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  • 砕け!親・指・秘

創作女児小学生ズ@wiki

砕け!親・指・秘

最終更新:2021年02月14日 21:15

匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集

『砕け!親・指・秘』

更新日:2021/02/14 Sun 21:15:15

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私の名前は 明沢 緋雪(あけざわ ひゆき)。
どこにでもいる今時の女の子・・・かな?
おしゃれが好きで、1番のお気に入りはポニーテールを結ぶ緑のリボン!

最近引っ越してきたこの青空町は、聞くところによると不思議な力を持つ子がたくさんいるらしい。
なんでも、女の子にだけ芽生える力『女児符号』(ガールズコード)と呼ばれているとか・・・。
よそから来た私には、関係なさそうな話だと思っていたけど、

いたけど・・・??

極めろ!女児符号
Case 2 砕け!親・指・秘

ここは、青空小学校。そして今は、休み時間。
クラスにもだいぶ馴染んできた私は、特技が知れ渡ってみんなの注目を浴びていた。

「お〜ほんとだ!気持ちいいかも!」
「でしょでしょ?」

私の特技、それは指圧マッサージ。
整体師のお母さんに教わって、色々なツボを押せるようになった。
クラスメートにこの特技を打ち明けたら、あっという間にみんなに知られていった。
そして今は、太陽の髪飾り輝くお友達、ライジングちゃん-暁星 旭-をマッサージ中。

「う〜ん、効いてる!これぞ、ひゆきちゃんの魔法の指!いよっ、日本一!」
「えへへ、それほどでもないよ〜」

私のツボ押しは、みんなに大好評みたい。ただ、気をつけなければならないのは、私は根っからの-

「おぎゃべっっ!??」
「・・・はわわっ?押し間違えちゃった!?」
「・・・・・・」
「えっと、ライジングちゃん?」
「・・・・・・」
「ライジングちゃん・・・ライジングちゃーん!!!」
ライジングちゃんが奇妙な声を発したと思ったら、応答が無くなってしまった。
「うーん、5回に1回くらいでこうなるみたいだね・・・ということは、約20%の確率でドジっ子発動?」
悲劇のマッサージ(?)を横で眺めていた猫耳カチューシャの猫丸ちゃん-猫珠 丸菜-が呟いた。

そう、私は根っからのドジっ子。
ツボ押しも、時々指が滑って間違ったところを押してしまう。
前回は「笑いのツボ」、その前は「しびれのツボ」、そして今回は、「気絶のツボ」をうっかり押してしまったみたい・・・

「ライジングちゃん、大丈夫かな・・・」
「しばらくすれば、何事も無かったように目覚めるよ。だってライジングちゃんだもん」
猫丸ちゃんはライジングちゃんととっても仲が良いらしく、強く信頼してるようだった。
「きしししし、このツボ押し、面白い声が出るんだね・・・なかなか使えるかも?」
カラフルな髪飾りのイタズラ好き、天号ちゃん-天降 号姫-が意地悪そうな笑みを浮かべて見ていた。
「まさか、また天号ちゃんが何か・・・!?」
「ちっ違うよ猫丸ちゃん!今回のは!今回のは違うからっ!!」
天号ちゃんは逃げるように去っていった。今回に関しては濡れ衣だけどね。

「みんな、そろそろ氷先生来るよ。席について!」
「ほら、ライジングちゃんも!授業始まるよ」
「・・・はっ!?あれっマッサージは??気持ちよくて寝ちゃってた!?」
2人のクラスメートがみんなに着席を促す。
私と同じポニーテールの五月ちゃん-雨宮 五月-、そして、
青緑のショートヘアーに赤縁メガネのイブキちゃん-青島 伊吹-(あおしま いぶき)だ。
2人とも真面目でしっかりしていて、共にクラスを仕切る委員長のようなポジションだ。
私も2人みたいにしっかりとしていれば、ドジを踏んだりしないんだけどなぁ・・・

そんなこんなで、今日もいつものように授業が終わり、みんなが教室を去っていこうとする。
私が帰りの支度に手こずって出遅れていると、教室を出ながら話す猫丸ちゃんとライジングちゃんの声が聞こえる。
「そういえば知ってる?あそこの木のこと」
「聞いた聞いた!あとで見に行ってみようよ!」
「うん!あれ、やっぱり誰かの『符号』なのかな・・・」
「もしかしてもしかして、あの子の仕業だったりして?」

『符号』・・・。
噂に聞いていた、この町の女の子達が持つ不思議な力。
その能力は多種多様で、ピカッと光のエネルギーを発する力から、想像した物を自在に生み出す力まであるらしい。一体どの子の力なんだろう。
この町に来て月日が浅い私は、誰かが『符号』を使っているのを実際に見たことはまだない。
そうだ!ここは思い切って、2人に話しかけて–

「おわっとっとっ!?」 
つまずいた。
派手に転んでしまった。
しかもランドセルを閉め忘れていて、教科書やらノートやら筆記用具やらが床のあちこちに散らばっていく。
猫丸ちゃん、ライジングちゃんの声がどんどん遠くなっていく。
やっぱり私は、筋金入りのドジっ子らしい・・・。

「ひゆきちゃん、大丈夫?」
今にも泣きそうな私に、救いの手が差し伸べられた。
「イブキちゃん!?」
「教室に残ってみんなの落とし物がないかチェックてたんだ。拾うの手伝うよ」
「あ、ありがとう・・・!!」
必死に堪えていた涙が、嬉し泣きとなって頬を伝うのを感じる。
「あはは、大袈裟だよ、ひゆきちゃん」
イブキちゃんの協力のお陰で、散らばった荷物は手際よくまとまり、ランドセルへと戻っていった。
「助かったよ、イブキちゃん」
「いえいえ、どういたしまして!」
ふと、さっき猫丸ちゃん達に話しかけようとしたことを思い出した。2人はもう帰っちゃったみたいだけど、思い切ってイブキちゃんに訊いてみることにしよう。

「イブキちゃん、ところで・・・『女児符号』っていうの、もし良ければ見せてもらえないかな?」
「えっ、『女・児・符・号』!今そう言った!?言ったよね!?」
イブキちゃんが突然、変なツボが押されたように声を大きくする。
「あっ、ううん、無理なら大丈夫だけど・・・」
「いいえ、よくぞ訊いてくれたね!ふふふふふ、是非とも見てもらおう!」
イブキちゃんの赤縁メガネがキラリと光ったと思うと、別人のようにテンションが高くなった。
「いいの!?ありがとう!見せてください!!」
「うーん、でもここじゃ上手く使えないかも・・・そうだ!あそこに行ってみよう!」
「あそこ?」
「青空一丁目公園!まさに丁度いいものがあるんだ」

私たちは学校を出て、公園へと到着する。
この町で一番古い公園らしく、シンボルマークとして大きな木が-
「あれっ!?この木って確か!?」
昨日まで大木に青々と茂っていたはずの葉っぱが、一枚も無くなっている。
葉が落ちる季節というわけでもないし、他の木は普通に茂っている。
しかも、枝もところどころ折れてしまっていて、見るも無惨な姿に・・・
「そうなんだよ、昨日まで普段と変わらなかったのに、不思議なんだ」
「猫丸ちゃん達が話していたのって、これだったんだ・・・これも誰かの『符号』とやら?」
「詳しくはわからない。でも、こんな姿はかわいそうだから、元に戻してあげたいね。見てて、私の『女児符号』!」
イブキちゃんが大木に向けて手をかざし、木の幹を真剣な眼差しで見つめる。いったい何が始まるのだろう。

「よし、行くよ・・・
我、今ここに命ず!大木よ、命の息吹とともに青く萌えさかれ!『常緑-エヴァーグリーン-』!!」

そう唱えたイブキちゃんの手のひらから、緑色の光のようなものが一瞬ほとばしった。
そして、目の前の大木にも変化が訪れる。
すっかり禿げあがっていた枝が不思議なことに、早回しの映像のごとく次々と葉っぱを生やし始めた。
ところどころ折れていた枝も、逆再生のように元の形に戻り、そして以前よりも太さを増していった。
すべての葉が落ち、ボロボロになっていたこの公園のシンボルは、みるみるうちに昨日までの姿を取り戻し、いや、それ以上に青々とした姿に変化していった。

「っと、こんなもんかな。ちょっと恥ずかしいかも・・・」
イブキちゃんはこっちを向いて、少しはにかんだ笑顔を見せた。
「すごい・・・すごいよイブキちゃん!木が元に戻って、もっと成長しちゃった!すごすぎるって!!」
「えへへ、これが私の『女児符号』、草木を成長させる『常緑』(エヴァーグリーン)!実は家が花屋で、植物の面倒を見てたらいつの間に芽生えてたんだ」
「エ、エヴァーグリーン・・・!ところで、さっきのあの呪文みたいなのは?」
「あっ、あの詠唱はね、えっと・・・私の好きな少年漫画の真似っこなんだ」
そう言うとイブキちゃんが耳を少し赤らめた。
「少年漫画!?ちょっと意外!」
「うん、実は昔から憧れがあったりしてね、『週刊少年シャープ』は愛読雑誌なんだ。でも人前でやるとちょっと恥ずかしいなぁこれは・・・」
イブキちゃんはさらに赤くなっていく。
「ううん、すごかったよ!まさに能力にピッタリの言葉だったし、憧れを形に出来てると思う!」
「あ、ありがとう・・・嬉しいな」

「よい詠唱じゃのう」
「うんうん、私もそう思・・・えっ?」
今、誰かが入ってきたような。
振り向いてみるが、誰もいない。
もう一度前を向いて-

「ここじゃよ」
「ひゃああぁぁっ!??」
数秒前まで誰もいなかったはずの目の前に、その誰かが佇んでいた。
「げっ、のじゃ猫・・・!!」
「元気しとるか、伊吹よ。そして、そちらはお初じゃのう」
突然現れた誰か・・・赤黒いスーツに猫耳付き帽子、そして赤マフラーにサングラスという、ちょっと怪しげな風貌をした、同じくらいの歳に見える女の子。
よく見ると、二又の尻尾もついている・・・?
「初めまして、ひゆきです。えっと・・・コスプレイヤーさん?いや、突然現れた・・・ということはマジシャンさん?」
「なるほど、なかなかイマドキな反応じゃのう」
「この子はこの町に住む『怪異』、通称のじゃロリ猫。昔『符号』の稽古をつけられて、ビシバシ叩き込まれた苦い思い出が・・・」
「何を言うかの、伊吹よ?お主の『符号』がここまでの力を得たのも、半分はワシのお陰じゃろう。ところでそこの、えーと、緋雪と言ったな。お主に伝えることがある」
その『怪異』と呼ばれたのじゃ猫さんは、私に向かって爪のとがった指を突きつける。
「えっ・・・私に?」
「うむ、お主の中から、何か眠れる力のようなものを感じ取っておる。他の女児に似た波長の何かじゃ。この意味がわかるかの?」
「何か・・・眠れる力?」
「もしかして、ひゆきちゃんにも・・・?」
「どうやらそのようじゃな、伊吹。緋雪よ、お主は『符号保持者』じゃ」
「え・・・えぇっ!??」

突然の宣告に、事実が飲み込めない。
『女児符号』は私にはあるはずのない力で、私はさながらこの町の傍観者のようなものだった・・・はずが、当事者だったということ!?
「で、でも、私はよそ者だよ!?青空町に来てからまだそんなに経ってないし・・・」
「なぁに、どこの出身であろうと関係などない。お主はこの町に来る前から持っていた力に、今まで気づいておらんかっただけじゃ」
「それで、ひゆきちゃんには、いったいどんな力が・・・?」
「ワシも見てみたいのう。どうじゃ緋雪?使ってみるかの、『符号』?凄いのが出せそうじゃ」
「え、えーっと、凄いの?・・・よくわかんないけどやってみる!」
私はイブキちゃんに倣い、手を前に突き出した。

「いでよ!私の『女児符号』!えいっ!」

「・・・・・」
「・・・・・」
「何も起こらないね・・・」
「えいっ!『符号』!えいえいっ!」
「・・・・・」
「・・ク・・」
「あれ・・・??」
「ク・・・ククク、我慢できん・・・クク、カーッカッカッカッカ!」
のじゃ猫さんがこれまでこらえていたかのように、大きな笑い声を上げる。
「も、もしかして、からかわれてる・・・?」
「ちょっとタチ悪いよ、のじゃ猫・・・!」
「カカカ、冗談じゃ。すぐには出せんものじゃ。じゃがな、お主の『符号』が引き出せるよう、ワシが特別メニューの稽古を用意しといた。伊吹にも手伝ってもらうかの」
「稽古・・・?」
「まさか、ちょっと、危ないことは・・・」
「心配は無用じゃ。先日まあ色々あったもんでな、周りに被害が及ばぬ方法を思いついたのじゃ。さっそく始めようかの」
のじゃ猫さんの赤マフラーがスルスルとひとりでに伸びていき、私とイブキちゃんの周囲を回っていく。
「えっ!?いったい何が始まるの!?」
「まあ見ておれ」
ぐるぐると何周も回っていったマフラーは、気付けば足元から頭のてっぺんまで私たちを包み込んでいく。
光は完全に遮られ、視界は真っ暗に・・・

やがて周囲が見えるようになったと思うと、私たちは見知らぬ場所にいた。
まだ夕方だったはずなのに空は黒く、紫の雲が渦巻いている。
灯りもないのに照らされている足元の地面は、平坦な地形が果てしなく広がり、遠くには地平線のようなものまで見えている。
「あれっ、ここは!?」
「公園・・・じゃないよね?」
「何処なのかのう。何処にでもあるが、何処にもない」
見上げるとのじゃ猫さんが、地上5メートルくらいに浮遊している。
「ど、どこにもない?しかも今度は浮いてる・・・ここで一体何を!?」
「ワシの、いや『コイツ』の試練を受けるのじゃ。来たれ、我が肉片よ!」

その時、空の彼方より何かが迫ってくるのが見えた。
「イブキちゃん!何かこっちに落ちてくる!」
「えっ!?隕石・・・違うよね?」
その「何か」は派手な音を立てて、私たちの目の前に着地した。

いや、「誰か」・・・?

「ガハハハハ!呼ばれて飛び出てなのだ!!」

空から降ってきたのは、女の子だった。
緑色をしたマフラーに、運動着姿。
まんまるの目に、茶色い動物の耳と尻尾・・・
タヌキ?

「もしかして、のじゃ猫さんのお友達・・・?」
「そいつはワシの肉片、『アナザー』の一体。通称のだロリ狸じゃ」
「狸さんは狸さんなのだ!猫より強い、最強の怪異なのだ!」
自らを狸さんと呼ぶその子が、腹をポンと叩く。
「にくへん・・・あなざー・・・?え、えっと、お手柔らかにお願いします、狸さん!」
「お手柔らか?よくわかんないのだ!手加減なしに始めるのだ!」
のだ狸さんがそう言うと、どこからともなく持ってきた大岩を頭上に掲げる。
「ひっ!?」
「じっとしてた方が、身のためなのだ!!」
のだ狸さんが私たちの目の前の地面に、岩を叩き込む。
「な、何を・・・?」
「次々いくのだ!のだだーッ!!!」
のだ狸さんは目まぐるしく動き回り、次々と大岩を持ってきては私たちの周囲に重ねていく。
気付けば私とイブキちゃんは、四方を積み重なったいくつもの岩に囲まれ、閉じ込められてしまった。
「狸さんからの試練その1!そこから脱出してみるのだ!!」
空からのだ狸さんの声が響き渡る。

「私たち閉じ込められちゃった!イブキちゃん、一体どうしよう!?」
「落ち着いて、ひゆきちゃん。上は空いてるから、あそこからならきっと!」
イブキちゃんが、岩に阻まれていない頭上を指差す。
「ということは・・・登っていけば脱出できる!あ、でもボルダリングはちょっと苦手・・・」
「私の『符号』で、なんとかいけるかも!」
「本当!?イブキちゃん、お願い!」
頭上を差していたイブキちゃんの指が、地面へと向く。
「やってみるね・・・
異空の大地よ、今こそ青く芽吹け!
『常緑』!!」
指先から放たれた光が地面に染み込み、植物の芽のようなものが顔を出す。
そして、早回しのような速度で太いツルとなって岩の壁に沿って伸びていく。
「すごい・・・これを登っていけば、きっと!」
ぐんぐん成長していく植物は、岩壁のてっぺんまで–

「ぐっ・・!!」
突然、植物の成長が途中で止まり、イブキちゃんが片膝をつく。
「イブキちゃん!?」
「ご・・・ごめん、ひゆきちゃん、ちょっと無理だったかも・・・」
「えっ!?」
イブキちゃんの息遣いが、明らかに荒くなっている。
「私の、『常緑』は、自分の体力と引き換えで・・・さっき公園の木に使って、結構消費しちゃってたみたい・・・」
「そ、そうだったの!?」
「ひゆきちゃんに、『符号』見せてあげたくて・・・ちょっとはりきっちゃったんだ・・・」
「そんな、私のために・・・」
「ひゆきちゃんだけでも、どうにか抜け出して・・・」

私が、『符号』を見たいと言ったために。
私のせいで、友達がこんな目に。
私は、今出来ることをしなければ。

「イブキちゃん!私がなんとかしてみせる!一緒に脱出しよう!」
「ひゆきちゃん・・・!!」
イブキちゃんの『常緑』で伸びていったツルは、あと一歩のところで岩壁の上まで届かず、止まってしまっている。
登って脱出することは難しそうだし、仮に出来たとしても今のイブキちゃんは登る体力が残っていなさそうだ。
私は、何か脱出方法を思いつくために、考えを巡らせながら岩で囲まれた狭い空間を歩き回り続けた。
上から出ることを諦めるとすると、周りの岩をどうにかしてどかすしかない。
しかし、私は小学生の女の子。
こんな大きな岩を押したり引いたりする力など、あるわけが-
「ぅわっとっとと!?」
またも、つまずいた。
体勢を崩した勢いで、岩の壁に突っ込みそうになる。
私はすんでの所で、手を突き出して顔面の激突を回避する。
「危なかった・・・こんな所でも私はもう・・・ん?」
顔にぶつかるまいと両手で押さえた岩を、よく見てみる。
親指で触れた部分を中心に、何か亀裂が走っている。
「あれ、なんで・・・?」
何が起こっているのかよくわからないまま、私はなんとなく親指に力を入れ、その部分をぐっと押し込んでみることにした。

バゴンッ!
次の瞬間、目の前の岩が大きな音を立て、破裂するように粉々に弾け飛んだ。
「わっ!何!??」
「えっ!?」
体力を消耗していたイブキちゃんも、突然起こった現象に目を見開いていた。
「ひゆきちゃん、今のって・・・」
「わかんない、指で押し込んだところがいきなりバラバラに・・・何だったんだろう」
「指・・・押し込む・・・そうだ!ひゆきちゃん、それだよ!」
「えっ?」
「他の岩も同じように触ってみて!何か感じたら同じように力を込めてみて!」
「う、うん!」
私は、別の大岩に指で触れてみた。
しかし特に何も起こらない。
「あれ・・・」
「注意深く触ってみて。いつもの『ツボ押し』みたいな感じで!」
「え、ツボ押し??・・・とにかくやってみる!」
私は、指先に神経を集中させ、岩肌の各所を撫でるように触れる。
岩のようにゴツゴツとした人をマッサージしているのだ、と考えながら、探るように指を滑らせていく。
「・・・これだ!」
大岩の表面の、指先が何か違った反応を示す箇所を捉えた。
「行くよ、いち、にの・・・さん!」
その箇所に、再び親指を強く突き立てる。
再び、岩がバゴンと音を立ててバラバラに砕けていく。
「すごい・・・これがひゆきちゃんの力・・・!!」
「やった!これなら・・・他もやってみる!」

同じような要領で、他の岩も指で探り、力を込めた親指で、いわゆる「ツボ」のような部分を押し込んでいく。
2つ、3つ、4つと、次々と岩を打ち砕く。
自分でも何がなんだかよくわかっていないけど、親指ひとつで岩を砕くなんて、普通の人じゃ出来ないことをしてるってことは間違いない!
「(これが、私の『符号』・・・なのかな?)」

<女児符号 『親・指・秘 -オヤユビヒメ-』>

「(・・・えっ?)」
今、脳裏に何か言葉が浮かんできたような。
何かを思いついたというよりは、頭の中で無意識に単語が流れこんできたようだった。
そうか、これが私の−
「ひゆきちゃんなら、いける!」
「うん!」
私は、残る大岩に親指を打ち込み、バゴンという音と共に道を切り拓いていく。
そしてついに、外の空間が顔を覗かせる・・・
「やった・・・!」
「出よう!イブキちゃん!」

私たちは、無事脱出することに成功した。
今思えば、まさに私の『符号』のために用意された岩だったんだ・・・
「なんとか出られたね、ひゆきちゃん。それにしても凄い『符号』・・・名前はあるの?」
「えっとね、名前は-」
「よくぞ脱出できたのだ!人間にしては中々やるのだ!」
突然、目の前に再び、のだ狸さんが降ってくる。
「わっ!?」
「毎度びっくりさせるなぁ・・・」
「それでは、狸さんからの試練その2・・・この狸さんと闘って、勝ってみるのだぁ!!!」
「えっ!?闘うの!?」
「そんな、怪異に勝つなんて・・・」
のだ狸さんがお腹をポンと叩き、獣のような姿勢で構え始める。
「私の『符号』、岩だからああなったけど、もし人に当てちゃったら・・・」
「人というか怪異だし、大丈夫だよ、多分・・・」

「来ないのならこちらから行くのだ!覚悟なのだーっ!!!」
のだ狸さんが、人間では届きそうもない高さに跳び上がり、こちらに向かって突っ込んでくる。
ここは一か八か、やってみるしかない・・・!
私は右手の親指を立て、接近してくるのだ狸さんの姿勢を見極めた。
この体勢なら、当てられるのは・・・

「ひゆきちゃん、来るよ!」

「のだッ!!!」

イブキちゃんの言葉を聞いて、飛びかかってくるのだ狸さんからかろうじて身をかわす。
「今だ!えいっ、・・・おっとと!?」
即座に、のだ狸さんの背中に回り、「気絶のツボ」に親指を突き立てた。・・・はずだったが、足を滑らせて大きくズレた脇腹に指が当たってしまった。

「のだッ!?」

のだ狸さんが即座に後ろに飛び退く。
どうやら、気絶はしていないみたいだ・・・。

「ふん、この程度で狸さんに敵うと思ったのか!?おかしな話なのだ!ガハハハハ!!」
「そんな、効いてない・・・」
「しかも、余裕で笑ってる・・・」
「ガハハハハ!ガハハ!ガハハハハハハ!ガハハ・・・おかしいのだ、いや、おかしすぎるのだ!」
尖った歯をむき出して大声で笑うのだ狸さん。だけど、なにか様子が・・・??

「ガハハハハハハハハハハハ!おかしいのだ!笑いが止まらない、いや止められないのだ!助けるのだガハハハハハ!」
「笑いが・・・止まらない?」
「ということは、『笑いのツボ』!?」
足を滑らせ、押し込んだ箇所がズレたため、のだ狸さんの笑いが止まらなくなるツボが押されてしまったようだ。
のだ狸さんはお腹を抱えたまま横に倒れ、そのまま笑い続けている。
「ガハハハハ!苦しいのだー!!!」
「やった!やった・・・のかな?」
「というか怪異にも効くんだね、ツボ押し・・・」

やがてのだ狸さんは、ポンという音と共に、煙に包まれ消えていった。
笑い声だけは、どこからかまだ響いてる・・・
「奴め、行動不能となりおったか。しばらく何処かであのままなんじゃろうな」
のじゃ猫さんが空からふわりと降りてきた。
「さて、緋雪、そして伊吹よ。狸の試練は達成じゃな。最後はこのワシが・・・どうしてやろうかの」
ズラリと並ぶ牙のような歯を見せつけ、のじゃ猫さんが意地悪そうな眼差しを見せる。
「えっ、まだあるの!?」
「ちょっと、もう勘弁・・・」
「それでは・・・ふんっ!!」
のじゃ猫さんが両手を上に掲げると、周囲の空間に細かく切れ目が生じていく。
「こ、今度は何なの!?」
「空間が・・・切れてる!?」
周りの景色はリンゴの皮のように剥けていき、その向こうに見える風景は-

「あれ、戻ってきた?」
気付けばそこは、青空一丁目公園だった。
「なーんてな。稽古はこれで終いじゃ」
「なんだ、よかったぁ・・・」
「もう、びっくりしたなぁ・・・不思議な空間だったね」
「あれはワシの『これ』の中の世界じゃ」
のじゃ猫さんが、首に巻かれた赤いマフラーを指差した。
「外の世界と隔絶されてて安全性はバッチリじゃが、ワシ自身に巻き付いとるので、ワシの行動は制限されるんじゃな。その時のためのアナザーじゃ」
「ってことは私達、マフラーの中の世界にいたんだね・・・」
「うむ。ところで緋雪よ、お主の『符号』は無事我が物に出来たようじゃな。やはりお主は『符号保持者』だったようじゃ」
「うん!でも狸さんがバラバラになるんじゃないかってヒヤヒヤしたよ・・・」
「見たところ、お主の『符号』は無生物を破壊する力。命あるものに対しては効果はないようじゃ。もっとも、あったとしてもワシらはバラバラ程度じゃかすり傷にもならんがのう。カカカカカ」
のじゃ猫さんは意地悪そうな笑みを浮かべる。
「そうなんだ、ちょっと安心・・・」
「怪異って、バラバラでも平気なんだ・・・」
「そんで、伊吹よ。お主もようやっとくれたな。緋雪とはよい信頼関係を築けたじゃろう」
「うん。ひゆきちゃん、力になれたかな?」
「それはもう、とっても!イブキちゃんのアドバイスのおかげで助かったよ!」
私は、今日のこの短い間だけで、イブキちゃんと強い信頼を結ぶことができた。

「そんじゃ、またの〜」
のじゃ猫さんの方を向くと、その姿は既に消えていた。
「あれ、いなくなっちゃった」
「怪異は神出鬼没だからね、多分また会えるよ」
「また会ってみたいような、もうこりごりなような・・・あっ!」

2人の女の子が、公園に入ってくるのが見える。

「あれっ!?木に葉っぱが!!どういうこと!??」
「話と違うような・・・しかも、前よりも育ってない?」
ライジングちゃんと、猫丸ちゃんだった。
「あっ、ひゆきちゃんにイブキちゃん!2人も木を見にきたの?」
「えっと・・・話せば長くなるかな」
「そうだ、ライジングちゃん!猫丸ちゃん!聞いて聞いて!ひゆきちゃんの話!」
「えっ、イブキちゃん!?」
イブキちゃんが、私に話を振る。
話したいことは確かにあったけど、唐突に来ると少しドキドキするものがある。
「今なら、話せそうでしょ?」
「・・・うん!」

「なになに、話って?是非とも聞かせて!聞かせて!」
「ライジングちゃん、きゅーばんちゃんみたいに目が輝いてる・・・でもわたしも聞きたい!」
「えーと、2人の『女児符号』見せてもらえないかな?」
「『符号』を?いいよ!」
「もちろん、わたしも!」
「ありがとう!でもその前に、私の『符号』見せたいんだ!」
私は、右手の親指を力いっぱい天に掲げた。
「「おおー!!」」

「私の『符号』は、この魔法の指!大きな岩でも、ひと突きでバラバラ!『親指』に『秘』められた、私の、私だけの力!
名前は-」

Case 2
THE END

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