「ミナ先生の!お悩み相談室〜!今回のゲストは紫水龍香ちゃんとカノープスさんです〜!はいココアとクッキー」
(なんか始まった…)
保健室に来るなり始まった茶番に龍香はついていけません。
カノープスは彼女と知り合いなようで、早々に順応しています。
(なんか始まった…)
保健室に来るなり始まった茶番に龍香はついていけません。
カノープスは彼女と知り合いなようで、早々に順応しています。
《イルマ、これって俺も喋って大丈夫なんだよな?》
「人払いはしておいたから大丈夫。君たちの活躍は嵩原先生から聞いてたよ」
「先生とお知り合いだったんですか?」
「そ。私は新月ともコネクションがあるからね。色んな意味で部外者だからあまり協力はしなかったけど…」
《服装が違うから最初イルマだって分からなかったな》
「ふふふ〜、あんなあからさまに魔女な格好、一般市民の前でしないよ」
「そういえばイルマって?」
「保健医朝倉ミナは世を忍ぶ仮の姿…その正体は時空を股に掛ける星空の魔女!イルヘルミナです!イルマでいいよ」
ドヤ顔しながら名乗る彼女に若干引きながら、龍香は「昨日といい名乗りたがりの人が多いなぁ」と思いました。
「人払いはしておいたから大丈夫。君たちの活躍は嵩原先生から聞いてたよ」
「先生とお知り合いだったんですか?」
「そ。私は新月ともコネクションがあるからね。色んな意味で部外者だからあまり協力はしなかったけど…」
《服装が違うから最初イルマだって分からなかったな》
「ふふふ〜、あんなあからさまに魔女な格好、一般市民の前でしないよ」
「そういえばイルマって?」
「保健医朝倉ミナは世を忍ぶ仮の姿…その正体は時空を股に掛ける星空の魔女!イルヘルミナです!イルマでいいよ」
ドヤ顔しながら名乗る彼女に若干引きながら、龍香は「昨日といい名乗りたがりの人が多いなぁ」と思いました。
「今まで通り『朝倉先生』って呼びます…。そうだ、『星空の魔女』って言うぐらいですからカノープスのお悩みに答えてあげてください」
「なにかな?恋かな!?その姿じゃ難しいけど恋は障害があるほど燃えるよねっ!!」
「なにかな?恋かな!?その姿じゃ難しいけど恋は障害があるほど燃えるよねっ!!」
ふざけた口調のミナ。カノープスは龍香の頭から飛び上がりそうなぐらい声を荒らげて言いました。
《お前俺に体があったら1発殴ってるからな!!昨日戦った『楽団』って生命体に妙な雰囲気を感じるんだ。シードゥスのような人間のような…お前の魔法を使えばどんな感じか分かるだろ?》す
「そっか。じーっ」
「えっと……」
何故かじっと龍香の方を見つめるミナ。その摩訶不思議な目線に耐えられなくなって目を逸らします。
《多分俺の記憶を読んでるだけだから気にするな》
「…う、うん」
「この雰囲気は〜なんとっ!太陽系の惑星の一つ、土星かな?」
《お前に限って適当なこと言わないと思うが…惑星ってシードゥスと人間の中間みたいな雰囲気なんだな。1つ学んだ》
「星の属性を持っているけど地球に近いものだからかな?『楽団』は土星からの侵略者かそういう属性を意図的に付与した生命体か…後者は私も作ったことがあるよ」
「えぇっ、じゃあそれが悪さしてるってこともあるんですか」
「そっか。じーっ」
「えっと……」
何故かじっと龍香の方を見つめるミナ。その摩訶不思議な目線に耐えられなくなって目を逸らします。
《多分俺の記憶を読んでるだけだから気にするな》
「…う、うん」
「この雰囲気は〜なんとっ!太陽系の惑星の一つ、土星かな?」
《お前に限って適当なこと言わないと思うが…惑星ってシードゥスと人間の中間みたいな雰囲気なんだな。1つ学んだ》
「星の属性を持っているけど地球に近いものだからかな?『楽団』は土星からの侵略者かそういう属性を意図的に付与した生命体か…後者は私も作ったことがあるよ」
「えぇっ、じゃあそれが悪さしてるってこともあるんですか」
純粋な質問をぶつける龍香。それを聞いたミナは表情をいつになく真剣なものに変えます。
「かもね。シードゥスとの戦いで忙しいところだろうけどまた協力して貰うかもしれないよ」
「その時はぜひ!」
《全くお人好しだなぁ…》
「かもね。シードゥスとの戦いで忙しいところだろうけどまた協力して貰うかもしれないよ」
「その時はぜひ!」
《全くお人好しだなぁ…》
「これにて第1回ミナ先生のお悩み相談室は終了!どう、解決できたかな?」
《一応…》
「出処は分からないままだけど…今のところ『楽団』は人間の敵なんですよね?」
「そーいうことだね!私もアレのことは気になるから調べておくよ」
「よろしくお願いします」
「それじゃあ皆さん!さようなら〜!」
龍香は最後までミナのノリに着いて行けませんでした。カノープスは《慣れろ》と言うばかりです。
《一応…》
「出処は分からないままだけど…今のところ『楽団』は人間の敵なんですよね?」
「そーいうことだね!私もアレのことは気になるから調べておくよ」
「よろしくお願いします」
「それじゃあ皆さん!さようなら〜!」
龍香は最後までミナのノリに着いて行けませんでした。カノープスは《慣れろ》と言うばかりです。
その日の夕方。
龍香に「ミナの作ったものが悪さしているかもしれない」と言われたことがずっと気がかりだったミナの予感が的中するニュースが飛び込んできます。
『今日昼過ぎ、北海道札幌市の広場でで312人の男女が倒れているのが見つかり、うち283名が現在も意識不明です 。意識を取り戻した29名全員がオーケストラを見ていたと証言しており、警察は神経系の毒物散布による無差別殺人未遂とみて…被害者には自殺未遂を起こしたことがあるという以外の共通点があるとの事で…』
オーケストラによる自殺未遂者の昏睡。
それはミナがかつて創った『天使』による救済と、造物主に対する宣戦布告でした。
龍香に「ミナの作ったものが悪さしているかもしれない」と言われたことがずっと気がかりだったミナの予感が的中するニュースが飛び込んできます。
『今日昼過ぎ、北海道札幌市の広場でで312人の男女が倒れているのが見つかり、うち283名が現在も意識不明です 。意識を取り戻した29名全員がオーケストラを見ていたと証言しており、警察は神経系の毒物散布による無差別殺人未遂とみて…被害者には自殺未遂を起こしたことがあるという以外の共通点があるとの事で…』
オーケストラによる自殺未遂者の昏睡。
それはミナがかつて創った『天使』による救済と、造物主に対する宣戦布告でした。