。

男「ま、本当だな。このまま部屋に入られても困るし、ほのホースで身体を洗っとけよ。まぁ、またすぐにオマエの精液で汚れると思うがな。」
男が軽くそう告げると、エンペルトはおもむろにそのホースで身体を洗った。一刻も早く、この生々しい汁を取りたいのだろう。でも、さっきまで自分はこの汁を欲していたのだ。あんなに貪欲に。

男「あ、もうそろそろ食事の時間だ。オマエ、早くしろ。昼メシ抜きだぞ。もしくは、ノルマ課せるからな。」

エンペルトは 昼メシ抜きとノルマ の言葉を聞き、急いだ。
食べなかったら、一日も持たないだろう。本能的に感じていたのだ。

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最終更新:2010年09月07日 20:07